本日、世田谷パブリックシアターはある馬の物語でした! ヒヒーーン!!!!🐎 pic.twitter.com/pphat3zdeQ
2023-06-25 19:18:08客席に入った途端目に飛び込んでくる剥き出しの足場、ビニールがかかっただけでほぼ丸見えのバックヤード、普通にヘルメット被った裏方(の格好した役者)さんがウロついてるのが見える、などというおよそ開演10分前の舞台とは思えぬ様相に「仕込み終わらんかったんか????」と脳がバグりました笑
2023-06-25 19:21:09マチネの感想戦しゅーりょー!早い!(?) お馬さんたちの肉体美がまずご馳走様でした…となりましたね。躍動感が最高だった。 (馳走の馳ってウマ偏なんだね)
2023-06-25 19:23:40バンドがサックスのカルテットという非常に音楽劇としては珍しい編成だったんですが、これがまた良かった。華やかにもなるけど哀愁が常に漂うサウンドづくりにサックスってぴったりなんだなと。
2023-06-25 19:26:59昨日のJCSではアンサンブル演じる群衆が「ジーザスの信者だった人と十字架に!と叫んでる人が同じ“かもしれない”」という怖さがあったんですが、ある馬〜では間違いなく別人なのに全く同じ役者が同じ衣装で同じようなことをしているのが「個々人の蔑ろにされっぷり」を感じさせて怖かったです。
2023-06-25 19:29:09ホルストメールによる人間のもつ所有権概念に関する考察きいてニンゲンである私はうぐぅとなった。たとえばフランス人権宣言では「所有権は神聖不可侵」とされたくらい人間あるいは人間社会と所有概念って切っても切れないんだよね。
2023-06-25 19:31:542幕ラスト付近の公爵すごいショックだった…。私はわりとああいう、昔は(空虚ながらも)意気軒昂だった人が惨めな様子になってるのめちゃくちゃダメージ受けるんだなと知った。別所哲也の萎れっぷりがすごすぎたのもあるけど。
2023-06-25 19:34:17そしていざ開幕したら「キャッツだこれ」「キャッツがメモリーから始まってずっとグリザベラの生涯をやってる」「ちょっと鐘も入るなこれ」「でも圧倒的にキャッツ」「馬だからホース…」みたいなことをずっと考えてた((
2023-06-25 19:44:57最後急にオペラ座のオークションと鐘のカジモド役の語りが入ってくるのでめちゃくちゃビクつきましたが(((( 物語の精神性が革命前夜のロシア文学なので、その空気に包まれてるのに西洋商業主義のエンタメ作品の空気と合わさってすげえ食い合わせになってましたが(真顔
2023-06-25 19:47:59成河、スリルミーで見せてくれた老年→青年への時空ジャンプ芸がここでも抜群に活きてて「相変わらず内臓が具合悪そうな演技がうますぎる」「いや若返るの早すぎんよ何で顔色まで一瞬で変わるんよ」ってなる 照明の当たり方とかを変えてるんだろうけど、とにかく姿勢制御がサイボーグレベル。
2023-06-25 19:51:18成河の完成度が特にやばかったのですが、そのほかアンサンブルの皆さん含め全員完璧な「馬」だったので、本当に身体能力の高い人たちが揃ってくれたんだなあと思いました。 しかもきちんと「管理された飼育馬」であると分かる動きで、かつ牝馬と牡馬の違いまで演じ分けられてて。
2023-06-25 20:04:03キャッツやウィローズの時も動物の動きの研究がすごいなあと感心しましたが、今回は衣装やメイクをそこまでリアルに作り込んでるタイプではなかったので、より「馬の動き」に対するアプローチの繊細さがよく見えたなと思います。 馬の物語としてそこの説得力は非常に大きな要素だよね。
2023-06-25 20:06:44これ野生馬の話だったらまた動きがぜんぜん変わっただろうなと思えたのがすごく楽しかったっすね〜。 ドリームワークスのスピリットって野生馬の映画があるんですけど皆さんやってくれませんか?(((((((((突然の夢語り
2023-06-25 20:08:26馬の視点から「人間ってやつはとにかくモノを所有したがる」って話を人類として聞かされると、大変身につまされて良かったです笑 仕方ないじゃないか、我々には指がありそれでモノを掴んで“所有”する生き物なんだから。あるいはモノを指差して「これ」と名づけて言葉で所有してきたんだから。
