ついに内定をもらった結果がこれだよ…
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意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「内定者の中で私服なのはキミとオレだけ。これって運命だと思わないか?」 「…思いませんし、それに…ヒョウ柄の方とは一緒にされたくありませんっ!」 「」 あれ…? 途中まではイイカンジだったんだが。ワイルドなオレを演出したところまでは良かった。乙女心は難しいものだな。

2014-02-28 19:45:05
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

ふぅ…大方の女の子と女性社員さんとアドレスの交換が完了した。これで今日の目標は達成できたも同然だ。アドレス帳を見てニヤけていたら人事担当(男)に話しかけられた。 「森山君、承諾書いいかな?」 そうだ! 目的を完全に忘れていた。慌てて鞄を漁った。 彼は婚姻届を受け取りながら続けた。

2014-02-28 20:30:02
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「森山君バスケやってたんだって?」 「はいっ! とても!」 「会社の連中で週末とかたまに集まってやってんだ。一緒にどう?」 「ちょうどクラブ探してたんですよ! オレはSGなんすけどポジションどこすか?!」 「ポジション…? ああ、遊びでやってるからそうゆうのはないよ」 「はあ…」

2014-02-28 20:35:07

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意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

Skypeを起動。黄瀬のイラっとくるキメ顔アイコンをクリックした。少し緊張する。海外にかけるから、ではない。たぶん。

2014-03-24 04:46:17
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「もしもし黄瀬? 笠松は無事そっちに着いたか」 「着いたか?じゃないっスよ〜! なんでずっと連絡くれなかったんスか! 森山センパイが就職決まったの昨日やっと笠松センパイから聞いたんスけど!」 「悪い悪い。時差計算して〜と思ってたらズルズル時間経っちまって。追いコンとか忙しくてさ」

2014-03-24 04:48:26
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「…オレこれでも寂しかったんスよ。みんなの様子、何もわかんねーし。森山センパイと小堀センパイにも来てほしかったっス」 黄瀬はさらに逞しくなっていたが、拗ねるとただの黄瀬だった。 「ところでセンパイは緑間っちにリベンジできたんスか? レクチャーまでしたんだから結果くらい… 「悪い」

2014-03-24 04:53:14
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「最後の試合なのに、オレ…ほとんど試合に出ることすらできなかったんだ。いや、最後だからお情けで出してもらえたのかもしれないな」 「森山センパイ、大学では結構やる方だって。ずっと休んでた笠松センパイは出してもらえたのに、どうして…」 「だから、言いづらくてさ。連絡しなくて悪かった」

2014-03-24 04:53:54
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「試合自体も一方的にボコボコにされただけで、特筆すべきことはない。ったく、どうして緑間は海外に出ていかないんだ」 黄瀬が唇をとがらせた。 「化け物みたいに言わないでほしーっスわ」 冗談めかしてるが目がマジだ。 「すまん。あっちも退屈だろ?」 「森山センパイ今日は謝ってばっかスね」

2014-03-24 05:01:36
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「オレも何度かこっちでやろって誘ったんスけどね。…赤司っち今バスケやってないじゃないスか。緑間っちは今も待ってるんスよ、赤司っちが再び立ち上がって立ち塞がるのを」 あのときの緑間 http://t.co/HK4jz0gKqX と、4年前のWCを思い出した。 「すごいな」 「へ?」

2014-03-24 05:09:04
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「オレは今初めて、本当の意味で運命を信じたのかもしれない。なんとなく感じるものがある」 「はぁ? 前から運命運命言ってたじゃないスか。ポエ峰っちスか」

2014-03-24 05:11:03
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

誠凛が洛山に勝って、赤司がバスケを辞めて、緑間が日本に留まって、高尾が付いてきて、笠松がスタメン落ちして、オレが笠松とケンカして…オレの世界はオレを中心に回ってるような気がしていたけど、オレは世界の端っこに位置していて。 黒子のバスケの影響がオレのような末端にまで及んでいるんだ。

