Twitterで気ままに乗せた作品を重ね、まとめただけのメモの切れ端、のようなもの。
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@enishi_714

「俺の気持ち、ちゃんと分かってんのか?」「ええ、勿論ですわ」簡単に答えたのが気に入らなかったのか。ぎゅうっと抱き締める力が強くなって八百万は苦笑する。本当に、轟の腕が与える僅かな息苦しさなど比べものにならないほどに。「きちんと分かっていますから」だから、どうか安心してくださいな。

2023-05-01 22:44:58
@enishi_714

【これからも一緒にいましょうね】いつか、貴方が私を必要としなくなるまでは。

2023-05-01 22:44:59
@enishi_714

扉が開く音に顔を上げる。部屋から出てきた八百万は轟が座り込んでいると思わなかったようでぎょっとした表情を浮かべた。「しょ、焦凍さ……っ!?」そのまま体勢を崩しかけたところを寸でで支える。「大丈夫か?」「ええ、あり……いつからここに?」「百が籠もって、すぐ」「……執念深過ぎますわ」

2023-05-02 18:59:03
@enishi_714

【お前に執着してんのは今更だろ】「いくら焦凍さんでもあれほど暑い中、半日もクーラーを付けず、じっと座り込んでいるなんてっ……せめて個性を」「私用は、ダメなんだろ」「……とりあえずベッドに横になりましょう」「一緒に、か?」「お・ひ・と・り・で、ですわ!!」

2023-05-02 18:59:04
@enishi_714

先に行こうとした八百万の手を反射的に掴む。驚いたように振り返った八百万は、すぐに納得したように手を繋ぎ直した。決して離れないように、しっかりと。「安心しましたか?」「……ああ」「では、行きましょう」キラキラとした目を花畑に向ける八百万をじっと見つめ、一つ息を吐くと轟も歩き出した。

2023-05-03 23:51:27
@enishi_714

【君があまりにも綺麗だから】花畑に攫われるなんて、あり得ない感想だと思ってたのにな。

2023-05-03 23:51:28
@enishi_714

「幸せになってくれ」本気でそう思っているのなら見当違いも甚だしい。「轟さんは酷い方です」「知ってる」「いいえ、分かっておりませんわ」キッと睨む八百万に轟が少し眉を下げて笑う。それでも発言を取り下げる気は無いようで、いつもであれば慰めるために伸ばされる手が持ち上がることはなかった。

2023-05-04 23:04:06
@enishi_714

【私の幸せは貴方といることなのに】貴方の考える私の幸せは、貴方と共にいないことだった。

2023-05-04 23:04:06
@enishi_714

貴方は創作意欲がわいたら『寝ている相手のおでこにチューしている縁の轟百』をかいてみましょう。幸せにしてあげてください。 #shindanmaker shindanmaker.com/@enishi_714/re…

2023-05-05 23:01:02
@enishi_714

起きている時はあんなにも精悍なのに、寝顔がこうもあどけないのは反則だわ。普段見られない顔を覗き込んでドキドキと高鳴る胸を押さえる。「可愛らしい、などと言えば拗ねてしまうかしら」意外とそういうのを気にする人だから。想像すると更に可愛らしく思えて、前髪の隙間から覗く額に軽く口付けた。

2023-05-05 23:01:02
@enishi_714

【愛しい寝顔】眠ったまま幸せそうに口元を緩めた轟に微笑んで、もう少しだけその寝顔を見つめることにした。

2023-05-05 23:01:03
@enishi_714

昨日までの様子を見る限りこうなると思ってはいたけれど、ここまでしっかりと抱え込まれるのは予想外だった。「焦凍さん」呼び掛けに反応はなく、抱き締める腕が緩む様子もない。しかし、腕の隙間から手を伸ばすと轟が頭を近付けたことが分かって、八百万は笑いながら触り心地の良い髪を優しく撫でた。

