これは、運命に導かれた美しい少女と透明な心を持つ少年のお話。 …その運命が、2人の日常を壊してしまったのです。
2023-05-28 21:00:39今回の試練の挑戦者は 「シンデレラ」神堂メロウ 「ガラスの靴」ショウ pic.twitter.com/q9LVwJNZIF
2023-05-28 21:02:17ショウ「どういたしまして。さあ、ここにいても仕方ないし、中に入ろうか。」 ショウはメロウの手を繋いで、中に入った。
2023-05-28 21:05:23中は広く、長い階段が目の前に見えた。 奥のホールにはテーブルの上に並べられたたくさんの料理。 巨大な鐘。そして、照明までついている華やかな空間だった。
2023-05-28 21:05:58ショウ「舞踏会、みたいだね。」 メロウ「……お家でやっているパーティみたいな感じ?」 ショウ「確かに、そうかもね。」
2023-05-28 21:06:22ショウ「いつ出てくるのか分からないからメロウはぼくの後ろに隠れてるんだよ。」 ショウの優しい言葉にメロウは頷く。
2023-05-28 21:07:14メロウ「……私はオウジサマなんていらない。ショウが居ればそれでいいの。」 メロウはショウの後ろに隠れながら、ボソッと呟いた。 pic.twitter.com/o1DWbDoh5R
2023-05-28 21:08:01ーーー 私は、昔から両親に可愛がられていた訳では無い。 私が姫の血統だと分かる前はずっと奴隷のような扱いだった。
2023-05-28 21:08:46いちばん嫌だったことはーーーーーーーーーこと。 今でも思い出したくない。 ーーー pic.twitter.com/3Tf7713f9S
2023-05-28 21:09:47メロウ「手、離すの嫌だ。」 メロウは不機嫌な顔でそう言う。 pic.twitter.com/19j9wDyCmX
2023-05-28 21:12:46ショウ「……おや。来てしまったかな?メロウ、逃げるよ。」 ショウがメロウの手を取ってドアから離れた瞬間、ソレは現れた。
2023-05-28 21:14:42???「蜒輔?蟋ォ縺ッ縺ゥ縺難シ」 ーオウジサマ。 pic.twitter.com/28IzzdUtEK
2023-05-28 21:14:58メロウ「っつ……」 メロウとショウは手を掴んで必死に走る。 オウジサマはそんな2人を容赦なく追いかけてくる。
2023-05-28 21:15:32ショウ「大丈夫だよメロウ、君はぼくが守るって言っただろう?」 ショウはメロウの手を引き、先程の広いホールへと足を進めた。 ーーー
2023-05-28 21:16:31メロウ「ハアハア……」 2人はホールのテーブルの下に潜り込む。 テーブルにはシートが掛かっており、2人の小さな体は綺麗に隠れた。
2023-05-28 21:16:53メロウ「……出口どこだろう。」 ショウ「……メロウ、実はぼくには出口の検討が既についているんだ。今から言うことをしっかり聞いてね?」 メロウ「……?」
2023-05-28 21:17:21ショウはそんなメロウをみて言葉を続けた。 ショウ「大丈夫、ぼくを信じて。メロウが1番信じているこのぼくを。」 ショウはそう言ってメロウに微笑む。 pic.twitter.com/rmpgiDVpDU
2023-05-28 21:18:10メロウとショウは階段へ足を運んだ。 ショウ「じゃあ、行くよ?」 ショウはそう言うと繋いだ手を離した。 そして影に身を潜める。
2023-05-28 21:19:14ショウ「ぼくのお姫様を怖がらせるオウジサマにはお仕置の時間だね。」 ショウはそう言うと、ホールにあった鐘を思い切り鳴らす。 pic.twitter.com/ryUhcEBuVc
2023-05-28 21:20:54「ボーン、ボーン、ボーン」 午前0時の鐘。魔法の解ける時間。 オウジサマはその鐘を聞くと、ピタリと動きをとめた。
2023-05-28 21:22:11メロウ「……」 ショウ「さ、メロウ。恐らくその入口開いているんじゃないかな?」 いつの間にかメロウの横に居たショウに驚きつつも、メロウは扉に手をかける。 pic.twitter.com/qRngrcQzzk
2023-05-28 21:23:14ショウ「いや、まだ服装がそのままだから、元の世界ではないかもね。」 そんな2人の会話を横目にメバが駆け寄った。
2023-05-28 21:24:54ショウ「ぼくらは運命、なんだから。」 小さな声で、そう呟いた。 ーーー pic.twitter.com/YOFDZ5gQLH
2023-05-28 21:26:03メバ「神堂メロウ、ショウ、Escape成功です。」 メバ「他の血統の皆様は、次のアナウンスをお待ちください。」 ーーー
2023-05-28 21:26:33ししょう「ううん、なんでもないよ。」 ししょう「(あの子供、やけに出口をすんなり見つけたな……年相応とは思えない。)」
2023-05-28 21:27:38