1 席替えをした。 僕の右隣には学校屈指のクールな美女、小林さんが。 彼女は、怖い…らしい。 彼女は、あまり笑わない。 彼女は、ダンス部に所属している。
2022-09-18 14:53:542 ある日の放課後のことだった。 横断歩道を渡ろうとしているおばあちゃんを見つけた。 スーパーの帰りだろうか? 重たそうな袋を肩に掛けている。 ○:あの…運びましょうか? 気付いたら、声を掛けていた。 青信号も点滅しているし、早く渡らないと。
2022-09-18 14:59:183 了承を得たので、おぶって横断歩道を渡った。 ○:おばあちゃん、家はこの近くですか?良ければ僕が… “あーっ!おばあちゃん、何してるの!” ○:え… おば:あらぁ…由依ちゃん… あらぁ…お隣さんのご登場だわ…
2022-09-18 14:59:184 由:私のおばあちゃんに何してるの?ナンパ? ○:おい…確かにお若いけど… おば:まぁ…お上手。 ○:えへへ… だけど、僕は熟女…いや…枯れ専…と言うのも失礼だし…ナンパなんて… もう良いや、この話題は終わり!
2022-09-18 14:59:195 おば:この子がね、重い物を運んでくれようとしてね。とても助かりました。 由:ふーん… ○:お孫さんが来たのなら、もう安心ですね。では、僕はこの辺りで…
2022-09-18 14:59:208 ○:あの…そんなに情熱的な視線を向けられると、ドキドキするんだけど? 由:は、はぁ⁈な、何言ってるの⁈キモッ… プイッとそっぽを向いてしまいました。 やだ、もぉ…僕ったら… 好感度を下げる天才かも。
2022-09-18 14:59:219 ○:良し…読み終わった… 僕は、図書館で借りた本を読み終えるまで、教室に残っていた。 時刻は、17時半過ぎ。 さて、帰ろうとしたところで… ガララッ! やや乱暴にドアが開けられた。
2022-09-18 14:59:2210 由:やっぱり… ○:何が? 由:まだ残ってた… ○:僕に、何か用? 由:… えぇ… ズカズカと、無言で近付いてくるんですけど…
2022-09-18 14:59:2311 由:揉んで… ○:ん? 由:も、揉みなさいよ…! ○:おっぱい? ベチンッ! ○:痛ってぇぇぇぇぇ⁈
2022-09-18 14:59:2312 由:誰が、同級生に胸を揉んでなんて頼むのよ… ○:上級生からの命令なら聞いたの…? 由:そう言うことじゃないし。 ○:下級生からの可愛いお願いだったら… 由:だから!そう言う意味じゃないから!
2022-09-18 14:59:2413 そもそも、主語もなく揉みなさい…って… どんなプレイ? 舌足らず? 不器用? ○:僕に何を揉めって? 由:私の…身体…
2022-09-18 14:59:2414 ○:やっぱり、おっぱ…待って待って!拳はダメ!絶対痛いから! スッと、振りかざしかけていた拳を下ろしてくれた。 由:肩…揉んで… なぁんだ…そこか… ○:良いけど…どうして僕に? 由:良いから!
2022-09-18 14:59:2515 ○:では…失礼して… 膨らみに手を伸ばす。 ベチンッ!(本日2回目) 両頬に、紅葉が出来ていることだろう。
2022-09-18 14:59:2516 ○:では、心を落ち着かせまして… 彼女の華奢な肩に触れた。 ○:力加減は…いかがですか? 由:ん… それは、良いと言うことで解釈しますね? ○:この辺りとかも…
2022-09-18 14:59:2617 由:ん…ぁ…っ… ○:肩甲骨の辺りも… 由:ぅ…気持ち…い… 放課後の教室って、いつから”そう言うお店”になったんでしたっけ? ちょっと、記憶にございません…
2022-09-18 14:59:2719 小林さんと歩く帰り道。 由:やっぱり、●●君に頼んで良かった… ○:うん? 由:私のおばあちゃんを助けてくれたでしょ?なんか、お喋りとかにも慣れてたし…
2022-09-18 14:59:2820 ○:まぁ…僕はおばあちゃんっ子だったからね。 由:へぇ?私も。 あら、意外な共通点ですわ。 しかし、おばあちゃんの元でどう暮らしたら、平手打ちや鉄拳が飛び出すのかしら… 僕、気になります…!
