ファンのイメージと実際にギャップがある炎ホ

ひしょこ @hishoco

ファンのイメージと実際にギャップがある炎ホの妄想をキメる。 舞台は諸々問題が片付き、少しだけ平和になった世界線。 ひーろーは怖く見えてもそんな事ない！みんな優しいし、普通の人達と変わらないんだぞ！って親近感をアピールするために(何故かは知らん)、ひーろーchannelが開設されて…の話。

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ひーろーの私生活を覗いちゃお！っていう仕事前の朝と仕事後の夜、ご自宅にちょっとお邪魔してどんな風に過ごしてるのかを公開しちゃうという企画が立ち上がります。 びるぼーとちゃーとTOP10のひーろーたちが、週一ごとにクローズアップされて放送される。

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イメージ通り！っていうひーろーもいれば、ご自宅に部屋着は随分ファンシーなんだね！意外！というひーろーもいて、中々に好評で進んでいき、残すはトップツーのみ。 「まぁこの二人は見ての通り、想像通りだろうな〜」 という視聴者たちの予想。

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ホー久においては、べすとじーにすとと変わらない、スタイリッシュでオシャレボーイな私生活を見れるはず！と若い女性陣は沸き立ち。 炎でばーに関しては、どんな豪邸でどれ程の付き人が出くるのか。一国の王的な生活が見れるのでは…と、私生活がまるで謎だったため古参ふぁんが沸いていた。

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さぁ、待ちに待った放送日。まずは不遜がとれーどまーくのNo.2🦅 女性陣の期待はこうだ。 「朝は、オーガニックコットンとか使ってそうなラクグジュアリーなパジャマ、もしくはバスローブなんかに身を包んで早めの起床。朝シャン浴びて、朝日がしっとり濡れた金髪を輝かせる。体温が上がって暑いのか、

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胸元をはだけさせ、大きな鏡のある洗面所の前に立つ。 鏡よこの扉を開くと、スキンケアセットがお目見え。生傷は耐えないけど、広告も受けてるから出来るだけキレイにはしないとね…と化粧水をパタパタ、乳液を塗り塗り。 ドライヤーでざっと髪を乾かしてキッチンと移動する。

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朝はパン派なんだ〜と、鼻歌交じりに厚切りのパンをトースターへ。焼き上がりを待つ間いくつかのフルーツをミキサーに入れてスムージーに。 ペティナイフで生野菜とゆで卵をカットし、生ハムを添えたサラダも用意。 珈琲はお気に入りの豆があると、ドリップで落とす。10分ほどで洋風な朝食の完成。

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ちょっと行儀は悪いけど、タブレット端末片手にニュースを確認しながらの朝食。食べ終えると寝室に戻り、再びカメラの前に姿を表したのは、いつものコスチュームに袖を通したひーろーほーくす。食器は全て食洗機、自動のフローリングクリーナのスイッチを入れ、お掃除よろしくな！とペットかのように

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声をかける。 こんな感じです、別に面白くも何ともないでしょ？それじゃ、今日も平和を守るために行ってきます！」 〜こうしてほーくすは部屋を後にした。朝編end〜 ファンアートとしてイラストを描く絵師たちが、予想の朝のワンシーンを描き、繋ぎ合わせた動画まで作成されsnsに上がる盛り上がり。

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さぁ、前評判通り、若き麗し女性たちをなんばーつーはキャーキャー言わせたのでしょうか？ 配信後、トレンドは彼一色だったみたいではありますが、どうだったのか…見てみましょうか。[再生▷]

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朝、時刻は6:29。カメラはリビングから寝室の扉を映し出している。 テロップで表示される電子時計が30分になった所で、扉の向こうからけたたましいアラーム音が鳴った。…が、中々鳴り止まない。 1分ほど経っただろうか、ようやく音が止まり、寝室にいる主の起床を告げる。 ……と、思ったが。

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扉は一向に開かない。室内からは物音も聞こえてこず、支度をしている様子はしない。『何だ？？』と視聴者が見守る中、画面中央にテロップが出てくる。 【5分後】←テロップ 再度、アラームが鳴り響く。30秒ほどそのまま…また音が止まる。 【さらに5分後】 三度、アラームが鳴り響く様子が。

