「結婚は人生の墓場って言うでしょ?」 「そうだね、それが?」 「実際のところ、本当に『この人となら一緒に墓に入れる!』って思える人はいるのかな?ってさ」 「ふーん、…私はどう?」 「あんたとは、"死なば諸共"ってとこかな」 「一緒に死んでくれるの?…一緒の墓には?」 「入ってあーげない」
2021-11-27 22:01:01臓器提供カードを持っていた美嘉は恋人のタクトがバイクで事故った時、腎臓を片方捧げようと思った。死なば諸共というほどにベタ惚れだったからだ。しかし、タクトは苦い顔をして笑い横をプイと向いて断った。きっとこれは愛のボクシング、気が付けば冬、柚子の葉が揺れている。 @140onewrite
2021-11-27 22:02:52花壇に咲く何処かで見た花、木陰のベンチ、広い芝生、それだけの公園。嬉しそうに駆け出す君は、ひらひらと気まぐれに舞う蝶々みたい。 僕を振り返って君は笑う。「いいお天気だね」 君はきっと、雨が降っても綺麗に笑うんだろう。 僕も微笑した。 「綺麗だね」 空よりも、花よりも。 #140字小説
2021-11-27 22:02:55美味しいわ、と嬉しそうに彼女が言った。僕が作った料理をふるまうのが、今日のデートのフィナーレだ。「柚子の香りの煮物って初めて」とはしゃぐ彼女に、また作ってもいいかなと微笑む。「もちろん!」弾んだ声を聞きながら、視界の端で小瓶の残量を確認した。死なば諸共。小瓶の中身は柚子の香りだ。
2021-11-27 22:03:37レモンはかなしみのにおいがすると君は言う。それが好いのだとも言う。そうかと僕は返事をし、君が寝ている間に家中のレモンを柚子とすり替えた。見た目も香りも味も何もかも違うが、同じ柑橘類なので許してほしい。だって、君にはレモンより柚子の方がいい。柚子には厄除けの意味があるのだし。
2021-11-27 22:08:31参加させていただきました。いつも素敵なお題をありがとうございます! 今回のお題は「柚子、デート、死なば諸共」でした。まず温泉ダブルデートって何というかピースフルな(浮かれた)設定ですね…… @140onewrite #深夜の真剣140字60分一本勝負 pic.twitter.com/X0QJh1rPvL
2021-11-27 22:14:31#深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite ) 『魔法、或いは』 #140字小説 pic.twitter.com/au0T0qEjQC
2021-11-27 22:15:58檸檬を爆弾に見立てて街中に置いていく、という話があるらしい。 檸檬は手元にはないので、代わりに柚子を彼とデートに行った所に置くことにした。 どこもカップルで溢れている。この中の何組が幸せな結末を辿るのだろう。柚子が本当に爆弾なら、死なば諸共、幸せのままエンディングに辿り着くのに。
2021-11-27 22:18:12冬のさむい中、小助は雪がつもった山道を歩いています。しばらくすると、サルたちが入っているおんせんにたどりつきました。そのおんせんには、ゆずがたくさんうかんでいます。 小助は、はらがけをつけたままでおんせんの中へ入りました。サルたちも、小助のえがおをやさしい顔つきで見つめています。 pic.twitter.com/6Ra89cDrAn
2021-11-27 22:22:26柚子のシフォンケーキを好きな子と食べに行く。 デートだ。最高! となっていたら。 「お前」 「あれ?」 「お兄ちゃん」 「妹……?」 私があったのは双子の兄で、私の恋人の 女の子のお兄ちゃんと兄が一緒にいて、 向こうもいい雰囲気的。 あ、これつまり。 「死なばもろとも?」 「殺すな」
2021-11-27 22:23:01【 @140onewrite 】さんのお題から柚子を題材に。 #twnovel #140字小説 #深夜の真剣140字60分一本勝負 pic.twitter.com/GFS85krttE
2021-11-27 22:30:21#深夜の真剣140字60分一本勝負 @140onewrite お題: ①柚子 ②デート ③死なば諸共 #木槿国の物語 どっかで聞いたような話になってしまいましたf^_^; pic.twitter.com/B2a87dGVkN