2022-09-18 14:59:2921 由:他人の祖母に優しく出来る●●君なら… ○:僕なら…何? 由:日頃から、自分のおばあちゃんにだって優しくしてるんじゃないかなぁって…肩叩きとか… ○:良くやってた。肩意外にもマッサージしてあげてたけど…
2022-09-18 14:59:2922 由:今度、●●君のおばあちゃんにも会わせてよ。 ○:もう亡くなってるから、仏壇で良ければ… 由:あっ…ごめん… ○:ううん。気にしないで。まぁ、何だろうな…小林さんのおばあちゃんを見て、ちょっと懐かしさを覚えたのかも。 だから、咄嗟に声を掛けていた。
2022-09-18 14:59:3023 ○:それはそうと、どうして僕に胸を揉めと? 由:… ○:間違えた。肩を揉めと? 由:それは…うーん…嫌いな男には…身体…触らせないよね… それって… 僕のことは、嫌いじゃないと…? つまり、好き…とまでは言ってないか。
2022-09-18 14:59:3124 由:私、ダンス部に入ってるの。 ○:知ってる。 由:足とか腰とか…最近、痛みが酷くて。 ○:無理しないで休めば? 由:大会も近いし、何より楽しいからさ。 ふふっ…と、彼女が笑った。 そう言う表情、出来るんだ…
2022-09-18 14:59:3125 それで…か。 おばあちゃん慣れしている僕なら、もしかしてマッサージにも慣れているのでは…と。 由:●●君が良ければ…これからも部活終わりにマッサージしてくれないかな…? 女の子の身体に合法的に… ダメだ… さっきから、僕の脳がお猿さんすぎる… ○:良いよ。引き受けた。
2022-09-18 14:54:1226 次の日から、僕は彼女の身体のケアをすることに。 読書を終える頃、彼女はやって来る。 ○:肩…凝ってる… 由:ん… ○:どうして、ダンスを始めたの? 由:音楽に合わせて身体を動かすのが好きだったから。
2022-09-18 14:54:1227 ○:ふーん… 由:あと、笑わなくて良いし。 ○:ん? 由:チア部なら、笑顔は必須。でも、ダンスならクールに決めても良い。私は、自分の笑顔…あんまり好きじゃないから。 ○:そうなんだ…僕は、小林さんの顔、好きだけどね。 ピクッと彼女の肩が跳ねた。
2022-09-18 14:54:1328 次の日も… ○:ふくらはぎに張りがあるね…少し痛くするけど、我慢して。 由:いっ…つ… ○:はい、後ろ向いて? 背中、腰のやや上辺りに触れる。 由:っ…ぁ…
2022-09-18 14:54:1329 ○:満身創痍だな…家でちゃんとアイシングしてよ? 由:うん…そうだ。来週、大会の本番なんだけど、観に来てよ。 入場券を手渡された。 ○:気が向いたらね。 由:気が向かなくても観に来い。 ○:何だそれ。
2022-09-18 14:54:1430 由:好きな人に応援してもらえたら、もっと頑張れそうだから… ○:え? 由:聞き返さないで… 机に伏せてしまった。 ○:あのぉ…それだとマッサージしにくいんですけど…胸の… 由:… ○:胸の…
2022-09-18 14:54:1431 由:バカ!聞こえてるし!●●君って、本当にムッツリだよね… 冗談のつもりだったんだが… 由:しかも、私にそんなこと言えるって…中々だよ? ○:どうして? 由:ほら…私…皆から怖がられてるもん… 自覚あったんだ…
2022-09-18 14:54:1532 由:そんなところも好きだけど… ○:え? 由:だから、聞き返さないで。でも…●●君になら…触られても良いよ…? ○:マジ…で言ってる…? 由:マジ…だよ?私が大会で優勝したら…だけど。 ですよね… 当然、条件が付いてますよね…
2022-09-18 14:54:1533 由:私が優勝すれば、それって身体のコンディションを整えてくれた●●君のおかげでもある。ムッツリな君には…それぐらいのご褒美があっても…ね? ○:… 由:好きな人…だから…許す。 ○:え? 由:聞き返さないで…それ、わざとやってるでしょ? ○:バレたか。
2022-09-18 14:54:1535 由:観に来てくれて、ありがとう。おばあちゃんに、勇姿を見せられて良かった。 大会を終えた、翌日。 学校帰りを彼女と歩いていた。 ○:まさか、本当に優秀するなんてね。 しかも最後のキメ顔は、苦手とか言っていた笑顔ときた。 ○:笑顔…可愛かったよ。
2022-09-18 14:54:1636 由:っ…どうして、そう言うことをサラッと言うかな…私の気持ち…分かってるよね? ○:可愛いよ? 由:ったく…それで…約束のことだけど… ○:あぁ…良いよ、別に。 由:何が? ○:え?だって、アレ…本気で言った訳じゃないでしょ?
