読書まとめ1～100

日傘 @pallasoul

1.というわけで『羆嵐』（吉村昭著、新潮文庫）、読了です。徹夜本フェアの帯がかかっていたのですが、謳い文句は伊達じゃない。次の日テストで勉強が嫌だったということを差し引いても、めちゃくちゃおもしろくてその日のうちに読んでしまった。フォントサイズ大きめということもある。

日傘 @pallasoul

2.『 ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所 長く暗い魂のティータイム』（ダグラス・アダムス著,安原和見訳,河出文庫）読了。本編は相変わらず荒唐無稽でしっちゃかめっちゃかでわけが分からないんだけど、個人的にアダムス節というか、彼らしい文章が前作より多かったように思える。

日傘 @pallasoul

3.『ラテンアメリカ怪談集』（ボルヘス他、河出文庫）読了。なかなか見ない・読まない作家チョイスに引かれて購入。新しい読書系ウォロワーさんとの出会いで、英米以外にも目と手を伸ばし始めた矢先の出会いだったので嬉しいですね。全体評価で言うと普通かな〜という感じなのですが、短編集で

日傘 @pallasoul

4(4.5?).『火星の人 上下』（アンディ・ウィアー著、ハヤカワSF文庫）読了です。文字フォントが大きく、専門用語（日常会話では使わない、という範囲）が多くてもワトニーの軽快な一人称で難なく読めてしまう良作。だからこそ三人称になったときのドキドキ、客観的ゆえに絶望的な雰囲気が良い。

日傘 @pallasoul

5.『ジゴロとジゴレット　モーム傑作選』（サマセット・モーム、新潮文庫）読了。モームは『月と六ペンス』は知っているものの、今回が初読。地元の馴染み本屋の少なくなってしまった海外書籍棚、スッと目を引く黒一色の紙の背表紙とタイトルに惹かれて購入。モームの描く女、好きだな～～！！

日傘 @pallasoul

6.『血界戦線　グッド・アズ・グッドマン』（秋田禎信著、内藤泰弘原作、集英社）読了。前作もメ～～～～～～～～ッチャクッチャに良かったんですけど、今回も最高でしたーーーー！！！！スッゲー内藤先生の世界まんまで、ほんと秋田先生ヤベェな！？て感想しか出てこなかった！映画かよ！？

日傘 @pallasoul

7.『けだものと超けだもの』（サキ著、和爾桃子訳、白水社）読了。いや、これ、ほんと偶然の出会いですけど、でもおぜん立てされた出会いのような気もして、ここ数年のマイベストに強く食い込んでくる最高の短編集でした。私が好きな人は読めば絶対好き（？？？？）

日傘 @pallasoul

8.『時空のゆりかご』（エラン・マスタイ著、金子浩訳、ハヤカワSF）読了。最高と言わざるえない最高な作品で、作中で触れているのですけどヴォネガット『タイタンの妖女』以来のどストライク作品で、本当に陳腐な表現になってしまうんですけど、ここが私の来る場所だったんだ、という気持ちになる。

日傘 @pallasoul

9.『シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱』（高殿円著、早川書房）読了。現代にもしホームズとワトソンがいたら、そして女性だったらというパロディ（？）作品。舞台はイギリス、美貌の変人シャーリーと男運に恵まれないジョーがロンドンの街をハドソンさんを使って走る。いやマジで。

日傘 @pallasoul

10.『シャーロック・ホームズの蒐集』（北原尚彦著、創元推理文庫）読了。先生とは『栄冠』でお会いしましたね。失礼ながら前ラジオで「パスティーシュ集」と言ってた気がしたんですけどすいません間違ってました、文字通り収集した話集だと思ってました…雰囲気出てていいですね。

日傘 @pallasoul

11.『白黒パレード　ようこそ、テーマパークの裏側へ！』（迎ラミン著、マイナヒ"出版ファン文庫）読了。架空のテーマパークを舞台にキャストさんの裏側にある日常を描いた職業ミステリもの。ライトノベルの王道を行くザ・ライトノベルという感じだった。これこれこれだよ！！！！みたいな。

日傘 @pallasoul

12.『ゲームSF傑作選　スタートボタンを教えてください』（D・H・ウィルソン, J・J・アダムズ編、中原尚哉,古沢嘉通 翻訳、ケン・リュウ,桜坂洋,アンディ・ウィアー, 他 著、創元SF文庫）読了。いやめっちゃ良かったです。今年のはじめ？にはもう情報は掴んでたんですけど、まだ前の本崩してたんですよ

