「ところで気になってたんだが…お前、年は幾つなんだ?」「32…らしい」「ウソだろ…」 それは、年齢に対してなのか。それとも、語尾のらしいのどっちなのか。 「俺とタメ?」「…だそうだね。でも私、霊災あたりからの記憶が無いから。サンクレッドに比べたら、薄っぺらな32年だよ…」→ twitter.com/Biburymamma/st…
2022-06-08 21:54:21「…そんな訳無いだろ、星を救った英雄のお前が……それだけじゃないのを、少なくとも俺は知ってる」「ありがとう……いつか、自分の事を知りに行かなくちゃいけないと思ってる」「過去の事はいいんじゃないのか」「そうかな……私は、サンクレッドの事も…出来ればもっと知りたいよ」(サン光♀)
2022-06-08 21:58:08② 鬨の声を上げて、斬り掛かる。しかし、私の斧の振りは完全に読まれていたらしく、虚しく彼のガンブレードに受け止められる。だが、そこでまだ負けたとは思わない。斧に力を籠めれば、金属同士が擦れ合う嫌な音がする。 「まだ本気出してないんだろう?英雄さん?」→続 twitter.com/Biburymamma/st…
2022-06-09 11:17:40そんな彼に足払いを喰らわようとしたが、あっさりと躱された。むしろスタンしたのは私の方。ガンブレードを担ぐ彼の影が、私に掛かる。逆光でよく見えない彼の顔……その中で彼の瞳だけが嫌に光る。 「さぁ……本気出すか」(サン光♀※戦士)
2022-06-09 11:18:28③ 廊下をドタドタと走って行く足音が、振動も合わせて伝わって来る。 「ヒ工ン様ー!」「どちらに⁉」 という家臣たちの声。 「ヒ工ン……呼んでる……」 「しっ、静かに」 そう囁くように言うと、彼はより強く私の身体を抱きしめた。これ以上はいけないと、思わず身じろぎすれば、→続 twitter.com/Biburymamma/st…
2022-06-09 12:34:07納戸に立て掛けられていた木材がガタンと音と立てて倒れる。再び近付く多くの足音に、ヒ工ンは仕方ないと言うように漸く身体を放した。 「ヒ工ン様?解放者も……こんなところで何を?」 「ハッハッハッ……なぁに、車前会で使える物がないか、英雄殿とちょっと探し物をだなぁ」→続
2022-06-09 12:34:33④「――と、いう事でそなたに頼みたいのだが……」「勿論!ヒ工ンの頼みなら!」 帰燕館の広間、屈託の無い笑みで快諾する光の戦士に、ヒ工ンは依頼した身でありながらどこか居心地の悪さを感じた。 「わざわざドマまで足を運んで貰ってすまないな」 「良いの! いつでも言って頂戴。→続 twitter.com/Biburymamma/st…
2022-06-09 13:11:05エオルゼアだろうと月からだろうと、異世界からだろうと飛んで来るから!」 先行く光の戦士が振り返ってからからと笑う。その言葉も笑みも、勘違いしそうになる。 「そなたは、本当に……誰彼構わず、そうであるのか……?」(ヒエ光♀)
2022-06-09 13:11:26⑤セブンスヘブンの客の中に、見知った顔を見つけた。 「珍しいね、貴方がこんなところで飲んでるなんて」 「ああ、お前か……」 いつだったかムーンブリダに潰された時のように、ベロベロな彼ではない。でも、どこか焦点の合わない彼の前で手を振る。 「おーい、大丈夫かー」→続 twitter.com/Biburymamma/st…
2022-06-09 13:26:15「ははは…情けないな…大丈夫じゃないかもな」 悪いが、石の家のベッドまで連れて行ってくれと言うので、この近距離に免じて応じる事にした。しかし、いざ彼をベッドに横たえて、自分の首に掛かった彼の腕を外そうとしたところで、有り得ない程の力で引き寄せられた。 「な…に…してんのっ…」→続
2022-06-09 13:26:46ベッドの上の彼に覆いかぶさった事に気付き、慌てて身を起こそうも、彼の男の力には敵わない。抱きすくめられたまま、彼の胸の中で漸く気付いた。 「酔ってないでしょ?」 「バレたか……でも」 彼は、わたしの首元に顔を摺り寄せ、くすぐるように囁いた。 「どうかこのまま、一緒にいてくれ……」
2022-06-09 13:27:18⑥「ねぇ、もう彼女作んないの?」「なんだ藪から棒に」「私は欲しい、彼氏」 唐突なあいつの一言に、俺は飲んでいた水を噴きそうになった。 「また、なんで」「甘えられる人が欲しい…」 顔を赤らめながら言うのは、最早光の戦士ではなく一人の乙女だった。ただ、星を救った英雄だ。→続 twitter.com/Biburymamma/st…
2022-06-09 16:47:57そんな包容力のある奴など、存在するのか…。 「だから、ナンパのやり方を教えて」「お前…!」「前に超える力で見たんだけど、あの時みたいに、こうやって腰を抱けばいいの?」「⁉」 急に纏わりつくように腕を回してきた彼女と、距離が近くなる。上目遣いな彼女に胸が高鳴る胸。→続
2022-06-09 16:49:02彼女に手を出してはいけないと自制した過去を忘れたのか。そんな俺自身を縛る声。だが、どうしたの?と俺の顔を覗き込む彼女に、 ――悪くはないな。 そんな誘惑の声。 「こんな事に乗って来る男について行くな」 嗚呼、どの口が言うんだ。腰に回された彼女の手を上から握って、放せそうにないのに。
2022-06-09 16:50:40