これは、周りに愛される才能を持った弱気で泣き虫な少年のお話。 …その才能が、彼を絶望へと突き落としたのです。
2022-10-29 21:30:23今回の試練の挑戦者は 「美女と野獣」鈴鐘アイカ。 pic.twitter.com/Y39LvzNZD0
2022-10-29 21:31:37僕はとても幸せな家庭に産まれた。清く正しい姫の血統のお母様、王子の血統の優しいお父様。 大きくなったら素敵な王子様と結婚するんだと憧れと共に信じていた。
2022-10-29 21:34:51とある日、好奇心で森の中の洋館へと足を踏み入れた。 大きなお城、中にいた1人の若い男が出迎えてくれた。 pic.twitter.com/ayTGXsPoYS
2022-10-29 21:35:21ーーー あぁ、嫌だ。ここから先のことなど思い出したくもない。アイカは考えるのをやめ、出口探しに思考を切り替えた。
2022-10-29 21:36:51アイカ「それにしても…音1つないなんて…妙だなあ…」 寒さが漂う不気味な洋館、不思議と同じところを何回も歩いているような気もした。
2022-10-29 21:37:10そんな時、地下へと続く道を見つけた。 アイカ「地下室……………」 pic.twitter.com/VHui44HVKp
2022-10-29 21:37:36???「隕九▽縺代◆」 自分の足を掴んでいた黒い不気味な「ナニカ」だった。 pic.twitter.com/ULWBttIEzN
2022-10-29 21:39:29アイカ「うっっっっわああああ!?!?」 アイカは振りほどき地下室から飛び出した。 必死に走り、化け物から距離を取った。
2022-10-29 21:39:53熱い熱い熱い熱いアツイ痛い、イタイ 覆いかぶさり、突き刺された左目。 喉につまる小さな喘ぎ声が地下室に響いた。 pic.twitter.com/KicD2bfvFT
2022-10-29 21:42:09「ほら、君が醜い姿になっても僕は君のことを愛しているよ。むしろ可愛らしいくらいだね。」 忘れない、あの男の歪んだ表情は。
2022-10-29 21:42:43「朝廉は僕の目を綺麗だと言ってくれたけど、僕には左目がもうないんだ。こんな目…大嫌いだ。」 pic.twitter.com/XkDAbesumC
2022-10-29 21:43:59アイカ「ショウ……僕は君の事が何も分からなかったし、メロウと3人でいる時も暴力を振るい、目を抉られるんじゃないかって…」
2022-10-29 21:45:31ーーー あのあと誘拐犯は、蓮花くんと燕さんのお陰で捕まったらしい。 2人は僕のことをそれ以降も心配してくれていた。
2022-10-29 21:46:39…恐怖体験をしたはずなのに僕は何故か安心していた。 どうやら「ストックホルム症候群」というものを患っているそうだ。
2022-10-29 21:47:22こんな自分の姿を愛してくれる。その事実に喜びを感じているのだから。 自分が可笑しくなっていることを、気づき始めたのはここからだ。
2022-10-29 21:47:44他人を信じなくなった。1人で生きていけるように。王子と結ばれてなるものか。 だからこそ、王子が大嫌いなのだ。 ーーー
2022-10-29 21:48:03アイカ「ねえ、ショウ。でも、僕達、友達だからこれでよかったんだよね?3人でずっと一緒に…これがきっと【愛】なんだよね??僕は信じてるよ。」
2022-10-29 21:48:26ふと、化け物が自分の角部屋まで迫っていることに気がついた。場所を変えようとした時、肩が壁にぶつかり、物音を立ててしまった。 アイカ「あっ…ま、まずい!」
2022-10-29 21:49:13もう、逃げられない。その時アイカは背後を見た。後ろは、「窓」 pic.twitter.com/pYPpKcUkP4
2022-10-29 21:50:00そうか、ドアではなく「窓」も出口になるのではないか?と考える。 化け物に捕まるくらいなら、とアイカは窓を開けて
2022-10-29 21:50:23グチャッ。 あ、れ…どうして?ここは出口じゃ…………ナイノ? pic.twitter.com/0RkaosMhAs
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