2023-05-06 21:43:05
@enishi_714

【今日の私は貴方専用の抱き枕】何もかもが嫌になろうとも、明日にはまた頑張ろうする貴方の癒しに私はなりたい。

2023-05-06 21:43:05
@enishi_714

縁の轟百さんは『間違えて触れてしまった』をお題に、140字でSSを書いてください。 #shindanmaker shindanmaker.com/@enishi_714/re…

2023-05-07 23:32:56
@enishi_714

「悪ィ、間違えた」轟が心から悔いていると分かった瞬間、スーッと心が冷えていった。――轟は“誰か”と間違えただけ。甘やかな目も、愛しげに頬を撫でた手も、八百万に向けられたものではない。「寝ているところに不用意に近付いた私も良くありませんでした」「八百万、俺が」「私は気にしていませんわ」

2023-05-07 23:32:56
@enishi_714

【間違えて触れてしまった】失恋の痛みを隠して轟へ微笑んだ八百万は、自室に戻ってから漸く泣くことができた。

2023-05-07 23:32:57
@enishi_714

「重いですわ」「だろうな」やっぱり起きていたようだ。思っていたより早く返ってきた反応にムッとすると、覆い被さっている轟が首元で笑ったのが分かった。「こういう時はベッドに運んでくださるのが紳士ですわよ」「生憎だが、俺はヒーローであっても紳士じゃねぇからな」「開き直らないでください」

2023-05-09 21:34:53
@enishi_714

【家でお前が待っている】それが堪らなく嬉しくて、幸せで、抱き締めずにはいられなかったんだ。

2023-05-09 21:34:54
@enishi_714

――別に夜まで待たなくていいんじゃねェか。その考えが轟の脳内に過った瞬間、まるで雷に打たれたかのような衝撃が走った。「轟さん?」久し振りに重なった休日に、轟の部屋で、八百万と二人きり。「ちょっと、轟さ……何故押し倒して……!」「寧ろ、よく見えて良いかもな」「話を聞いていますか!?」

2023-05-10 22:08:40
@enishi_714

【これからはもう夜まで待てない】明るい中での彼女も、大変魅力的なことを知ってしまったから。

2023-05-10 22:08:41
@enishi_714

わたしは、気が向いたら『泣いてる相手に優しくキスをする』縁の轟百を描き(書き)ます。もちろんフォロワーさんがかいたっていいのよ。 #shindanmaker shindanmaker.com/@enishi_714/re…

2023-05-11 23:57:14
@enishi_714

零れた涙を拭って隠そうとした轟を止めて、涙で濡れた頬に顔を近付ける。「も、も……?」驚いて目を見開く轟に微笑んで、今度は若干赤みを帯びた目尻にキスをする。「これだと、逆効果だぞ」「あら、泣き止ませるためにこうしているわけではありませんわ」「……お前のオペレーションには敵わねェな」

2023-05-11 23:57:14
@enishi_714

【安心して泣いていいよ】貴方を泣かせる理由も、泣ける場所も私は作ってあげられるから。

2023-05-11 23:57:15
@enishi_714

『酔ったフリをすればいけるって!』『女は度胸だよ、ヤオモモ!!』そんな言葉に背中を押されて行動に移してはみたが、これはやはり悪手ではないか。「八百万、どうした?」寄せた身体から感じる温もりと逞しさ。頭を撫でるような吐息と低い声。「気分悪くなったのか?」「ちがっ……わない、ですわ」

2023-05-12 23:05:13
@enishi_714

【誘惑なんて絶対に無理!】挙動不審さが酔いのせいと思われたのは幸いだけれど、テキパキと介抱する轟を少し恨めしくも思った。

2023-05-12 23:05:13
@enishi_714

「気にいらなかったか?」あれ、と言いながら轟がはだけた胸元をなぞる。そこには何もないが、言いたいことは分かって一瞬言葉が詰まる。「何故、そう思ったんです?」「すぐ外すだろ」「無くさないように」「外では着けんのにか?」「……だって、こういう時に髪の毛が絡んでしまうかもしれないので」