2014-03-24 05:12:14
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「伊月が気にしてたんだが、黒子は今どうしてんだ?」 「それなんスよね。オレらもずっと会ってなくて。日本にいた頃、誘っても何かと理由つけて断られたし。まずメールあんま返ってこなくて。昔から着信拒否されってっけど、流石におかしいって桃っちとも話してたんス」 昔から着拒されてた #とは

2014-03-24 05:13:44
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「末端なんかじゃないっスよ。…森山センパイはそれでいいんスか」 「何が」 「全部」 黄瀬が辛そうな、蔑むような、睨むような何とも言えない表情で見ていて、カメラを切りたくなった。 「才能さえあれば人生イージーモードとか本気で思ってんスか?」

2014-03-24 05:14:34
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「オレ英語できないし」 「突然何だ」 「だからって青峰っちみたいにバスケで対話もムリっス」 「はぁ」 「今までは黙ってても人寄ってくんのが当たり前だったからヘンな感じっつーか」 「自慢かよ」 「田舎でバスケばっかで遊びたい日もある」 「……」 「でもオレは後悔したことないっスよ」

2014-03-24 05:15:48
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「憧れは超えれば過去。夢は手にすれば現実。天才であり続けるには、進化し続けなければならない。止まることは許されない。オレだってそれなりにガンバってんスよ。だから、森山センパイも自分に正直に…」 「…んで、なんでそんなこと言うんだよ…! 笠松にどう聞いたか知らねーけど、オレは…っ」

2014-03-24 05:17:01

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意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「笠松。いるんだろ? 出してくれ」 「えっ。それは…そのぉ」 黄瀬の目線は斜め上だ。 「何、出かけてんのか?」 「出かけたっつか、さっき出てったっつーか…」 「はぁ!?」 「オレが追い出したんじゃないっスよ!? あっちから出てくって。ホント、森山センパイ達にも来てほしかったっス」

2014-03-24 05:17:37
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「あの人と2人で出かけると分刻みのオリエンテーションになるんだもん。うんざりっスわ。オレが案内するつってんのに」 「…つまり、ケンカしたってわけか」 オレは大きく溜息をついた。 「そっち昼間なのに家にいるから、おかしいと思ったぜ」 「せっかく取った休みが台無しっスよ」

2014-03-24 05:18:01
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「あのなぁ…アメリカ行くのにいくらかかると思ってんだ。笠松、楽しみにしてたんだぞ。練習の合間にバイトして金貯めて。旅行中はお前が100%折れろ。先輩命令だ。そして、出てったのさっきなんだろ? 今すぐ笠松を追いかけろ。これも、先輩命令だ」 「…森山センパイ」

2014-03-24 05:19:22
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「相変わらず真面目な話題をかわすのは上手っスね」 チッ。バレてたか。 「…でも、正論だから従うことにするっス」 黄瀬はPCをそのままに立ち上がった。ドアが閉まる音が聞こえてからもオレはぼーっと画面を見ていた。黄瀬の部屋の壁はクリーム色で、明るい日が差していた。一方、こちらは夜だ。

2014-03-24 05:21:02

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意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

知らなかった。部活を辞めると、こんなにも簡単に生活リズムって崩れるのか。知りたくもなかった。 もう夢を通してキミのハートにインターンシップにいけない体になってしまったよ…

2014-03-24 05:25:13
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

>http://t.co/CeqirUGPbx あんなに言ってくれたのにゴメン、大切な情報は転記しなかった。ずいぶん前に予約だけした説明会の日程はわからなくなった。大切なモノは全部捨ててしまった。会社のサークルならオレだってキセキの世代だ。悪くない。キミと心中するのも悪くない。

2014-03-24 05:27:06
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

2014年卒業者向け「意識の低い就活生森山bot」は2014年3月21日(金)をもって、とっくに就職活動(サービス)を終了していたんだ。オレがツイッターを始めて今日で一年。長い間のご利用ありがとう…?

2014-03-24 05:32:36

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