幼馴染の両片思いや色々
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音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

【幼馴染】 「今日呑みに行かない?」 行ったのは気まぐれだった 明日休みで、クソ敵が暴れてムシャクシャしてたのもあった じゃなきゃクソデクに誘われて行くわけが無い 言われた店についたら、デクはもう居て、いくつかの料理も並んでいた 「かっちゃんが好きそうなの頼んどいたよ」

2020-10-26 22:52:01
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

食って見れば確かに好みの味付けで、酒がよく進んだ 暫く呑んである程度回ったところで 「あのね、かっちゃん。僕、かっちゃんの事好きみたいなんだ」 なんて、相変わらずのフニャフニャした笑顔で言い出した 「ずっと、ずーっと、小さい頃から大好きで、嫌な事も沢山あったけど、それでも大好き」

2020-10-26 22:52:01
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

「で、どうしたいんだよ」 今思えば、その先の言葉が欲しかったんだと思う 欲しかった言葉は紡がれることが無かった 「うん。忘れる為に海外に行くことにした。今日は思い出作り」 外行きの、仮面を貼り付けたような笑顔だった その後から記憶がなくて、翌日テレビをつけたら

2020-10-26 22:52:02
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

『ヒーローデク、海外留学』 なんて特番が組まれてた そりゃそうだ、アイツは今平和の象徴で売り出してる 日本にしてみれば大損害だ 何で今日休みなんだよ 何で一日中デクの特番やってんだ なんで俺は…アイツへの気持ちに今気づいたんだ 手の届く所にいたヤツはもう海の向こうだ

2020-10-26 22:52:02
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

会いたいと思っても、抱きしめたいと思っても、この気持ちを伝えたいと思っても… しかも『忘れる為に』と言っていた 帰ってきた時には俺だけ気持ちが取り残されてる だから、俺も忘れる事にした 翌日から仕事に打ち込んだ 休み返上で延々とやった 命をかけた現場もガンガン出た

2020-10-26 22:52:02
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

死ねるなら、本望だった どうやっても忘れられなかったからだ 一人になればチラつく緑、視界の端でアイツの面影を探してた だが、本物は現れなかった そこから数年、独立しNo.1をとって二年が経ったクリスマスイブ 相棒になった切島から「労基がうるさい、どうしてもクリスマスイブと当日は休め」

2020-10-26 22:52:03
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

と言われ、仕方無しに休暇を取った 何が心配なのか、宿も付けて来やがったから、そこに宿泊する事にした 着いたのは旅館だ しかもここ、ソコソコいい値段すんじゃなかったか? 一泊二日、朝夕付…あいつ、そんなに俺が心配だったのか… 通された部屋には、デクが居た

2020-10-26 22:52:03
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

中居が下ってすぐ、ヤツを抱きしめた 「かかかかかか、かっちゃん?!」 「どこに居やがった!なんで連絡寄越さなかった!」 慌てるデクを無視して叫ぶ。それだけ嬉しかった ヤツはゆっくりと俺に腕を回し、背中をなで、話し始めた 「どこに居たのかは言えない、任務だったから。連絡しなかったのも

2020-10-26 22:52:03
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

同じ理由。ごめんね、心配させちゃった」 聞き慣れた声より少しだけ低くなった声、逞しくなった体 だが、俺の知ってるデクだ ゆっくりと、拳一つ分ほど体を離し 「で?忘れられたんかよ」 自分でも天邪鬼で、気づいたんなら言えよと思いながらも、ニヤリと笑いながら聞いた デクはワタワタ慌てながら

2020-10-26 22:52:04
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

「わ…忘れられるわけ無いだろ…20年近く片思いしてたんだぞ」 と顔を真っ赤にして答えた 恋心を自覚してしまえば、どんな行動も愛らしく思えて、少しだけ素直になって見ようかと思えた だから、耳元に唇を寄せ 「俺も、20年損してたみてぇだわ。好きだ、出久。俺のモノになれ」

2020-10-26 22:52:04
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

そう言ってやれば余計に真っ赤になって、顔を両手で隠してうーうー言い始めた 「かっちゃん」 「んだよ」 指の隙間からコチラをみて 「君の残りの人生を僕にください」 なんて言いやがったから、両手を床に縫い付けて 首に思いっきり噛み付いてやった 完

2020-10-26 22:52:04
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

勝「そういや何で居んだ」 デ「切島くんに帰国日時教えたら、ここ予約取ったからって。まさかかっちゃんが来ると思わなかったけど」 勝「ンで俺に言わんかった」 デ「そりゃ…忘れるとか大見得切って出たのに、全然忘れられないどころか鮮明になるんだもん…気持ち悪がられるかなって」 俺と同じかよ

2020-10-26 22:52:05
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

○○しないと出られない部屋 side出久 幼馴染はお付き合いしてます 当日デート予定だったけど何者か()によって部屋に入れられました 近いうちに勝己sideと完結も書きます モロな表現あります!!! でも多分R指定は無いとは…思う… pic.twitter.com/sHmkKoTrav

2020-12-11 20:56:41
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音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

【甘えたデっくんとスパダリかっちゃん】になる"予定"だったもの スパダリなかっちゃんはログアウトしてました どうしてこうなった チョコレートの件は半分以上捏造 媚薬と興奮作用は本当 pic.twitter.com/JZ13cWcU3g

2020-12-19 13:32:48
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音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

