と、こっそり慕い憧れているちょっと鈍感な長谷部くんの話
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カコ🐙 @3nasubi31

「燭台切光忠というのは本当に美しい刀だ。美しいだけでなく切れ味もよく、それでいて物腰も柔か。あれこそまさに伊達男の顕現というものだろう」と、恋とか愛ではなく尊敬と密やかな憧れを持って離れたところから見ているだけの長谷部。

2018-05-15 06:53:27
カコ🐙 @3nasubi31

燭台切は誰にでも親切で、小さな刀のいたずらや鷹揚な刀のペースに巻き込まれても涼やかな笑みを絶やさない。刀を振るうときにはその笑みが真剣な眼差しになるのもよい。細やかな気配りができるのに他人には寛容なところなど、つい小言をいいがちな長谷部としては見習いたいほどだ。

2018-05-15 07:01:25
カコ🐙 @3nasubi31

また、燭台切はとても手先が器用だ。身繕いに余念がないこともあってか、ちょっとした衣服の綻びや裾や袖口の解れなど、着ている長谷部より先に気付いてはその場で手早く直してくれる。シャツの胸元の釦が千切れていたときなど「脱ぐのは手間だろう」だなんて言って着たままで着け直してくれた

2018-05-15 18:26:58
カコ🐙 @3nasubi31

その時、あの整った白い歯で徐に糸を噛みきった仕草など、他の者(たとえば長谷部自身とか)がしたのであればズボラに見えて仕方ないだろうが、伊達男というのはそんなことすら様になる。糸のはしをくるくると巻き付け縛り「はい、これで大丈夫」なんてポンと肩をたたく姿までが流れるようであった

2018-05-15 18:33:21
カコ🐙 @3nasubi31

そういえばその時、鼻先が触れるかどうかにまで寄った黒髪からは長谷部の知らない石鹸の香りがした。というより、清涼な香りといえば石鹸くらいしか知らないのだが、それにしても石鹸と呼んでしまうのは申し訳ないほどいい石鹸の香りだった

2018-05-15 18:36:09
カコ🐙 @3nasubi31

器用といえば料理も上手い。厨も内番に入るため持ち回りだが、燭台切が当番の日はメニューを見ただけで当番がわかる。和食にしろ洋食にしろ、繊細な味付けと丁寧な盛り付け、それでいて手間がかかっていることを感じさせない親しみやすさがある。

2018-05-15 18:48:14
カコ🐙 @3nasubi31

じつは燭台切の作るオムライスは長谷部の好物の1つなのだが、これこそ一皿二皿ならばそう手間でもないものを、本丸に詰める50振り以上の分を作るとなれば相当な手間だろう。実際、オムライスは滅多に食卓に上がらないし、上がるとしても遠征や出陣で刀の多くが出払っている日だ。

2018-05-15 18:52:26
カコ🐙 @3nasubi31

それでも審神者を含めて10人前以上のオムライスを作るのは骨がおれる作業だろう。なので、燭台切が気を使ってか「長谷部くん、今日の夕飯のリクエストはあるかい?」なんて聞いてくれた日も、安易に「オムライス」とは言えない。

2018-05-16 07:03:46
カコ🐙 @3nasubi31

なのでそんな日は短く「任せる」なり「手間のかからないものでいい」なり答えるようにしているのだが、それでもいつもより数の少ない膳にオムライスが出てくると頬が緩んでしまう。ケチャップのハートマークは手伝いの乱が描いたのだろうかなんて思いながら、つい大きく頬ぼってしまう。

2018-05-16 10:01:18
カコ🐙 @3nasubi31

このように料理上手な燭台切だが、それをひけらかしたり他に求めたりすることはないのも素晴らしい。むしろ他の者が用意した食事には寛容で、以前、長谷部が当番の際に肉じゃがを作ったのだが、じゃがいもが尽く煮崩れてしまったことがある。