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こんな調子が、三回ほど繰り返される。 五回目のアラームが鳴り、今までで早く止められた後。(それでも30秒は鳴っていた) ゴソゴソと動き出す音がして、ガチャりと閉まったままだった扉が開いた。 どうやら朝は弱いらしい事が伺い知れる。メディアで見せるのはスピーディーで格好良い姿ばかり。

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そんな一面があったのね。かわいいわ！と女子たちはキュンキュン。 さぁ、起き抜けのいけめんひーろーがお目見えする。寝起き姿は如何に！！気だるそうにお色気ムンムンなのか。はたまた照れくさそうに、朝は苦手で…と少年の様な笑みを浮かべて現れるのか。 カメラが腰下辺りから徐々に目線上げる

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ようにして、ホー久の顔を映す。 そこには笑顔も色気も無い。場の空気がピシりと凍りかせるような「不機嫌」を貼り付けた顔。心無しか黒いオーラを背負ってるようにも見える。 カメラが引いて彼の全身を映すと、コットンパジャマでもバスローブでもない。黒で所々に毛玉があり、襟も袖もヨレヨレで、

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着古しであることが一目で分かるスウェットを身につけ、いつもは後に流されている長めの前髪は顔にかかり、大きな瞳が印象的な目は半分しか開いておらず、ガンを飛ばしているようながNo.2がいた。 彼をホー久と知り見ていなかったら、きっとこう思っただろう。 不良少年…と。

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カーテンの隙間から入る一筋の光が、ホー久にかかる。顔を更にしかめ人相が悪くなった青年が、カメラに気づいた。 「お、おはようございまーす」 カメラマンが恐る恐るといった様子で挨拶をする。 「……あ、取材か」 はよーございます。一応といった感じで、軽く頭は下げるがテンションは著しく低く、

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愛想はゼロである。 猫背気味でのそのそと歩くホー久を追いかけると、行先は洗面所。 速すぎる男という二つ名を持つのは本当に彼なのか？同一人物か？？と言いたくなる動きである。 「すんませ、おれ、めっちゃ低血圧なんすよ…」 スイッチ入るの時間かかるんで、気にせんで下さい。

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と、掠れがかった小さな声でボソボソと喋るホー久は、怒ってるだとか不機嫌という訳じゃないらしい。 カメラマンにそう伝えると、ホー久はガバリとスウェットを脱ぎ、引き締まった上半身が露になる。お、これはセクシーショット！？朝シャン来る？？？と期待する視聴者に、そういうの待ってた！

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といわんばかりの編集。 しかし、ホー久はズボンには手をかけず、洗面台に向かい水を出し始めた。 ザーザーと流れる水に触り温度を調節。適温になったのか、手を引っ込めると……身を屈め、水流の中に頭を突っ込んだ。 「えぇっ！？！？？」 カメラマンも思わず声をあげるが、ホー久は気にしない。

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髪がびしょ濡れになる前に頭を引く。そして両手を出し、手のひらの器に温水を溜めてバシャバシャと顔を洗う。 ふぅ、と顔を上げるとパタパタと裸の上半身に水滴が落ちる。濡れた箇所に髪に手ぐしを通し、湿り気を全体に行き渡らせたら、ハンドタオルで顔と頭を乱雑に拭き、

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先ほど脱いでカゴに放ったスウェットを着直したホー久は洗面所を出ていった。 「『お、おわり……？』」 戦闘でついたと思われる傷は小さくても目立ってしまう、透き通る白肌の持ち主。 毛穴ひとつ見当たらず、芸能人ですら彼を羨むものもいると言うのに。 「あの～」 「……ン？なに」

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ハンドタオルを首にかけ、キッチンで冷蔵庫を開けているホー久。 「水洗いで、終わりですか？」 「え、うん。ダメ？」 朝ごはん食べたら歯はみがくよ、というホー久にカメラマンは尋ねる。 「べすとじーにすとさんは、化粧水とか色々、使ってたので…ホー久さんもそうなのかなと」

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「あ～おれ苦手なんだよね。ベタベタするの。だから、なんも使わない」 「髪濡れてますけど、乾かさなくていいんですか？」 「…？いま、乾かしてるよ？」 「え、ドライヤーとか…」 「ウチ、ドライヤーない。俺、まぁちょっと長めだけど髪細くて、すぐ乾くから」

