意味が分からなかった。たかだかゲームではないか。公式のストーリーだって全部ゲームを楽しむための設定。 なのに、私がそもそも実体を失うのもわからないし、ましてや謎のメディアとか。 じゃあメディアを集めているエージェントはどうなるの? おかしくない? 5
2018-10-01 23:35:00「確かに君の疑問はよくわかる。でも。イングレスの世界観を思い出してほしい。目に見えるものだけがすべてではないんだ。それがイングレスなんだよ」 はあ…もうそういうのはいい。早く元に戻す方法を教えてほしいのだ。 いつまでも暗闇にいたくない。 6
2018-10-01 23:40:00「うん。でね。ここに来たのはいい知らせを伝えるためだった」 声が明るくなった。 「今見えてる女の子。エイコってエージェントなんだけど。彼女がね、今度スカイビルで行われるFSに関わっているんだ。」 7
2018-10-01 23:45:00「FSには大勢のエージェントが集まる。その時は、XMの特異点が生まれやすい。もちろん、エージェントには知らされていないけど」 つまり。それは─── 「そうそのつまり。だ。君がエイコを手伝い、FSを成功に導く。」 8
2018-10-01 23:50:00「大勢の人がくればそれだけXMも集まる。触れてはならないメディアを触れたことにより君はこのXM界のゲートを開いた。そしてここに来た。ならば。もう一度ゲートを開くんだ。そうすればもとに戻れる。」 9
2018-10-01 23:55:00「それが僕の仮説。まだ誰も実証できてないけどね」 でも、やるしかない。 「そう。君ならまだ帰れる。僕は、これはまだ僕の勘でしかないけど。そう思う。」 10
2018-10-01 23:59:00「一つだけ今から僕は君に力を与えようと思う。エイコと文字のコンタクトができる力だ。イングレスにも入れる。エイコにCOMMを送って。彼女とやりとりをして、FSを成功に導くんだ」 そういうと声が弱くなった。 11
2018-10-02 00:05:00「実を言うと、僕はだいぶ、なんだろう、境界を超えているんだ。本来意思を持たない物質であるはずのXMなのに、意思を持ちさまざまな力があるのは、それは…この…世界…」 ノイズが混じり始めた。 「思ったより、気づかれるのが早かったみたい。ごめん。」 12
2018-10-02 00:10:00「僕のできることはここまでだ。君は、君の、リアルな世界に…」 ちょっと待って。待って。困る。私。 「大丈夫…君なら大丈夫だ…君なら…戻れ…る…」 13
2018-10-02 00:15:00声は絶え絶えになり。ノイズが大きくなり、消えた。 同時に目の前に画面が現れ、私は念じたとおりに文字を書くことができた。 14
2018-10-02 00:20:00まるで遠隔操作のそれのように、文字は的確に私の意思を反映していく。 「+EikohProF1dot2 さん、はじめまして。」 15
2018-10-02 00:25:00「FS大阪のお話は友人から聞きました。友人の名前はちょっと事情があって明かせないのですが。私は仕事でイベント関係をやっています。」 16
2018-10-02 00:30:00「+EikohProF1dot2 何か───」 通知は飛んでいるはず。文面を少し考え、祈りを込めて続ける。 私は「先生」になるのだ。 17
2018-10-02 00:35:00「+EikohProF1dot2 何かお助けできることがあればと思い、こうやってメッセージを送りました───」 18
2018-10-02 00:40:00------------------------ pic.twitter.com/EbIeZzJ62k
2018-10-02 00:45:00“The Unprimed” - another side of FS Osaka 【FS大阪2018実行委員会】
2018-10-02 00:50:00世界は見たままとは限らない…あなたのスキャナーから見える世界もまた同じく、見えているものが全てとは限らない。 だからこそ。あってみよう。やってみよう。
2018-10-02 00:55:00---------------------------- pic.twitter.com/EOWvv99FgU
2018-10-02 01:05:00新しく始めたばかりの、すべての方へ。 みんなも、あなたとおなじ人間であること、どちらの陣営の人も大切で、そして友達になれることを実感できますように。
2018-10-02 01:10:00