袁家の頃の甄姫をそろそろ頼むよコーエー
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ななし @m22461722

美しく咲き誇る花もいずれ枯れる。無償の愛はいずれ呪いに変わる。それを知りながらも彼女は選択した。愛した袁家を見限り、愛する曹家の手を取った。その背中を見詰めながら思う。かの人の末路はきっと無残なものだろうな、と。

2019-04-17 23:16:28
ななし @m22461722

傾国の美と歌われる悲劇を知らぬ人ではないだろう。無論妲己になるつもりはあるまい。彼女はただ相応しい居場所を見つけただけだろう。あとはただ、堕ちるだけだろう。本人が望もうが望むまいが、太陽に近づき過ぎた鳥が燃え落ちるように。

2019-04-17 23:22:30
ななし @m22461722

「きっと私を軽蔑しますわ」 「いいえ?そんな、わたしにそんな権利がありましょうや」 「あなただからこそ、です。私とてあなただから許します」 「はぁ、」 「…違いますわね。きっと、あなたにだけは軽蔑していて欲しいのでしょう」

2019-04-17 23:25:53
ななし @m22461722

後悔は決してしない。自己への嫌悪も微塵もない。けれど時折胸の奥底が疼くのだと、花のかんばせを曇らせて女は儚く微笑むのだ。それを見ては、「ならば何故あの手を取ったのか」と詰りたくなる。生きるためだと分かっていても、何故、どうして、と浮かんでは消えて、

2019-04-18 21:51:58
ななし @m22461722

きっとその最後は悲しいものだと、ほの暗い妄想をして己を慰めてきた。 愛した男から突きつけられたしを、かの人はどんな気持ちで賜ったのか。

2019-04-18 21:53:28
ななし @m22461722

道端で項垂れた小さな花。かがみ込んで見詰めながら、あの美しい人を思う。咲き誇る大輪もこの小さな花も価値は変わらない。最後など結局容易く手折られてしまうのだ。触れた茎は細く、白い首もまた細かった。ぱき、と鈍い音と共に花びらが舞落ち、

2019-04-18 21:58:19
ななし @m22461722

「か、」 貫く痛みに胸を押さえつけ、唇から滴る赤い花びらを指先で伸ばし、 あの気高い横顔が悲しげに歪む姿を見た気がした。

2019-04-18 22:02:21
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まとめたひと
ななし @m22461722

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