まずはPCRとRT-PCRの違いを知る

ドクターにしだ @WataruNishida

【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その１】国内外で『新コロ検査問題』が話題になっているけれど、昨日も書いた通り、ここ日本においてはアンポンタンの医師や専門家、政治家達が、RT-PCRをPCRと履き違えて議論しており、「肯定派・否定派」に関わらず、議論そのものが成立していない。

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その２】さらに付け加えれば、RT-PCRにしろ、PCRにしろ、これらは純粋な学術用語なのであります。よって、海外のメディアは滅多にRT-PCRという言葉は使わない(PCRは論外)。さすれば、どう表現するのか？

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その３】我々の記憶にも新しい、どこぞの事務局長(中国上げ＆日本下げ)が叫んでいた「Test, test, test！」であります。

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その４】外来語大好き💖、カタカナ大好き💖、訳ワカメの略語大好き💖な日本メディアと違い、海外の優秀なメディアは、国民に向かって専門用語は決して使わない。前者は自己チちゅーオタクであり、後者こそが真のプロフェッショナル。

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その５】だから、海外記事は検査問題に関して、次の３つの言葉しか使わない。すなわち、test (検査)、test positive (検査陽性)、test negative (検査陰性)。

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その６】イミフな言葉を意図的に使い、読者や視聴者を混乱に陥れるような人間に、記事やニュースを届ける資格はナッシング。この点、相手の立場と理解度を思いやれる海外記者は流石だ。国内メディア記者は全員、海外記者の爪の垢を煎じて飲みなさい！💢

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その７】しかし海外記事とて、本気で読者に「科学的真実」を伝える必要がある時は、きちんと説明した上で専門用語を使う。

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その８】例えば、こちらの New York Time の記事(4月1日)。著者名から、この記事は「医師 (M.D.)」が書いていることがわかる。nytimes.com/2020/04/01/wel… pic.twitter.com/yQfPDIe95X

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その９】この記事の中に、次のようなくだりがある。ぬわぁんと！きちんと、"RT-PCR" という言葉が使われ、御丁寧なことに "ウイルスRNA" という説明まで付されているのであります👏日米の国力の違いは、このような何気ない新聞記事の一角に現れる。 pic.twitter.com/Wxzrvh9iT3

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その10】これに比べて、我が日本の大手メディアが使用しているのは、ほぼ100%が "PCR" でございます・・😭。もしも、新聞やニュースで "RT-PCR" を見つけたら、それは UFO 発見に値する一大事！ご一報を。

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その11】これからの日本人は、メディアに舐められてはいけない。我々国民が正しい鑑識眼を持って、これまで野放し状態でエエコロ加減な言葉遣いをしてきた記者達を、厳しく批判し、彼らに危機感を与える必要がある。そのためにも「PCRリトマス試験紙」は役に立つ。

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その12】例によって前置きが長くなったけれど、ここからが本題。手短に行こう。こちらは、「PCRとRT-PCRの違い」を解説するために作った、新作スライドでございます🎉。ちょっちビジーだが、検査問題を理解するために必要な項目群が網羅されている。 pic.twitter.com/a7LDVu0s7K

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その13】まずは略語の理解から。これだけ毎日PCRという言葉を使っていながら、そのフルタームをスラスラと書ける記者は日本にいまい。PCRは Polymerase Chain Reactionの頭文字を並べた略語。RT-PCRは、その前に Reverse Transcription を添えたもの。特にRTが重要。

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その14】フルタームだけでは、サッパリピーマンの方がほとんどでありましょうが、その検査方法を理解すれば、「RTという略語の重み」が素人でもわかるようになる。

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その15】まず、何度も何度も書いている通り、新コロは「RNAウイルス」であることを頭に叩き込むことから、旅は始まる。新コロの内部に蓄えられている遺伝子情報は、我々のDNAとは異なり、RNAなのであります。だから、新コロ検査は「RNA検査」と言い換えて良い。

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その16】何度もお茶の間に登場している通り、新コロは「エンベロープという外殻」を持っている。なぜか？第一には、大切な自分達の遺伝子情報である「RNAを守る」ため。次には、表面のイボイボ(スパイクと呼ぶ)を使い、動物の細胞に「引っ付いて侵入」するため。

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その17】よって、新コロ検査の入り口は、エンベロープを破壊し、内部に隠された「新コロ設計図であるRNA」を抽出することから始まる。この工程を専門用語で『RNA抽出』と呼ぶ。

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【まずはPCRとRT-PCRの違いを知る・その18】全国の臨床検査技師さん達が、悲鳴を上げているのはこの「RNA抽出作業」が、とてつもなく面倒かつ、極度に神経を使う作業だからであります。検体処理数が増えない原因は、この複雑にして繊細なRNA抽出にあると言っても過言ではない。つづく・・