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自然乾燥で十分。もう少し寒くなったら暖房も入れるし、余計ドライヤーとかいらんよ。と、ホー久は冷蔵庫の扉を閉めた。 左手にはリンゴ、右手には牛乳パックを持っている。 シンク側に振り返り、サッと皮付きのリンゴをゆすいだ。 今度こそ、想像してたオシャレな映像が来る。

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次はミキサーが出てくるんでしょう？？ そんな期待を裏切るように、ホー久は水を切った赤をそのまま口に運んだ。一口、二口…ぼんやりとどこかを見つめ、モゴモゴ口を動かしている。味見じゃないぞ、食べ切る気だと、気づいたカメラマンが慌てて声をかける。 「あ、あの！スムージーとか作ったりは」

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「え？なんで…？」 「ホー久さんには、そういうイメージがあると話題になってて」 「そうなの？でも、そんな面倒なこと朝からしないよ。腹、膨れればいいし」 大体こうやってリンゴ齧って終わり。と、牛乳パックを持ち上げ、直に飲む。「横着…」というカメラマンのつぶやきが入るが、

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ホー久には届いていないようだ。 ムシャムシャとひと玉を食べ終えるが、まだ足りなかったようで、近くに置かれていたバナナの房から一本もぎ、あっという間に胃に収め「ごちそうさまでした」と言った。これで彼の朝食タイムは終わりらしい。 そのまま、シンク横に手を伸ばしたと思ったら、

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そこにはグラスに入った歯ブラシが。 場所を変えることなく、キッチンで歯を磨き出すホー久。 口をゆすぎ、少しスッキリした顔で寝室へ消えていく。 数分後…見慣れたコスチュームに身を包んだひーろーが現れた。 だが、まだボーッとしていて覚醒はして無さそうだ。そして何故か靴を持っている。

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「じゃあ、俺そろそろ出ます」 「あ、はい」 そう言いホー久が向かう先は玄関……ではなくリビングの大窓。 ガラリと開け放ち、靴に両足を通す。 「うち、スマートロック仕様なんで、閉めたら勝手に鍵かかるんで。玄関ちゃんと閉めて帰って貰えればOKです」

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～それじゃ！と窓を閉め、大きな翼を広げウィングヒーローはベランダから飛び立って行った。朝編end～ お分かり頂けたであろうか。 部屋は広く高級感が漂い、予想通りの期待をさせられてしまうのに。当の本人からはオシャレやスタイリッシュといったフレーズは一切感じられない。

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むしろ、変哲のない男子大学生と変わらない生活スタイルが披露されたのである。 これは、イメージダウンに繋がるのでは？と企画元は危惧したが、ホー久も事務所も問題ないとGOサインを出した為、予定通り配信された。 確かに「予想外」という声は多くあったものの……

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男子大学生や若手のサラリーマンからのウケは絶大で、20代前半男性からの支持率が倍になったとか、ならなかったとか…… (ホー久編おわり)

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※途中でハンドタオルって出てくるけど、フェイスタオルの間違いです🙇‍♀️

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普通の男の子してるホー久、ありよりのあり！母性がくすぐられた！！ 美形の凄んだ顔良かったな～真剣な表情とはまた違う感じがドキドキした。 俺らとあんまり変わらねぇじゃん、スカした男かと思ってたけど友達にいそうな感じで親近感沸いた。 などなど……No.2の朝はとっても話題になりました。

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さあ、その翌週はトリ、No.1の回です。 炎でばーに関しては、もはや想像がつかない。なんか凄そう。とにかく凄そう。 身の回りの世話、全部やってくれる召使いが良そうだよな。 確か、お抱え運転手のハイヤ―あるくらいだもんね。 何でもいいよ、あの人のプライベートが見れるなんて。

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そんな情報出てくるのレアすぎる…と、様々な憶測や声が飛び交う中、配信日を迎えます。 朝、テロップで表示された時刻は5:30。 ホー久同様、寝室らしき部屋の扉が映ったところから映像がスタート。 炎の自宅は日本家屋だが、映し出されているのは洋室。どうやら、セーフハウスでの撮影だった模様。

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五分ほどすると、物音が聞こえてくる。音の出どころは扉の奥ではない。見切れた画面の右側から足音が近づいてきた。現れたのは、スポーツウェアを着て汗を光らせるNo.1。 「おはようございます」 「おはよう。朝早くから悪いな」 「いえ、こちらこそ。企画受けて下さってありがとうございます」