2022-09-18 14:54:1737 由:本気だよ? ○:なぬっ⁈ 由:マジ…って、言ったじゃん。 ○:でも…付き合ってもいないのに、そう言うことするのは… 由実は、意外と真面目なんだ?そうだよね…私が勝手に好きって言ってただけだもんね…そっかそっか…
2022-09-18 14:54:1738 ○:今日の晩ご飯は何かなぁ… 由:逃げないでよ…痛てて… その場でうずくまる小林さん。 ○:大丈夫か?しばらくは、身体を休めないと… 由:なーんてね。 ○:は? 由:つーかまえたっ!
2022-09-18 14:54:1739 首に手を回された。 由:それで?●●君の気持ち…教えて…? ○:ぼ、僕は… 由:うん… ○:小林さんこと…好き…
2022-09-18 14:54:1840 由:本当に…? ○:笑顔が苦手なところとか。 由:何その理由… ○:皆は知らなくて良いよ。僕だけが、小林さんの可愛さを分かっていればそれで良い。独り占めしたい。他の誰にも見せたくない…って、欲張りすぎ…?
2022-09-18 14:54:1841 由:ちょっとだけ、欲張りかも… ○:あと、おっぱいの感触とか。 由:はぁ…良い雰囲気が台無し…●●君らしいけどさ…まだ、触らせてないし。 気恥ずかしいのは、どうも苦手でして… ○:これから触ることが出来る見込み…なんですが… 由:バカッ…
2022-09-18 14:54:1942 ○:今から良い雰囲気には…戻れそうもない…? 由:ううん…まだ引き返せる… 互いに雰囲気を察して… 顔を近付けて… 唇に触れた。
2022-09-18 14:54:1943 由:足…ちょっと痛いかも… ○:こんなところで、マッサージする訳にいかないし… 由:私の家まで…連れてって…? ○:甘えたさんだね?おんぶと抱っこ、どっちをご所望で? 由:おばあちゃんの時は、おんぶしてたよね? ○:と言うことは…
2022-09-18 14:54:2045 彼女は、怖い…らしい。 だけど、実はお茶目で頑張り屋。 そして、優しい。 でも、手が出てしまうところはやっぱり怖いので、刺激しないように。 彼女は、あまり笑わない。 だけど、ふと見せるその笑顔が堪らなく愛おしい。
2022-09-18 14:54:2146 由:もっと、わがままになって良い? ○:この体勢で、僕が聞ける言うことなんて少ないけど? 由:由依…って…呼んで欲しいな。 彼女…由依は、2人きりの時、甘えん坊になる。 End
2022-09-18 14:54:21あとがき この話のポイントは… ○○のモノローグが所々おばあちゃんと言うか、女性口調になる。 ep20では僕の好きな”氷菓”の小ネタを。 あとは…終始○○のキャラでふざけました。 おっぱいとか連発してるし。 別に裏テーマとかでは… 彼の趣味であって、Hanaの趣味ではありません(?) 以上!
2022-09-18 14:54:22