2018-05-17 00:59:29
カコ🐙 @3nasubi31

なんとか形のいいものを見繕って審神者の椀には盛ったものの、仲間たちの分はドロドに荷崩れ角がまるでない。どうしたものかと項垂れていると、たまたま寄ったのだろう、背後から現れた燭台切が煮とけて小粒になったじゃがいもをすくい上げ「味がよく染みていて美味しいね」と言ったのだ。

2018-05-17 06:52:35
カコ🐙 @3nasubi31

勿論、燭台切がそう言ったからといって煮とけたじゃがいもが戻るわけではないが、長谷部は救われた思いがしたと同時に、失敗を笑うでもなく慰めるでもなく、さらりと励ますことができる伊達男を羨ましいと感じたのだ。肉じゃがはそれなりに好評で、武骨な刀らが飯にかけるのを真似するものが多かった

2018-05-17 06:56:42
カコ🐙 @3nasubi31

長くなったが、とにかく、長谷部にとって燭台切光忠とは名実ともに格好のいい伊達男であり、ある種自分とは違う世界にいるような刀であった。同じ刀剣男士として審神者に仕えてはいるが、仲間以上のものになれるとは到底思えない。

2018-05-17 07:06:16
カコ🐙 @3nasubi31

そんな伊達男には好いた刀がいるらしい。長谷部がそれを知ったのは偶然だった。というのも、長谷部らの主が、一定の戦績を上げた報奨を政府から得た。伴侶をこの本丸へ連れてくる許可を賜ったというのだ。本丸に審神者以外の者がくる、しかも主の伴侶だ、刀たちは色めきだった。

2018-05-17 18:15:57
カコ🐙 @3nasubi31

長谷部らの主は少女と呼ぶにはすこしとうのたった女性で、竹を割ったような性格の溌剌としたよい主だ。そんな主が報奨を賜ってまで連れてくるのはどんな伴侶か。筋骨粒々とした武人のような益荒男か、明晰な頭脳を持ったインテリか、目の覚めるような美男子か……だが、主の伴侶はそのどれでもなかった

2018-05-17 18:27:02
カコ🐙 @3nasubi31

控え目に言ってふくよかな、目尻にはいつも笑い皺が絶えない、主よりほんの少し年上の女性。彼女が本丸に姿を現したとたん、いつも引き締まっている主の顔が崩れたのだ。泣きそうな笑いそうな、子どものような顔になり、そして黙って駆け寄るやいなや彼女の肩口に顔を埋めて泣いたのだ

2018-05-18 06:49:45
カコ🐙 @3nasubi31

子どものように泣きじゃくる主の姿に、長谷部は柄にもなくもらい泣きをした。誰かに気付かれる前にとあわてて目元をぬぐうと、傍らで鼻を啜る音がした。「よかったね主、幸せそうだ」「そうだな」困惑するものもいるなかで、燭台切は長谷部と同じく心の底から祝福しているようだった

2018-05-18 06:53:14
カコ🐙 @3nasubi31

「主はご苦労をなさってきたからな、あのように思う伴侶と共にいられるのはなによりだろう」「そうだね……羨ましいよ、主が」ちらり、と金の隻眼が長谷部を見た。その眼差しで長谷部は察した。この刀にも、主のように思う刀がいるのだろう

2018-05-18 06:56:56
カコ🐙 @3nasubi31

燭台切光忠のような素晴らしい刀に想われる刀とは、どんな立派な刀だろう。伊達の馴染みか古備前か、やはり同じ長船の刀だろうか。どの刀にせよ、こんなに美しく立派な刀に想われて嫌な気のするものはいないだろう。「案ずるな燭台切、大丈夫だ」「長谷部くん?」

2018-05-18 07:00:41
カコ🐙 @3nasubi31

「お前の気持ちなら重々承知している。俺から主にお願いしておこう」燭台切のようにスマートにフォローしてやるようなことは出来ないが、主に談判して燭台切が思う刀と共にいられるようにすることくらいは出来る。「ほ、ほんとう、かい」「ああ、任せろ」燭台切の表情が綻んだ。先程の主ににている。