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カメラマンと朝の挨拶が交わされる。 「こんな早くからどちらへ？」 「ロードワークだ」 5時には起床して、走っているらしい。流石、肉体派。 またカメラから外れて申し訳ないが、少し待っていてくれ。と、炎はバスルームへ移動。しかし、カメラはその位置で待たず、炎の背を追う。

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「こんな所まで映すのか」 「まずいですか？」 「構わんが」 四十を超えた男の裸など誰も興味ないだろう、とNo.1は黒のウェアを脱いでいく。至る所に残る傷跡は、この人の戦いと多くの人を救ってきた歴史だ。 中年と言われる年齢だが、無駄な肉は一つもなく、鍛え上げられた体は彫刻のように美しい。

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すげぇ…」と、カメラマンが感嘆の声を上げてしまったのも仕方がない。 【数分後】のテロップの後、シャワーを終えた炎が浴室からうっすらとした湯気と一緒に姿を見せる。 短く立っていた髪は寝ており、水を滴らせるアダルトな色気を醸し出している。ざっとタオルでふき取った後に、

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羽織ったのはネイビーのバスローブ。それが艶をさらに濃くしている（朝なのに） 炎は自身の手でへたっている髪を撫でていると、短髪はハリとコシを取り戻し上を向いた。 鏡の横にあるラックからボトルを取り、液体を手のひらに出して顔に塗付する。続けて別のポンプボトルを取り、

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乳液上のものを同じように手から顔へと移していく炎。 「あの～、それは？」 「保湿剤だ」 「(化粧水と乳液だよな？)スキンケア、なさるんですね？」 「炎を扱うと乾燥する。最低限のケアは必要だ」 何もせんとヒビ割れだらけになる。と、脱いだウェアをドラム式の洗濯機に投げ込み、

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スイッチを入れて洗面所から出ていった。 「炎でばーが、すきんけあ？？？解釈違いです！」と叫び声が聞こえそうなワンシーンである。 ところ変わって場所はキッチン。 コンロにある小さな鍋に火をかける。冷凍庫からは白い長方形の何かを取り出してレンジへ。冷蔵庫からいくつかのタッパーと

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ジップロック、葉野菜と牛乳を次々と出していく。 タッパーの中身は皿へ盛り付けられ、ジップロックから出てきたのはバナナ、葉野菜は小松菜の様だ。 戸棚から持ち出したミキサーへ、牛乳と一緒にそれらを入れて撹拌。出来上がったのはグリーンスムージー。

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チンとレンジが止まり、中から出てきたのはご飯。 入れ替わるようして皿たちがレンジの中へ運ばれた。ラップに包まれた白米は茶碗に盛られ、鍋の中身もあたたまったのか、コンロの火が止められた。器に移されたのは味噌汁。 無駄なく大きな体で動き回って15分ほどで、

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一人暮らしの男性のものとは到底思えない一汁三菜（＋スムージー）の朝食がダイニングテーブルに並んだ。 「朝から、凄いですね…」 「一日最初のエネルギー源だからな」 「毎日ご自身でこんなしっかりとした食事を？」 「ハウスキーパーにメニューを渡して、作り置きを頼んでいる」

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タッパーがそれだ。俺は何もしていない、と食事を開始する炎。 「メニューは指定するんですか？」 「ああ。栄養バランスは気を付けないと体がもたん」 何でもいいと言われる方も困るだろう。そう言う炎の下には【↑アスiリーiトフードマiイスター1級保持者】というテロップが表示され、

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視聴者をざわつかせた。 「ホー久さんとは真逆ですね」 「……アイツはどうしていた？」 何の気なしにカメラマンが発した言葉を炎が拾う。 実は…と、前回配信されたホー久の様子を説明すると、炎は眉をひそめた。 「まったく…それで何とかなるのは若いうちだけだと、あれほど」

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「朝も随分弱いみたいで」 「寝汚いだろう」 「よくご存じですね？」 アイツはよくココにも泊りに来る。また説教せねばと言っているが、その顔には笑みが漏れている。 「まあ、あれで緊急の呼び出しや俺の電話にはワンコールで出るがな」 器用なもんだ、とフォローを入れたつもりだったのだろうが、