140字SSまとめ 2018.06.13〜
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飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

喉が渇いた。 水を飲んでも飲んでも喉は渇く。 渇きが酷く、熱くなり、首を自然に締めてしまいたくなる。 いや、見えぬ手で首はとうの昔に締めれているのだ。 この言葉を発すれば全てが終わる。 しかしながら、この言葉が欲しい。 欲しいのだ。欲してたまらぬワタシは、とても喉が渇いている。#140字SS

2018-06-13 21:13:34
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

日付が超える手前に気づいた。今日が父の日であることを。 我が家はそういった事は触れずに過ごすのであるが、男手一つで育ててくれている父に何か柄にも似合わぬが礼をしたいと思うが、恥が勝ち時間も時間だしと言い訳をして筆を持たない。 手紙を書く勇気も出ない娘をどう思うだろうか。 #140字SS

2018-06-17 22:45:29
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

トクトクと心臓がなるものかと思えば、平常運転で。 世界が変わるのかと思えば、何にも変わらなくて。 ただ、明日もお話ししたいなってだけで明日の希望と、今日の残りの時間の希望が見えて、とても、とても生きるのが楽しくなる。 きっとそれが恋なのである。 心臓なんて跳ね上がらない。#140字SS

2018-06-26 14:55:35
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

少し見ぬ間に、人が移動していた。そう感じた私だが、実際は合体していたのだ。グールプが。 そう、面白いほどに膨らんでいき、離れていく。類は友を呼ぶのだろう。 まるでその教室はヤク中だらけであった。授業中に歌い、話、叫び、ゲームをする。それに嫌気をさした私は、抜け出した。#140字SS

2018-06-26 15:01:09
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

暑さにバテそうになりながらも、今日も袖がついた服を着る。 特別自分で傷つけた事はないが、太くて白くて傷がよく見える腕なのである。 そんな腕を人様の目に入るような行動はなるべく慎みたいのだ。 そうして隠す肌を、ある男は綺麗だね、と言った。何という見え見えのお世辞なのだろうか。#140字ss

2018-06-28 10:34:02
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

今日も昨日と変わらず暑くて、冷房に当たりながら中学の体操服を着てアイスを食べた。 食べ切ったアイスのカップをよそに、付属の木製のスプーンを齧る。 これが夏である。これが夏なのである。 そう思いながら、暑さとの戦いを始めた。 平成最後の最初の夏はそんな日である。 #140字SS

2018-07-01 22:16:57
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

巻き爪が痛い。 そう思って朝起きた。 巻いた爪を抉り取り、それでも痛い足をよく観察すると、腫れていた。 巻き爪とはこういうことがあるから嫌いなのである。 ため息をつきながら痛みに耐えて1日過ごすも、やはり痛いものは痛い。 足を地につけることを拒み、腹を空かせて文字の羅列を読みだした。

2018-07-01 23:00:58
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

42度のお湯を浴槽に貯め、のぼせるまで浸かる。 それが私のお風呂の入り方だ。 小汚いおっさんの様な声を出しながら浸かる。その体は声と似合わず小さい為、スッポリと浴槽の中に入ってしまうのだ。 傷がヒリヒリとするのもまた気持ちよくて、数週間ぶりの浸かったお風呂に癒された。 #140字SS

2018-07-01 23:04:44
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

初めて始めたバイトを今日正式に辞めた。 とてもホワイトで、とても働きやすい場所であったが、アレルギーのせいであった。 辛いと思う気持ちもあるが、1番は今までとてつもなく迷惑をかけたので、謝罪の言葉しかない。 その中、たくさんお礼を言えたので、自分を褒めようと思った。 #140字SS

2018-07-04 21:20:08
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

拝啓、想い人様 きっと貴方はわたしの気持ちを知ることもなく接しているのでしょう。 ですからわたしからの挑戦状をここに記します。 今宵、貴方を落としましょう。 いえ、今宵から少しずつ、わたしの虜にしましょう。 どうか、この手に乗ってください。 敬具

