2016年12月の記事
0
幣束 @goshuinchou

「物忌奈命神社」 東京都神津島村。延喜式内名神大社。伊豆諸島の神津島に鎮座するこの社は927年編纂の延喜式神名帳に名神大(特に霊験著しい神社)として記載されている。この小さな島が伊豆諸島の信仰の中心である証。御祭神の物忌奈命(モノイミナノミコト)は伊豆総鎮守三嶋明神の御子神である pic.twitter.com/5OQe6hhUje

2016-12-21 20:47:45
拡大
拡大
拡大
拡大
幣束 @goshuinchou

「海難法師の伝説と二十五日様」① 伊豆諸島の七島各島には、怪談に類する伝承がある。「海難法師」の伝説。各島によって内容が違うが概ねはこう。昔、島で悪政を敷いた代官を島民が殺した。関わった25人の島民は船で島を脱出したが海に消えた。毎年旧暦1月25日、彼らの亡霊が海から帰ってくる… pic.twitter.com/vwrMbYNtXB

2016-12-23 21:41:25
拡大
幣束 @goshuinchou

「海難法師の伝説と二十五日様」② 伊豆諸島に伝わる恐ろしい「海難法師」伝承と、それに基づく各島で今も行われる行事。(たぶん)その元となった神事が、伊豆七島の真ん中、古の各島の神が集ったという神津島にある。式内社物忌奈神社を中心に旧暦1月23~26日まで行われる「二十五日様」である pic.twitter.com/A8vvhcp2p8

2016-12-24 20:34:40
拡大
拡大
拡大
拡大
幣束 @goshuinchou

「海難法師の伝説と二十五日様」③ 伊豆諸島の怪談的伝承「海難法師」と、そのモデルが神津島の式内社・物忌奈命神社に纏わる神事「二十五日様」だということ、二十五日様は社の御祭神の物忌奈命であるとツイートしてきた。この神についての雑考です twitter.com/goshuinchou/st…

2016-12-25 18:29:59
幣束 @goshuinchou

昨日のツイートで物忌奈命はその名の如く物忌みの神であるといいましたが、そこからさらにどんな神であるかを考察という名の妄想をしていく。 鎌倉時代後期の成立である、伊豆の三嶋明神の縁起である「三宅記」という書物があります。三宅島の社家が書いたもの。そこに物忌奈命について記されている pic.twitter.com/XXqJIzxF2p

2016-12-25 18:35:49
拡大
幣束 @goshuinchou

「三宅記」曰く 三嶋明神と、その妻神である「長浜の御前」には二人の御子神がいた。一人を「たたない王子」もう一人を「たふたい王子」と名付けた。 この「たたない王子」が神津島の物忌奈命であるという。 「たたない」とはどういう意味か。簡潔に、「立たない」であると思います。立たない神様。

2016-12-25 18:40:13
幣束 @goshuinchou

立たない神(王子、子供)。ここから思い出すのは日本神話の国産みに記される、不遇なる神。「蛭子命」。 日本書紀の第五段曰く「次に蛭子をお生みになった。この子はとうとう3年経っても【足が立たなかった】」 ※書き下し文『三歳と謂えども脚猶し立たず』 それで船に乗せて風のまま棄てた。

2016-12-25 18:48:28
幣束 @goshuinchou

古事記日本書紀の国産みに記される不具の子、立たない神ヒルコ。それと同体あるいは同じような性質を持たされたのが神津島の物忌奈命ではないか?と妄想爆発します。 さらにもう一つ。物忌奈命の母神である「長浜の御前」は神津島の北部海岸に祀られる式内社「阿波命神社」の御祭神「阿波命」である。 pic.twitter.com/V91dpbqPEm

2016-12-25 18:55:33
拡大
幣束 @goshuinchou

写真が阿波命神社。「阿波命(アワノミコト)」。アワ。 古事記曰く「蛭子の次に次にアワシマを生んだ。これも不完全な島なので子の数に入れなかった。」 日本書紀第四段「イザナギイザナミはまずアワジノシマを胞して生んだが二人の心はうれしくないところがあった。」 阿波命は国産みのアワシマ。 pic.twitter.com/x5kFsu3wkM