2021-11-27 22:31:11せっかくのデートなのにごめん、と謝る彼女が電話を切る前に、寒空の下へ駆け出していた。近場の店で消化し易く栄養のあるものを買い揃え、部屋の合鍵を回す。 「風邪、移しちゃうよ」 驚く彼女に、微笑んで見せる。 「死なば諸共、だろ」 今度の冬至は一緒に柚子湯に入らなきゃ、と彼女も笑った。 pic.twitter.com/C18pdRUfVf
2021-11-27 22:31:31「ねえ、これとかどう?」水色のタオルを手に取り、彼女は僕に問いかける。「うん、良いじゃん」ふわりと浮かぶ微笑みに、同じように笑みを返した。週末、男女二人でショッピング。きっと誰もがデートだと思うだろう。だからこそ、苦しい。「喜んでくれるかなぁ」彼女の胸の中に、僕はいないのだ。
2021-11-27 22:33:33留学生のサムはプレイボーイ。いつもデートに誘うことばかり考えている。だから漢字テストの[柚子]を女性の名前と勘違いしてしまった。 彼女はカワイイかな?なんて僕に話しかけてくるから、カンニングと見なされて二人とも零点。 「死なば諸共だな」と呟くサム。意味分かって使ってるならスゲーや!
2021-11-27 22:36:02ぼさぼさと雪が降りしきる中帰宅した。塾帰りは真っ暗、頭には雪が積もって最悪。『まあ、寒かったでしょう。早くお風呂に入って』母の声はするが眼鏡が曇って見えない。震える体を温めようと浴槽の蓋を開けると柚子の爽やかな香りが立ち込めた。今日は冬至か!受験まであと少し。がんばるぞ。#twnovel
2021-11-27 22:40:23今日はあなたとの最後のデート。次に会うときはどんな私になってるかしら。勿論あなたも。 今日は一段と星が綺麗よ。空気も澄んでてきっと気持ちいいわ。 どうして困った顔をするの?こんなに素敵な夜には笑いましょう。さあ手を繋いで。 同時に空へと踏み出した。上昇気流が私たちを包み込んだ。
2021-11-27 22:41:34「柚子、お願い!クリスマスデート相手見つけよう合コン参加して!」梨香に拝まれたら、断れない。「あとは柿沼さんが来るから」「冬のビタミン娘だね。いざ、死なば諸共!」店のドアを開けると、幼馴染の鉄也と目が合った。「どうしているの?!」「ま、鍋でも食おうぜ」温まる。心地良い相性って…。
2021-11-27 22:42:57#深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite ) 「柚子の実の星と、或る夫婦」 お題 ①柚子 ②デート ③死なば諸共 #twnovel #140字小説 twitter.com/330_ishimori/s… pic.twitter.com/otfSKfJ0jG
2021-11-27 22:44:38最期のデートだとわかっていても浮かれるものだ。妻と手を繋ぎ夜空を見上げる。第一移植民として、銀河に柚子の実のようにぷかりと浮かんでいた惑星へ妻と降りて数十年。限りある資源を有効活用するため、老いた者は順に安楽死を享受する。死なば諸共と道連れを志願した妻と、明日には子らの糧になる。
2021-11-27 22:41:29#深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite ) 「柚子の実の星と、或る夫婦」別バージョン お題 ①柚子 ②デート ③死なば諸共 #twnovel #140字小説 twitter.com/330_ishimori/s… pic.twitter.com/L7knSvXIV0
2021-11-27 22:49:57銀河にぷかりと浮かんだ黄色い星を見て「柚子湯…」と同時に呟いたのが両親の馴れ初めらしい。 「運命を感じたね」 「死なば諸共と思って必死に開拓したら意外と住みやすくて」 重罪人を未開の星へ隔離する《星流しの刑》もこの二人にはただのデートなんだろう。罪人二世の私は地球の役人に同情する。
2021-11-27 22:49:08#深夜の真剣140字60分一本勝負 @140onewrite 今宵もご開催ありがとうございます! お題:デート、死なば諸共 遠くに行った元恋人より、昔からの隣人が最強だという小話💞✈️ pic.twitter.com/FKcEPurgeW
2021-11-27 22:52:02