みかどしに雪が降りました|くが #wtプラス かまくらを知らないくがのために、れいじさんが仮想空間でかまくらをつくってくれる「これがかまくら…!」「私もかまくら入るの初めて!」「二人が限界だぞ」「「はーい」」ひゅすが我一番に行こうとするのをおさむが止めてくれ、くがとふたりで入る。
2024-01-29 08:16:17かまくらに入ると、おもったより狭くて、比較的小さいくがと彼女ちゃんでもミチっとなる「思ったより狭いね?」「れーじさんは入れないな」「たしかに」ふふ、と笑いあえば特別な空間に花が咲く「寒い地域ではこの中に入ってあったまるんだって」「そんな習わしがあるのか」「でも確かに雪の中にいる
2024-01-29 08:16:18のに全然寒くないね」とりおん体だから、を抜きにしても多少は寒いはずなのに寒さはほぼない。「こんなに近いからあったかいんじゃないか」そう言いながらくががさっきよりもぐっと彼女ちゃんにひっつく
2024-01-29 08:16:18みかどしに雪が降りました|みくも #wtプラス 『おさむ、今日傘持ってる?』ブブ、と携帯が鳴り彼女からメッセージが入る『持ってますよ、迎えに行きますね』窓から見えるのは雪気の空、今にも降り出しそうな分厚い雲を見上げ教室を出る。彼女の通う第一高校に着く頃には雪が降り始めていた
2024-01-30 18:55:22『着きました』メッセージはすぐに既読がつき、玄関からパタパタと走ってくるひとつの影「おさむ、ありがと」「ちょうどよかったですね」ひらひらと手を振りながらみくもが差す傘に収まる彼女「使います?」「いらない」みくもがもう1本の傘を彼女に差し出すも断られる「こーやって帰るのが
2024-01-30 18:55:22いいんじゃん」「…そうなんですか?」わざとらしくみくもの腕に自分の腕を絡め密着して歩き出す彼女とよくわからず首を傾げながらも、なすがままのみくも「おさむってなんで私と付き合ってくれてんの?」「はい?」「私が付き合ってって言ったから?」みくもがそんな義理とか同情とかで失礼なこと
2024-01-30 18:55:23する訳ないことわかってるけど、いつも自分が好き好き言ってるのでたまにはみくもから言葉が欲しいな、なんて気持ちで聞いたのに「何言ってるんですか。好きだからに決まってるじゃないですか」本当に何言ってるのかわからないって顔してるみくもおさむ。ちょっと照れさせてやりたい、と思ってたのに、
2024-01-30 18:55:23みかどしに雪が降りました|みうら #wtプラス 彼氏のみうらとこたつでぬくぬくしているところ、ベランダに雪が降り始める「雨?雪、かな?」「わ、ほんとだ」こたつのみかんを口に放り込みながらみうらが首を傾げる「雪を見ながらこたつの中で食べるみかん、贅沢だね」「確かに、いつもよりみかん
2024-01-31 08:24:17美味しいかも」どうでもいい話をしながら過ぎる時間、雪は少しずつ粒を大きくしていく「本格的な雪だね」「交通機関に影響出ないといいけど」こんな時まで自分以外の心配してるみうら「そんなことよりゆうたは今日の深夜勤の心配してよ」「あ、そういえばそうだったね」今日みうらは深夜からぼうえい
2024-01-31 08:24:17任務だ、この雪が降り続ければ視界も悪くなる。「こんな時に備えての雪マップなんだね」「そうだけどさ…」なんだか不貞腐れ気味の彼女、どうしたの?と聞きながら手持ちのみかんを一房彼女の口に運べばぱく、と食いつかれる。「ゆうたが無事に帰ってきますよーに」「はは、大袈裟だね」パンパンと
2024-01-31 08:24:18手を合わせ、お参りするように目を瞑る彼女に苦笑い、初めての任務なわけじゃなし、なんだか妙に心配してくれている「何でもないいつもの出動でしんじゃうけーさつかんのドラマ見ちゃったの」なるほど、自分を重ねてしまったのかと急に愛おしさ度数が急上昇「君を残していくわけないよ」「っ?!」
2024-01-31 08:24:18みかどしに雪が降りました|みわ #wtプラス 朝の通学路、今日は朝から雪が降っている。みわも他の生徒と同じくコートとマフラーを身につけ、通学路を歩く「みわくん、おはよ!」同じクラスの彼女ちゃんから急に声をかけられ「おはよう…」とぶっきらぼうな返しをしてしまう「雪、すごいね」
