journey/ふりーーーれんパロ葬博
ふりーーーれんパロ葬博概要 葬/超を三つ重ねても足りない長命種。情緒と身だしなみの世話を焼かれがち。 アドナキエル/世話を焼くのに慣れてきた。容赦とオブラートが無い。 ヴァーミル/葬が後見人。葬の狙撃手腕『は』凄いと思っている。 博/死亡。葬を可愛がっていた。世界の救世主。 pic.twitter.com/Pjt1HFq6ik
2021-04-09 19:58:40葬の旅に付き合っている二人は、葬の旅の目的を知らない。ただ、自分を助けてくれたこの人が、色んなものを見る度少しだけ寂しそうな顔をするのが気になっている。 大昔、『ドクター』は世界を救ったらしいけど、別にこの歳若い二人には、そんなこと関係ないのだ。 pic.twitter.com/zRTvMT1nLv
2021-04-09 20:38:33目的地は、北にあるらしい。 北には未だこの世界の脅威が残っているし、雪で足場も悪い。それでも彼は行くというので、しょうがないな、と二人は肩を竦めて彼の背中を追いかける。たまに、彼のポンコツ情緒に喝を入れながら。 pic.twitter.com/ImXInFrR3e
2021-04-09 22:17:43元々世話を焼くのは友人の方が得意だったのになぁ、とアドナキエルは呆れたように、けれども楽しそうに笑った。 今になって彼の気持ちがわかるなんて思いもしなかった。 なんというか、世話を焼きたくなるのだ、この二人は。 pic.twitter.com/ONSxwiuSWz
2021-04-10 18:44:49不定期開催のこれが開催される度に、ヴァーミルとアドナキエルはこの人物がとんでもなく強いということを再確認させられる。 そして、言葉足らずな肉体言語の使い手であるということも。 pic.twitter.com/3DWyqTFnfs
2021-04-11 20:57:03イグゼキュターは背中から伝わってくる温度にも随分と差があるのだな、と初めて体感していた。 ドクターはもっとじんわりとした冷たさがあったのだが、アドナキエルは春の日差しのようにいつまでもあたたかい。 ……まだ、ドクターの温度を覚えていたのだな、とイグゼキュターは息を吐いた。 pic.twitter.com/JoQxaIcjHc
2021-04-13 22:37:38イグゼキュターには目的があるということを二人は知っている。けれど、詳しい事は何も知らない。それでも構わないと思っていたけれど、いざそれを知る事が出来る機会が目の前に現れたら。青い髪の女性は、楽しそうに笑うのだ。 pic.twitter.com/Dw5pn6Zfgq
2021-04-16 00:01:06ここで何日か過ごして分かったことがある。モスティマは自由で、意味深で、そして時々寂しそうな顔をする。その顔を見ると、何故かイグゼキュターが時折する表情と重なるのだ。 もしかして、自分もこんな顔をしている時があるのだろうかとアドナキエルは己の頬を触った。 pic.twitter.com/0GKTt0X3hr
2021-04-22 23:11:19死んでもなお困らせることができるだなんて、なんて贅沢な救世主なんだろうか。 pic.twitter.com/f1HfL0AjzZ
2021-04-22 23:13:00窓際のドクターは酷く儚く見えた。本人の気質は別に儚さとは無縁の図太さと思慮深さを持ち合わせているのだが、死期が近いものというものは独特の気配の薄さが付き纏う。 それでもなお考えるのはあの天使の事ばかり。 本当にしょうがない人だ、とモスティマは肩を竦めた。 pic.twitter.com/R0mc9SSTLn
2021-04-27 22:18:52山で、雪で、傾斜もえげつない角度になってきたのに、先頭をゆくこの男は何故ペースを崩すこと無く山を登っていくのかがヴァーミルには理解できなかった。ひょっとしたら中身機械なんじゃないだろうかと疑ったが、一応吐き出す息は白くなっていたので、温度はあるんだなと妙な安心感を覚えていた。 pic.twitter.com/kbemBkaHPa
2021-05-13 22:54:08吹雪が止んだわずかな時間で、男二人は外へ薪を割に出ていた。 アドナキエルが薪を準備し、イグゼキュターがそれを割る。イグゼキュターが斧を担き、振りかぶるさまが奇妙な程に違和感が無かったので、アドナキエルは視線に疑問符を飛ばすイグゼキュターに対して苦く笑うことしか出来なかった。 pic.twitter.com/hcsoONR7k1
2021-05-13 23:14:21この山小屋は元々多人数を想定していたのか、それなりに広さがある。四人で使う場合は、やはりスペースが余って仕方がない。吹雪に飽き、武器の整備も終え、空いたスペースに目をつけたヴァーミル。外で活動していた時に拾ってきた手頃な木の棒を掴んで、シャイニングの前へ勇んで歩いていった。 pic.twitter.com/ikOjFMo8Js
2021-05-16 10:18:38数週間寝食を共にした彼女とも別れが近付いていた。アドナキエルはどことなく寂しそうにしていたし、ヴァーミルは下山する日が決まった途端、涙声になって稽古の仕上げを頼んでいた。 数日後、またお会いしましょうと彼女は初めて来た時と同じように挨拶をした。 pic.twitter.com/k2RPHdu8eL
2021-06-18 20:28:18山を下って数日後、行商人も利用するような賑やかな街についた、はずだった。 街からは異様な緊張感が漂っていたし、門兵は誰もが疲れた顔をしている。 けれど、門兵達よりも疲れそうな顔をしそうな予感に、思わず別れを告げた彼女を思い出す二人であった。 pic.twitter.com/NRj1dbHAAx
2021-06-18 20:33:39思えばいつもそうだった。 僕達を拾ってくれた事も、困っていると村の人が言っていた怪物退治も、路銀が無くて頭を悩ませていた時も。 どうしてその行動になったのか、僕達は理由を知らない。 pic.twitter.com/CYcvAjK4Ac
2021-06-19 22:40:39最北の山の中に入ってから、イグゼキュターの様子が妙だった。植物を見ては目を見開き、時折見かける動物を見ては固まる。時折、懐から古ぼけた紙を取り出しては、何度も周囲を見渡す。 そして、イグゼキュターは何かを見つけて走り去ってしまった。 なんだか、戻って来ないような気がした。 pic.twitter.com/YlXqd25ag9
2021-06-20 10:17:18きみの為と言うのなら、いくらでも理由は口から出てくる。 けれど、動機を問われれば。 私を忘れずに生きてほしいなんて思ってしまったのだから、あきらめてほしい。 pic.twitter.com/DANOIWAli1
2021-06-20 19:39:03