第192回深夜の真剣140字60分一本勝負

三上クコ @mikami_kuko

白菜、人参、鶏肉、ピーマン、卵、納豆……。冷蔵庫の中身そのままのような鍋が夕食に出てきた。妻に怪訝な視線を向ける。苦笑が返ってきた。「全部使い切ろうと思って。ほら、隕石来るでしょう？」「最後の晩餐がこれか」「文句言わないの！さ、食べましょ」「……ありがとな」「どういたしまして」 pic.twitter.com/elC3t3lLLj

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石森みさお@140字小説 @330_ishimori

夜空ばかりを描く絵師がいた。一面の冬銀河、感動を覚えるほど美しい極光。何よりも美しい夜とは何か？追い求めるように描いて、描いて、描いて。そして彼は、最期の一枚を描き終え息絶える。題は『可惜夜』。銀色の鍋の底を貼りつけたような平凡な月を、睦まじい恋人同士が肩を寄せ合い見上げていた。 twitter.com/140onewrite/st…

深夜の真剣140字60分一本勝負 @140onewrite

お待たせしました！ 本日開催の #深夜の真剣140字60分一本勝負 のお題を発表します！ ①覚える ②可惜夜（あたらよ） ③鍋 予めルール等をご参照の上、ご参加ください。 privatter.net/p/2989545 pic.twitter.com/INIK022WSC

2022-02-05 20:03:29

みや⚡水也💙 @m_iya_o

◆やっと会えたのに、私の声は届かない。毎日隣を歩いていくあなたは窶れた顔をしてた。どうしたの、と問いかけたくて葉擦れを起こす。ひらり舞い落ちた花弁が頬にふれ、私の心は熱くなったのにあなたは。気づかない、ままなのに。今夜、私を見上げて泣いているの。終わらないでと願ってしまう。/創作

RAY/※※※ @growler_ray

人は何かを覚えるために立ち止まり、何かを捨てて先に進む。そして次に止まった時、捨てたものが何だったかも分からないまま、また新しく何かを覚える。 何気ない時、ふとそれを思う。自分は何を捨てて、これを覚えるのかと。 悲しく思ったら、こう呟こう。今この瞬間を覚えられたら、それで幸せ、と。

秋月蓮華 @akirenge

鍋は何時でも美味しいけれど、冬は鍋が得においしい季節だ。 「覚えておいてね」 大鍋に煮込まれる豚汁、騒がしい宴。妖怪たちの宴。私が参加する最後の冬だ。私は、春にはこの町を出て進学する。椿の木霊が話す。 「忘れないよ」 「今日も可惜夜だ」 寂しさを吹き飛ばすように、夜は更けていく。

白架@創作垢 @hakka0310

深夜ラーメンってなんか無敵だよね。 お題「鍋」「可惜夜」で参加させて頂きました。 #深夜の真剣140字60分一本勝負 pic.twitter.com/A4qzyHcyCw

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ゆきやまイマ＠鶏林書笈 @keirin_syokyu

#深夜の真剣140字60分一本勝負 @140onewrite お題 ①覚える ②可惜夜（あたらよ） ③鍋 ＃木槿国の物語 可惜夜〜明けるのが惜しい夜。古語のようです。 pic.twitter.com/tOZ0I9J3FS

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くーか @kuhkatzen

今日のお題を見て、見慣れない言葉が目を惹いた。 「可惜夜」。 当然のことながら検索する。 明けるのが惜しい程素晴らしい夜、とのこと。 そして、このタイトルの曲を見つけた。 偶然にも私好みの曲。 さて、今夜もこの曲を聴きながらゆったりした時間を過ごしてこのまま・・・ おやすみなさい。

夏見 有 @you_natsumi

白む空に星が霞む。 消えないで。私を置いていかないで。 また今日も朝が来る。喧しい町はいちばん苦しい具合に私を圧し潰す。 静かに優しく全てを受け入れてくれる夜空が、私の拠り所だった。 太陽が顔を出す。見えなくてもそこにある。夜になればまた会える。それでも、この時間はいつも寂しいの。

ケンタシノリ＠童話＆小説書き屋さん @kentasinori

ある日の夜、清人と佳澄はキャンプで鍋を食べながら真夜中の空を眺めていた。そこには、まるで可惜夜のように幾千もの星たちが美しく広がっている。 「初めて君と会った時も、こんなに美しい星空だったなあ」 「覚えてくれてありがとうね」 清人は、夜空に見守られながら佳澄を優しく抱きしめていた。

