杉尾ファミリー物語

桃太郎アメ @vsQENGTfLRkXgDy

メモ 杉元と尾形の間には、三人の子供がいる。 長男：19歳（前世記憶有り） 長女：13歳（前世記憶有り：リパ） 次男：8歳（前世記憶無し：少し耳が悪く手話を交えて会話）

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メモ 子供のいる杉尾の世界では、男女両方の生殖器を持つ人と、男の生殖器、女の生殖器と分かれている人と４：６ぐらいの割合。両性具有が珍しくない。 ただ、両性を持っていても、機能しているのは片方で、体やホルモンはそれに沿う。 杉元も両性具有で、子宮も女性器もあるけど、一切機能していない

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ただ、尾形に関しては、どちらもしっかりと機能している。杉とのSEXの時に、子宮を攻めて欲しい時は、胸が柔らかくなったり肌がしっとりとする。腸内で前立腺を刺激して欲しい時は、杉と同じくらいに筋肉が硬くなる。

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尾のような両性具有はとても稀で、子供の頃にそれが発覚すると、性的搾取の対象になりやすい。

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杉尾ファミリーの世界線はね、私の願望が強く反映されてて、人種・宗教・肌の色・性別、そういう自分のアイデンティティを確立する上で大切なものは大切として、人を好きになったり、残りの人生を過ごすのに一緒にいて欲しいと願う時に、本人達にも弊害にならず、

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また周囲の人達も、単純に、「いいね」と感じる違和感のない世界だったらいいなー、と常々思ってます。 ですので、この世界線の杉尾は、二人とも両性具有だし、見た目もしっかりおじさんだけど、普通に手を繋いで外を歩くし、キッスするし、

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周囲にも、見た目は女の子同士のCPでも、「俺」と言っていたり、スカートを履いている男（見た目）がいたり…でも、世界は全く動じてません、という世界線です。

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それでも、「レイプ」「差別」という、人の魂をぶっ殺しにくる奴らは存在している。

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この世界線の杉には前世（明治）の記憶があって、尾形には全くないし思い出しもしない。 長女（リパ）にはあって、杉がそれに気づいたのは長女が3歳くらいの時。 おやつの時間に杉が「おやつ、何食べたい？」って聞いたら、しばらく黙ってるから「じゃ、俺の好きな食べっこアニマルにしちゃおっかな」

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って言ったら、はっきりした声で「ほしがきすき？」って長女が聞いた。一瞬で表情を無くした杉が、真っ直ぐに長女を見つめると、尾形に似て漆黒だと思っていた瞳の奥底に、紺碧を見た。じわっと杉の目に涙が溜まる。こぼれ落ちる前に、長女をぎゅうっと抱きしめた。 「今度は俺が守るよ」

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ずっと守るよ、って囁いて、頬ずりして頬にキスもした。 杉の言葉と頬に触れる感触を、どこかぼんやりとふわふわして感じながら「こんな形で側にいたい訳じゃないのに」って長女は思う。 記憶喪失になりたい。真っ白な何も無いあの流氷原のように。

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この世界線の杉尾ファミリーは、穏やかに見えるんだけど、各々が「自己」を「生きる」という事に対して、とても繊細で常に疑問と否定を繰り返している、危ういファミリー。

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杉尾ファミリーの世界で、夏休みは杉のお父さんの住んでる田舎に行く。海へは車で1時間ほどで、よく行く。朝の9時くらいに出て、10時くらいから、杉と長男くん（18~19歳）で、砂浜にタープを立てる。尾は下二人を遊ばせてる。 タープが立つと、尾はすぐにタープに入って荷物番する。

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長男くんは、速攻で沖のテトラポットまで一人でスイスイ泳いで行っちゃって、下の面倒は絶対にみない。必然的に、杉が下二人と一緒に海に入ってわちゃわちゃするのが定番。二人を順番に抱え上げて海に放り投げたり、誰が一番長く潜れるかとか、潜水して迫ってくる杉から逃げる海の鬼ごっことかする。

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この杉の実家近くの海は、海の家とか監視員とかいない、地元の人とか出身の人とかしか来ないような砂浜。人は少ない。なので、杉は特に気にする事なく上半身を晒して泳ぐんだけど、逞しさと傷跡で、それなりに、おぉ、みたいな感じで見られる。でも、気にしない。 お昼時になると、

