「そんな目で、見ないでよ」 夏が過ぎた向日葵畑で出会った君は顔を覆い泣いていた そんな君と同じように俯く向日葵は夏を忘れ枯れる準備に入っている 淡い水色のワンピースは涙で色を変えて空のように青く染っていた 「君を、描いてもいいかな、」そんな僕の言葉は風と一緒に飛んでいった
2021-09-28 13:24:00シーツ越しに感じるのは君のぬくもりとシャンプーの匂い 窓で弾かれる雨音と共に目を閉じた ふと目を覚ますと針は2時を指していて夜の暗さに身が縮こまる 未だ雨は止みそうにない
2021-09-28 00:03:56夏の暑い日、窓際のアイツはヒートを起こした 薬で抑えていたはずの俺のフェロモンに反応したらしい 押し倒され酷い音を立て首輪を引きちぎる 「ごめん、ごめんねっ、」と言いながら俺の首元を何度も噛むアイツ 不思議と痛さよりも快楽を感じた 多分これは俺たちが狂っているから
2021-09-25 20:42:49「好きだったんだよ、君が」 そう呟く君の瞳には他の男が映っていて 嬉しいと思って受け取っていた「好き」もただの建前だったと気付かされた 涙を流す君に俺はどう映っているんだろう 今だけ似合わない笑顔で言わせてよ 「俺も、君が好きでした」
2021-09-25 19:13:25「今日は暑いからアイスでも食べよっか、」 そう言いながら冷蔵庫へと足を進める彼 9月に入ったというのにアスファルトは湯気を揺らし、蝉の鳴き声は未だ止まない 昨日彼に内緒で彼の好きなアイスを買った あの時も「好き」と言って頬張っていたあのアイス 私には甘すぎて似合わないあのアイス
2021-09-22 10:55:44またある日には如何にも結婚式の花婿であろう男性が花嫁の手袋を片手にホームプラットに指輪を投げ捨て ホームの監視カメラを壊すのがあきさん
2021-09-20 18:44:08またある時はバースデーケーキを片手にホームにやってきた男性が何らかの弾みでケーキを落としてしまい激怒する 地面に座りそのケーキを指で掬って口に運び 後に煙草を吸い始める 少量で満足したのか煙草を片手にケーキを踏み潰し帰っていくのが健太郎
2021-09-20 18:35:43