Z.P.M @ArcOkimuy

新しい鍋を手に入れた。新しい鍋レシピを覚えた。早速材料を揃えてあなたと二人で温かい夜を過ごそう。明けてしまうのが惜しい可借夜に開けてしまうのが惜しいボトルを開けよう。だけどこの鍋はあなたの香典返しの選べるギフトがくれたものだから、この可借夜は覚えのない涙にくれて一人で過ごそう。

てい @orztee

東京は、冬でもここより暖かい。春になる前に住む部屋を決めて引っ越すから、服装はどうしようねという話題で、もう三十分が過ぎようとしている。そろそろお腹が満足してきたのに、父さんが新たに具材を投入して席を立てない。向こうに行っても誰かと鍋しなさいよ、と、湯気の向こうで母さんが笑った。 pic.twitter.com/dGEwV5ilwr

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Pingu　novel @ckpingu_nvl

「やっぱり鍋はいいよね〜」夜が深まる毎に冷える部屋で、2人。「冷蔵庫、これで空になったな」私の部屋の片付けを手伝ってくれた彼が、「じゃあ、これで前祝い」「日本酒？見たことない」「可惜夜っていうんだ。明けるのが惜しい程良い夜って」 覚えておこう。明日から一緒に暮らす部屋でも呑もうね。

五月 @may_sidem

@140onewrite #深夜の真剣140字60分一本勝負 お題 ①覚える ②可惜夜（あたらよ） ③鍋 pic.twitter.com/79zZVP50Eu

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夢夜 @ruya_reve

ベランダに出て空を眺める。 「……月が綺麗だな」 貴女が呟く。 その真意を測りかねていると、貴女はふっと笑った。 「死んでもいい」 「……その時は……一緒でもいいかな」 俺の言葉に貴女は俺の肩に頭をもたせかけた。 二人並んで空を見上げる。 可惜夜の名に相応しく、月も星も美しい夜だった。

夢夜 @ruya_reve

仲間達が部屋に来て思い思いに過ごしている。 そろそろ夕飯にしようと誰かが言い出し、二人が車を出して食材を買いに行き、残ったメンバーで部屋を片付けたり調理器具を準備したりする。 買い出しに行ってきた二人が帰ってきた。 みんなで手分けして鍋を作る。 出来た鍋は、今までで一番美味しかった。

夢夜 @ruya_reve

目が覚めた時、見覚えのない天井が広がっていた。 起き上がって――自分の中に何もないことに気付いた。 ここがどこなのか、今日が何月何日なのか、自分の名前すらわからない。 唯一覚えていたのは誰かの名前だった。 その名前は唇に乗せると妙に甘く響いた。 一体誰の名前なんだろう……？

れんが @xLEZ7vRmyC82HvW

ベッドの上、君の匂いに満たされる。そっと君の背に手を回すと、君も私の首に顔を埋める。互いの温度を覚えるように輪郭を擦りあった。 早く寝ないといけないのに。晩御飯の鍋も放置したままなのに。 現実的なあれこれを頭の中に巡らしながら、可惜夜に溺れる。 明日の朝、君は4年間の留学に旅立つ。

新宿エイリ庵 @AnnShinjuku

可惜夜って何！？って辞書を引きました……素敵なお題をありがとうございます✨ お題は 「覚える、可惜夜、鍋」でした。 シスコンの義妹と仲良く家族する感じですね。常夜鍋は本当に美味しいです！豚肉とほうれん草を日本酒で煮てポン酢で食べます😘 #深夜の真剣140字60分一本勝負 @140onewrite pic.twitter.com/xlhafl2VkY

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TAKA001 @001TAKA

コロナが収まらなくて卒業旅行に行けない。鍋パーティーもダメなんだろうけど、ゼミのメンバーを覚える事なく別れるなんて悲しいよ。 可惜夜の想いは時空を超える。慈しみの感情は、千年経っても変わらない。笑うとエクボができるんだね。口元のホクロは食べ物に困らない相なんだって。 さぁ食べよっ！

らん @amagi_ran

お母さんと小さなことでケンカをして家出した。子供でお金がないから公園の遊具に隠れて住もうと思った。けれど雪が降り始めた。寒すぎると死んでしまうなど考えもしなかった。ただ静かで怖くなった。#twnovel　迎えに来たお母さんは抱きしめくれた。ちゃんとこの温もりを覚える。もう決して忘れない。

夜ヶ咲 @yorugasaki

pic.twitter.com/gUlhr3SXCk

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