金村さんは恋愛ギライ!? 第14話

なんとか成瀬 @nannaru_hinata

1 どうも、金村です 今日は○○君と久美さんと文化祭実行委員の仕事中 後夜祭のメインイベントである、未成年の主張の打ち合わせ 久：えっと、この人は持ち込みの道具使うから、○○君机用意しておいて 〇：はい 久：次の人は…… 久美さんが司会で、○○君と私は雑用係 pic.twitter.com/uHWM7AtZb0

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2 久：で、ここから告白タイムだから、２人で相手の子を舞台に誘導してね 誰が誰に告白するかが書かれた極秘資料を見ながら段取りを確認する 優：ごめーん、久美いるー？ 久：ごめん、ちょっと待ってて 実行委員長の影山さんに呼ばれて久美さんが教室を出ていく ……やった、○○君と２人きり

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3 美：この人たちってさ、全校生徒の前で告白するんだよね…… 〇：２人っきりでも緊張すごいのに、皆の前でとか……凄いよね 美：……やっぱり、告白したときって緊張したの？ 〇：いや、当たり前じゃん……やっぱ怖いし 美：そっかー……えへへ 何だか無性に愛しくなって、○○君の頭を撫でる pic.twitter.com/XQnL0EOYwZ

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4 〇：……何してんの？ 美：うん？　勇気出してくれてありがとう、偉いねって 〇：……何それ ○○君は照れたようにはにかみながら目を細める 頭撫でられるの、嫌じゃないみたい……可愛い 美：あ…… 足音が聞こえて、近かった２人の距離がパッと離れる 久：ごめん、じゃあ続きね 〇：はい

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5 いつもより遅くなった帰り道 久美さんとは電車が反対方向なので、駅のホームに○○君と２人 美：あ…… ○：どうしたの？ 美：……ううん、ウチの学校の人だって思って 〇：ああ、小坂さん 視線の先には、学園のアイドルと名高い同級生とその彼氏 ２人で手を繋いで電車を待っている

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6 〇：今まで何十人に告白されても断ってきたのに、よっぽどあの先輩が好きなんだろうね 美：ねえ、○○君はさ……って、さっきから小坂さんのこと見過ぎじゃない？ 〇：え、いや……違うって。何か、微笑ましいなって思ってただけだから

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7 美：……ならいいけど。私といるのに他の女の子のこと見るの……イヤ 〇：だから、そういうんじゃないって 小坂さんに彼氏ができたことは、次の日にはもう学校中に知れ渡っていた 中庭で一緒にお昼を食べてたり、一緒に帰る姿もよく見かける

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8 今だって手を繋ぎながら仲良さそうに喋ってて お似合いだなって思う、羨ましいなとも やっぱり○○君も、２人を見て羨ましいとか思ってるのかな だとしたら私のせいで……電車を待ちながら、そんなことを考えた

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9 その日の夜、○○君に電話をかけた 〇：あ、美玖……どうしたの？ 美：ううん、別に……何か、声聞きたくて。今何してた？ 〇：宿題。美玖は？ 美：んー、○○君のこと考えてた 〇：何それ 照れたとき、すぐ"何それ"って言う 最近知った、○○君のくせ そんなところも好き

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10 美：今日さー、電車で小坂さんたちがいたでしょ？ 美：あれ見てね、考えてたの。○○君、羨ましいのかなーって 〇：え？　でも、俺にも美玖がいるし…… 美：あ、そういうことじゃなくてね 美：その、隠れて付き合うんじゃなくて、オープンな方がいいのかな、って…… 〇：ああ、そういうこと

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11 〇：んー、でも俺は、美玖が秘密にしたいなら無理にとは思わないかな 〇：隠れて付き合うのも、それはそれで何か楽しいし 美：○○君…… 〇：まあ、いつかはバレたりするかもだけど……それまでは、今のままでいいんじゃない？ 美：……もう、好き。今すぐギュってしてほしい 〇：何それ

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12 ○○君といるといつもこう 色々考えすぎて不安になっても、そんな不安はすぐに吹き飛ばしてくれる 〇：じゃあ、おやすみ 美：……うん、おやすみ きっといつかは ○○君と付き合ってるって、大好きだって 世界中に叫びたい そんなことを思いながらベッドに潜り込んだ To be continued...