『140字でエモさを表現したい』というチャレンジ
0
はじっこ @hajiccck

#勝デ140字チャレンジ 素敵なタグ!✨ 僭越ながら参加させて頂きます。 ちょっとシリアスになってしまったのでご注意ください お題「目覚めのキス」

2021-09-06 21:32:23
はじっこ @hajiccck

夏の終わりを告げる涼しい風がカーテンを揺らす。どこかから聴こえる鈴虫の綺麗な音色が病室の静けさを一層際立たせた。個室にあるのは二人分の呼吸だけ。もう一週間だ。緑色の光を閉ざし眠り続けている。あどけないその顔に優しく唇を落とした。死んだら殺す。柔らかい余韻に、瞼が少し動いた気がした

2021-09-06 21:32:23
はじっこ @hajiccck

140字勝デ 季節外れですが 『夏のはじまり』 折寺でっくん

2021-09-18 20:37:39
はじっこ @hajiccck

蝉の声を聞くと思い出す。幼い頃の夏の日のこと。よく一緒に虫取りに行ったよね。林の中は至る所から蝉の声が聞こえてた。君の個性に憧れたことも蝉の声が覚えている。あの頃、まだ疑うことを知らなかった僕たちは、僕に現れるはずの個性を夢見て笑った。今年も蝉の声がする。無個性と知る前の夏の声。

2021-09-18 20:37:39
はじっこ @hajiccck

140字勝デ 『喧嘩した次の日の朝』 プロヒでっくん視点

2021-11-22 00:03:11
はじっこ @hajiccck

君の匂いで目を覚ますと、鼻先が触れる距離に君がいた。僕を抱きしめるように伸ばされた腕は、昨夜のことなんてすっかり忘れているみたいだ。一緒にいる時間が増えると些細な事を言い過ぎる。昨夜は僕が悪かった。それを許すみたいに伸ばされた腕。無防備に晒された無垢な寝顔にごめんねのキスをした。

2021-11-22 00:03:12
はじっこ @hajiccck

140字勝デ『嫉妬』 十傑パロ ※かっちゃンの背中にはドラゴンの羽があります

2021-11-26 07:19:29
はじっこ @hajiccck

羽が疼く。へらへらと誰にでも愛想を振り撒くアイツを見ると、この羽で遮って、包み隠して閉じ込めて、誰の目にも触れさせたくない衝動が湧く。カッと全身に熱が走り、気付くとアイツの元へ飛んでいた。モブとの間に羽を差し込むと、緑色が不思議そうに輝いた。そのまま抱き上げ、力強く地面を蹴った。

2021-11-26 07:19:30
はじっこ @hajiccck

新じっけつ勝デ。140字に纏められなかったのでssにしました。夫夫になる前ちょっと前。 pic.twitter.com/UaLWbpPc9b

2021-12-08 21:41:17
拡大
拡大
拡大
はじっこ @hajiccck

140字勝デ「待ち合わせ」プロヒ軸の心配性なかっちゃン

2021-12-22 12:03:35
はじっこ @hajiccck

カラカラカラと枯れ葉が足元を舞った。踊るように喧嘩をするように戯れ合うように二枚がカラカラと飛んでいく。手元のスマホに視線を落とせば、約束の時間は疾うに過ぎている。緊急速報はない。へらっと笑って「ごめん」と走ってきたら、まずあのもじゃ髪を爆破しころしたる。カラカラと枯れ葉が飛んだ

2021-12-22 12:03:35
はじっこ @hajiccck

140字勝デ「遅刻」。さっきの「待ち合わせ」の対。プロヒデ視点。

2021-12-22 12:18:54
はじっこ @hajiccck

カラカラと乾いた音を立てて枯れ葉が舞った。離れたりくっついて絡まり音を立てたり。まるで僕たちみたいだ。意見が食い違い言い合うことは日常茶飯事。でもそれは仲が良い証拠なんだってみんなは言う。今日もきっと「タヒねッ」って爆破されるだろうな。過ぎた時間に追い付くように必死に風を切った。

