【雪白】神花ゆい【薔薇紅】神花あい
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惡妬偽バナシ @otogibanasi480

これは、双子として生を受け、運命に抗った少女達のお話。 …2人は運命に、どう抗ったのでしょうか。

2024-01-20 21:01:12
惡妬偽バナシ @otogibanasi480

…精神世界の舞台は姫によって変わる。 本日の精神世界の舞台は……。 「庭付きの豪邸」

2024-01-20 21:02:28
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今回の試練の挑戦者は 「雪白」神花ゆい 「薔薇紅」神花あい pic.twitter.com/N4clVXWelX

2024-01-20 21:03:04
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惡妬偽バナシ 第9章【雪白と薔薇紅】 pic.twitter.com/SPllYJA75c

2024-01-20 21:04:27
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ゆいは豪邸の広いホールで目を覚ました。 先に起きていたあいが心配そうにゆいの顔を見つめた。

2024-01-20 21:04:54
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あい「お姉様、目が覚めた?大丈夫?」 あいはゆいに声をかけた。 ゆい「うん、ありがとうあい。私は大丈夫よ。」 pic.twitter.com/BnQqoOXloK

2024-01-20 21:05:38
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ゆいはにっこり微笑んで、その場に立ち上がった。 あい「お姉様……出口探さないとね。」 ゆい「そうね、とりあえず見て回ろうか。」 2人は手を繋いで、周りを見ることとなった。

2024-01-20 21:06:17
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ーーーーー ゆい「ねえ、あい。ここの家、私達の住んでた所と似ているのね。」 あい「……たしかに……似てますね。」 キッチンや角部屋、ホール、そして広い庭。 全てが2人の住んでいたお屋敷にそっくりだった。

2024-01-20 21:06:57
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あい「…………嫌なことを思い出しませんでしたか?大丈夫?お姉様。」 ゆい「……大丈夫よ、私にはあいがいるんだから。」

2024-01-20 21:07:43
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ーーー 家柄の良い家で生を受けたゆいとあいは双子の姉妹。いつも仲良く、可愛らしい双子だった。

2024-01-20 21:08:33
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ゆいは明るく社交的。誰からも好かれるような子。 あいは恥ずかしがり屋で大人しめ。でもとても優しい心を持っている子でした。 pic.twitter.com/Q5lNIrSaKA

2024-01-20 21:08:57
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お互いを支え合い、楽しく過ごしていた日々が壊れたのは突然でした。 この家には、双子の姉妹しか後継者がいなく、男性に継がせたいと考えていた両親は ゆいに婚約者を連れてきたのです。 ーーー

2024-01-20 21:09:45
惡妬偽バナシ @otogibanasi480

ゆい「あの人凄く苦手だったから……あいが守ってくれたから助かってたわ。」 ゆいは一瞬悲しそうな表情をしたが、すぐに笑顔に戻る。

2024-01-20 21:10:22
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あい「いいえ、私はお姉様の事がとても大切だから……!」 あいもゆいの顔を見て微笑んだ。 そんな幸せな2人に割り込むように、背後の部屋からなにか音がするのを聞き取った。

2024-01-20 21:11:14
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ガタガタ……ガタン ゆい「………あい、走ろう。とりあえず外に出る道を探さないと。」 あい「……うん。」 2人は手を強く握り走り出した。

2024-01-20 21:11:56
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その瞬間、背後の扉が開き、化け物が飛び出した。 ???「jtjxmwmwdwdp……」 化け物は2人目掛けて、すごい速さで飛び出した。 pic.twitter.com/x6TFrfzhmq

2024-01-20 21:12:41
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ーーー 2人は化け物につかまらないよう、必死に走り続ける。 ゆい「はあ、はあ……出口はどこなの?」 あい「……!お姉様、あそこ!」

2024-01-20 21:12:59
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あいが指を指した方角には、庭へと続く外扉があった。 2人は扉を開け、庭の花に身を隠した。 ズシン……ズシン……。

2024-01-20 21:13:22
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化け物が辺りを徘徊する。踏まれてしまった庭の花は、崩れ落ちてしまった。 ゆい「……酷い。」 花のあった場所に手を触れ、悲しそうに俯く。

2024-01-20 21:13:40
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あい「……お姉様は私が……守ります。」 ゆい「……ありがとう。あいは優しいね。」 2人は化け物に見つからないように、身を潜めながら出口を探すことにした。 ーーー

2024-01-20 21:14:05
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あい「……お姉様、この辺は薔薇の棘やツルがあります、気をつけてくださいね。」 ゆい「そうね、怪我をしないように気をつけないと。」

2024-01-20 21:14:26
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2人は足元に気をつけながら花畑を進む。 しかし、ゆいはツルに躓いて転んでしまった。 ゆい「痛っ!」 ゆいは手を擦りむいた。

