第82回深夜の真剣140字60分一本勝負

じらこ @jirako

スマートスピーカーが朝を告げる。 「目覚ましストップ」 と言ったかどうか、まどろむ。 あ！ と、気づいたときには、もう間に合わない。 また遅刻だ。 遅刻した理由は、寝起きが悪いのです。 #深夜の真剣140字60分一本勝負

松岡 9JIRA @aoarup

○カフェ 　　オープンカフェに座る北條いつき（21）。向かいには結城サチ（21）。セミが鳴いている。 いつき「セミうるさい。何か怖い話して」 サチ「オランダの幽霊船の船長は、七年に一度だけ上陸を許されるんだって」 いつき「セミも七年で地上に出てくるよね」 サチ「結局、セミの話に戻ったね」

戸魚 @d00rfish

雲陰からきっと船がのぞいたのだ 白床の踊り場には曼陀羅がえがかれる／午前四時の入道雲に白んだ窓際 しらない人びとの影をみた／頭痛のやまない勉強机 宮殿はこれから帰る場所になる／変わらないあすがすでに始まっていた 未知のおそれはすべて幸福だった／引いた椅子の背後で本が崩れおちた

RAY/※※※ @growler_ray

止まない頭痛、耳鳴り。私の寝起きは最悪の体調から始まると、何年も前から決められているらしい。 水音も、次第に聞こえてくる風の音までが不快だ。じきに治まるとはいえ、正直結構きつい。 今日の予定は確か、昨日のやりかけを…あれ…昨日…なにしたっけ…？ 「ふふ…おはよう、クローンNo.03♪」

宇津木健太郎@受賞したヨ @KChickenShop

午後二時、或る洋上にて。 「やっと起きたか寝坊助」 『昨日の疲れが溜まってたんだよ』 【昨日は昨日だ。さあみんな！今夜もバンバン沈めていこうじゃねえか！作戦会議だ！】 こいつら死んでる癖に生き生きしてんなあ。 新米の船幽霊は、夏の入道雲を見て思ったとサ。 #深夜の真剣140字60分一本勝負 pic.twitter.com/ETNHN8GtE0

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モモンガ生命体（芳々） @saturn142900

#深夜の真剣140字60分一本勝負 @140onewrite お題「幽霊船」「寝起き」 pic.twitter.com/5o9OLvCCwW

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三上クコ @mikami_kuko

アナウンス #深夜の真剣140字60分一本勝負 お題 : 幽霊船、寝起き、入道雲 (@140onewrite ) pic.twitter.com/xlUDNAUzVL

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ヱ昊稀 @esora_mare

お題 幽霊船 寝起き 入道雲 #深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite ) #140字小説 #twnovel #140字SS 初参加です よろしくお願いします。 pic.twitter.com/4oKrKC1FD0

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みのは引越ししました @mino_0314

洗濯物を干したあと、何となく寝転んだリビングの床。朝早くから掃除して良かった、と思ったのは何時頃だろう。お腹が空いて目を開けると、飼い猫が隣で寝ていた。心地よい風の入る方向へ目をやれば、入道雲が船の形をしていたから。「幽霊船が出るあれ、何の映画だった？」「知らねぇ」それを観よう。

ポッキー(山口絢子)@低浮上多し🙇 @sorapoky

日頃の行いが悪かった私は、幽霊船に乗ることとなり、難破すれば、終着は地獄、であった。伴侶の行く先は、天国と決まっており、入道雲の形をした船が迎えに来た。二人の行く先は、正反対の方向である。稲光がし、光の梯子を降りてきたのは伴侶だった。地獄でもいいよ、と寝起きのような顔で笑った。 pic.twitter.com/VP1i6zYIfp

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鴉月 @UZUKI_inisie

彼女には彼以外要らない 彼にも彼女以外要らない だから人の命を奪う事を職業と選んだ彼らのいつもの朝の話 『寝起き』で『彼らの微睡み』 #深夜の真剣140字60分一本勝負 #言ノ葉箱庭 pic.twitter.com/85sVqQtiBZ

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春日聖奈@二代目 夜 @haruhino37

まだ夢の中か、パステルカラーの青空に輪郭が浮き出るような巨大な雲。遠い異国の飛空船があの雲に捕まった。主の命が燃え尽きてなおも、雲とともに世界中を旅している。夏が終わり、私も巨大なビル群に捕まるだろう。この時代の行く末を世界とともに旅する為に。耳心地の良い、虫の声が聞こえてきた。

花滝ちかる @chikaru_toka

休日の朝が好き。 そっと目を開けると、まだ貴方は静かな寝息を立てているから。 いつも張り詰めて、鋭くすらある貴方の、不思議にあどけない寝顔。 私の隣で、こんなにも安心してくれるのね。 無力に思えた私でも、貴方にぬくもりをあげることができたのね。 しあわせよ、と唇を寄せた。 #140字小説

Keiko Nagamori @ki_engi

防波堤に座り空を仰ぐ。幼い頃グーニーズの真似をして幽霊船を探した。彼氏からのメールで寝起きのまま家を抜けだした。ドキドキしていた、何にもないここで。「私はもっとドキドキしたい。」立ち上がると水平線に立派な入道雲が見え、夕立がくる前に、と私は駅へ走りだす。そう、今日私は東京へ行く。

掃き溜めに鶴 @hakidamenoturu

大国に攫われた夫の船が幽霊船となって発見されたとき、妻の怒りは頂点に達した。妻は元勇者である。だが、大国と戦える仲間はいない。そこで妻は自ら封じた元魔王を叩き起こすと、咽喉に剣先を突きつけて言った。「やり直す気はある？」寝起きの元魔王は目を瞬かせ、ニヤリと笑って妻の手を取った。

水先 れん @gardenia_140ss

黒い雲が空を覆い 化け物の咆哮が地面を揺らす。 幽霊船が空を飛ぶさまに 昔に見た映画を思い出した。 言葉にするなら畏怖。 無音の息が喉から出て足が震える。 短針が11を指す頃に目が覚めた。 白い入道雲と蝉の声。 しかし寝起きだからか、 まだ夢なのか。 幽霊船はまだこちらを 覗いているのだ。

秋月蓮華 @akirenge

入道雲を割り、空から船が公園へと降り立つ。 「あの野郎」 俺はゲームのしすぎで寝起きだったのに一気に吹き飛んだじゃないか 急いで公園に来て船に乗り込む。 「おい！」 「何」 「お前も寝起きかよ。船長」 「……眠くね？」 小さい頃からの顔見知りである幽霊船の船長が久方ぶりにやってきた。