環くんの部屋に『相談』に行く壮五くんのお話

ちかね(ばんぶーしゅーつ) @i7chikane

壮五「環くん…相談があるんだ。あのね」 環「待った。話聞くけど、その前に。手に何も持ってないか確認させろ。ハンズアップ！」 壮五「刑事ドラマでも見てたのかな。ふふ、いいよ」 環「じゃあ調べるぞ」 🔫(コトッ) 環「ぎゃ〜〜ーーー!!!!!!!!」 壮五「おもちゃ！おもちゃだよ環くん！」

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環「何で！こんなもん持ってるんだよ！」 壮五「だから相談があるって言ったじゃないか」 環「おもちゃだからって、ピストルで何する気だよ！脅しとかダメだかんな！絶対！」 壮五「あはは。脅しなんてするわけないじゃないか」 環「そーちゃんて、都合のいーこと忘れるタイプだったのか…」

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壮五「え？何て言った？」 環「ぎゃー！今何でそれ拾って、そーいう顔して、そーいうこと言うんだよ！」 壮五「それとかそーいうとか指示語が多くてよくわからないよ環くん」 環「まず銃をおろせ！」 壮五「やっぱり刑事ドラマ見てたんだね。(…ノってあげた方がいいのかな…)…嫌だね」 環「!??!?」

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環「そー…ちゃん？」 壮五「手をあげるのは君の方だ」 環「やめろよ、そーちゃん…」 壮五「取引をしよう。僕の質問に答えて」 環「うう〜、やっぱり脅しじゃん…」 壮五「答えるの！答えないの！」 環「訳わかんねえけど、答えてやるよ！」 壮五「一織くんへの誕生日プレゼント。何がいいかな？」

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環「…………は？」 大和「お前らうるせえぞー。さっきから何して……………。え？何してんの？」 壮五「一織くんへの誕生日プレゼントの相談です」 大和「最近の若者は相談する時銃を突きつけるのが流行ってるの？」 環「流行ってるのはそーちゃんの中だけ」

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壮五「僕は環くんのためにしたのに！」 環「頼んでねーし！」 大和「お兄さんどうすりゃいいの？」 壮五「僕の相談に乗ってくださると嬉しいです」 大和「そう言われても銃持ってないからな…。手でもいい？」 壮五「大和さん、かっこいいです！」 環「ふつーに話しよーよ！ふつーに！」

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三月「騒がしいなー。何やってんだー？」 ナギ「遊んでいるなら誘ってください！」 三月・ナギ「「何やってんだ(何をしてるんですか)」」 大和「流行最先端の相談」 ナギ「意味がわかりませんが参加したいです！」 三月「オレも入ろうかな！何すりゃいいんだ？」 環「みんな、何も、すんな！」

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壮五「簡単に説明すると、刑事ドラマ風に環くんから情報を引き出します。僕はヴィランズサイドです」 ナギ「オー！状況から推理するとヤマトもヴィランズですね」 大和「そんな感じ？」 ナギ「ではワタシもヴィランズに入ります、コードネーム:256復活です！」 三月「アイナナ警察、懐かしいなー！」

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環「アイナナ警察んときのヤマさんとそーちゃんとナギっち、まじ怖かった…」 大和「いい演技してたぜ」 壮五「ありがとうございます！」 環「あの後の乱闘騒ぎがやばかったよな」 三月「あれなー！」 陸「ただいまー！みんな環の部屋で何してるの？」 三月「アイナナ警察ごっこ」 陸「楽しそー！」

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大和「アイナナ警察ごっこだったのか。相談はもういいのか？」 壮五「もうよくないてます！あ、でも環くんはアイナナ警察ごっこしたい？」 環「俺が人質じゃなきゃいいよ。助ける役ならやりたい。人質役はりっくんな」 陸「え～。オレもやるなら次は助ける方やりたいな～」 環「じゃあ人質誰やんの」