2024-01-20 21:14:53
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血の匂いにつられ、化け物が2人の元へ一直線に向かってくる。 あい「お姉様!!」 あいは転んでいるゆいの前に立ちはだかる。 近くにあったツルを化け物に向かって投げつけた。

2024-01-20 21:15:21
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化け物「jtjtdw……!!」 一瞬怯んだ様子を見せたが、すぐに戻る。 そして、あいに詰め寄った。

2024-01-20 21:15:54
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あい「こっちに……来ないで!!お姉様に近づかないで!!」 あいは声を荒らげる。 化け物は距離を詰める。そして、あいに向かって襲いかかってきた。

2024-01-20 21:16:10
惡妬偽バナシ @otogibanasi480

あい「ヒッ……!」 あいは目をつぶる。 ズルッ。

2024-01-20 21:16:34
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……? しかし、痛みはなかった。 恐る恐る目を開く。

2024-01-20 21:16:53
惡妬偽バナシ @otogibanasi480

そこには、 あいをかばい、ツルが腹部に貫通したゆいの姿があった。 pic.twitter.com/CMuzvmqVZN

2024-01-20 21:17:22
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あい「お姉様!?、!!」 あいはゆいの姿を見てパニックになる。

2024-01-20 21:17:56
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ゆい「……私の可愛い妹を……傷つけるなんて許さないわ。」 あい「そんな……そんな……」

2024-01-20 21:18:26
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私の私のお姉様。 可愛くて賢くて、誰からも愛されるお姉様。 嫌だ嫌だ。嫌だ。 pic.twitter.com/x2xIiqI9xV

2024-01-20 21:18:50
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あい「お姉様、今、助けるわ」 あいは近くにあった尖った石を持ち、ツルを切り落とす。 そして化け物に向かって石をなげつけた。

2024-01-20 21:19:25
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???「xdwtnmtmwm!!!!」 化け物が怯んだ隙を見て、ゆいを抱えて、花畑の中へと身を潜めた。

2024-01-20 21:19:52
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ゆい「……ハア、ハア…………あい……私はもう……」 ゆいは掠れた声であいの名前を呼ぶ。 あい「……お姉様。私はお姉様のそばにいる。でも、あの化け物に殺されるのは絶対に嫌なの。」

2024-01-20 21:20:14
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あい「だからね。」 愛はそう言うと、ポケットからナイフを取り出した。 ゆい「……それ……は」

2024-01-20 21:20:40
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あい「さっきキッチンに寄った時に持ってきたの。武器になるかと思って。」 ゆい「………………あい……」 あい「……私、アイツに殺されるくらいなら……自分で刺してお姉様と一緒に死ぬわ。」

2024-01-20 21:21:03
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あいは笑顔でそう告げる。 あい「お姉様がいなくなったら私は生きていけないわ。それに……」 pic.twitter.com/5ujCY5H0pD

2024-01-20 21:21:33
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ゆい「……うん。」 あい「大好きなお姉様と一緒に死ねるなんて、とても嬉しいわ。愛しているわ。」 あいはそういうと、自分の腹部にナイフを刺した。

2024-01-20 21:21:57
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ーーー 私ね、お姉様を誰にも取られたくなかったの。

2024-01-20 21:22:31
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婚約者に迫られるお姉様はいつも嫌な顔をしていたわ。 pic.twitter.com/HPQIFWhpUO

2024-01-20 21:23:04
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だから、私がお姉様をいつも助けて、庇っていたの。 お姉様を愛しているから。 お姉様が私を愛してくれるためなら、婚約者だって利用するわ。

2024-01-20 21:23:28
惡妬偽バナシ @otogibanasi480

ゆい「…………あい……私もねあなたの事が大好きよ。」 ゆいは涙を流し、あいの手を握る。 あい「私もよお姉様。……大丈夫一緒に死ねば怖くないわ。」 あいも、ゆいの手を握り返す。

2024-01-20 21:24:21
惡妬偽バナシ @otogibanasi480

ゆい「……ありがとう、あい。」 あい「こちらこそ、お姉様。」

2024-01-20 21:24:47
惡妬偽バナシ @otogibanasi480

2人の鮮血で、雪のように白い薔薇の花畑は紅く染る。 その光景はとても美しく恐ろしい。

2024-01-20 21:25:05
惡妬偽バナシ @otogibanasi480

2人の少女は、幸せな顔で眠りについた。 pic.twitter.com/WPyPcHA6Ld

2024-01-20 21:25:29
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惡妬偽バナシ @otogibanasi480

ーーー メバ「神花ゆい、神花あい試練失敗。LOSTとなります。」 メバ「他の血統の皆様は、次のアナウンスをお待ちください。」

2024-01-20 21:25:51