日傘 @pallasoul

13.『満願』（米澤穂信著、新潮文庫）読了。これは単行本の刊行当初に図書館で借りたのですが、どうも食指が湧かず読まずに返してしまった思い出のある本で、今回はウォロワーさんの刷り込みと大量に本を買うという脳内ドラッグが出ている正気じゃない時に買って手元に置いたものです。

日傘 @pallasoul

14.『お友だちからお願いします』（三浦しをん著、だいわ文庫）読了。先生の過去履修記録は『さよならポラリス』と『政と源』で、どうにも星のような美しい、しかし生活感の溢れる不思議な文章を書かれる方だとは思っていたのですが、本書でもその魅力がいかんなく発揮されております。よそゆきって？

日傘 @pallasoul

15.『くじ』（シャーリィ・ジャクスン著、ハヤカワ文庫）読了。いやあ……めっちゃジャクスンでしたね……これ以上なくジャクスンを味わいましたよ…読んでてひたすらに胸の底からぞわぞわして、言いようの無いパニックが溢れてきて、でもとても美しいから足が竦んで動けないんですよね。

日傘 @pallasoul

16,『夢の女・恐怖のベッド』（ウィルキー・コリンズ著、岩波文庫）読了。ゴーリーの短編集で読み、読書系フォローさんのツイで気になっていたコリンズですが、良さげな短編集を見つけたので購入してみました。とても良かったです。ジョーンズとはまた別方向で強い女性を書くのが上手い。

日傘 @pallasoul

17.『若様とロマン』（畠中恵著、新潮文庫）、読了。就活（ミナ含む）が終わったら今度は婚活が待っていた若様。わりと最初から小泉さんにはなんだこいつ！と思っていたんだけど、最後は痛快でした。長瀬さん・沙羅さん・ミナの関係、良いよな。沙羅さんがどこまでも沙羅さんで大好き。

日傘 @pallasoul

18.『ひとつ灯せ―大江戸怪奇譚』（宇江佐真理著、文春文庫）読了。江戸を舞台に、百物語の構造を取って繰り広げられる怪奇と幻想、そして何より人間のドラマ…清兵衛さんが程よく人間くさくて、そして愛しいので、ラストで思わず涙ぐんでしまったよな。適度に怖いです。

日傘 @pallasoul

19.『水の精（ウンディーネ）』（フケー著、識名章喜訳、光文社）読了。とても短い本なのですけれど、読むのに意外と骨が折れた。それは多分このタイプの物語や訳文、国に慣れていないというのが一番かな。騎士小説、もうちょっと背景やカルチャーを知らないとさらさら読めないですね。物語自体は

日傘 @pallasoul

20.『魔獣調教師ツカイ・J・マクラウドの事件録 獣の王はかく語りき』（綾里けいし著、角川ノベルゼロ）読了。同文庫の『ブックマートの金狼』がとても好きだったので応援したかった文庫から。文庫のコンセプトに違わぬハードさで、このような文章がこのような文庫で読めるとは…と新たな時代の

日傘 @pallasoul

21.『ロマンティック時間SF傑作選　時の娘』（フィニィ、ヤング他、中村融編、ハヤカワSF文庫）読了。界隈でよく噂を聞いて前々から気になっていた短編集なのですが、成程確かにこれは語られ続ける内容でした。率直に言って、最初から最後までスッゲーおもしろい！！！ではないです。でもすごい重厚。

日傘 @pallasoul

22.『文豪ストレイドッグス　太宰治の入社試験』（朝霧カフカ著、角川ビーンズ文庫）読了。アニメで蒼の使途やってたけど原作（原典？）と違う挿入のされ方してると聞いていたんですが、アニメだけで大分好きだったんですけどこうやって国木田さんメインでこわれるとウワーーッ！！！！となる

日傘 @pallasoul

23.『文豪ストレイドッグス　太宰治と黒の時代』（朝霧カフカ著、角川ビーンズ文庫）読了。誰が異能力バトル漫画の公式小説内でガンカタをやれと言った。

日傘 @pallasoul

24.『文豪ストレイドッグス　探偵社設立秘話』（朝霧カフカ著、角川ビーンズ文庫）読了。は～～～～～～～～～～～大体言いたいことはさっき言った。乱歩さんがあまりにもあんまりであんまりすぎるのと福沢さんに心が見えておもしろかった（ド失礼）。

日傘 @pallasoul

25.『きみのためのバラ』（池澤夏樹著、新潮文庫）読了。はるか数年前の『スティルライフ』読後からこんな文章を書くために生きてきたような人間ですどうも、無論本作も死ぬほど楽しませてもらいました。むしろ死んだ。あまりにも美しくて寂しくて、残酷ではないのに胸をキリキリと抉る。