2024-01-31 18:00:50「あぁ三門ではあまり降らないからな」「積もるかなあ?」「さぁな」コミュケーションがド下手すぎて会話が終わる。隣を歩く彼女は寒そうに鼻の頭を赤くしている「寒くないのか」「え?私?」みわが自分の首元を無言で指すので「あ、マフラー」苦笑いをこぼしながら呟く。「今日急いで出てきて
2024-01-31 18:00:50忘れちゃって」言い終わらないうちに彼女がくしゃみをするので、思わず自分のマフラーをふわ、と彼女の首にかけるみわ「えっみわくん…?!」「風邪を引くぞ」「あ、ありがとっ」言葉は少ないけれど、ちゃんと優しいみわしゅうじが好き。
2024-01-31 18:00:51みかどしに雪が降りました|はんざき #wtプラス 「うわ、雪降ってる」誰かが言ったその声につられるようにして窓に視線を移せば、確かにパラパラと白い粒が舞っていた。「雪マップの時ってなんか静かだよね」隣に座る彼女が思い出したかのように唐突な発言をする。そもそも雪マップなんて滅多に
2024-02-01 08:03:54選ばれないし選ばないし、「静かってどういう意味」「うーん、なんか、世界から音が消えたみたいな?」首を傾げてそんなことを言う彼女にさして興味もなさそうにふーん、と相槌を打てば「こんな感じ」徐ろに両耳を塞がれる。不機嫌そうな顔で彼女を見れば満足げに笑っている「よしと、聞こえる?」
2024-02-01 08:03:54くぐもった声が届く、聞こえないわけないだろと開いた口を塞ぐのは彼女のおしゃべりな口「…静かになった?」至近距離で囁く彼女にドッと鳴る心臓、これ以上ないほど熱を持つ顔「…だる」苦し紛れに出た口癖は目一杯の抵抗。
2024-02-01 08:03:54みかどしに雪が降りました|くるま #wtプラス「真っ白!」声のする方に顔を向ければ窓に向かってはしゃぐ声「雪、降り始めたね」「寒そう、でもきれい」ハラハラと落ちてくる雪を見上げながら、彼女が呟く「白丁花みたいだね」「はくちょうげ?」くるまの言葉を鸚鵡返しした彼女の頭にははてなマーク
2024-02-02 07:56:12「そう、真っ白な花を咲かせるんだ、この雪みたいに」「花が降ってると思ったら余計にきれいに思えてきちゃうね」降る雪を見ながら、すぐに溶けてしまう儚さやつい見入ってしまう可憐さも白丁花と似ている、と思っていれば、隣の彼女が携帯で調べていたようで「これかぁ、本当に真っ白」と液晶を見て
2024-02-02 07:56:12いる「六月に咲く花なんだ、今は見れないね」「そうだね、中国では六月雪って呼ぶんだ」「くるまくんって本当に物知りだね」「家の庭に植えられていたから知ってるだけだよ」家の庭にこんな花が咲いている家だったことを思い出しさすがくるま家…!「今度ナマエちゃんにも見せたいから持ってくるよ」
2024-02-02 07:56:12「えっ嬉しい!」とはいえ六月までまだまだ先だね、と話しながらスクロールしている手が止まる「花言葉は『純愛』」「えっ」携帯からくるまへ視線が移る、心なしか頬が赤い気がする「くるまくん、花言葉知ってた…?」「い、いやっそこまでは」さっき持ってくるとまで言ってしまい
2024-02-02 07:56:13くるまの顔もボンと赤くなる「そこは知ってるって言ってよ…」小さな声で呟いた彼女のセリフにドキリと鳴る心臓「期待して、いいよ…」嘘偽りのないその言葉だけで六月まで待てる気がする。
2024-02-02 07:56:13みかどしに雪が降りました|じん #wtプラス 明日は寒くなる、と天気予報が言っている横で「雪だね」と呟いた彼の予言そのまま、朝起きれば一面の雪化粧。雪なんて滅多に降らないので少しテンションが上がるのも仕方ない。「ゆういち、雪降ってる!」でしょうね、と言わんばかりの顔で頷くじんは
2024-02-03 08:52:12寒そうに近くのカーディガンを羽織る「雪って本当に白なのかな」しんしんと降る雪を見上げながら呟く彼女に「透明だよ、光の反射で白く見えているだけ」じんの掌に落ちる雪はあっという間に溶けて水になりその姿を変えてゆく。「ゆういちみたいだね」「おれ?」「何色にも染まれちゃう、澄みきった色」
2024-02-03 08:52:13「褒められてる?」苦笑いのじんにもちろん、と答える彼女「何色に染まっても好きでいてくれる?」ドラマみたいなセリフが出てしまいちょっと恥ずかしくなるじんと目をまんまるくして見上げている彼女「ごめん、変なしつも「もちろん」」そのままくしゃりと笑うので、つられてじんも笑う「敵わないや」
