Twitterで気ままに乗せた作品を重ね、まとめただけのメモの切れ端、のようなもの。
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@enishi_714

あなたは10分以内に801RTされなかったら、クラスメイト同士の設定で付き合っていないけど甘々な雰囲気の縁の轟百の、漫画または小説を書きます。 #shindanmaker shindanmaker.com/@enishi_714/re… ※上耳(?)あり

2023-07-02 22:48:08
@enishi_714

耳元で何か呟いた轟に八百万が口元に手を当てて笑う。そんな八百万を見つめる轟の表情は柔らかく、その眼差しは見ている方が恥ずかしくなる程の甘さを含んでいるようで。「なぁなぁ、耳郎」「何?」「あれで付き合ってねーってさ、だったら付き合うって何なんだって感じじゃね?」「ウチに言わないで」

2023-07-02 22:48:09
@enishi_714

【あれで付き合ってないとかマジ?】「ってことは、俺もヤオモモにあれくらい近付いて良いってことじゃ……って、冗談じゃん!! ドックンはやめよ!?」「だったらアホなこと言うな」「あ、嫉妬? 耳郎ちゃん、可愛……ギャアッ!!」

2023-07-02 22:48:09
@enishi_714

「本当に、本当に申し訳ありません……!」「何度も聞いた」「あの、重いでしょうし、もう」「黙って抱えられてろ」叱るような口調に漸く八百万が口を閉じる。しかし、そうなると先程の自分のミスや轟に横抱きにされている現状が頭に浮んで、真っ赤になった顔を隠す手に声にならない悲鳴を吐き出した。

2023-07-03 23:15:47
@enishi_714

【お姫様抱っこは夢だけで良い】片想い相手の逞しい腕に抱かれたことへのときめきと、色々と幻滅されてしまったのではと考えては凹むを繰り返している八百万は、耳を赤くした轟の身体に必要以上の力が入っていることに気付かない。

2023-07-03 23:15:48
@enishi_714

縁の轟百へのお題は『目で追ってしまうのは、つい癖で』です。 #shindanmaker shindanmaker.com/@enishi_714/re…

2023-07-04 22:06:47
@enishi_714

「多分、癖みてぇなもんだな」そう答えながらもショートの視線はクリエティから離れない。いつもの涼しげな表情をふわりと綻ばせ、「学生の頃のアイツは……」と普段からは考えられないほど饒舌に話し出す。近寄りがたいと思っていた先輩の思わぬ一面は驚きと共に親しみを抱かせてくれる、のだけれど。

2023-07-04 22:06:48
@enishi_714

【目で追ってしまうのは、つい癖で】これ、見ちゃう理由気付いてない感じですか?

2023-07-04 22:06:48
@enishi_714

縁の轟百が恋に気付くのは、その人の歩いていく先が希望や幸せで溢れているよう、心から願ってしまったその時です。その人が幸せになれるならその横に自分が居られずともいいと思えるほどの恋に気付きます。 #shindanmaker shindanmaker.com/1006730

2023-07-05 22:25:59
@enishi_714

――どうか貴方の行く末に幸せが溢れていますように。真っ直ぐに前を見据える轟の横顔を見つめ、八百万は祈るように鞄の肩紐を握り締める。自分達が選び、進んでいくと決めた道の険しさは理解している。しかし、既に計り知れないような苦難と向き合い、乗り越えた轟には誰よりも幸せでいてほしいと思う。

2023-07-05 22:26:00
@enishi_714

【私の幸せなんていくらでもあげるから】例え、明日にも貴方と会えなくなるとしても私は貴方の幸せをずっと祈るでしょう。

2023-07-05 22:26:00
@enishi_714

縁の轟百に「手をつなごう」と提案してみる。「はぐれそうだから」、なんて言い訳しなくてもいいような仲になりたい。繋いだ手に少しだけ力を込める。 #shindanmaker shindanmaker.com/695029

2023-07-06 22:24:57
@enishi_714

「はぐれたらまずいだろ」我ながら上手い言い訳ではなかったと思う。八百万は少しだけ考えるように黙り込みはしたが、「そうですわね」と頷いてあっさりと手を差し出した。信頼されているから、なのだろう。けれど、轟の望む関係には程遠いことを見せつけられていたようで、触れることを少し躊躇った。