2021-12-22 12:18:54
はじっこ @hajiccck

140字に収まらなかった勝デ。『クリスマス』

2021-12-24 20:19:25
はじっこ @hajiccck

「かっちゃン!ケーキ持った?」「てめェがもたもたしとる間に準備出来とるわ」靴紐を縛り終え顔を上げると、玄関を開けて待っている彼の右手が微かに上がった。乱暴な口調とは裏腹に白い箱が傾かないような優しい動きだった。「何ニヤケとんだ」怪訝そうに顔を顰める彼に首を振る。今日はクリスマス。

2021-12-24 20:19:26
はじっこ @hajiccck

いつも二人で過ごしてたけど、こんな日は家族の笑顔も見たくなる。赤い服も白い髭もないけれど、きっと笑顔が見られるはず。二人で作った特製ケーキを彼が大切そうに持っている。白い箱から幸せが溢れてるみたいだ。怪訝そうな彼に首を振る。「なんでもない!早く行こう!」母達の喜ぶ顔を見るために。

2021-12-24 20:19:26
はじっこ @hajiccck

プロヒって書くの忘れた。自分とお互いの親どっちも大切にしてる勝デ大好きなので、クリスマスはニ家族でパーティーして欲しいな。 twitter.com/hajiccck/statu…

2021-12-24 20:22:58
はじっこ @hajiccck

140字勝デ『じょや』 プロヒ同棲勝デ

2022-01-01 11:39:41
はじっこ @hajiccck

嫌に静かだ。雪が降ってきたのかな。隔たれたように外の音が響かない。聴こえるのは規則正しい鐘の音だけ。「今何個目かな?」素足を絡め態とらしくシーツの擦れる音を立てる。隣にある胸板に顔を寄せて見上げた。「ちっとも煩悩、祓われないね」「クソえろナードが」舌打ちと共に貪るように食べられた

2022-01-01 11:39:42
はじっこ @hajiccck

140字勝デ「告白」 プロヒ。これの2人のような。 twitter.com/hajiccck/statu…

2022-01-18 07:55:30
はじっこ @hajiccck

恋なんつー甘っちょろいモンじゃねんだよ。自覚した時にあったのは、今までの全部ひっくるめてクソデカな愛だっつーことだけだわ。わーったか。(散々すれ違った末のかっちゃンの告白)純粋に気持ちぶつけてくれる系の勝デ

2022-01-17 19:44:18
はじっこ @hajiccck

他の人を好きなんだと思った。君が誰かのことを好きなんだと初めて知った時、君のことずっと見てきたのに突然知らない人みたいに見えた。それから何故だか苦しくて寂しくてその気持ちから逃げたんだ。君が愛だなんて言うからもう逃げられないじゃないか。頷いたら、「ッたりめーだわ」って瞳が揺れた。

2022-01-18 07:55:30
はじっこ @hajiccck

勝デss『129の日』 記憶にあるのはまだ少し舌足らずで声変わりなんてもっとずっと先の話で性別も分からないような高い溌剌とした声がそう呼んでいたこと。少しずつ低くなって棘のような雷(いかずち)のような罅割れた鋭い声は違う名前を呼んだ。それは長年呼ばれ続けて、すっかり僕に馴染んでしまった。

2022-01-29 01:29:03
はじっこ @hajiccck

でも、今、声変わりをして大人に近付き少し色気を帯びた声が僕の本当の名前を呼ぶ。記憶にある響きとはまるで違う。それは、とても愛おしく、僕の鼓膜を揺らした。

2022-01-29 01:29:04
はじっこ @hajiccck

『201の日』ordrオメガバ勝デ

2022-02-01 20:47:26
はじっこ @hajiccck

細い首に黒い影が落ちる。三ヶ月に一度来る最低最悪な一週間だ。アノ匂いが一層濃くなり嗅覚を刺激する。美味いぞ、極上だぞ、と目の前の頸に囁かれ、甘美な誘いに歯が疼く。んなことひとつも知らねェコイツは机に伏せて必死にペンを走らせてる。影は一段黒さを増すと、不意に教室の雑踏の中に消えた。