期待してる体に、自分ニオイと体温を遷した上着をかけての放置 焦らしに焦らして「媚薬をもった」事突きつける男

2020-12-19 13:37:21
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

(同棲かつで小話) 気づくとソファに寝転んでテレビを見ていたかっちゃんが眠っていて、毛布を掛け、額を軽くなでて出かけたんだ。 買い物してたら暗くなっていて、急いで帰って見上げたら部屋が暗い。 (かっちゃんまだ寝てるのかな?流石に起こしたほうがいいよね)

2020-12-19 20:35:04
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

鍵を開けリビングに入ると毛布の塊があって、僅かに鼻をすするような音も聞こえる。 「かっちゃん?」 電気をつけ声をかけると、ビクッと塊が動き、顔を見せた彼は泣いていた。 何故か無性に抱き締めなければいけない気かして、近づき毛布ごと腕にしまった。

2020-12-19 20:35:04
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

暫くグズグズと声も出さずに泣いていて、小さな声でゆっくり話しだした。 「夢見とった、ちっせぇときの。もうほとんど覚えてねぇのに」 「何度もちっせぇ手、俺に伸ばして。なのに俺一回も取らねぇの」 「何度もはたき落として、何度も爆破して」 「なのにお前は俺のあと追っかけて」

2020-12-19 20:35:05
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

「なのにでっけぇ目に俺がずっと映ってて」 「お前の思ってるようなスゲー奴じゃねぇんだよ。人より上手くできるだけなんだ」 「そんなの、知ってるに決まってるじゃないか…」 思わず出た声に二人でハッとなって見つめ合い唇を重ねた。 終

2020-12-19 20:35:05
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

小さい時の過ちに、大人になっても悩まされる勝 全部を包み込む聖母デ

2020-12-19 20:35:05
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

ベッドから出ようとするデの腰を強く抱きしめて離さない勝 「さみぃ…離れんなでくぅ」(寝言)  ン゙ン゙ン゙ン゙ 二度寝して遅刻する冬の朝

2020-12-19 21:27:39
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

そういえば過去にこんなショコラの話を書いてまして 甘々の二人じゃないけど pic.twitter.com/4VktYFLt2j

2021-02-14 23:47:54
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音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

【人になった友人の話】 「僕はね、呪われてるんだ」 おれの おおきな ともだちは いった。 みどりの めから みずが あふれて、たくさん つちに おちた。 「親も、友人も居なくて。大した事も出来ないから…。明日ね、生贄にされるんだって」 いけにえ、しってる。

2021-02-10 17:38:13
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

『かみさま』とかいう やつの えさ になる こと。 「だから…今日でお前とも最後だよ」 おれの あたま なでた おおきな ともだちは、つよく おれに ぎゅっと した。みず たくさん たくさん つちに おちて、おれの からだも みずで ぬれた。

2021-02-10 17:38:13
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

おおきな ともだちは つぎのひも そのつぎのひも ずっと ずっと こなかった。 ずっと ずっと まっていたら、しらないところに きていた。 しらないところは、とてもあたたかくて。ずっと、おおきなトモダチにダッコされてるようで。 大きなトモダチはナキ虫だった。だから、

2021-02-10 17:38:13
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

ずっと一緒に居てあげないとダメなんだ。 道をずっと歩いて行けば、広い所に出て。色んな草や花、木が沢山あって。 その真ん中辺りに、知ってる頭が見えた。 緑のモサモサ、俺の友達。 走って飛びついて、頬を舐め回した。 「うわあああ?!誰?!何?!」 酷いな!友達だろ!お前の大好きな!

2021-02-10 17:38:14
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

「かっちゃんだわ!!」 そこで漸く気づいた。人の体、人の声、目から溢れる水。 大切な、大事な。大好きな大きな友達と同じ種類になれた。 ずっと、ずっと考えてた。俺が家族に、人間になれば、こいつは生贄にならなくて済むのだと。 ずっとずっと、神様を恨むと同時に願ってた。俺を、

2021-02-10 17:38:14
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

人間にして下さい。と。 「かっ…ちゃん…?てあの?犬だった?」 大きな目をパチクリさせた友達は、昔の様に俺をギュッとして、昔より少し小さくなった手で頭をなでてくれた。 水は少しだけ溢れたけど、濡れるほどじゃなかった。 「なんでかっちゃんが箱庭にいるの?」 「ハコニワ?」

2021-02-10 17:38:14
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

暖かい場所の名前だと友達は言った。 ここは神様の住んでいる所で、神様と友達になった友達は、特別に庭を貸してもらってると。 そういえば 「俺、お前の名前…知らない」 「そうだねぇ。そういえば、君に名前あげたけど、僕の名前言ってなかったね」 クスクス笑った友達は、棒で土に何かを書いた。

2021-02-10 17:38:15
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

「僕の名前はイズク。出るに久しいと書いて出久。よろしくね、かっちゃん」 いずく、イズク。 口にすればするほど、甘く解けて、ずっと呼びたくなるような不思議な気持ちになった。 昔ずっと昔、イズクは出会ったときや、俺に名前をくれたとき、同じように言っていた。 「よろしくな、イズク」

2021-02-10 17:38:15
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

友達になる言葉なんだろう。その言葉を、俺は初めて音にした。 やっと、俺等は正真正銘友達になった。 終

2021-02-10 17:38:15
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まとめたひと
音夜(おとや) @Otoya_hiroaka

好きだと言って下さる方々の為にまとめてみました スクショ等ご遠慮下さい メイン勝出、サブで出勝 時々他の人も出すかも