日傘 @pallasoul

26.『インスタント・マギ』（青木潤太朗著、KADOKAW）読了。ノベルゼロ、やっぱいいな～。全体的にハードなカンジなのでセクシーだしバトルはいろいろ容赦無いんですけど、バランスのとり方が上手い先生方が多くて良いですね～。科学×魔法の王道ストーリーです。

日傘 @pallasoul

27.『大相撲殺人事件』（小森健太郎著、文春文庫）読了。はるか前にあらすじをツイッテャーで見てから気になっていたので買ってみていました。冒頭からしてかなりなんですけど、何が一番面白いかって最終話です。なんかこう、「もっとなんかあっただろ！？」てなるんだけど、綺麗に収まってんだよな…

日傘 @pallasoul

28.『黒蜥蜴と怪人二十面相』（江戸川乱歩著、角川文庫）読了。乱歩さん（文スト）カバーかつ必修科目タイトルということで買ってみたけどま～～～おもしろい！探偵小説ってこういうもんか！！て感じで『黒蜥蜴』も『二十面相』も楽しく読ませてもらいました。あとあの、関係性が、濃い！！！！！！

日傘 @pallasoul

29,30.『天才感染症　上・下』（デイヴィッド・ウォルトン著、竹書房文庫）読了。菌類学者の兄がアマゾン奥地で謎の感染症に掛かった同時期、NSAで働く数学と暗号のエキスパートである弟が謎の暗号メッセージを解読した結果、世界は史上最強の生物・菌類との戦いを強いられることに…という

日傘 @pallasoul

31.『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所　魔法律家たちの休日』（西義之原著、矢島綾著、jumpJbooks）読了。まだ続編１巻買えてなくて久々のムヒョロジ世界だったんですけど、究極の優しい世界～～～！！！！という感じで良かった！！平凡な日常だからこそ、ムヒョやロージーの人格性格人柄が細かに

日傘 @pallasoul

32.『小説映画ドラえもん　のび太の月面探査記』（辻村深月著,小学館）読了。昨日映画観たばかりなのでもう場面が思い浮かぶ思い浮かぶ…パッケージこそハードカバーですけど、小学生跳んで学童以下の子でも読みやすいのでぜひぜひ！映画の「あれ？」と思った部分がほぼ全部書かれてます～

日傘 @pallasoul

33.『幸福な水夫』（木村友祐著、未来社）読了。っは～～～～～～～～～久しぶりにガッツリ心臓にグサグサ来る本を読んだ。熱量がすげえ。それは地元作家のめちゃくちゃ的確な地元方言で書かれた本文だからというのもあるけれど、いやまあとにかく物量というか圧というか、アツい。

日傘 @pallasoul

34.『女が死んでいる』（貫井徳郎著、角川文庫）読了。帯にもあったけど「どんでん返し」の作品集。ほぼ殺人ミステリだけど、最後の話だけは平和的かな。最初から最後まで騙そうと貫井先生がてぐすねひいて書いた作品なので、そういう気分の時におすすめ。叙述トリックというより、構成トリックかな。

日傘 @pallasoul

35.『文豪ストレイドッグス　55Minutes』（朝霧カフカ著、角川ビーンズ文庫）読了。いやあ…すごかった…めっちゃSFだった…異能特異点のあたりからファンタジーからSF寄りの解釈になってきたな～と思ってたけど今回はすごい時間SFだったし世界の書き換えではなくあくまでパラレルワールドなのが良い。

日傘 @pallasoul

36.『バチカン奇跡調査官　二十七頭の象』（藤木稟著,角川ホラー文庫）読了。やられた～～～！！！キーンの行動に違和感はあったけど、実は敵に操られてるやつかな～と思ったら惜しいというかなんというか…ていうかついに口組とバチ官コンビが接触できたのが嬉しい！

日傘 @pallasoul

37.『部長、その恋愛はセクハラです！』（牟田和恵著、集英社新書）読了。かなーり前にツイッターで見てずっと気になっていた本をようやく読むことができました。男性（だけでなく女性も）が何故加害者だと気付かないのか、何がセクハラなのか、などが分かりやすい例を挙げながら丁寧に書かれています

日傘 @pallasoul

38.『クマにあったらどうするか　アイヌ民族最後の狩人姉崎等』（語り：姉崎等、聞き書き：片山龍峯、ちくま文庫）読了。これも数年前に見て読みたいな～と思っていた本。ようやく手に入れてようやく読みました。アイヌ伝統のクマ猟をする姉崎さんと、アイヌ文化に造詣の深い片山さんのQA形式の本です

