なんじゃ今日は早起きじゃの、って掠れた声で話すのでサカモトさんはいぞうさんの頭に手を置いてまだ早いから寝てていいよって言う ンヒヒと笑う彼を折角だからって構えていたカメラのシャッターを切るサカモトさん そのまま気だるげな顔で見つめてくるのでまたシャッター音が鳴る
2018-08-29 11:22:39数枚とって目を離すと本当に二度寝を決めたいぞうさん サカモトが寝ちゃった?って聞くと当然返事がない 辺りを確認して誰も知らないからってそっと口を重ねた や、やっちゃった…ってやった後から恥ずかしくなって部屋からそっと出るサカモトさん 数分後唇に手を当てたいぞうさんが起き上がる
2018-08-29 14:44:57顔赤く染めてサカモトさんが出ていった扉の先を見つめた後、どうしたもんかと思ってとりあえず布団に入る なんかサカモトさんの香りとか急に意識しちゃって結局どうにもできなくてすごく困るいぞうさんベッドに腰かけてうなだれる
2018-08-29 14:44:58朝 最後の撮影が始まる 撮影自体は問題なかったんだけどどうみてもいぞうさんの様子がおかしい 会話がうまく運ばない 撮影は昼頃には終了でそこからは帰国準備に入ります お疲れ様でしたと言う声で一週間の撮影期間が終了した いぞうさんに駆け寄って名前を呼ぶとギャ!と言う声が上がる
2018-08-29 14:53:50お、お疲れ様…って驚いて続けるといぞうさんがお、おおお おん おつかれ ってロボットみたいな動きで振り返る なんとなく察してしまったサカモトさんは、あ~とちょっと目線を外してもしかして、いぞうさん起きてた?って聞くとバ!!!!!!!(声量100)と訳分からん声出した後
2018-08-29 14:57:27大きく息を吐いておまん、いつから…って聞くんですよね さっきの大声で人目を集めてしまったので、いぞうさんこっち、って庭の裏手の方に移動して二人きりになる そいで…ってちょっと冷静になれたいぞうさんが切り出すとうん、あの企画の後…もしかしたらいぞうさんが撮影に協力してくれた時かな
2018-08-29 15:02:01あの時の撮影が本当に忘れられなくて いつの間にかすきになっちゃった…って続けるサカモト 改めて向き直って、逃げないでくれたって事は期待してもいいのかな?って続けて手を握る 彼の手を握ると自分と同じくらい熱くて、お互いの体温を分け合う様だった 暫くの静寂の後
2018-08-29 15:09:52きたいしたら ええ って俯いて言ったいぞうさんの首筋と耳元が真っ赤になったのを一生忘れられないだろう にやつく口元が抑えられなくてうん、うん!と繰り返し、もう一回だけいい?と聞くと真っ赤な顔をしたまま目を閉じるので、誰にも見せない様にキスをした 帰ろうかと聞くと何も言わずに頷いた
2018-08-29 15:15:40数か月後 献本届きましたよ!とマネージャーから写真集が渡される 表紙は朝焼けをバッグにした時の写真だった 中身をぺらぺらとめくると彼との思い出が一緒に蘇り笑みが零れる 最後のページは自分の寝顔だった いつの間に…と思っていると携帯が振動する
2018-08-29 15:21:51献本届いた?とメッセージが入る おん おまん盗撮までしちょったんか と送ると良く分からないキャラクターが頭を欠くようなスタンプが送られてくる 彼の部屋にも同じような写真がデカデカと貼りだされている こちらは薄く目を開けた方だったか
2018-08-29 15:25:00そんなことを考えていると着信音が鳴りだした もしもし、いぞうさん? なんじゃ 盗撮怒った…?と子供の様に聞くもんだから面白くって別に、と笑ながら返した 今日、会えないかな と聞かれて自分の予定を思い出す 明日は久しぶりのオフだった 夜でええかと返すとうん!と明るい返事が返ってくる
2018-08-29 15:27:12またあのデカい自分の写真の前で抱かれると思うと気が引けるが、彼との時間は悪くない 何か酒でも持って行こうか、と考えながら椅子から立ち上がり撮影に戻っていった おわり
2018-08-29 15:31:02