1 晴れて小鬼のさくらと結婚した僕。 それはもうね、沢山の鬼達に祝われましたよ。 なんせ、人と鬼が結婚するのは100年ぶりらしいし? さくらパパとも会ったけど、細身の高身長イケメンでした。 全身が赤いことを除けば、人間からもさぞおモテになられることでしょう。
2022-02-05 21:35:122 それから、綺麗なビーチをバックにツーショットを撮ったのは、良い思い出。 その写真は、部屋に飾ってある。 あとは…そうだ! さくらと美波さん、美人姉妹の好感度の高さを思い知らされました。
2022-02-05 21:35:133 と言うのも、僕がさくらの横に並んでる間は、式場に駆けつけた男達(鬼)が睨みを利かせてるんですもの。 一部の男達(鬼)からは、明らかに祝福されてませんでしたね。 背中に視線が刺さって痛いし、ヒシヒシとプレッシャーを感じるし、途中から神父さん(鬼)の話は、耳に入ってこなかったよ…
2022-02-05 21:35:134 誓いのキスの時なんて、横目でチラッと見ただけでも沢山の鋭い目が僕等を見てるから、心臓がギュッとなりました… 全身冷や汗がダラダラで、首筋を伝った汗をさくらがペロリと舐めたりと色々大変でしたね…
2022-02-05 21:35:145 そんな鬼達の1番の注目は、やっぱり僕とさくらの子供。 1本角の子は珍しいから、式場を後にする時なんて”いっぱい頑張れよ”なんて声援をもらった。 やかましいわ! その声援を聞いてさくらは”今夜から避妊はしなくて良いんだね!”と張り切ってしまうのだった…
2022-02-05 21:35:167
そんな回想に浸っていると…
さ:○○!靴下脱ぎっぱなし!
○:あっ…
さ:いつも言ってるでしょ?洗濯カゴに入れてって。
○:ごめんなさい。
8 彼女の角が伸びているので、これは興奮状態にある。 ただし、興奮と言っても怒りの方で。 この後も注意されることが続く。 さ:お風呂掃除はやった? ○:い、今からやります…
2022-02-05 21:35:179 さ:はぁ…奇数の日は○○が掃除担当でしょ…? ○:ごめんなさい。 さ:あと、トイレは座ってしてって言ってるよね? ○:はい…すみません… さ:それから、自分で使った食器ぐらい洗ってよね。
2022-02-05 21:35:1710 ○:申し訳ありません… さ:朝のゴミ捨ては? ○:… さ:もうっ!ゴミの分別、それを袋にまとめるのも含めて”ゴミ捨て”なんだからね? ○:おっしゃる通りです…
2022-02-05 21:35:1811 さ:これも何度目か分からないけど、毎日私の肩と胸は揉んでって言ってるでしょ? ○:それも、ごめ…って、それは初めて聞いたよ? さ:チッ… 舌打ち⁈
2022-02-05 21:35:1812 こんな感じで、僕は毎日のようにさくらに小言を言われて怒られている。 まぁ、全部僕の生活力の無さが彼女の負担になってしまっているのが原因なんだけど… 僕の言い分としては、仕事で疲れた身体であれやこれやと掃除なんてする気が起きないのだ…
2022-02-05 21:35:1913 ○:はぁ… さ:うるさい。 ○:ごめんなさい… もうちょっと優しく注意してくれたって良いのに… って、やっぱり僕が度を越しすぎてこうなったんだっけか…
2022-02-05 21:35:1914 さ:そう言えば、昨日は仕事で帰りが遅かったよね? ○:うん。それがどうかした? さ:スマホのチェックしてないんだけど? ○:あぁ…はい。どうぞ… 自分のスマホを渡し、さくらがメール等を確認する。
2022-02-05 21:35:1915 これは、日課となっている浮気チェックである。 僕が、そんなことをするはずもないのに。 浮気をしようものなら、どうなるかなんて僕が1番理解している。 けれど、まさかさくらがここまで文字通りの”鬼嫁”になるとは思わなかった。 僕は、いわゆる恐妻家ってやつ。