2018-07-06 01:04:04
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

あっちは地震、こっちは台風。そして私は熱とな。 久しぶりに出た熱に参ってしまい、地震や台風と平成最後の夏としてはなんとも飾られたのであろう。 大ニュースが一夜にしてテレビから消えるのだ。 目まぐるしいこんにちであるが、私はきょうも、受験勉強に勤しむ。 #140字SS

2018-07-07 23:22:32
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

書かねばならぬ事がまとまらない。 ぼんやりとした単語が頭の中で浮遊する。それを上手く積み重ねても、字数が全く足りない。考察してもいい風に書けない。詰まりに詰まって、書き直しても詰まった。 私は今、正解はないが不正解はある世界へ挑んでいるのだ。 ああ、どうか、神様、どうか。 #140字SS

2018-07-08 23:18:00
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

眠れないので薬を飲む。 それがまた尋常じゃなく苦いのだ。 口の中には苦味が残るし、起きても少しある。 この苦味は誰が取り払ってくれようか?なんて乙女のようなことを考えるも、現実はその苦さの何倍も苦いので、私は薬の味に耐えれるのだ。 きっと甘い現実が来たら、私は薬が飲めないだろう。

2018-07-08 23:23:05
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

似合わない服を着て外に出てみた。 すると案外街中にその服も自分も溶け込んでいて、自分に似合わない服じゃなくて場所に似合わない服だったのだとその時初めて知った。 夏、夏、夏。汗がつきものになったそんな季節にアロハシャツを着た私は案外この街の夏をもたらす1人になっていた。 #140字SS

2018-07-13 16:33:44
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

あっつ。4時間少しの注文で居座ったカフェから先輩と出た時に発した最初の言葉だ。 とても仲が良い先輩で、優しい先輩なのである。 そんな先輩は私の事をよく知る友人の彼氏なのであるが、今はどうなっているのだろう。気になったがなんとなく聞けずに、脚本の話で盛り上がった。 #140字SS

2018-07-14 18:10:00
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

久しぶりに沢山の文字を紡いだ。 最近はパソコンで書くことが多くなり、今日みたいな日は電磁波に浴び過ぎて頭が痛くなる。 それでもまたこうして電磁波を浴びてしまう私はバカなのでは無いだろうか。 紙に書けば幾分も楽であろうに、そんな事を幾度となく言われた私であるが、これが私のスタイルだ。

2018-07-16 01:11:30
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

綺麗な言葉を紡ぎたくなった。 その為には綺麗な言葉を知るだけでなく、綺麗な景色を日々見なくては私は書けない気がする。 この眼に映るのは、毎日変わらぬ風と車だけなのだ。 刺激が欲しい。その刺激から言葉を紡ぎたい。 心を滾つかせるような言葉を、紡ぎたい。 こんな灰色な文は、。 #140字SS

2018-07-16 20:47:57
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

雲がパックリと割れていた。 見上げた空には奇妙な程赤い空があったのに、後ろをむけば全てを覆い尽くすような厚くて薄暗い色の雲がある。 そういう現象をよく見る私は、慣れてしまっていたのなが隣にいた通行人は嬉々としてその光景を口に出していた。 あと数分後には雨に当たるよ、お嬢さん #140字SS

2018-07-19 22:20:48
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

吐いたら楽になれると思った。 だからたくさん吐いた。 しかしその涙には共感を得れず、人が離れた。 だから吐くことをやめた。 数年経つと、吐いてっていう。 何て傲慢なんだって違う人なのに思ってしまう。ごめんね。 けど苛立ちは収まらなかったので手を口の中に入れて全て吐き出した。 #140字SS

2018-07-19 22:23:50
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

夏の日差しに負けて1日寝込んでいた。 年々太陽光に当たることで心が辛くなる私は、この季節に生きることは少々向いていない。 冬の日の光ですら頭を抱えているというのに、この暑さときたものだ。 カーテンを閉めて冷房を直で当たりながら何も食べずに寝る。 体には悪いが心は一番休まった。 #140字SS