2018-05-18 07:03:20
カコ🐙 @3nasubi31

「ああ、夢みたいだ……長谷部くん、僕、絶対に大切にするよ!」「ああ、そうしてくれ」向けられた眩しい笑顔に胸が熱くなる。誰かを喜ばせるというのはなかなか悪い気分ではない。それがいい男なら尚更だ。

2018-05-18 07:05:05
カコ🐙 @3nasubi31

そうして主に「燭台切には好いた刀がいるようなので同室にしてやってくれ」と頼んだのが三日前。主は当然だというように快諾してくれ、それを燭台切に伝えると抱きすくめられながら感謝を告げられた。オーバーな仕草に少し驚いたが、そこまで喜んでもらえたなら本望だ。

2018-05-18 07:06:43
カコ🐙 @3nasubi31

そして、その燭台切が引っ越しをするのが今日である。伴侶と離れに越した主が空いた広い部屋を使えばいいと言ったそうなのだが、燭台切は丁重に辞退したらしい。思う刀の部屋には荷物が少なく、また隣が空き部屋であるため二間続きで使えれば相手にまで荷造りの手間をかけさせなくていいとの考えだとか

2018-05-18 17:08:44
カコ🐙 @3nasubi31

好いた刀にくらい多少の我が儘を言えばいいものを、こんなときにまで相手を思い遣るなんていうのはさすが伊達男だ。長谷部が素直にそう述べると、主と伴侶は顔を見合わせふふふと笑って長谷部に同意した。それから「長谷部、燭台切を頼むよ」と言われたので「勿論です」と答えて退室する。

2018-05-18 17:10:53
カコ🐙 @3nasubi31

言われなくてもそのつもりだ。仲人だなんて立派なものではない、だが、お節介を焼いたのは長谷部の意思だ。端から引っ越しの手伝いは申し出るつもりだった。ついでに、あの伊達男に想われる幸福な刀が何者であるかを知りたいという野次馬根性もあるのも認める。燭台切のような立派な性根ではないからな

2018-05-18 17:12:54
カコ🐙 @3nasubi31

燭台切の部屋に行くと、恐ろしいことにまだ荷造りは終わっていなかった。「ごめんね、荷物が多くて…」なんて恐縮する姿は珍しい。「手伝えることはあるか」と声をかけ、散らばっているものを箱に詰める。洒落者らしく衣類が多く、本は数冊、あとは趣味のいい陶器や花瓶なとも数点ある。

2018-05-18 17:19:29
カコ🐙 @3nasubi31

燭台切に訪ねながら荷物を纏めていると、伊達の刀や古備前のものや、粟田口から長船からと次々にやって来ては次々に荷物を運んでいく。手伝いの必要はなかったか、と思いながらも寝間着らしい趣味のよい浴衣を風呂敷で包む。「これはすぐ使うだろう、出しておけ」と渡すと、なぜか燭台切は頬を赤らめた

2018-05-18 17:25:30
カコ🐙 @3nasubi31

浴衣を包んだ風呂敷を胸に抱きながら僅にうつむく燭台切に、時代によっては浴衣は下着のようなものだと思う刀もいる、礼を欠いてしまったかと不安になった。「すまん、そういうつもりでは、だが、その、趣味のよい浴衣だな」なんて墓穴を掘るようなことを続けてしまう己の不器用さが恨めしい。

2018-05-18 17:29:38
カコ🐙 @3nasubi31

だが、燭台切は気分を害した様子はなく、耳まで赤くなりながらも「君に誉められるのは嬉しいな」なんて答えた。気を使わせたのかもしれないが、ここは伊達男の気遣いに甘えておこう。黙々と荷造りを続け、部屋からは殆どの荷物が運び出された。

2018-05-18 17:43:57
カコ🐙 @3nasubi31

結局手伝いは荷造りだけで終わってしまい、燭台切の引っ越し先は分からなかった。さすがに伴侶と過ごす部屋に乗り込んで荷ほどきまで手伝うほど厚顔にはなれない。最後に掃除をしてから出るという燭台切を残して、長谷部は自室へ向かった。