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三月「オレやってもいいぜ」 ナギ「ミツキが人質！ならば相棒のアイスマンも人質か、または救出に来るはずです」 環「いおりん？いおりん入れてもいーの、そーちゃん」 大和「いいのか？ソウ」 壮五「一織くんは入れちゃだめです！だって」 一織「……ただいま、帰りました」

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三月「おかえり、一織」 ナギ「イオリー！お待ちしてました！」 一織「あまりお待ち頂いているようには感じられませんでしたが…」 壮五「今の聞いてた！？」 一織「逢坂さんの『一織くんは入れちゃだめです』の所から」 陸「一織はダメなんですか？…あれ。こんな会話、前にもしたような…」

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壮五「火消しの話？」 陸「そうです！役立たずの一織の話！」 一織「役立たず…」 壮五「違うよ一織くん！あれは例え話で…！」 三月「おいおい。例え話とはいえうちの弟を役立たず呼ばわりとは聞き捨てならないな。逮捕だ～！」 陸・壮五「「うわあっ！」」 ナギ「アイナナ警察ごっこ再開ですか？」

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大和「ソウ、どうするんだ？」 壮五「例え話とはいえ、一織くんを傷つける言葉を使った事は裁かれるべきです…。大人しくお縄につきます」 大和「じゃあ逮捕されたままでいいんだけど、さっき言ってた相談の方。もし必要ならあとで部屋に来るなりラビチャするなりしなさい」 三月「相談て何だよ壮五」

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ナギ「ワタシたちの前では話しづらい事ですか？」 壮五「えっと…それは…」 陸「話して下さい壮五さん！逮捕仲間として！」 三月「その前に同じグループの仲間だろ！」 陸「そっか」 一織「私がいるから話せないんでしょう、逢坂さん」 環「当たり」 壮五「環くん！？」

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環「ごちゃごちゃ考えないで、いおりんに直接バーンと言っちゃえばいいんだよ。それが一番早いしわかりやすいし」 壮五「バーンと…。わかった」 🔫(カチャ) 壮五「一織くん」 一織「え」 壮五「環くんの言う通りだ。遠回りせず最初からこうすればよかった」 陸「壮五さん！？」

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大和「それおもちゃ、何だよなな？」 壮五「見た目はただのおもちゃです。ですが本当は違います」 環「違うのかよ！」 三月「壮五！何を」 壮五「皆さん動かないで」 環「そーちゃん！やめろ！」 壮五「僕はもう決めたよ。…一織くん」 一織「はい…」 壮五「今までありがとう。そして…」 パァンッ！

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壮五「少し早いけど、誕生日おめでとう。一織くん」 ナギ「ハッピーバースデー、イオリ！」 一織・大和・三月・陸・環「……え？」

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ナギ「旗が飛び出してくるピストル！先週皆で見た名作アニメ映画に出てきたものですね！」 壮五「うん。文字は小さいけど『HAPPY BIRTH DAY』って書かれているんだ。旗の色に青がたくさん使われてるし、一織くんの誕生日のお祝いに使えたらなって」 ナギ「素晴らしいです！」 壮五「ありがとう」

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陸「はぁ〜〜、びっくりしたー！一織撃たれるかと思った！」 一織「そんな訳ないでしょう…」 陸「一織が一番びっくりしてたじゃん！」 一織「おもちゃと分かっていましたが銃口を向けられれば誰だって怯みます！わかっていましたけどね」

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三月「本物なわけないって分かってたはずなのに一瞬シャオに見えて本気でビビっちまった…」 大和「俺はNo.5に見えた」 環「俺は頭ん中で『やべえそーちゃん総集編』が流れた…」

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壮五「皆さん、驚かせてしまってごめんなさい。一織くん、ごめんね。一織くんへのプレゼントの一つとして用意してたんだけど、タイミングが悪くなってしまって…。サプライズ出来たらなと思ってたんだけど失敗しちゃった…」 一織「とても驚いたので、成功ということでいいと思います」

