第69回深夜の真剣140字60分一本勝負

つぶあんぱん @2222anpan

婚活キャンプに参加した。自然の中で知らない人たちとバーベキューをして、焚き火を囲み、お酒を飲んだ。ババ抜きみたいに似たもの同士で抜けていくペアを見送る内に焚き火の周りは寂しくなってきた。ここからが正念場。仮初めで構わない。相手を見つけなきゃ。他人の恋を肴に一人酒なんてごめんだわ。

花滝ちかる @chikaru_toka

春らしい青み系ピンクのアイシャドウで囲みメイク。うん、可愛い目元！ ローズ系の口紅も、ラベンダー色のワンピースも新品よ。 「今日の私、いつもと違うでしょ？」 ひとつでも当てたら合格にしてあげる。 でも、貴方は困り切った顔で 「君はいつも綺麗だと思う」 「…………」 合格よ。 #140字小説

みかみ@低浮上 @Canopus1776

#140字小説　#SS名刺メーカー #創作　#深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite ) お題『肴』『囲み』 うちの大人女子と落語家で140字。いい雰囲気なのに、互いに相手がいるので全くデキていない2人でもある。 pic.twitter.com/OgEm1C1C9h

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水城弥生 @mizukiyayoi8484

仕事終わりの夜。明日がお休みだから彼女とババ抜きを肴にお酒を楽しむ。「これでしょ！」「ぶー」子供の時と変わらない心理戦。「負けたー」残ったのはハートのエースとジョーカー。「射抜いたね。結婚しよ」手元に残ったジョーカーの外から彼女がしたり顔でそう言う。「喜んで」そのままハグをした。

ポッキー(山口絢子)@低浮上多し🙇 @sorapoky

ババ抜きは、ジョーカーが見えているから警戒できる。ジジ抜きは、最後まで勝負の行方がさっぱり見えない。私をまんまと嵌めたものは、ジジ抜きのカードのように雑踏に紛れ込んでいた。ひと勝負が済めば、当事者だった片鱗さえ見せずに、何食わぬ顔で生きていく。そしてまた別の誰かを堂々と騙すのだ。 pic.twitter.com/XCBsultbV3

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松岡 9JIRA @aoarup

○荒野 　　向き合う佐藤と山田。佐藤の側に男A、山田の側に男BとC。男達はマントを着ている。 佐藤「右側の男を渡せ」 　　男Bが佐藤の側へ。 　　男AとB、マントを脱ぐ。騎士が現れ剣を抜く。膝をつく山田。 ○寮 　　佐藤、トランプを置く。 佐藤「俺の勝ち」 　　ジョーカーを手に頭を抱える山田。

秋風もふ @akikaze_mohu

まぐわう集団。パートナーをとっかえひっかえする。力尽きた男女が崩れ落ちる。ババ抜きみたいだ。酒の肴に丁度いい。この時間のために生きているといっても過言ではない。癖になる痺れが舌鼓を打つ。今夜はよく眠れるだろう。体を囲う熱気とは対照的に、脳は寝巻きを何にしようかと冷静に考えていた。

秋月蓮華 @akirenge

元号が変わる月の最後の満月。宴が始まった。 「満月の時は宴だが」 「特別ってのもいいもんだ。いい肴だろ」 妖達が枝垂れ桜を囲む。宴だ宴だとなる中、 「アンタがやってたトランプの遊びがしたい。ばばぬき」 「ばば抜きか。やるか」 遊ぼう、と彼は手を伸ばす。宴はまだまだこれからだ。