2022-02-05 21:35:2016 ○:これなら、1人の方が良かったなぁ… ポロリと口を突いて出た発言。 さ:それ、本気で言ってる…? ○:あ…いや、今のはその…天邪鬼的な… さ:もう、勝手にしろ。
2022-02-05 21:35:2017 今までに聞いたことのない口調だ。 かなり怒らせてしまったようなので、どうして良いか分からない。 ケーキぐらいじゃ、機嫌は治りそうにない。 ここは、口よりも身体を動かそう。 行動で反省と誠意を示さねば。
2022-02-05 21:35:2118 まずは、家中のゴミをまとめてゴミ置き場に捨てに行く。 それから、ゴミ箱に新しいゴミ袋をセットした。 次は、お風呂掃除でもしよう。 浴槽の隅々までスポンジで擦る。 腰を屈めるので、身体が痛い。
2022-02-05 21:35:2119 ○:ふぅ…こんなもんか。 風呂場を出ようとしたら、足元に落ちていた固形石鹸で滑った。 ○:うわっ…痛ててて… 何かに掴まろうとシャワーの蛇口を捻ってしまい、僕はずぶ濡れに… もう散々だ…
2022-02-05 21:35:2120 さ:… 顔を上げると、風呂場の前にさくらがいた。 ○:どうしたの? さ:なんか凄い音がしたから… ○:少しドジをしただけ。 さ:それで洋服ごとずぶ濡れに?
2022-02-05 21:35:2221 ○:もしかして、心配してくれてるの? さ:そ、そんな訳ないでしょ! すぐに背を向けて行ってしまった。 ○:今のが、天邪鬼だったらなぁ…
2022-02-05 21:35:2222 続けて食器洗い。 さ:濡れたままリビングを歩かないでよ。 ○:ごめん… もう謝ってばかりだなぁ… さ:全く…お洗濯は私がするんだから、量を増やさないで! ○:滅相もありません…
2022-02-05 21:35:2323 着替え終わって、再度キッチンへ。 さくらが見てることだし、ここはアピールするチャンスだ。 スポンジに洗剤をつけてっと… さ:○○! ○:はい! さ:油汚れは、お湯で流すの!
2022-02-05 21:35:2324 ○:水じゃダメなの? さ:ダメ! ○:すいません… 厳しいよぉ… それでも、茶碗や箸を洗う。 次は包丁かな。
2022-02-05 21:35:2425 さ:ねぇ、お湯なんだからゴム手袋ぐらいしたら? ○:まぁ、このぐらい素手でも… さ:よそ見しない! ○:はい…って、さくらの方から話かけて…痛っ… 彼女の言う通り、よそ見しながら包丁を洗っていたので指を切ってしまった。
2022-02-05 21:35:2426 さ:大丈夫⁈あ、どうしよう… ○:少し深めに切ったけど、このぐらい平気だよ。 さ:ダメダメ…血がいっぱい出てる。 ○:指を切ったぐらいで大袈裟だなぁ… さ:○○の大切な身体だもん! ○:さくら…
2022-02-05 21:35:2427 さ:どうしよう…とりあえず… パクッと僕の指を口に咥えた。 ○:え? さ:えへへ…○○の味… いやいや…いくら鬼と言えど、人間の血なんて… さ:唾液を傷口につけておけば、血が止まるよね?
2022-02-05 21:35:2528 ○:どうだろう… と言うか、チュパチュパと音を立てて傷口に唇を這わせてるし… 妻の奇行に、僕はどう反応したら良いのか… 口に指を含んでいる時、舌で指先を舐め回しているし…
2022-02-05 21:35:2529 さ:ぷはぁ…このぐらいで大丈夫かな。 彼女の唾液がべっとりと付いた指先。 口元から離すと、唾液が糸を引いた。 ○:とりあえず、血は止まったみたい。心配してくれて、ありがとう。
2022-02-05 21:35:2631 夕食時。 さ:いただきます。 ○:… さ:食べないの? ○:ダメな夫でごめんね… さ:え?