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尾がタープから一瞬だけ出てきて「飯にするぞ」って声をかける。遥か遠くで素潜りしてた長男くんも、ちゃんと戻ってくる。家族みんなで、杉のお父さんと尾が握ってくれたおにぎりと卵焼きと枝豆を食べる。 食べ終わって、すぐに海に入ろうとする末っ子に

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「食べてすぐに入ると溺れるぞ。みんな食べてすぐだから、誰も助けねーからな」って長男くんが注意する。末っ子くんは、ぶすくれながらもちゃんとタープでお休みする。 杉は尾の膝枕で昼寝して、子供たちはスマホしたりゲームしたりする。一時間ほど経って「行っていいぞ」って尾が言うと、

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わーい！って下二人は走って海に入る。尾の膝で寝てた杉もパッと起きて「よし、行くか」ってなるし、長男くんも大きな伸びをして海に繰り出す。午後は、杉と下二人の周囲でぷかぷか浮いたり素潜りしたりする長男くん。 その長男を捕まえて「たまには俺とも遊べ」って言いながら、

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抱え上げてバックドロップキメるみたいに海に放り投げる、四十過ぎの杉。放り投げられて「何すんだっ！くそ！！」って、ほとんどマジギレで杉にタックルかます18歳の息子くん。ギャーギャー言いながらバシャバシャしてる二人はもはや格闘。長男くんは、こんな感じで杉に鍛えられてマッチョです。

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そのうち、いつの間にかタープから出てきた尾に「下が怖がるから止めろ」と言われて離れる二人。杉は「あ〜楽しかった」って言うけど、長男くんは「すげぇムカつくぜ！」って言いながら海から上がる。タープの中で、尖った気持ちのままラウンジチェアに、どすって座る。

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むくれてたら頭にタオルが掛けられた。 「たまには遊んでやれ」って尾が言って、スポドリを渡す。 髪の毛をグシャグシャ拭きながら「大人げねぇんだよ」って長男くんが吐き出すと、フって尾が笑った。「大人だと思ってたのか？」ってそっと言う。長男くんはキョトンと尾の顔を見て、ブッて吹き出す。

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「ぜんぜん」 「馬鹿力のデカイ子供だと思えば、まぁ、大抵のことは許せるぞ」 「説得力ある〜」 「おかげさまでな」 あ〜あウゼェ子供、って言いながら、長男くんが笑う。 今度は杉を放り投げてやろうって決めて、スポドリを飲み干す。「よし、行くぜ」そう言って、海へ繰り出す。

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尾はタープの中から、長男くんの背中を追う。傾き始めた陽が、凪いでいる海をオレンジのガラスの欠片の様に煌めかせている。光の中で、更に小さな光をばら撒きながら、杉と子供たちが戯れあって笑っている。 目が痛い。尾はゆっくりと目を伏せる。

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これ以外の、杉尾ファミリーのエピソードなど、だらだらとまとめてるのはコチラです。 杉尾の結末は、少し悲しいです。 歳を取った二人が死んでゆく描写があります。それでも大丈夫な方のみ、お読みくださいませ。 privatter.net/p/6252633

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ちょっと物悲しい杉尾ファミリーではあるんだけど、第二子の長女（リパ）が、あの超絶パワフル二歳児だった時は、長男くん（八歳）も含めて家族みんなエネルギーを吸い取られてた。神経質な尾形は、かなりグロッキーになってて、結構手抜きな家事育児をする。四日連続素麺とか。

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ある日、晩ご飯時に杉元が帰宅したら、長女（リパ）が手掴みでご飯をムッチャムッチャ食べてて、テーブルの上なんか、何かの餌箱なの？状態になってる。「うぉい〜。楽しそうに食べてんなぁ」って杉が不用意に近づいたら、足の裏がぐにって何かを踏んで、あ、やべ、って思って裏を見たら、

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ご想像通りのご飯の塊が、ぬちってへばり付いてた。長女の横に座ってる尾形が虚無った顔で「きれいに落としてから、洗濯機に入れろ」って怖い声で言うし、向かいに座る長男くんは、長女（リパ）から飛んでくる食べかすやらよく分からない汁物から身をかわすのに必死。

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で、自分の食器をひっくり返すという、見事な惨劇連鎖の出来上がり。長女（リパ）の足元は、そこを囲むバリケードのように色んな物が散らばって濡れてたりする。新聞紙引いてるけど、部屋全部にひかないと意味ないくらいに散らかってる。 杉元は、こういう惨劇タイムに帰宅したら、

