【ホタテのホムワト】メアリーとBL小説

ナナシ @darkmoon_souji

【メモ】 学校にバイト…暇なように見えて暇じゃない日々に追われ、私の心はすっかり荒んでいた。 それでも正気を保てるのは、好きなものがあるおかげだ。 楽しみがあれば何とかやっていける。 そう、私にはこれがあれば… 「メアリー」 「ああああああああ！？」

ナナシ @darkmoon_souji

突然名前を呼ばれて心臓が飛び出そうになった。 「け、気配を消して私の背後に立つな！」 危うく死ぬところだったじゃないか。 「いや…何度も呼んだけど」 「本人聞こえてなければそれは呼んだとは言わない！」 「理不尽」 ていうか学校であまり話しかけてこないでほしい。 目立つから。

ナナシ @darkmoon_souji

「ずっとスマホ見てるけどさ、結構やばい顔になってたぞ」 「…」 私としたことが。 「何を一生懸命見てんの？もしかして最近よくつぶやいてる、毎週の配給ってやつ？」 「え、何で知ってんの。あんた私のストーカー？」 「あんだけTL荒らされたら嫌でも覚えるし」 「…」 私と…したことが…

ナナシ @darkmoon_souji

「その配給とやらは何なんだ？」 「…小説…」 「は？何？小説？」 そう。マイナーアイドルばかり追いかけていたこの私が、同人小説とやらにハマってしまったのだ。 ずっとファンだったTwinsも何だか有名になってしまって、嬉しい反面さみしく感じるようになっていた。

ナナシ @darkmoon_souji

そんなとき、出会ってしまったのだ。 あの方々たちに。 「…これよ」 私は自分のスマホをジョンに渡した。 同性の友だちにすら薦めるのには抵抗があるが、こいつなら構わないだろう。 「…ああ。BLってやつか」 です。 BL。ボーイズラブ。 私が読んでいるのは、BL小説である。