3-51 〇〇) あれは違うって… 橋) 何よ「違う」って 〇〇) 不可抗力っていうか…なんていうか 橋) じゃなんで否定しなかったのよ、「違うんです」って言えば済む事だったんじゃない? 〇〇) だってあの時あまり隙がなかったから 橋) まあ…それはそうか…
2021-05-17 00:20:473-52 奈々未は笑いながらお店での一幕を振り返る 橋) 私聞いてもそれは思った 〇〇) うん 橋) でも否定しなかったって事はちょっとは期待してるんじゃないの? 〇〇) してるって何を? 橋) 本当はまいやんと彼氏になりたいんでしょ
2021-05-17 00:20:483-53 〇〇) また言うそれ? 橋) ごめんごめん笑…ハハハ 〇〇) 今日で何回目?2回目? 橋) つい〇〇がまいやんの事好きって分かったら思わずいじりたくなるのよ 〇〇) なんだよそれ… 橋) 〇〇のまいやん好きは本物だからね 〇〇) だからさ… 橋) ハハハハ笑…
2021-05-17 00:20:483-54 こうして何気ない日常を送る事が出来るのも間違いなく2人のおかげ 奈々未が隣で歩きながら僕との会話で笑ってくれるのも、僕にとってはこれほどない幸せ 高2で経験した地獄と比べれば、奈々未にいじられるのは楽しい あ…別にMだとかの話ではありません
2021-05-17 00:20:483-55 橋) それじゃまた明日ね 気づいたら家に到着していた 〇〇) うん。おやすみなさい 橋) おやすみ 僕はそのまま家に戻った… シーン 誰の声も聞こえてくる事の無い家 静けさが悲しい感情をもたらしてくるのは 奈々未との会話がどれほど貴重か教えてくれる
2021-05-17 00:20:493-56 〇〇) 🙏(お父さん、お義母さんただいま。今日は奈々未と1日一緒に居て穏やかな時間を過ごす事が出来たよ) 今日も仏壇の前で報告をする お気づきだと思いますが、僕の親はもうこの世には居ない 数年前に交通事故で同時にこの世から去ってしまった だから僕が親と話せる唯一の時間となってる
2021-05-17 00:20:493-57 そして寝る直前のベッドで横になりながら、出てくる考えは今日も同じ複雑な感情だった 「麻衣と奈々未のどっちも好き」 1人になってしまった僕に寄り添ってくれて、今もずっと支えてくれる麻衣と奈々未には一生かけても頭が上がる事がない
2021-05-17 00:20:503-58 それだけ2人には大きな恩がある だけどこの気持ちは果たしてどうしたら良いのだろうか? 2人に堂々と付き合ってくださいなんて言える訳がないし、そんなにハッキリと「二股します」って宣言する話なんて所詮AVの世界だけじゃないか?
2021-05-17 00:20:503-59 でも確かに言えるのは 今後どれだけ時間が掛かってもこれまでの恩は一つずつ返すつもりでいる どんな形であれ どれだけ時間が掛かっても いつか2人に恩返しを絶対にする事
2021-05-17 00:20:503-60 だからいつかこの気持ちはハッキリしないといけない 僕は一体誰が好きなのか? これから考えないといけないのは自分でも十分理解している continue
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