2023-06-25 20:12:57人類の「所有する」という行為をやや軽蔑的に見ていながら、金持ちで美しく粋な伊達男かつ「誰も愛さない」本質は孤独な男に「所有される」ことに喜びを感じるという、まあ複雑で少々捻れた仕上がりの馬を演じるのに成河が適任すぎるのがめちゃくちゃ分かるでござった(笑顔
2023-06-25 20:17:04馬は指が一本しかないから「所有する」ということができない。 ただ「走る」ことを全力で特化してきた生き物だから、主人を乗せた馬車やソリを引いて走るホルストメールがめちゃくちゃ活き活きして楽しそうなの、生き物ってやっぱりそういう風に“設計”されてるよなぁ…としみじみしちゃう。
2023-06-25 20:20:09我々人類の本質は「手でモノを扱う」=「モノを所有する」ことと「モノを指差して示す」=「言葉で名づける」の2つであると思っているので、ホルストメールを所有して且つホルストメールと名付けた公爵はまさしく人類だよなあ。
2023-06-25 20:23:30「彼は誰も愛さなかった」とホルストメールは公爵を評したけど、世話焼きだし人好きのする性格だし、人類の目線で見れば愛がない人間とはそう思えない人物なので、馬の本意を先輩と 2人で少し図りかねたところもあったんですが。 馬の愛とはどこにあるんだろうな。もっとピュアなのかと思うけれど。
2023-06-25 20:27:24あるいは我々が好意や愛と見なせる行動もホルストメールから見れば全て「所有」のための行為にしか見えなかったのかな。 馬はきっとそういう愛し方をしないだろうってのは、ホルストメールの恋の三角関係で何となく察せられる笑
2023-06-25 20:29:59ホルストメールは女の子が他の牡馬とイチャイチャ(婉曲)したことに腹を立てて「どうして俺じゃないんだ」って怒るし、その後むりやり自分もイチャイチャ(婉曲)するけど、それは彼女を所有したいわけではなかったと思うし。 人類はこういう行為に「所有欲」が挟まってくるから公爵みたくなるんだ…
2023-06-25 20:33:15ところで音楽劇だということもさっぱり知らないで行ったので、割と全力でミュージカルだったのでビックリしたんですけど(失礼)、バンド編成がサックスカルテットというシンプル編成なの凄い試みでしたね。そして作品の雰囲気に大正解だったと思いました。 パーカッションすらいないとは。
2023-06-25 20:42:11金管楽器だから音に華があるんだけど、しかし独特の哀愁もある。サックスの強みってそこなんだなあと再確認できて良かったです。 これがピアノとか弦楽器だと哀愁が強すぎる気がするし、トランペットだと華がありすぎる。 サックスでなくては、というハマり感がめっちゃ好きでした。
2023-06-25 20:44:24公爵の顛末について、同行の先輩はたいそう心を殴られていたご様子だったのだが、ぼくはそこまでウェットには思わなくてウワーァ程度の感じだったんですよね。 たぶん馬の方に肩入れしすぎた見方をしてしまったからですね笑
2023-06-25 21:03:49「走る」ために設計された、その中でもとびきり美しく洗練されて生まれた生き物を、己の「所有したい」という人類性の欲求のため永遠に走れぬよう「消費」してしまった彼の矮小さを軽蔑したし、自分もそういう人間のやり方でいま生きてるんだよなあという虚しさの方が勝ってしまった。
2023-06-25 21:07:50ホルストメールの骨まで道具として「所有」して「消費」したのだ人類は。 エンディングは最後僅かでも何かに役立って死ぬ終わりと、無駄に着飾って無駄なまま死ぬ終わりの並列ではありましたが、人類が持つ呪いとも言える性質の話でもあるなあと思って遠い目をしてしまったぜ。
2023-06-25 21:14:14「所有する」という話をひたすらやってたけど、その裏には「消費」が必ずセットで付いてくることも忘れないでいたいなと思いました。
2023-06-25 21:16:33「心奪われる」って言ったりするもんな…。 「俺の女」の心を所有しているのか“俺”にはわからないけど、俺の心がその女に所有されてるかはわかるわけよ。
2023-06-26 13:48:09