2018-05-18 18:38:29
カコ🐙 @3nasubi31

燭台切の部屋はずいぶんと物が多かったが、長谷部の部屋には殆ど物がない。文机とインク壺と、引き出しに万年筆が数本。本は好きだが本丸には大きな書庫があり、気になる本は経費で買って貰えるので私物は少ない。それから、空の小さな一輪挿しが1つ。

2018-05-19 07:32:17
カコ🐙 @3nasubi31

この一輪挿しは厳密に言えば長谷部の私物ではない。誰ぞが長谷部の文机にそっと置いたものだ。おそらく、他のものの部屋と間違えて置いたのだろう。だが、小振りだが形のいい一輪挿しにさされた白い小さな花(宗三に聞いたらマーガレットというらしい)はとても愛らしく、ついそのまま飾ってしまったのだ

2018-05-19 07:44:33
カコ🐙 @3nasubi31

あれもいずれ持ち主を探して返さなければな、なんて思いながら自室の襖に手をかけると、夕食の支度が整ったことを知らせる鐘がなった。もうそんな時間だったのか。今日の厨番は歌仙兼定だったはずだ、上品な和食が楽しみだ。長谷部はきびすを返し、広間に戻った。

2018-05-19 09:06:58
カコ🐙 @3nasubi31

今日の歌仙兼定はどうかしているようだ。というのも、殆どの刀が揃っているというのに煮物には細やかな飾り切り、一人一匹尾頭付きの鯛、普段は渋る酒も樽が置かれている。主と伴侶(刀らは相談の上、御台所と呼ぶことにした)の祝いは、過日に盛大に行う予定で支度を進めている。前祝いだろうか。

2018-05-19 09:34:55
カコ🐙 @3nasubi31

「随分と豪華だな」と、促されるままに座った席で隣になった燭台切に声をかけると、燭台切はもじもじとしながら「なんだか気恥ずかしいな」なんて言った。歌仙の絢爛な料理に気後れをしたのだろうか?そんなこと今更であるし、なにより、前述の通り長谷部は燭台切の作る家庭的な味は好みだ。

2018-05-19 09:40:29
カコ🐙 @3nasubi31

それぞれ違うから良いのだ。そんな意味を込めて「気にするな。お前の作る飯も、旨いぞ」とやはり不器用な言葉で励ますと、燭台切は耳まで赤くなって「…ありがとう」と微笑んだ。そんなに照れるようなことではないのだが…なんにせよ、飯がうまいのはいいことだ。

2018-05-19 09:42:55
カコ🐙 @3nasubi31

日本号やら鶴丸やらが代わる代わる酒を注ぎに来るうちに、隣にいた燭台切は部屋に下がってしまったらしい。せっかく隣になったのだから少しは話を出来たらよかったのだが、そういえば奴は伴侶と一緒になったのだった。こんなところで俺と話している場合ではないだろう

2018-05-20 07:08:04
カコ🐙 @3nasubi31

1つよいことがあった。鶴丸国永という刀を誤解していたことに気付いたのだ。徳利を持ってきた鶴丸が普段のおちゃらけた顔とは違った真面目な様子で「宜しく頼むぜ、お前なら大丈夫だ」なんて言うのだ。

2018-05-20 08:45:06
カコ🐙 @3nasubi31

あの驚きを愛し退屈を嫌う鶴丸国永がこんなにも真剣に本丸のことを考えていたとは。思わぬ感動に、つい目頭が熱くなる。酔いもあったのだろう「任せろ、死力を尽くす」など答えてあの細い手をがっちり握り返したりなどした。

2018-05-20 08:51:44
カコ🐙 @3nasubi31

気付けば酒宴の様相を呈していた場もようやく御開きになり、多少千鳥足ながらも黒田に縁のある刀としてはまだまだ飲める気も残しつつ部屋に戻る。今日はとても気分がよい、まだ歌い足りない黒田節なんぞを口ずさみながら部屋の襖を開けると

2018-05-20 10:42:27
カコ🐙 @3nasubi31

「不束者ですが、宜しくお願い致します」と三つ指をついてお辞儀をする燭台切の姿。纏っているのは見覚えのある浴衣だ。部屋には昼間に包んだ覚えのある荷物が積まれ、真ん中には二組の布団が敷かれている。