2022-02-05 21:35:2632 いつもずっと謝ってばかりだ。 いざ家事をやってみても、さくらに迷惑がかかってしまう。 さくらを心配させてしまう。 僕のせいで、彼女が怒ったり悲しんだりするのは嫌だ。 大好きな妻のそんな顔は見たくない。
2022-02-05 21:35:2733 ○:僕がご飯食べると、洗い物が増えちゃうよね… さ:○○? ○:今日は、もうお腹いっぱい… 席を立って、寝室へ行った。 だけど、ベッドで横になってもなかなか寝付けなかった。
2022-02-05 21:35:2734 どれぐらい経っただろうか。 さくらが、愛用しているサボンの香りを纏わせて寝室へ入ってきた。 背中にピタリと、彼女がくっついてきたのを感じる。 さ:○○…私達、夫婦だよ…? ○:…
2022-02-05 21:35:2735 さ:1人の方が良かったなんて…嘘だよね…? ○:僕は、さくらの怒った顔が好きじゃない。もちろん悲しそうにしてる顔も。でも、その原因が僕にあるなら… さ:嫌だ…嫌だよぉ…
2022-02-05 21:35:2836 ○:僕がこんな調子じゃ、将来生まれてくる子供達が可哀想だよ。 さ:それを聞けて安心した。 ○:え? さ:○○もちゃんと将来の子供のことを考えてくれてたんだ。 ○:僕も…ってことは…
2022-02-05 21:35:2837 さ:私が○○に強く当たってたのは、子供のため。親がだらしないと子供の手本になれないから。 ○:さくら… さ:でも、2人の考えが一致してるなら、これから先もずっと支え合ってやってけるよね? ○:うん…
2022-02-05 21:35:2938 さ:私は、ずっと○○のことが好きだからね? ○:僕も…さくらが思ってる以上に、さくらが大好きなんだ。 さ:ふふ、嬉しい。だけど、次に私を想うあまりに別れるなんて考えた時は… ○:分かった分かった。もう2度と考えないから…
2022-02-05 21:35:2939 さ:それなら良いの。はぁ…良かった。○○が私のことを好きでいてくれて。 ○:嫌いになる訳ないよ。 さ:強く当たりすぎたから、心配だった… ギュッと、僕を包む腕に力が入る。 さ:どうしよう…
2022-02-05 21:35:2940 ○:どうしたの? さ:○○が好きすぎて、お腹の辺りがキュンとなってるの。 ○:えっと…え? さ:最近は全然シてないから、○○の角…じゃなくて金棒も元気だよね? どうやら、僕の息子は”角”から”金棒”に昇格したらしい。
2022-02-05 21:35:3041 鬼に金棒…なんてね。 …って、僕は人間じゃないか! さ:こっち見て…? 言われた通り彼女の方へ向き直る。 さ:サワサワして…? ゴクリ… pic.twitter.com/LLUt0qfYLJ
2022-02-05 21:35:3142 さ:私の奥…ツンツン…あ…やっぱり、グリグリして欲しい… あぁ…そんな目で僕を見ないでくれ… そんな顔をされたら… 今夜、僕は性欲の鬼になることに決めた。 pic.twitter.com/JNnqRG9AwW
2022-02-05 21:35:3343 ○:こっちにおいで。 さ:きゃっ! to be con… さ:なんか、○○のくせに生意気… ○:え?今、終わりかけてたのに… さ:何が?これから始めるのに何言ってるの?
2022-02-05 21:35:3444
○:あぁ、いや…話が…
さ:私相手に、主導権握ろうとするなんて…○○は、私の尻に敷かれていれば良いの!
○:さくらのお尻になら、ずっと敷かれていたいかも。
さ:あーん、もう!○○ったら!覚悟してね?
今度こそ、
to be continued …