お題「我慢」「宝石」「淑女」
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秋月蓮華 @akirenge

「いつか大人になったら買ってあげる」 硝子ケースに飾られた宝石の着いた指輪。 「ちゃんとした淑女になれたらね」 そう言われて私は我慢した。 けれども。 たたき割れた硝子の音と警報音。 「どうしても、ほしかったの」 私は、笑って。 指輪に、手を伸ばした。 #深夜の真剣140字60分一本勝負

2018-01-27 22:02:18
亀富 @bekkou_tshi

淑女が流す涙は真珠となりて零れて落ちる 高貴な乙女が耐えて耐え抜き、耐えきれぬ熱が涙となった時 一等美しい真珠になるそうな 恋の会瀬に喜び零れ、恋の結末を知り零れ、ポロリと生まれた綺麗だけれど哀しい宝石 恋人の美しい真珠で出来た形見のネックレス、それを持つ僕はこの世で一番不幸な男だ

2018-01-27 22:02:27
RAY/※※※ @growler_ray

宝石、ただの石が美しさを求めた果てに生まれた存在。どんな方でも、宝石に自らを例えられて嫌な気分をする事はないでしょう。 そして同じように、私は貴方様を宝石に例えようとしました、けれど、出来ないのです。 何よりも、どこまでも美しい貴方様を超える宝石など、世界に存在など致しませんわ。

2018-01-27 22:02:31
花滝ちかる @chikaru_toka

彼女は完璧だった。 美しく愛らしい姿形も、純粋な優しさも、誰からも愛されながら一途に僕を選び愛した心も。 …若くして命を散らし、僕の永遠となったことさえも。 僕は、彼女の柩をピンク色のバラで埋め尽くした。花言葉は、美しい少女。 僕達は、幸福だった。朽ちることない宝石のように、永久に。

2018-01-27 22:03:04
楓もち/春秋 @mapledanke

あの子は泣いていた。いつも心の中で泣いていた。ぐっと泣きたいのを我慢して、皆の前では笑ってた。「お願い、」もう自分を追い込まないで。一人で抱え込まないで。泣いていいんだよ、弱音を吐いてもいいんだよ。「お願いだから」またあの子が笑う。その笑顔は、なんだか助けてって言ってるようで。

2018-01-27 22:04:44
夢夜 @ruya_reve

星の光を映すお前の瞳は宝石より綺麗だ、と思う。夜空を見上げるその横顔は悲しいほど美しい。「なんですか?」俺の視線に気付いたお前が問う。唇にほんのちょっとだけ浮かぶ微笑みに胸が詰まって思わず抱き締めた。「大好き……愛してる」耳元で囁くと、俺の大好きな瞳から宝石より綺麗な涙が溢れた。

2018-01-27 22:11:20
夢夜 @ruya_reve

貴方への想いを封じ込めよう、と思って眺める星空は宝石よりも美しい。届かない星の光はそのまま貴方と私の距離のようだ。ふと隣から視線を感じる。「なんですか?」気がつくと貴方の腕の中にいた。「大好き……愛してる」耳元で囁かれた言葉に胸が痛くなる。お願いだから、期待させないでください……

2018-01-27 22:12:26
夢夜 @ruya_reve

親友とその想いびと、お互いが相手の気持ちを知らないで我慢してんのを見るとなんだかなぁって気持ちになる。2人とも自分の気持ちに正直になればいいのに。2人が我慢しすぎてどうにかなる前にどうにかするのが友達の役目だとは思うんだけど……。両片想いってじれったい。さて、どうしたもんかな。

2018-01-27 22:13:36
こやままやこ @coyamayaco

『君たちは磨けば光る宝石の原石だ』って、誉めてるつもりなんかなあ。そこらへんの道ばたの、なんでもない石ころが好きな人だっているじゃんね?遠巻きに眺められて大事にしまわれるよりも、学校の帰りみち友達と蹴っ飛ばしあった石みたいに、必要な時すぐそばにあるような人間になりたいよ?