2024-02-03 08:52:13みかどしに雪が降りました|ささもり #wtプラス 寒いね、と言いながら隣の彼女が自分の手に息を吹きかける。真っ白な息がもわもわとあたりを包みすぐに消える「まさかこんなに雪降るなんてね」砂糖みたいな雪が空からシンシンと降ってくる「こんなに息が白くなったら、かめれおんしてても
2024-02-04 11:23:42分かっちゃうよね」また同じように、次は上に向かって息をは〜っと吐いてみる彼女「そういう時は雪を食べるといいんだよ」「え?食べる?」ささもりが積もり始めた地面の雪を指さして、口に入れるジェスチャーをする。「口の中の温度と外の温度差が大きいと息が白くなるから」ささもりも同じように
2024-02-04 11:23:43は〜っと息を吐く。「口の中の温度を外と近くすれば白くならないってこと?」ささもりの言葉を引き継いで、なるほど、と彼女が笑う「でも雪を食べるって命懸けだね、美味しくなさそうだし」「飲み込んじゃダメだよ」フェンスに積もった雪をマジマジと見つめ、喉をごくりと鳴らす彼女が
2024-02-04 11:23:43本当に雪を食べてしまいそうなので制止すれば「お腹空いてきちゃった」その瞳が細く笑みに変わる「何か食べに行こっか」「うん」自然と繋がれた手を引いて、淡雪の中を歩くふたつの影。
2024-02-04 11:23:43みかどしに雪が降りました|いぬかい #wtプラス 雪マップでの銃手合同訓練、「最悪…」ショートカットしようと飛んだ先が思ったより雪が深くて一気に足を取られる。この状態で誰かに狙われたらとボスボス歩いていたら「みーっけ」「ぅわっ」背中に何かが当たり、その反動で前のめりに倒れる。もちろん
2024-02-05 08:02:40埋まった足のせいで回避なんてできなくて、ぼふ、と雪の中に全身が埋まる「だいじょぶ?」後ろ首をひょいと掴まれ、雪の中から救出してもらえば、自分を狙った犯人がいぬかいと知る「そんな顔しないでよ。ちなみに当てたのは雪だから」ムスッとした顔のまま背中、お腹と視線を移し破損していないことに
2024-02-05 08:02:40気づく「俺ってば女の子撃てないからさ〜」「おきが言っても胡散臭いのにいぬかいが言うともっと胡散臭い」「ひどいな〜」言葉と裏腹にニコニコいぬかい、いつものこととは言えイラっとする「とりあえず隠れよっか」首根っこを掴まれたまま、近くの物陰に移動するいぬかいになすがまま「雪合戦の
2024-02-05 08:02:40初っ端の弾が当たった男女は結ばれる運命なんだって」「聞いたことないそんなバカみたいな話」「そりゃそうだよ、三門市ってあんまり雪降らないしそんな話知らない人の方が多いんじゃない?」ほんとか嘘かよくわからないトーンで話し続けるいぬかいを尻目に「で、なに?私と付き合いたいの?」
2024-02-05 08:02:41「だって運命だよ?」眉を顰め小さなため息をこぼした刹那、ため息は全ていぬかいに奪われた「俺のこと好きデショ?」返事の代わりに彼のネクタイを引き寄せ反撃開始。
2024-02-05 08:02:41みかどしに雪が降りました|つつみ #wtプラス 玄関でパタパタという音がしたので顔を出せば「ただいま、すごく積もってるよ」「うん、だいちにも積もってるよ」おかえり、って言いながらつつみに積もった雪を一緒にはらってあげる「お風呂入れるよ」「ありがとう」「今日はお鍋にしました」キッチンには
2024-02-06 07:50:53野菜や豆腐などが綺麗に皿に並べられている。準備のためにキッチンに立つ彼女の腰に回るのはつつみの腕「ん、すごい冷たい、早くお風呂入ってきちゃいなよ」「一緒に入るか」「え゙?」つつみらしくない言葉に思わず振り返れば、いつもの涼しい顔「お前も冷えちゃっただろ?」回る腕の力が少し
2024-02-06 07:50:53強くなった「いや…私は鍋の準備あるし…」「お風呂出てから一緒にやろう」なんだか今日のつつみだいちはゴーインだ「今日はなんか変じゃない?」「そうかもな」「一緒に入るのなんて久しぶりでさ…」「恥ずかしい?」こくこく、と頷いて見せれば小さく笑う声「嬉しいよ、ちゃんと意識してもらえるの」
2024-02-06 07:50:54そう言ったかと思えば、するりと彼女の腕を取り浴室へ向かいはじめる「先に入ってて」強引なくせにちゃんと気が使えてスマートなつつみに今日もクラクラです。
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