第135回深夜の真剣140字60分一本勝負

鳥鳴🦤 @tokiriminaoki

すかすかと空を切る手にはなんの感触もなかった。 「昔は捕れたんだけどねぇ」 奴さんも進化して利口になってねぇ、と祖母が言う。 「じゃあ今だって頑張れば捕れるはずだ」 言って尚も手を伸ばした私の耳に、通りがかった人の声。 「あの猫(こ)、何してるんだろ？　ふふ、鰯雲が捕りたいのかな？」

RAY/※※※ @growler_ray

私は今日、堕とされるだろう。死ぬほどいけ好かないけど、どーにも顔がいいあいつに けどタダでは堕ちてやらない。最後に、奪うもんだと思ってるものを私の方からあいつに叩きつけてやった。悪足掻きに過ぎないけど、どうだ 「好き…」 …悪足掻きのキスを叩きつけたら、堕ちるつもりが堕としていた

🐧来 根来(きたり ねごろ)🐧 @kitari_negoro

お題：「悪足掻き」「進化論」「空をかいた手」 #深夜の真剣140字60分一本勝負 #140字ss #140字小説 #twnovel @140onewrite #SS名刺メーカー pic.twitter.com/6mQR6osnzp

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さぽ@🕶 @sp15134937

初めて参加させていただきます。 ルール違反等ございましたら御連絡下さい。 #深夜の真剣140字60分一本勝負 ( @140onewrite pic.twitter.com/lUCjvoQSfo

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.sei（セイ） @sei58340

テスト前の悪足掻き。深夜のやりとりはパジャマ姿が目に浮かぶようで嬉しいような、恥ずかしいような。打ち込むこの指があともう少しでその頬に触れる。目の前には空をかく自分の手、響き渡るアラームと開きっぱなしのノート。君の瞳は、今日も１つ上の階を見つめてる。

月並海🌔繁忙期が終わるまで休眠 @badED_

「待てよ！返せよ！」 大切な人を幼い頃に国に奪われた、その時は何も持たない手が空を掻いた 時は経ち、目線の先には国家に囚われたあの人がいる 目には目を歯には歯を、力には力を 奪い返す準備は整った 変化に対応出来ぬロートルにはご退場頂こうじゃないか 悪足掻きの隙間も与えず駆逐してあげるよ

KTQ @wholiveo

喫茶店で進化論のレポートを書いていて、彼女がつぶやいた。「過去から続く今を、望む未来に繋げられれば進化。できなきゃミッシングリンク」「未来が描けてなければデッドリンク」溜め息。「進化は大変ね」「線路も道路もなく悪路があるばかり」「だけど、もがいてあがくのね」 リングは用意するよ？

𝓷𝓲𝓪. @renu_stars

別れの五文字を紡ぎ出し、僕の元から去った愛おしい君。名前を幾ら呼んでも振り返ることは無い。真っすぐな背中を見て、彼女は一人で生きれるのだと知った。空をかく手は虚しい。最後の悪足掻きだった。連絡を入れれば、彼女の親友が応答し、透明になったと言う。碧落の君は、僕の行動を怒るだろうか。

ケンタシノリ＠童話＆小説書き屋さん @kentasinori

屋敷の中へ忍び込もうとするその男だが、あまりにも高い塀へ腕を伸ばしても空をかく手に苛立ちを隠せない。 通行人からの通報で、強盗はすぐさま警察官によって捕まることとなった。 「どんなに悪足掻きしようたって無駄なんだよ！」 警察官が言い放った鋭い語気に、その男はうなだれるばかりである。

ゆきやまイマ＠鶏林書笈 @keirin_syokyu

#深夜の真剣140字60分一本勝負 @140onewrite お題： ①悪足掻き ②進化論 ③空をかく手 ＃木槿国の物語 「進化論」なんて盗んでどうするんでしょう（笑） pic.twitter.com/cjkogt3jSw

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夏目かける🌈🐴🦊（フォロバしません） @kmo_nob

ヒトは飛ぶ道を選ばなかった生物だ。 だから落ち続けている訳で、つまりそんな詩的に気取ってる場合じゃ無いのだ！ 悪足掻きすれば空をかく手は忽ち翼に……と妄想している場合でもないって！ いよいよ絶望した時、大きな背中が受け止めた。 翼ある鳥ではない獣。これが進化論から見落とされた系譜か。

秋月蓮華 @akirenge

空を書く手を僕は見る。 彼女の手指が宙を踊る。 「悪あがきの結果なの。生き延びるため」 滅びた機械都市の最後の生き残りである彼女はそう告げる。 「君だけが？」 「君だけになったの。進化論の果て？」 「実際の意味は違っていたような」 滅んだけれど存続している世界で僕たちは話した。