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残りの家事を尾形と変わってあげて、ゆっくりお風呂に入らせてあげたり、もしくは、杉元が長女（リパ）とお風呂に入って寝かしつけまでを担当したりする。 朝に出かける杉元の靴の中にビー玉が入ってて、きゅって履いた瞬間に、痛みで飛び上がる杉もとうさんは存在してる。

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メモ 杉尾家族（五人）の末っ子は、尾が浮気をしてたのを知った杉が悲しみと怒りに任せて、尾を抱いた時にやってきた子供。 手荒に尾を抱いてた杉が、ゴムなしで尾の赤ちゃんできちゃう穴の方に「出すぞっ」って言ったら「そ、外にっ…外に、だせ」って尾が絶え絶えに頼んだけど「うるせぇっ！」って

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凄い怖い声で放って、尾がビクッって肩を震わせた瞬間に、中に出した。出しながら子宮の入り口をごりごりこねる杉が「孕め」って、これまた凄い冷めた声で囁いたので、尾の目から涙が勝手に溢れた。「孕んだら、産め」って低く言われて、尾は上二人がやってきた時の事を思い出す。

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腹の中ではまだ杉の精液がで続けていた。

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一人目の時は、杉が尾に頼み込んで孕んでもらった。杉はどうしても尾と一緒に「家族」を作り上げていきたかったから。杉自身が、というより、尾と一緒に、家族がどうやって家族になっていくのか確かめながら生きれたらいいと思ったから。二人目の時も、杉が尾に頼み込んだ。

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尾は、一人目も二人目の時も、「無理だ」って三回だけ杉に言って、四回目に杉の目をじっと見つめて「分かった」と答えて杉のペニスからゴムを取ってやった。

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何が分かったのかさっぱり分からなかったし、産みたいなんてこれっぽっちも思ってなかったけど、頼み込んでくる杉の思いつめて悲しそうに歪んでいる顔を、見飽きた、って感じたのだけは分かった。

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そんな感じで、元々、「家族」という概念が理解できない尾なので、納得せずに妊娠した次男くんに関しては、隙あらば、堕胎しようと試みる。杉は尾の、そういう不完全で弱い部分をよく分かっていたので、尾が勝手な真似をしない様に、ちょっと監禁めいた事をして、妊娠期間を過ごさせる。

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仕事を完全リモートにして、玄関から一番近い部屋で寝起きする。玄関の鍵も変える。尾だけでは、絶対に外出できないようにした。 ゆっくりと大きくなってくる尾のお腹を見ながら、どうしようもない虚しさが杉を襲う。 妊娠した原因も、産ませようとしている理由も、あまりにも虚しくて寂しい。

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尾が妊娠八ヶ月になった頃、二人で今後について話し合う。杉は、今まで通り過ごして欲しいってお願いするんだけど、尾は「無理だ」とだけ答える。何度も何度も繰り返し話し合ったけど、尾の答えは全く変わらなかった。数十回目の話し合いで、遂に杉が諦める。

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「子供三人は俺が育てる。離婚もしていいから、次男くんの保育園が決まるまでは、今まで通り過ごしてくれ」って尾に頼む。尾は了承する。 そして、次男くんが産まれました。 結局、次男くんの保育園が決まるまでの期間で、杉と尾はやり直す決意をするんだけど、

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なんでそういう結論に至ったかというと、杉は尾が居なくなっても大丈夫なように、今まで尾にしてもらってた家事や育児を頑張ったりする。でも、それが、想像を遥かに超える大変さであった事に、今までどんだけ尾に甘えていたのか分かる。なんでもっと、尾に寄り添わなかったんだろうって反省する。

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尾は、必死で子供たちとの生活を準備してる杉を見て、やっぱり理解できないんだけど、ある日、九歳の長男くんに次男くんを抱っこしてもらって朝ご飯を用意してたら「俺、次男くん、可愛いと思うよ」って長男くんが言う。尾は、じっと、長男くんと次男くんの顔を見つめて「そうか」って答えた。

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長男くんが、どうして突然そんな事を言ったのかは分からなかったが、尾形に告げた時の表情を思い出し、絶対にさせてはいけない顔だったと、強く感じた。 これをきっかけに、尾は別れるのをやめて、少しずつ、杉と協力し合いながら、三人の子供を育てていく。

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これねぇ、最初は杉じゃない男の子供を身篭っちゃって、それが次男くん、っていう設定にしようかとも思ったんだけど、ちょっと辛いな〜、って…😢 一応、まとめてるので、読みたい方はこちらをご覧下さい。 privatter.net/p/6252786 暗い設定ですけど、子は鎹であって欲しいな、というお話です。