2018-07-21 02:38:23
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

涙が出たのかと思い、目を指で拭うと、確かに粘ついた薄緑色のものが出てきた。初めて見たものゆえ、焦って目を何度も洗ったが、瞬きをするたびに出てくる。 父に、なあに?と問うと目やにだと言われた。 病院に行くにも日曜日で開いているはずもなく、片目を隠した生活は疲れやすい体にはきつすぎた。

2018-07-22 23:54:57
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

燃え盛るような赤い空を、画面越しに見た。その空は、私の住む世界からは見えないらしい。 赤が好きな私は、カメラを向けたくなるような空を、赤い空を、この目で一度拝みたいと思う。 しかしながら、見えないものは見えない。いつも通り、赤くない。茜色が映る空を、私の黒い目の中に入った。#140字SS

2018-07-28 21:42:51
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

久振りに夏の制服を着た。 夏の制服には様々な思い出が詰め込められている。 しばらく鼻腔をくすぐらせなかったその匂いを、1年ぶりにそれは私の脳内を虐めた。 情緒が安定しない今日なのに、また乱されていく。 この匂いは、すこぶる私には毒である。 私の青春の匂いは、すこぶる毒なのだ。 #140字SS

2018-07-30 12:20:37
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

死んだ母の好きだった漫画を手に取った。 時間は23時を回っており、天候も晴れ。 ここは8階。上に一つ階はあるが、雨漏りや水漏れといった話は聞いた事がない。 それなのに、一粒の水が私の手に降って来たのだ。 確かにそれは水で、少ししょっぱかった。 これは、母の涙なのかもしれない。 #140字SS

2018-07-30 23:22:27
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

苦しい苦しい戦いが終わった。 その戦いに盲目的になりすぎて次にする事を分かっていなかったが、終わると視界が開けて、次にするべき事が襲ってきた。 最終決戦までもう20と少しだ。 絶対に勝ってみせると何度も思うが、やはり不安で押しつぶされそうになる。 暑さが増す本日も、不安と戦う。#140字SS

2018-08-03 12:58:37
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

洒落た人間ではない田舎っぺの私には、愚直で安直な表現しかできない。 人を惹きつけられる言葉を知らない。 そんな私に人々は"面白い言葉の使い方をする"と言った。 それは惹きつけられているのか、はたまた嘲笑っているのか。 洒落た人間ではない田舎っぺの私には、愚直で安直な表現しかできない。

2018-08-03 23:35:26
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

焼きそばを食べた。豚肉が美味しくて瞬きをした時、母が亡くなった時の涙を思い出した。 もしかしたらこの豚は母であり、解体される前に子供は泣き暴れたのかもしれない。 子豚にとっては、私を殺したい程に憎いだろう。 私達はもしかしたら生死に対して涙を流す権利などないのかもしれない。#140字SS

2018-08-04 20:22:39
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

肉体は燃やしたかもしれないが、それだけでは死んだとは言えないのだと思う。 21gだけ、まだこの世に留まっているとしたら、それはその人の本体なのだから、死んでいない。 僕はそのたった21gを追い求めて、また、彼女に会おうと思った。 その21gを別の器に入れようと思ってしまった。#140字SS

2018-08-05 01:26:34
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

青いコーヒー豆を飾って歩いた。 片足だけ下駄特有の音を鳴らす彼女は、自分の2つ上だなんて思えないくらい落ち着いていた雰囲気を纏っているから涼しそうに見えるコーヒー豆がよく似合っていたのだろう。 夢の国、時間と言い生き生きとするその顔を私は夢などで終わらせたくなかった。 #140字SS

2018-08-11 02:08:50
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

早く寝ないと。 そう思う日に限ってなかなか寝付けない。じっとできなくてゴロゴロして。 あくびは出るのに寝れない。 明日は朝からお墓まいりなのだから、早く寝ないといけないのに。 焦りを落ち着かせようと、私は短い文字数の小説を書いた。 が、それはあまり効果的ではなかったようだ。#140字SS