2018-01-27 22:17:36
日凪セツナ@BOOTH通販中 @ud0104418624

からん。渇いた音が響く。冷たい床に、深紅の欠片が落ちた。日の光を透かすそれは、砕かれたルビーのようだった。 「ごめんなさい」 少女は頬を染める。その顔には、欠片がぴたりとはまる亀裂があった。 「私、感情が高ぶると砕けてしまうの。そういう病気なの」 砕けそうな腕で、彼女は私を拒絶した。

2018-01-27 22:21:27
ふかんぜん @relation_crush0

「我慢をしなさい、淑女になるためには必要なことよ」母の口癖だった。貧しい家に生まれた私は欲しいものを買ってもらえず、何かをねだると決まってこう言われた。周りの子が持つものは、宝石のようにキラキラと輝いていた。今なら母がどんな気持ちで言っていたのかわかる。だから私は娘に言う。「」

2018-01-27 22:24:05
うみぶどう @syumibudou

#深夜の真剣140字60分一本勝負 貴方は大人の男だから、私はそれに見合うようなレディを演じるの。 落ち着いた仕草で、紅を引いた唇を緩く笑ませて、本当の自分を「淑女」のヴェールで覆い隠す。 貴方に振り向いて貰うために、 貴方へ触れたいこの気持ちに封をする。

2018-01-27 22:31:38
色糸 @IRO_Iroito_

風も穏やかによく晴れ、冷え込んだ日。午前五時。 僕は少し足を伸ばして山の上の公園へ歩いて行く。無数の宝石を見る為に。 空は白み、赤らみ、紫を交えて青く染まろうとしていた。 朝日を湛えてキラキラと輝く枯芝。 光を浴び、熱を受け、やがて輝きは失われる。その間約十数分。 冬の儚い宝石、霜。

2018-01-27 22:32:24
ふかんぜん @relation_crush0

『さーあ紳士淑女諸君!君達にはゲームをしてもらう。ルールはシンプル、箱の中の宝石を取れ。以上だ!賞品はー』 僕は我慢しきれず、叫んだ。 「ふざけるな!妻を返してくれ!」 宝石には参加者にとって命より大切な名が刻まれている。 これは何かを得るためのゲームではない。取り戻すための闘いだ。

2018-01-27 22:34:21
ちひろ @naruhara04

彼女は美しい。ガラス越しに見つめる僕の瞳が、彼女のそれに映り込む。碧か紅か、シャボンの膜のような揺らめきに、僕の心は締め付けられる。高値の華というのは重々承知で。それでも欲しくて、逢いたくて。凛と佇む貴女に恋をしたのだと、予告状に認める。「今宵、淑女をいただきに参上する」

2018-01-27 22:44:31
∫ MatoP @_Mato_P_

ねぇ、次はあっち! 今は遊園地。君の我儘を聴きながら、中を回る。 君の、宝石のような瞳が輝く。 君のこんな顔、いつぶりだろう? そして、君の艶やかな口に僕のを重ねる。 君が僕をまじまじと見る。 ばっ、ばか!恥ずかしいじゃない! 照れる君が、とても可愛く思えた。

2018-01-27 22:56:12
例の人。@nox @nox_for_world

くすぐったい。彼のが私に触れるたびいつもそう感じてる。心地いいと思う時もあるし、少し痛い時もある。一生懸命な彼にグッとくる時もあるし、頭から足まで全部彼に委ねたいと思う時すらある。でも、私は我慢する。全てを受け入れて幸せになる事もできるけど、いつまでも一生懸命な彼が好きだから。

2018-01-28 01:17:48
例の人。@nox @nox_for_world

いらっしゃいませ。 ふむ、プロポーズをお考えと、こちらへどうぞ。 実際に手に取ってご覧下さい。石が教えてくれますよ。 っ困りますお客様! 私は必要ありませんから! …なぜインカローズなんですか… 今更昔振った相手に… …今更… お客様にオススメな石はこちらです。 アクアマリンです!!

2018-01-28 01:42:42
例の人。@nox @nox_for_world

そんなんウチなんかガサツやし! 彼女はいつもこうだ。 メッチャおいしいやん! と言いながらコップのフチを手縫いのレースハンカチで拭く。 前歩いてぇな恥ずかしいから! 絶対前に立とうとしないが手を繋ぐとすぐに並ぶ。 いや普通やし、無理してへんし! 頑張り屋でお淑やかな彼女は東京出身。

2018-01-28 03:57:02