2023-07-06 22:24:57
@enishi_714

【いつか言い訳などせずにお前に触れられたら】今はそんな日が来ることを願って、繋いだ手にぎゅっと力を込めることしかできないけれど。

2023-07-06 22:24:57
@enishi_714

「これなんてどうでしょう?」見せられたのは猫柄の、長い尻尾が持ち手となったマグカップ。「良いんじゃねェか、百は猫が好きだし」「焦凍さんだって猫はお好きでしょう。それに、」続くはずの言葉が僅かに止まる。どうしたのかと視線を向ければ、頬を染めた百がもう一つカップを持ち上げて合わせた。

2023-07-07 23:22:14
@enishi_714

【ペアカップを並べて過ごす日々を想像しました】「ハート……」「あ、あの、焦凍さんが嫌なら」「嫌じゃねえからこれ買って早く帰ろう」「まだ買う予定のものがあるので駄目です」「…………」

2023-07-07 23:22:15
@enishi_714

「そんな事まで覚えていてくださったのですね」驚いたように、けれど、嬉しさも滲ませながら笑う八百万に轟の心臓が跳ねる。――もしも轟が八百万との会話なら全て覚えてると伝えたなら。今以上に八百万は喜んでくれるのだろうか。それとも、付き合っている訳でもないのにと呆れられてしまうのだろうか。

2023-07-09 22:43:27
@enishi_714

【お前と話すことは特別なんだ】だから、この会話も、八百万が浮かべた表情も、自覚したばかりのこの感情もまた忘れることはないだろう。

2023-07-09 22:43:28
@enishi_714

「熱っ……!」跳ねた熱湯が手に当たって思わず声が漏れた。しかし、たった一滴。驚きの方が強く、熱さや痛みは既に引き始めている、のに。「どうした」「焦凍さ」「火傷か」「あの」「すぐ冷やそう」居間にいた轟に素早く手を取られ、水道水で冷やす間にも絶え間なく掛けられる心配の言葉に苦笑した。

2023-07-10 22:46:49
@enishi_714

【こんな傷、大したことではないのに】「冷やし足りなくねぇか? 俺の個性で」「凍傷になりますわ。それに、他の物も凍ってしまいそうなので止めましょうね」

2023-07-10 22:46:49
@enishi_714

「そういえば、先日轟さんも」そこまで口にしてハッと口を押さえる。しかし、時既に遅しで友人達から微笑ましい者を見るような目を向けられ、そのまま赤くなった顔を両手で覆った。「すみません、また……!!」「全っ然良いよ-!」「惚気るヤオモモも超カァイイし、上手くいってるみたいで安心した」

2023-07-11 23:21:25
@enishi_714

【可愛い惚気は大歓迎!!】「本当、ヤオモモちゃんの惚気なんて可愛いもんやしねー」「轟のは……何か、とにかく凄い」「とっても愛されてるのね」「轟さんは一体何を仰ったのですか……!?」

2023-07-11 23:21:25
@enishi_714

「――危ねェな」目を開けて、轟に抱き締められるような体勢になっている事に息が止まった。「大丈夫か?」「え、ええ」頷けば轟が息を吐いた。これだけ近い距離ならばいくら小さな音でも聞こえて当たり前だ。そう考えてしまったら心臓が更に騒がしくなって、早々に離れていった轟の背中も見れなかった。

2023-07-12 22:13:16
@enishi_714

【恨めしく思うのはお門違いよね】でも、間近で見上げた精悍な表情が、逞しい身体が頭から離れなくて息が苦しいのはあなたのせいだわ。

2023-07-12 22:13:17
@enishi_714

「どうした?」振り返った轟が脇目も振らず八百万の許に向かってくる。小さな、聞こえなくても構わないと思いながら呼んだ声を聞きつけて。「八百万?」心配そうな顔をした轟にも、その周りにいた人達にも申し訳ない。しかし、八百万を優先してくれた轟に不安が消え、握り締めていた手から力が抜けた。