2018-08-12 00:46:42
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

良い人ではないから、好きな人の幸せを願っているけれど、1番は私の隣にいて、幸せになってほしい。なのよ。 強欲な欲張りさんでごめんね。 こんな私に想いを向けられてごめんね。 それ以外の幸せを、望めないのよ。 あなたの幸せを望むから、絶対に幸せにするわ。 ごめんね、こんな奴で。#140字SS

2018-08-13 01:20:03
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

私は夏を殺した殺季犯だ。 私の夏には蝉の鳴き声に加えて、空が高く、雪が降る。 寒いと感じることは愚か暑いと感じることも無いのに、私の夏は汗をかく。 こんなに汗をかくのに、向日葵はとうの昔に枯れ、桜が咲いて居る。 桜に雪が積もり、そこに蝉が居るのだ。 私は夏を殺した殺季犯だ。#140字SS

2018-08-14 21:32:43
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

終戦記念日であり、お盆も終盤に差し掛かる本日。死んだ母は帰って来ているのだろうかと私は思う。もう二度目の盆を迎えたが、私は生憎そういった事は敏感でない為分からない。 骨こそ墓に入れ、魂こそもうそこに無いが、母の家はここであるし、いつ母が帰って来てもいいようにしてある。 #140字SS

2018-08-16 00:16:41
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

「嘘やろ」 本気で呟いたその一言は静かな夜の空に吸い込まれた。 隣室で熱唱する兄の声は前の大通りを歩いているというのに、私の渾身の一言はあっけなく消えたのである。 今まで立てた計画も全て壊れ、嫌な汗と涙を流しながら、頭をフル回転させて今後の計画を立て直す。 タオルが欲しい。 #140字SS

2018-08-17 00:56:09
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

数日ぶりに家を出たら思いのほか寒かった。風が半袖を着た私の腕を触り抜けていく。 おやおや、秋がきてしまったのかい? そんな似合わぬセリフのような言葉を心の中で言いながら、風に飛ばされそうになったキャップをしっかり抑えた。 夏とは会話ができなかった分、僕は秋とよく話す。#140字ss

2018-08-18 00:09:40
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

駅に行くまでに徒歩10分かかる道をほぼ毎日歩く。行くまでの道に花はよく変わり、それに四季を感じる私は今までいたのだが、最近初めてラッパスイセンが植えられているのを見た。 ラッパスイセンは国語の教科書で知っただけで、本物を見たことのない私は少し顔をしかめて遠ざけた。#140字SS

2018-08-19 23:23:05
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

雨が空気を覆った匂いに包まれながらお使いの帰路に着いた。 家が電線より少し高い所にある為、空はよく見える。 帰り道はいつも空を見るのだけれど、今日はどこも赤いところがないのに、世界はほんのり赤く照らされていた。 きっと光の加減なんだろうけれど、とても美しくて足を止めた。 #140字SS

2018-08-22 23:19:21
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

また台風の季節になった。 海があれど台風からは守られている所に住んでいたのだが、最近はよく台風がかする様に通る。 その際で近隣にあるドラム缶は転がり、窓も揺れ、音に怯えながら寝る羽目になる。 自然には逆らえぬものであるが、嫌いと言う事は許されても良いのではないだろうか。#140字SS

2018-08-24 00:21:40
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

自己RPを書くことになった。 半分おふざけではいくらでも自分が凄いとは言えたものの、かしこまった形で書くことはできなかった。 人の良いところはいくらでも見つけ、伝えることができるというのに自分の事がてんでダメなのである。 ……? もしかしたら私は人ではなかったのかもしれない。#140字SS

2018-08-26 00:23:30
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

勉強をしていた私は人の口から聞いたものでしか体感できなかった。だからライブの事は何も言えない。がしかし、投票権を得ていた私には落ち込み喜ぶ権利がある。18になり好きな曲は負けたが好きな人は買ったという苦しさに泣き悶えた。 それでも、私は青を掲げるのだ。このジャンルが廃れぬまでは。