2022-02-01 20:47:26
はじっこ @hajiccck

140字勝デ『桜』 ordrでっくん視点

2022-03-06 20:50:34
はじっこ @hajiccck

また君の季節がきた。透き通った白金色と淡いピンクはよく似合う。幼い頃、君の背中を追いかけながら思ってた。二つの色は僕を惹きつけてほんのり焦がす。世界が淡く染められた頃、君はまた一つ大人になる。目の前で小さな花びらがふわりと舞った。君の髪にはらりと落ちて、僕の世界をとくんと染める。

2022-03-06 20:50:34
はじっこ @hajiccck

140字勝デ。『桜』 幼少勝〜大人勝視点

2022-03-10 23:41:41
はじっこ @hajiccck

はらり、ひらり。淡いピンク色の花びらが雨みたいに降り注ぎ、世界を一色に染めた。柄にもなく感動して、後ろを振り向けば、いつもある緑色が花びらを映してひらひらと輝いていた。こっちに気づくと、そばかすほっぺを花びらと同じ色に染めて、へらりと笑った。何度春を巡っても、色褪せない淡い記憶。

2022-03-10 23:41:41
はじっこ @hajiccck

140字勝デ『告白』 すれ違いプロヒ これのかっちゃン視点 twitter.com/hajiccck/statu…

2022-03-13 01:16:09
はじっこ @hajiccck

恋なんつー甘っちょろいモンじゃねー。自覚した時にあったのは、今までてめェに向けてた感情全部が、クソデカな愛だっつーことだけだわ。わーったか。チョロチョロと逃げ回る幼馴染を漸く捕まえて、恥も外聞もなくここが人混みの中だってことも忘れて、胸の中全てを吐き出した。もう逃してやらねーよ。

2022-03-13 01:16:10
はじっこ @hajiccck

140字勝デ(といいたいですが、勝のクソデカ感情だけ) 『弱さの形』

2022-03-16 11:23:30
はじっこ @hajiccck

無個性がなんで個性を持ってんのか意味が分からんかった。それがなんでこんなにイラつくのかも分からんかった。眼前で無個性には到底投げれねー距離をボールは飛んでいった。表示されたのは俺より僅かに先の数字。それは、あの日の手と同じ。俺の弱さが生み出した滑稽な自尊心を極大に膨れ上がらせた。

2022-03-16 11:23:30
はじっこ @hajiccck

140字勝デ『真ん中バースデー』

2022-06-02 14:11:54
はじっこ @hajiccck

気持ちよく晴れた青空にふわふわの入道雲が浮かんでいる。夏が来るなぁなんて思っていたら、だんだん生クリームに見えてきた。ふんわり甘い生クリーム。美味しそう。「おら」という声と共に口に何か押し付けられた。あまい…。「クレェプだ!」君はフンと鼻を鳴らした。「半分こしよっか」いい日だな。

2022-06-02 14:11:55
はじっこ @hajiccck

140字勝デ『全て暑さの所為』 n番煎じネタです。

2022-08-06 21:47:50
はじっこ @hajiccck

ぽたりぽた。大粒の汗が床に滴り、緑のもさ髪が小さな唸り声を上げて隣に倒れ込む。今朝、エアコンが壊れた。窓を開けたところで生温い風が部屋の空気を掻き回すだけ。クソが。視線の先にはしっとりと額に張り付いた髪。暑さで頭がイカれただけだ。誘われるように掬い上げると熱っぽい瞳とかち合った。