2018-05-20 16:03:43
カコ🐙 @3nasubi31

「しょ、しょくだいきり?やめろ、何をしているんだ?」あわててしゃがみこみ、燭台切に目線を合わせる。ゆっくり顔を上げた燭台切は、長谷部のよく知る一分の隙もない完璧な伊達男の顔……ではなかった。頬を赤らめ瞳を潤ませ、緊張か興奮か、まばたきを繰り返している。

2018-05-20 16:08:28
カコ🐙 @3nasubi31

「ああ…本当に夢みたいだ。どんなにアプローチしても君は本当に素っ気なくて、だから、好物のオムライスを喜んで食べてくれたり、僕の贈った花を飾ってくれたり、シャツの釦を直すことで満足しようと諦めかけていたところだったから……ああ、まさか君が僕の気持ちに気付いていてくれたなんて!」

2018-05-20 16:18:59
カコ🐙 @3nasubi31

「き、気持ち、いや、俺はただ、お前に喜んで貰えたらと常々、それで、きっと、主のように伴侶と一緒になりたいのだと……」「は、は、は、伴侶…!」燭台切が天を(天井だが)仰ぐ。「君のそういう優しくて思慮深いとこ、本当に……ああ」隻眼から一筋涙が溢れる

2018-05-20 16:27:41
カコ🐙 @3nasubi31

「長谷部くん、僕、君の佳き伴侶になれるように精一杯努力するね」まずは夜の務めからだよね……と恥じらいながら帯を解く伊達男。「ま、まて、まて燭台切、俺はそんなつもりは、いや、無理はよくな…」「大丈夫、ちゃんと慣らしてきたから、長谷部くん、僕、頑張るね!」「あ、あ、あ、アアーー!!」

2018-05-20 17:06:45
カコ🐙 @3nasubi31

~朝チュン~ 「だ、抱いてしまった……」夢かと思ったが夢ではない。目覚めた長谷部の視界に映ったのはまずは見慣れた天井で、それから知覚したのは、左腕にずっしりした重み。長谷部の腕にしがみついて眠っているのは紛れもなく燭台切光忠だ。

2018-05-20 17:10:20
カコ🐙 @3nasubi31

たまたま二人で寝こけてしまっただけかもしれないと自分に言い聞かせてみるが流石に無理がある。なにより、身に覚えがありすぎる。生憎物覚えはいい方なのだ。だから、昨夜の出来事は……思い出すだけで腹の底が疼いた。自分にこんな欲があるなんて知らなかった。

2018-05-20 17:22:12
カコ🐙 @3nasubi31

せりあがる欲を押さえ込み、それから、恐る恐る左腕にしがみついて寝息をたてている燭台切を見やる。伊達男はいつも早起きだと思っていたが、昨夜のことが現実ならばとても疲れているに違いない。くしゃくしゃに寝癖がついている前髪をかきわけ、涙のあとがついている目元にそっと触れる

2018-05-20 17:26:43
カコ🐙 @3nasubi31

すると、触れるか触れないかのところで燭台切がぱっと目を開いた。一瞬だけ呆けたように瞬きをし、それから、驚いた顔になり長谷部を見る。「は、は、は、はせべ、くん」「おはよう」

2018-05-20 17:43:20
カコ🐙 @3nasubi31

まずは挨拶からかなと思ったのだが、燭台切の方はそうではなかったらしい。普段の機動が嘘のように跳ね起きると、寝乱れた姿のまま布団の上でまた三つ指をつく。「ご、ごめんなさい、伴侶たるもの主人より早く起きないといけないのに、そんな、ああ、初日から」逞しい肩がぶるぶると震えている

2018-05-20 17:45:29
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まとめたひと
カコ🐙 @3nasubi31

とうの昔に20↑。Fは20↑のみ。刀剣/へし燭 🔥🦛/井王・六高・伊水 DQX/ファ夢女同担拒否 基本的に組み合わせ固定。突発的に長い妄想を呟きます。触手と男の娘がすき。 F外通知は切ってるので反応できません。