2018-08-27 23:37:40
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

18年前の今、母は1つの命を創り出そうとしていた。 生き生きとしていた。 その時から18年経った今。 母は居ない。 21gしかこの世にもう存在しないのだ。 いや、もしかしたら21gも、もう現れたのかもしれない。 私は、18年前の今に行きたく、マシンに油をさした。 ただ抱きしめて欲しかった。 #140字SS

2018-08-28 00:21:51
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

誕生日始めに聞いた音はサイレンだ。 大通り沿いに住んでいるせいかサイレンの音を毎日沢山聞く。 毎年の事なので気にしていなかったが今年は気になってしまった。 あの音が耳につき、あの音が頭から離れなくない。 私がめでたいと思う日は、あの人には不幸で堪らない日になったのだろうか。 #140字SS

2018-08-29 01:23:15
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

私の夏が今日終わった。 生まれたのは夏の終わりで、青春最期の夏は平成最期の夏であった。 海より大きな雲が鬼雨を降らせ、ベタつく暑さをもたらせ、夏の終わりを迎えるように太陽が沈んだ。 雷の音も雨の音も、肌がベタつく暑さも全て全て平成の夏が包み奪っていったのだ。#140字SS

2018-08-31 19:30:52
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

拝啓母上様 暦では秋になった今日この頃ですが、母上様はどの様な秋をお過ごしなさってますか。 私は今日も変わらず髪を上げ冷房に当たり勉強をしております。 空の上とは快適なものなのですか? それとも、やはり21gでは暑さなど些細なものなのでしょうか。 早く会いたいと願ってしまいます。#140字SS

2018-09-02 21:58:22
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

高校最後のテストの1日目が始まった。 何とか電車は動いたものの近くの駅で人身があり足止めを食らった。 そして2日目は大きな台風が来る。 今年は厄年なぶん、こうしたちょっとした事も危なかったり付いてなかったりする。 そんな今年もあと4ヶ月もしたら終わっていると思うと、名残惜しい。#140字ss

2018-09-03 13:26:03
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

「なんやねん」そう言いたくなるような年であった。 地震が来て身近なものが壊れ、そして本日の台風である。 涼しいとは言え体はベタつきお風呂に入れず、真っ暗なのだ。 こんなに長い停電を体験したのは初めてなのだ。 隣でパニックになる兄を横目に、私は無心で手回し懐中電灯を動かした。#140字SS

2018-09-04 20:53:36
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

風が出る頃に外を歩くと、空が紙に書かれた絵の様に綺麗だった。 沈もうとする太陽と、青と橙が混ざった空に、堂々とした白い雲が"芸術的"に乗せられていた。 光も水もない私の家に、皮肉な様に生き生きとしていた。 自然や、生き物だけじゃなく空も生きようと毎日必死にしているのだろう。#140字SS

2018-09-05 22:30:55
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

目立ちたがり屋な彼女は大きく手を振りながら走った。 僕はそんな彼女が嫌いだ。 皆注目する、彼女が僕以外の目に入る。そんな事を嬉々とする彼女が嫌いだ。 だから、恥ずかしくて顔を隠そうとする彼女は、僕しか見られないので、そういう彼女が好きだ。 僕だけの、僕だけの彼女でいて欲しい。#140字SS

2018-09-09 01:47:38
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

本に触れた。 それは確かに文字が詰まったものだった。書き手の思いが込められ、詰められ、そんな重いものがいとも容易く誰かの手に渡る。 果たしてそれで感情は動かされるのだろうかと誰かは言うが、文字が詰まった物からは気持ちも全て伝わり、涙腺を刺激された。 私は確かに、本に触れた。#140字SS

2018-09-10 02:13:27
飴ノ林檎 @ame_susk_ringo

そよそよと吹く風に髪が揺られたら。 雨を境にグンと寒くなり、上着を羽織るようになった。青白く肉付きのいい腕は隠され、それでも汚い手は残されている。 ああ、秋だなぁ。なんて感傷に浸ってしまうのも、いやよいやよも好きのうち、夏に生まれた私は夏が去るのが恋しかったらしい。#140字SS

2018-09-11 09:31:31