食べ物系にゃんちょぎ

あきら🐈🗻壁打🥔🍒 @asazakura_tsuki

ほっといたら、飲まず食わずで仕事に没頭。 今は肉体を持つ身なのだからと注意をされても「刀剣男士は丈夫だからね。そんな軟な作りではないかな」と一蹴してしまう。 「それよりも、明日提出期限なこの書類をなんとかしないと」 どこからか発掘してきた飛び入りの仕事に執務室は騒然。

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腐れ縁の食生活改善話はどこかに飛んでいった。 そこまでの流れを執務室へ遠征報告書を提出しにきていたにゃくんが目撃。 こっそりため息一つ付いて「しょうがねぇ、にゃ」小さく呟いた。 「ほらよ」 そっけない言葉と同時に目の前に置かれた木製トレー。 「これはなにかな？」

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横に立つにゃくんを上眼使いで見て尋ねるちょくん。 「ジンジャーブレッドとミルクティー」 「じんじゃーぶれっどは人形の形をした焼き菓子ではないのかな？」 「それはジンジャーブレッドマンな。アレもジンジャーブレッドで間違いねぇが、いぎりすって国ではケーキタイプをよく見かけるらしいぜ」

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「つまりこれはいぎりす流ってことかな」 「そう言うこと。飲み物があったかいうちに食え」 「……温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに」 「そうそう」 行儀良く手を合わせてからフォークを手に取り一口。 ちょくんの緩んだ頬に満足そうな顔をして自分用にいれた紅茶を飲むにゃくん。

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目撃した翌日 、八つ時にふらっと執務室に姿を表したにゃくんがちょくんを「ちょっとこいつ借りるぜ」と連れ出し自室に招いた。 仕事中に連れ出された方は文句たらたら、それら全てを黙殺し「休憩している横で仕事をされたら、うまいもんもまずくなるだろ。せめて席を外すくらいはしてやれ、にゃ」

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そういうと炬燵に座らせた。 その際、炬燵板に置かれた淡い色合いのメレンゲの皿に手が伸びるようさりげなく誘導し、お茶を飲ませ、今思いだしましたの体で「ナッツとりんごのケーキがあったにゃ。食うか？」尋ねる。 一瞬、逡巡してみせたが小さく頷くと大きめに切ったケーキを渡した。

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飲まず食わずでも平気と言った言葉は嘘ではないけれど『こいつ、甘いものが好きなこと隠したがっていたからな』、休憩取らずに仕事をしていた理由の半分はそれだ、と長い付き合いのにゃくんにはお見通しだった。 隠したい理由も大方検討はついている。 誰にも教える気はさらさらない。

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菓子作りがそこそこ得意なことがバレて、強請られるようになったのだから、これくらいの役得はあってもいいだろ。 なにせ毎日、違う物を作るのは面倒なのだから。 「明日はミンスパイな。お前、ミートパイとごっちゃになってただろ？　一回、食べたら別もんだってわかるぜ」 おわり

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ジンジャーブレッドもミンスパイもクリスマスのお菓子特集が掲載された雑誌を読んでいたちょくんの「どんな味なんだろう」って無意識に転がり落ちた声を拾ったにゃくんが勝手に作るのだから“お強請り”じゃないよねって話

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だから、おむすびなんだよ。 にゃくんがおむすびをね、握ってちょくんに持たせてやるんだよ。 香の物と味噌玉付きで。 この設定をこねこねこねずっとしている。 おむすびやにゃくんか本丸にゃくんか政府にゃくんか。 そこが問題だ。 ちなみに、ちょくんは政府となっている。

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真夜中近くに「ステーキが食べたい」と言いだしたちょくんに「これで我慢しろ」ってお手製厚切りビーフジャーキーを口の中に突っ込むにゃくんが見たい。 肉好きのちょくんのために、いつでもどこででも食べられるように常備されるお手製ジャーキー。 原価を知ったら某勘定奉行短刀の眼鏡にヒビ入る。

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材料にも拘る刀だから。 特に腐れ縁の口に入る物は吟味を重ねすぎてジャーキーにするなんて狂気の沙汰レベル。

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本丸に配属されて一月足らずの腐れ縁が月末事務処理刃員に借り出され、連日真夜中に部屋に戻ることに「べ、別に空腹だと寝るのつらいよ、なって思ったわけじゃねぇからにゃ」言い訳たくさんしながら、差し入れしたらインスタント焼きそばかっくらっている現場に遭遇して、禁断の味を知るにゃくん

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弊本丸のちょくんが真夜中に小腹が空いて袋麺を食べる回。 小ぶりの雪平鍋で作って、そのまま「いただきます」する。 洗い物が少なくて済むから効率的と考えるタイプ。 もちろん、そんな真似、刀目がある場ではしません。目撃可能なのは腐れ縁の語尾が可愛い刀だけ。

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真夜中、喉の渇きで目が覚めたにゃんくん。白湯を飲もうと棟ごとに設置されている簡易厨へ足を運んだら「みぃたぁなぁぁあ」って声かけられて入り口で固まる。 見られて困るなら自室ですすり妖怪してくださいにゃ、って言葉を飲み込んで見慣れない物を食べている腐れ縁に近づくにゃんくん。

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「はぁ……任務や飲み会もない真夜中に君が起きているなんて珍しい」 「喉が渇いて目が覚めただけ、にゃ」 「なるほど。白湯なら、程よい温度になっているのがやかんにあるよ――ってなにかな？」 「いや、お前なに食ってんの？」 「なにってカップ麺かな」 「カップ麺？？」 「もしかして知らない？」

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物珍しそうな視線に「まさか」の思いで問うたら頷かれて、さすが江戸城産本丸育ちと謎の関心をしてしまうちょくん。 政府産の彼なら馴染みある食べ物だと、深夜残業で一緒に啜った相手（隣部署所属なにゃちょの片割れ）を思いだす。 そこで 「食べてみるかい？」 「美味いのか？」 「背徳の味だよ」

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背徳の味ってなんだそれ、と目を瞬かせるにゃんくんを置き去りに、カップ麺にお湯を注いだちょくんは「3分待つんだよ」と目の前に差し出した。 翌日 お腹壊したにゃんくんのお世話をするちょくんの姿が見られたのだった。

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にゃんくん 背徳の味は美味しかったが胃は受け付けなかった。 これから徐々に鍛え平気になる予定。種類によってダメとダメじゃないのが出る個体。 ちょくん 政府勤務時、カップ麺と親密の仲になった。 本丸配属後も真夜中に小腹が空くと相引きをしているが、周囲には内緒の仲。この度、腐れ縁にばれた