2022-08-06 21:47:51
はじっこ @hajiccck

140字勝デチャレンジ『はつゆめ』

2023-01-01 08:24:53
はじっこ @hajiccck

目を覚ますと君が隣で笑う夢を見たんだ。今よりずっと前、まだ黒い制服着てた頃。あり得ないよなってもう一回寝た。もぞもぞ布団の擦れる音を立てて緑の瞳が俺を映す。正夢になっちゃったね。幸せそうに細められたそれがたまらなく愛しくて、口元に引き寄せた。その目に永劫映れるように誓いを込めて。

2023-01-01 08:25:09
はじっこ @hajiccck

140字勝デチャレンジ 『羨望』※お茶ちゃん視点です。

2023-01-02 17:45:38
はじっこ @hajiccck

ぴょんぴょん。彼はいつでも飛んでいる。ぴょんぴょん。どんな所でも飛んで行く。人はそれをうさぎみたいだって言うけれど、私は知ってる、それが誰に似てるのか。うさぎとなんて似ても似つかない、可愛さの欠片もない、過激で獰猛で…芯のある強い人。昔から一片も燻らず彼の中で鮮烈に輝き続ける人。

2023-01-02 17:46:06
はじっこ @hajiccck

※補足。デくんの中で眩しく輝いてる勝のことをいいなぁって羨ましく思いながらも、それが全く嫌ではないので、ほんと敵わんなぁって爽快に笑うお茶ちゃんが好きです。

2023-01-02 18:14:49
はじっこ @hajiccck

学校の帰り道。公園のベンチの隣に赤青黄三色の傘が落ちてた。正確には置いてあった。そに置かれた段ボール箱を守るように。視力2.0だから読める箱の外に書かれた「誰が拾ってください」の文字。向こうからパシャパシャと水を跳ねさせて傘の持ち主が公園の中に走っていく。両手で牛乳パックを掴んで。

2023-02-22 22:58:16
はじっこ @hajiccck

140字勝デ 「雨と猫と小さなヒ-ロ-」

2023-02-22 22:58:26
はじっこ @hajiccck

荷解き中に見つけた小物に混ざる覚えのある箱。遠くて近い記憶の中、地面に叩きつけ角が潰れた、真っ赤な紐が巻かれたもみじサイズの箱。「コレもらうわ」言えば振り向いた顔は羞恥に染まる。保管された歳月も詰まり重くなった箱。慌てる持ち主の口に愚かな俺からの懺悔を贈り、何年越しの紐を解いた。

2023-04-20 06:41:00
はじっこ @hajiccck

先日バレた子供の頃に渡しそびれたプレゼント。それと似た小さな箱が目の前に差し出された。上品で大振りなリボンが巻かれている。するりと解くと、高級感溢れる布地の箱が顔を出した。きっと、ぱかっと貝みたいに口を開くのだ。そして、お行儀良く収まっているリングが光を浴びて目一杯輝くのだろう。

2023-07-15 07:00:47
はじっこ @hajiccck

140字勝デ『犬と駆ける小さなヒ-ロ-』

2023-11-07 12:35:24
はじっこ @hajiccck

真っ赤なリードが空を切るのを見た。膝を擦り剥く飼い主に代わり、追いかけなくちゃと思うけど僕では到底追いつけない。自由を手に入れ駆ける体が遠ざかる。待って。声より速く、眼前を白金髪が横切った。瞬く間に追いついて真っ赤なリードを捕まえる。いつでも僕の前を行く君の速さは酷く眩しかった。

2023-11-07 12:35:32
0
まとめたひと
はじっこ @hajiccck

20↑ | mha勝デ,デ右 ,箱 | 本誌 | 文字書き | 逆,にょた,リバ自衛 | 雑多 | オタクと原稿三昧な日常 | 本作り試行錯誤 | はじっこ垢はここ一つです | インタ-ンアンソロ主催してます @U_seiran