2023-07-13 22:45:53
@enishi_714

【貴方は人気者だから少し不安になる】でも、その不安を消すのも、それ以上に安心させてくれるのも貴方なんです。

2023-07-13 22:45:54
@enishi_714

仲間という関係に戻り、他の誰かと共に生きる選択肢を持っている。それは八百万だけではなく、轟も同じだ。ヒーローとしてはその道を選ぶ方がずっと楽なことも、その道を選んだとしても相手が責めることはないと知っている。けれど、それを理解した上で轟も八百万も互いの隣で生きる未来を選び続けた。

2023-07-14 21:40:07
@enishi_714

【選ばなかった選択を惜しむことはない】生きていたいと思える場所は、いつだってあなたの隣だけだったのだから。

2023-07-14 21:40:07
@enishi_714

――美味そうだな。ノートの上を軽やかに滑る白い指も、動きに合わせて肩を流れる黒髪も、少し上気した柔らかそうな頬も。齧り付いて確かめたい衝動が胸の奥から湧き上がってきて八百万に顔を寄せる。時折鼻を擽っていた彼女の良い匂いを強く感じた瞬間、戸惑い混じりに自分を呼ぶ声にハッと我に返った。

2023-07-15 22:24:14
@enishi_714

【君がとびきり美味しそうに見えたから】謝らなければと思うのに、真っ赤な顔と潤んだ目で轟を見上げる八百万に唾と共に言葉を飲んでしまった。

2023-07-15 22:24:14
@enishi_714

「私達、別れた方が良いのかもしれません」本当に別れようと思ったわけではない。売り言葉と買い言葉でそんな言葉が口を吐いてしまっただけで。飛び交っていた口論が急に止まり、その間に冷静さを少し取り戻すと黙っている轟に視線を戻す。そして、表情を無くした轟を見て慌てて先の発言を取り消した。

2023-07-16 22:51:32
@enishi_714

【別れるなんて二度と言いません】冗談であろうともう言えないわ、と自分を強く抱き締めて離さない轟に深くて大きな溜息を吐いた。

2023-07-16 22:51:33
@enishi_714

後ろでガチャリ、と音がした。何故鍵を掛ける音が、と足を止めた瞬間に腕を引かれ、気付けば逞しい腕に抱き締められていた。「と、轟さん、こんなところで何を……!?」「誰もいねェし、鍵は閉めた」「それは音で分かりましたけれど、まだ学校ですわよ!!」「抱き締めるだけだ。それで我慢するから」

2023-07-17 21:51:05
@enishi_714

【ずっと我慢していたんだ】「暫く会えなくてすげェ辛かった」「……私も、です」

2023-07-17 21:51:05
@enishi_714

「そんな風に感じたことはありませんわ」考えすぎです、と返した八百万を轟が鼻で笑う。その馬鹿にした態度にカチンと来て抗議しようとするが、それよりも先に目を据わらせた轟が口を開いた。「俺の気持ちも全然気付かなかったもんな」「それは、そうですけど……」「なら分かんだろ。百が鈍いだけだ」

2023-07-18 23:15:57
@enishi_714

【絶対的な根拠ならある】「その話を持ち出すのは卑怯ですわ……!!」「だったらいい加減警戒心を持ってくれ」

2023-07-18 23:15:57
@enishi_714

「起こそっか?」視線だけ耳郎に向けた轟が「まだいい」と答える。その間も八百万が寄り掛かっている肩を、いや、身動ぎ一つない姿勢を保っている。「疲れてるんだろ。少しでも寝かせてやりたい」「けど」更に言い募ろうとする耳郎に轟が口元だけ緩めた。「役得だと思ってるから俺は全然苦じゃねェし」

2023-07-19 22:17:11
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まとめたひと
@enishi_714

BL“が”ではなくBL“も”好きな腐った成人ですが、そちらは嗜む程度。先導者の櫂ミサ(イメ卓含む)に始まり、アルドロ・イザジル(剣の王国)、轟百沼に落ちて二次小説も書いています。コミュ障故に無言でのフォロー、いいね申し訳ありません。ヘッダーは優雨さん(@_rains27)が描いてくださいました!素敵でしょう!!←