日傘 @pallasoul

39.『愛はさだめ、さだめは死』（ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア著、伊藤典夫・浅倉久志訳、早川SF文庫）読了。生きている間に再販されてほしい…と思っていたら行きつけの古本屋の新入荷コーナーにちょこんと置かれていてファーーーー！！！？？？？と二度見したという背景がある。

日傘 @pallasoul

40.『ジョーカー・ゲーム』（柳広司著、角川文庫）読了。ハードカバーで読んだのがはや五年近く前。映画を観、アニメを観、やはり手元に欲しい…！と思い一気買い。何度読んでも面白いんだけど、昔読んだ時と感想とか感触は大分違いますね。読んだ当時（ハイティーン）は全員かっこいいと思ってて、

日傘 @pallasoul

41.『ダブル・ジョーカー』（柳広司著、角川文庫）読了。やはり『ブラック・バード』は良い…『XX』の彼とはまた違った捕らわれ方が…良い…『柩』でおそらく中佐の過去の話が出てくるんだけど、あんな目に遭ってしまってもなお今こうして機関立ち上げに尽力しているとのろを見ると、多分中佐も

日傘 @pallasoul

42.『パラダス・ロスト』（柳広司著、角川文庫）読了。ウ～～～～ンやはり『暗号名ケルベロス』いいなあ！読み返すとまた新たな発見があって、というか昔はさらっと流してたちょっと自分には理解できなかった部分が解釈できるようになって嬉しかった。あと表題作である『失楽園』、ミステリとして

日傘 @pallasoul

43.『[新訳版]あなたに似た人Ⅱ』（ロアルド・ダール著、田口俊樹訳、ハヤカワ文庫）読了。去年Ⅰを買って遅れて購入。収録作品は前回と比べてかなり少な目になっている印象ですが、前回はわりとどの話もキレッキレだった半面今回のはジワジワ来る悪意成分が…多い…エグいです。

日傘 @pallasoul

44.『ラスト・ワルツ』（柳広司著、角川文庫）読了。は～平成最後の駆け込み読書レース、間に合った！冒頭からして良かった。とにかくこれまでの三冊とは全体的に毛色が違う。あとね、『ワルキューレ』の時系列を…知りたいんですけど…あの…これ後ってことでいい…？

日傘 @pallasoul

45.『バチカン奇跡調査官　ジェヴォーダンの鐘』（藤木稟著、角川ホラー文庫）読了。令和初読書（読了）でしたー！いやー楽しかった。というか後半の久しぶりのロベルト無双が嬉しかったし、また新たな二人の絆の深まり方がとても良かったと思います。前作『二十七頭の象』では、フィナオたちローレン

日傘 @pallasoul

46.『鏡地獄』（江戸川乱歩著、角川文庫）読了。ストコラボ表紙二冊目～！相変わらず表紙のらんぽさんが美麗！タイツに怪の文字入ってるのセクシーで怪しくていいですね！さて収録作品はというと、私は江戸川乱歩の超初心者なんですが、題名を知っていて一度は読みたいなあと思っていた、いわば

日傘 @pallasoul

47.『宝石商リチャードの謎鑑定　転生のタンザイナイト』（辻村七子著、集英社）読了。良かった。

日傘 @pallasoul

48.『バチカン奇跡調査官 天使と堕天使の交差点』（藤木稟著、角川）読了。昨日パニクって眠れなかったので読みきっちゃった。今回はいつもの番外奇跡調査・黒幕組のエログロ風味の陰謀・ビルと偽恋人のその後・シン博士のドタバタコメディです。まさか博士にここまでコメディの才能があるとは

日傘 @pallasoul

49.『その可能性はすでに考えた』（井上真偽著、講談社）読了。これまで読んだ国内ミステリで一、二を争うおもしろさでした。それは私が考えるミステリ像が、基本そのままで新たな側面を見せてくれた、それに尽きると思います。それは宇田川拓也さんの後書きでも述べられています。

日傘 @pallasoul

50.『機巧のイヴ』（乾緑郎著、新潮社）読了。日本、江戸風の文化をある程度共有したパラレルな世界で起こる機巧人間と技師、そして権力者たちが抱える大きな秘密…とこれで盛り上がらないほうがおかしいだろうというテーマと内容で、アイテムとして蟋蟀が出ていること、章タイトルからして

日傘 @pallasoul

51.『北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし』（江本マシメサ著、宝島社）読了。発行当初から気になっていたものをようやく手に入れました。設定がね～すごく良い。北の辺境で自給自足暮らしをする雪の妖精かと見紛うような大型犬系美丈夫と、文字通り軍隊育ちの猛禽長身美女の一年間の仮結婚の日々です。