平生からパワースポットに興味のある彼女と来た森。木々の間から陽光が差し、目の前には小川が流れる。まさに平静という言葉を具現化したようなここにある祠には恋愛成就の神が祀られているらしい。「これだ!」少し進むと小さな木製の祠。「平成最後のキスをしよう」神の前で二人、唇を合わせた。
2019-04-27 22:01:40平生、祖父は今の方が弊政だと言う。若者が軟弱になっていかん、と。確かに兵制で生死のぎりぎりの時代からしたら、休みとなると寝転んでテレビを見ている俺はとんでもないだろう。だが、そんな俺と一緒にテレビを見て笑う辺り、実は言う程ではないのかもしれない。こうして今日も平静な一日が終わる。 pic.twitter.com/3WXorGZvNM
2019-04-27 22:03:20「お前を愛している。私の妻になって欲しい」 一気に言ってから、私はフライングに気が付いた。 「恋人を通り越して奥さんですか?」 「恋人でもいいが、私はお前と一生を共にしたい。結論は同じだ」 照れて平静さを欠いたぶっきらぼうなプロポーズに、お前は綺麗に笑った。 「喜んで」 #140字小説
2019-04-27 22:09:38「時代が変わるのね」 君はそう言って此方を見やる。楽しげな眼が僕を捉えた。 思えばこの眼に心奪われて早幾年、僕の平生はただ穏やかで幸せだった。時代が時代ならこの眼を護る為に戦場にすら赴いたことだろう。 「ねえ」 どうかずっと。 「私達、次の時代も一緒にあれれば良いわね。」 君の側に。
2019-04-27 22:10:58#深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite ) #140字小説 #SS名刺メーカー #創作 うちの女軍人さんで140字。お題の割には物々しい感じになってしまった……。 pic.twitter.com/AMrC5pjw2T
2019-04-27 22:17:42――再度夫人を調べろ。 巡査長の指示に、新米警官は力強く頷いた。 「どうも平静すぎる」 「……『今の兵制度についてどう思いますか?』なんてズレた記者の質問に「学がないのでわかりません」て返してきましたからね。涙ながらに」 平生な話題の避け方。 夫が殺害された女が、取れる態度ではない。 pic.twitter.com/yts1OghMwN
2019-04-27 22:30:22物事には例外がある。例えば、平生は大黒柱としてドンと構えていても、娘が結婚式で別の男に告白されたら、誰だって平静ではいられない。 「おい、どっちを選ぶんだ!」 男と新郎が叫ぶ。娘が俺を見る。俺は、娘を救いたい一心で叫んだ。 「煩い!娘は嫁に出さん!」
2019-04-27 22:32:02平生の日々は、淡々と足早だ。そして不定期ではあるが、招かれざる客がやって来て、平静な時間を奪われる。迷惑な客人が去った後、ようやく平穏無事であることの有り難みに気づくのだ。それは竹の節のように、私が強さを得るために必要なものだった。ありがとう、平成の時よ。 pic.twitter.com/2HxNGFuwZ5
2019-04-27 22:34:57隣のガキ、いつも悪いことは俺のせいにしやがって。西瓜盗んだのもお前だろ。あの後おじさんに座れなくなるぐらいケツ叩かれたんだぞ。 今の兵制は俺が上官。てめぇに一言、爆弾かかえたおんぼろ飛行機に一人乗り敵艦沈めてこい。 #深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite )
2019-04-27 22:37:07さぁ、やるわよ! 圧倒的な戦力差を前に私は震える。 今回志願してきたのは新戦力、初陣なのだ。 私は基本に還り、なんとか平静を保ち終盤を迎える事が出来た! 「ど、どうかな、角煮…初めて作ってみたけれど…」 「すごく柔らかくて美味しいよ、いつもありがと!」 家族全員、満足したようだ。
2019-04-27 22:37:38おはようで始まりお休みで終わる。いつも通りで、にこやかで穏やかな日々 「静かだね」 「そうね」 どこまで行っても、変わらない、静かで平穏。そんな平静な生活こそ、私の望むものなの 「昨日、何人死んだの?」 「5人ですって」 ……内戦地でマトモにいるためには、それが一番だから
2019-04-27 22:38:39平生から双子の妹は分けが分からないところがある。 「なにしてるんだ」 俺は風邪で寝ている妹の見舞いに部屋を訪れたら、もってきた俺の作った戦車プラモの側で動物ファミリーの 小さな人形達を並べていた。 「兵制でこの子等は兵隊なの」 「何と戦うんだ?」 平静を装いながら、俺は妹に聴いた。
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