猿之助丈への謝辞

初音 @hatsuneB

#市川猿之助丈 猿之助丈への謝辞1) 三代目猿之助丈そして四代目猿之助丈の舞台を半世紀以上に亙り観てきたフアンとして改めて謝辞を述べる。 四代目猿之助丈は初御目見、初舞台からずっと観て来た。天才子役の名をほしいままにした雙生隅田川や菊宴月白浪の名演、長じてからは歌舞伎界の救世主として。 pic.twitter.com/rB8OKnOoy8

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#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞2) コロナ禍の中、舞台が再開されてから八面六臂の活躍を果たしたのは、仁左衛門丈玉三郎丈の二人と猿之助丈であった。空席の目立つ他の役者達と違い集客力は突出していた。松竹が有料で見せるシネマ歌舞伎の常連は仁左玉、猿之助そして亡くなった勘三郎丈である。

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#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞3) 忘れられない舞台がある。昭和60年4月三代目猿之助丈四ノ切宙乗りで三階席に駆け上る中、滑車が止まる。三代目は大きく体躯を揺らす。宙乗りロープが激しく揺れる。場内には悲鳴が響く。長い長い時間が経ち、やっと場内が暗転した。命懸けの舞台に陶然となった。

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#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞4) 宙乗りで見せる舞台は勿論万全の留意の下、行われている。しかし、その舞台は危険と背中合わせの世界である。三代目の覚悟は常に命を張っていると云うメッセージに思えた。この人をずっと追い掛けて行こうと思った。私にとって三代目は唯一無二の存在となった。

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#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞5) 三代目が四ノ切の宙乗りを始めた頃、本名の喜熨斗に擬え、木ノ下サーカスと揶揄する声があった。評論家達も幹部役者に忖度し劇評は厳しかった。三代目を支えたのは普通の歌舞伎フアンだった。だから澤瀉屋フアンは自分達が三代目を支えたと云う強い自負がある。

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#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞6) 三代目は孤立無縁と云うこともあり国立劇場養成所の人達を次々に登用した。三階役者の運命だった人達が表舞台に立った。三国志の相手役に笑也丈を登用した際にはその大胆な配役に驚いたがその美貌と気品溢れる姿にフアンは熱狂した。三代目は時代の中枢に居た。

初音 @hatsuneB

#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞7) 四代目猿之助襲名は寂しいものだった。幹部で出演をしてくれたのは僅か坂田藤十郎丈、片岡秀太郎丈だった。音羽屋も播磨屋も高麗屋も居ない。新橋演舞場である。取り仕切ってくださったのは藤十郎丈である。今でも深く感謝している。此の方が居れば充分だった。

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#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞8) 襲名興行は博多座にも松竹座にもこんぴら座にも行った。こんぴら座での四ノ切は人力に依る宙乗りで江戸時代の歌舞伎を観ているようで心が踊った。スーパー歌舞伎IIが始まった当初、未だ意図は掴みきれなかった。ワンピースでやっと意図を読み解くことが出来た。

初音 @hatsuneB

#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞9) 三代目も四代目もその舞台は凄まじいスピードと大掛かりな舞台装置を備えている。鍛え抜かれたチーム澤瀉の舞台はアクロバティックで息を呑む舞台が続く。だが、主題は極めてシンプルである。夢を語る事。人を愛し信じること。生き辛い日々に苦しむ人に希望を。

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#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞10) 四代目は天才的な演出家である。数え挙げればキリがないが二点だけ述べる。一つは配役の妙である。昨年コロナ禍で舞台に代役が必要になった際に、染五郎丈の代役に猿弥丈を充てた。並の演出家では絶対に思い付かないトリッキーな発想だが猿弥丈は見事に粉した。

初音 @hatsuneB

#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞11) 四代目の演出の凄さその二。舞台の暗さである。谷崎潤一郎は陰翳礼讃の中で歌舞伎の舞台の明るさを嘆いている。此の書は西村将洋氏が最近の著作でも記しているが欧州の映画陣にとって必読書とされている。今回の明治座の舞台でも舞台の暗さが徹底されている。

初音 @hatsuneB

#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞12) 今回女性週刊誌の記事が出た。歌舞伎の知識が皆無の誹謗記事を書いてきた週刊誌である。以前片岡愛之助丈が松嶋屋一門から疎外されていると書いた。仁左衛門丈が本人に疎外されているんだってと軽くいなして沙汰止みとなった。役者さん達は決して反論はしない。

初音 @hatsuneB

#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞13) 四代目は反応した。歌舞伎役者は夢を売る仕事である。夢は毀損された。だから自死を選んだのである。記事の真偽など問わない。命を懸けて紡いで来た舞台である。記者は命を懸けて書いたのか問われるべきであろう。

初音 @hatsuneB

#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞14) 私が最も尊敬する役者、市川段四郎丈が御令室様と共に逝去された。御令室様とは一度だけお話しをした事がある。襲名興行の際にお祝いを申し上げた際に後援会関係者でもない私に丁寧に接してくださった。貴人の風であった。絵本太功記の皐月の自死に見えた。

初音 @hatsuneB

#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞15) 家族で話して自死を選んだと云う。その話しを聞き、思い浮かぶのは落語や講談で語られる柳田格之進の話しである。10両の金を取ったと疑われた格之進は娘を吉原に売り10両を払った。一切の弁明をしない。此れが武人なのである。段四郎一家は自ら自死を選んだ。

初音 @hatsuneB

#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞16) 四代目は死を免れた。同じ薬を飲んでも複数回ワクチンを服用し免疫力が低下しているご両親とコロナに罹患し免疫力の強い御子息とでは効果が違ったと云うことであろう。四代目は生き残ったが、舞台人としての生命はマスコミに依って絶たれた。

初音 @hatsuneB

#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞17) 普段個人情報保護の遵守などと能書を垂れているマスコミが事件後個人情報をダダ漏れし続けている。御自宅を空中撮影し捜査情報を垂れ流す。マスゴミと云う言い方は嫌いだが、彼等は遺体に群がる蛆虫の様に見える。恥を知れと言いたい。舞台人猿之助丈は死んだ。

初音 @hatsuneB

#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞18) 観客は猿之助丈が舞台に戻ることを期待している。私は期待しない。名誉は毀損された。弁護士と称する輩が犯罪者のように罪を挙げつらう。真に罪なき者のみが裁く事が許されるとあるではないか。政治家や読売巨人軍の醜聞を追求しないマスコミに資格はあるのか。

初音 @hatsuneB

#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞19) 長い間、猿之助丈の舞台に励まされて来た。本当に感謝の言葉しかない。もう舞台には戻らないでほしい。此れ以上、名誉を毀損されてほしくない。下衆下郎達の好奇の目に晒されてほしくない。一切の弁明は不要である。今は只、ご両親のご冥福を祈って頂きたい。

初音 @hatsuneB

#市川猿之助丈 市川猿之助丈への謝辞20) 四代目は舞台に戻るべきでないと記した。熊谷陣屋熊谷直実の様に仏門に入り舞台を去ればよい。会見など不要である。段四郎丈や御令室様の御霊に捧ぐため舞台を去ると紙に記す丈でよい。貴人は弁明しない。 以上は筆者の個人的見解である。 論を争う事はない。