2016-12-25 19:04:09
拡大
幣束 @goshuinchou

よく知られる古事記では蛭子の次にアワシマを生んだとされるが、日本書紀第四段、さらには第十の一書には 「アワジノシマを生んだ。次に蛭子」 とアワが先とされている。 日本神話でアワである阿波命が母でそこからから蛭子に対応する物忌奈命が生まれた。これは要するに ー伊豆諸島の国産み神話ー

2016-12-25 19:11:09
幣束 @goshuinchou

国産みのアワ(阿波命)からヒルコたる物忌奈命が生まれた神津島。伊豆諸島に於いて最初の島だからこそ神々が集まり水配りの神話が生まれ、かつて神集島と呼ばれた。(三宅記では初島が最初とされる。これがオノゴロ島に対応する?) そしてヒルコは海の彼方へ流されるが再び戻ってくる。エビス信仰 pic.twitter.com/bQr5dXlaSV

2016-12-25 19:23:23
拡大
幣束 @goshuinchou

ヒルコは海の彼方へ流されたが、恵比寿神と習合し、日本の歴史の中で別の神格を与えられ戻ってくるのである。海岸に漂着する水死体、貴重なもの、あるいは島民が島外より持ち帰ってきた珍しいものは「エビス様」として珍重された。即ち来訪神。

2016-12-25 19:30:08
幣束 @goshuinchou

海の彼方へ流され、海の彼方からやってくる神 ヒルコ=エビス=物忌奈命=二十五日様。不具の国産みの神は来訪する神として戻ってくる。 そして、伊豆諸島に伝わる海難法師伝説を思い出してみると 伝説に語られる島民もまた、海の彼方へ消え、亡霊として戻ってくるのである。全て繋がってる(多分)

2016-12-25 19:34:37
幣束 @goshuinchou

さらに言えば、江戸時代の平田篤胤の説であるが、阿波命の夫で物忌奈命の父親である三嶋明神は「事代主命」であるとされる。釣りと海に縁の深い事代主もまた、ヒルコ、エビスと習合した神様である。様々な神様、その要素が微妙に繋がってて面白くありません? ※エビス信仰の兵庫・西宮神社 pic.twitter.com/FSRwx2Pf74

2016-12-25 19:40:48
拡大
幣束 @goshuinchou

さて、海難法師から二十五日様、その奥にある神の性質について素人考察で3日間に渡ってツイートしてきましたが、そろそろ〆ます。 神津島の「二十五日様」の神事は神津島の行事イベントカレンダーには勿論載っておりません。そりゃそうです、物忌みに入り、島外から客が来られても困るからです。 pic.twitter.com/sP9MEz6ZXg

2016-12-25 19:50:38
拡大
幣束 @goshuinchou

しかし、この珍しい貴重な神事は厳然と島に在り続ける。来年旧暦1月24、25日は新暦2月20、21日。その日の夜、物忌奈命、ヒルコ、海難法師…様々な伝説を纏った来訪神「二十五日様」が集落を歩く。姿を見てはならないが、その夜の神集う島に私も身を置いてみたいな…等と思ったりします。終。 pic.twitter.com/R8srmRdgIj

2016-12-25 20:00:21
拡大
拡大
拡大
拡大
0
まとめたひと
るかこ🏐ε(o▭-▭)o(•௰•*o)3 @rukako_zero

うっかり「月菅いいよね」って呟いた人のところに飛んでっては「お好きですか?」ってお伺いを立てるキモいアカウントはこちらですww 草磨火薙 18↑ HQ月菅しか書けない字書き 月菅潔癖不拆不逆左右固定一攻一受神聖婚姻 生涯厨二病患者 六四天安門:台灣獨立 推しCP→流暮/風降/七五/カヲシン/🌞🥐