2023-05-13 21:47:57
@enishi_714

【お気に入りだからこそ】「……それって」「言わないでください」「家ではいつ手ェ出しても」「何も言わないでください!!」

2023-05-13 21:47:57
@enishi_714

――八百万に似合いそうだな。視界の隅に映った花に轟は足を止めた。ただのクラスメイトから急に花を渡されても困るか。いや、八百万なら喜んでくれるだろう。この花のように目を奪うような、眩いほどの笑みを浮かべて。「お花を買うのですか?」「っ……八百万……」「ふふ、驚かせて申し訳ありません」

2023-05-14 15:42:42
@enishi_714

【花よりも余程綺麗だった】驚かされたと怒るよりも、悪戯っぽく笑いながら轟の見ていた花を覗き込む八百万と見比べてそんなことを考えた自分はかなり重症なんだろう。

2023-05-14 15:42:42
@enishi_714

楽しい。とても楽しい。グラスを両手で握って旧友達の賑やかで懐かしいやりとりを眺めていると笑い声が零れた。「どうした?」隣に座る轟の問いをすぐに呑み込めず、答えの代わりに笑う。思ったより酔っているらしいと自覚できたのはその時で、そんな八百万が腰に伸びる手を避けられるはずがなかった。

2023-05-15 22:36:42
@enishi_714

【安心して酔ってもいられない】「眠いのか?」「な……っ!」「顔も赤ェし、抜けるか?」「委員長、轟くんがヤオモモをお持ち帰りしようとしてまーす」「一緒に住んでんだから連れて帰んのは当たり前だろ。それと、もう少しでヤオモモじゃな」「ん?」「しょ、と、轟さん、それはまだ……!!」

2023-05-15 22:36:43
@enishi_714

「どんな夢だったんだ?」轟からすれば当然の問い。しかし、八百万はその時初めて己の失態に気が付いた。「それは」他のクラスメイトの時のように美味しい物を一緒に食べていたとか、ヒーローとして共闘していたとか。そんなことを言えたならばどんなに良かったか。「わ、忘れてしまいました!」「お」

2023-05-16 21:23:11
@enishi_714

【手を繋いで、抱き締めて、それから】とてもじゃないけれど、こんなことを言えるはずがないわ!!

2023-05-16 21:23:11
@enishi_714

縁の轟百さんは『いっそ無理やりにでも。』をお題に、140字でSSを書いてください。 #shindanmaker shindanmaker.com/@enishi_714/re…

2023-05-17 22:07:57
@enishi_714

轟の方が力が強い。当たり前だ。轟は男で、八百万は女だから。それを八百万は理解していない。だったら分からせるか。「轟さん?」きょとんとした顔で八百万が轟を見上げている。その顔に影を落とすように距離を詰め、細い腕を掴んで轟の方へとぐっと引き寄せた。「――後ろ、危ねェ」「ま、すみません」

2023-05-17 22:07:57
@enishi_714

【いっそ無理矢理にでも。】それができたら苦労なんてしてねェ。

2023-05-17 22:07:58
@enishi_714

縁の轟百の新刊タイトルは 『いっそ襲ってくれたらいいのに、なんて』 #shindanmaker shindanmaker.com/@enishi_714/re…

2023-05-18 21:44:33
@enishi_714

強く腕を引かれ、不思議な色合いの瞳に見つめられた瞬間、世界が時を止めたような気がした。「――後ろ、危ねェ」囁くような低い声が近くで聞こえて、心臓が大きく跳ねて八百万の時を戻す。――そうよ、そんなこと、あるはずがないもの。「ま、すみません」労るように腕を撫でた指先が、何よりも痛かった。

2023-05-18 21:44:33
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まとめたひと
@enishi_714

BL“が”ではなくBL“も”好きな腐った成人ですが、そちらは嗜む程度。先導者の櫂ミサ(イメ卓含む)に始まり、アルドロ・イザジル(剣の王国)、轟百沼に落ちて二次小説も書いています。コミュ障故に無言でのフォロー、いいね申し訳ありません。ヘッダーは優雨さん(@_rains27)が描いてくださいました!素敵でしょう!!←