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壮五「本当？よかったー」 環「決まってたんなら俺に相談することなかったじゃん。無駄に怖えー目にあった…」 壮五「これは幾多の案の中の一つで決定打に欠けていたんだ。だから環くんにアドバイスもらえたらなって思って相談に来たんだよ」 環「ふーん…。頼ってくれんのは、まあいーけど」

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陸「壮五さん！相談事があったらオレも頼って下さいね！」 壮五「ありがとう、陸くん」 三月「あ！！もうこんな時間！夕飯の準備しなきゃ」 大和「おー。ミツ頑張れー」 三月「おっさんも手伝え！」 ナギ「ワタシは手伝いますよ」 陸「オレも！大和さんも一緒に！」 大和「ハイ…」

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一織「私たちも行きましょう」 環「りょ」 壮五「っ、一織くん！」 一織「はい。何でしょうか」 環「(いおりん…ちょっとビビってる…。ビビりん…)」 壮五「誕生日プレゼントの事だけど…」 一織「一生記憶に強烈に残るサプライズプレゼント、ありがとうございました」

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壮五「恐縮です。でもね、せっかくだから他にも考えた案を聞いて欲しいんだ。一織くんが一番欲しいものを選んでくれると嬉しい」 一織「色々考えて下さって嬉しいです。せっかくなので選ばせて下さい」 壮五「うん！準備があるから待ってて」 一織「逢坂さん！サプライズは一度でいいですからね！？」

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壮五「こちらをご覧ください」 一織「これは…四葉さんの部屋の前にあった資源ごみの束では？」 壮五「違うよ！一織くんの誕生日プレゼント考案資料だよ」 環「出た！」 壮五「怨霊が？」 環「出るか出てたまるか！ビビんのとか、銃向けられたいおりんだけでいーの！」 一織「私はビビってません！」

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環「うそ！ビビりんだった！バーン！ほら、びくってした！」 一織「大きな声を出されれば誰だって驚きます！」 壮五「環くん、ご近所の方からまたクレームが来たらダメだからあまり大きな声は出しちゃダメだよ。静かにね」 環「はーい」 一織「逢坂さん。この資料見てもいいですか？」 壮五「是非！」

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一織「さすが逢坂さん…。見易さ分かりやすさ、おすすめポイントが端的でキャッチーに綺麗にまとめられている。素晴らしい資料です！」 壮五「ありがとう。それでプレゼントだけど…」 一織「この資料を下さい！今後の資……宿題や、ノート作りの参考にさせて頂きたいです」

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壮五「そんな物でよかったら…」 一織「そんな物、などではありません。逢坂さんが私のために工夫して時間をかけて作って下さった物じゃないですか」 環「いおりん、いいこと言う〜」 壮五「ありがとう、一織くん。役立ててくれたら嬉しい」 一織「はい。ありがとうございます」

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壮五「あ。この銃もあげるよ。一度しか使えないのが残念だけど、記念に」 一織「ありがとう、ございます」 環「ははっ。ウケるwいおりん、よかったなー」 一織「…。四葉さん。 …ハンズアップ」 🔫

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このあと陸くんが迎えにきて警察ごっこが始まりそうになったのを同じく迎えにきた三月が止めて、みんなでご飯をおいしく食べましたとさ。 お　し　ま　い

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おまけ(夕飯準備中) 環「俺、今日やなことばっか。そーちゃんといおりんに銃向けられるし」 三月「からあげ2個増やしてやるから弟の分は許してやってくれ」 環「許す！」 壮五「じゃあ僕は全部あげるよ！」 環「そーちゃん食うもんなくなるじゃん。そこまでしなくていいよ」

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大和「タマのご機嫌取るならわかりやすいのがあるだろ」 一織・ナギ・陸くん「王様プリン！」 大和「みんな花丸100点」 陸「わーい！」 壮五「すぐ買って来ます」 三月「ついでに牛乳も頼んでいいか？」 壮五「はい」 環「俺も行く。お菓子も買って。明日のおやつ。いおりんの分も 」 壮五「うん！」