「…わ、すごい風ですね……」 「ここは海辺だからな…」 「あんまり岸壁に近づくな?おっこちるぞ」 「はい」 pic.twitter.com/KyxnFC60Ed
2022-08-12 23:43:29「……嬢ちゃん」 「……はい?」 「ここを離れる今だから言うんだけどな……… あいつはあれでも妻子もちなんだ。 それも子煩悩なぐらいにな。 …よく話を聞かされたよ。娘の話を」 pic.twitter.com/ZtaSjBHc2e
2022-08-12 23:43:30「そう思うだろう。だが、事実だ。 ……戦争があいつの何かを変えてしまったのかもな。 人間が人間を殺すんだ。 おかしくなるやつもそれなりにいるもんさ」 pic.twitter.com/uHPos8I4ba
2022-08-12 23:43:34「そして心のどこかで救いを求めてしまうのかもな。 いわば八つ当たりみたいなものさ。 だが、だからこそ、嬢ちゃん、 そんな対象になっちゃいけない」 「副隊長さん…」 pic.twitter.com/GVxvhlVU0J
2022-08-12 23:43:36「…えぇ。 あなたもその気になれば…… 私を好きにできたでしょうに」 pic.twitter.com/Fh9LuSu8Kr
2022-08-12 23:43:41「はぁ?! いや……できないだろ。 そんなこと、できるはずがない」 「……………」 pic.twitter.com/vl4phQv4Jw
2022-08-12 23:43:43「俺はそうだな...こんな狂った世界でも、 少しでもまっとうに行きたいと思っている。 だが、そういう気持ちが 俺を人間でいさせてくれるんだと思っている 自分を見失わない支えにな…」 pic.twitter.com/2GOiSBmMiq
2022-08-12 23:43:47「………なぁ、嬢ちゃん。 戦争ってなんだと思う?」 「あいつもまるで支配者のように振舞っているが、おそらく、その本質はまるで違う。自分で気づいているかどうかはわからないが…」 pic.twitter.com/xsuRn6CaJn
2022-08-14 22:25:14「俺らのような人間にとって、嬢ちゃんは 眩しすぎるんだ」 「眩しいって…私が…ですか?」 「あぁ……」 pic.twitter.com/3ysuh1NdXy
2022-08-14 22:25:16「嬢ちゃんは、純粋な憎しみを、ひたむきな悲しさを 真っすぐな眼差しで伝えてきた。俺たちは、もうそういう事ができないのさ。 俺らは、それをどこかで気づかないふりをして生きている。嬢ちゃんみたいに表現できずに」 pic.twitter.com/rffLgBOH9V
2022-08-14 22:25:18「…あいつは嬢ちゃんに 縋りたかったんだと思う。 嬢ちゃんの純粋な思いに、眼差しに、 ひたむきな悲しさに」 pic.twitter.com/PMqTgene2c
2022-08-14 22:25:20「本末転倒だが、 まともな人間でいるために、だ。 そういうものを確認するために」 「それは…哀しい事ですね……」 pic.twitter.com/WhSVEyVm1m
2022-08-14 22:25:22「人の心っていうのは救えないものさ。 本当に欲しいものは、なりふり構わず、 飢(かつ)えた心で求めてしまう。 だがな、その悲しさを、憎しみを、寂しさを…そういう形でしか、吐き出せないってのは、なんとも切ない話じゃないか」 「……………」 pic.twitter.com/Le36r3kDiN
2022-08-14 22:25:24……私も歪んでいた。 両親を失った悲しさ、寂しさ、 憤りを何かにぶつけないと気が済まなかった pic.twitter.com/ctcj4sbd6H
2022-08-14 22:58:09私は憎しみを利用しただけなのかもしれない そうやって何かに没頭しないと… 自分が…保てなかったから… pic.twitter.com/onKwBpX6qo
2022-08-14 22:58:11人の心は救えない...…そうでしょうか... そのやるせない気持ち、思い。 その元にある気持ちは... きっと... pic.twitter.com/CTx0RFpjyT
2022-08-14 22:58:15こうありたい、 こうあってほしいという… 願い……なんじゃないでしょうか… pic.twitter.com/EDN8HyZkBh
2022-08-14 22:58:17……あの人も同じなのかもしれない ぶつけられた私はいい迷惑ですけどね…。 pic.twitter.com/AOnVeGbBxK
2022-08-14 22:58:13なぜ人は許せないのでしょう、 やるせなさを感じるのでしょう、 なぜそれを何かにぶつけたり、 吐き出さなくては自分を保てなくなるのでしょうか pic.twitter.com/fa7hEltNIK
2022-08-15 00:23:48人はきっと、人と繋がりたい。 人に優しくしたいし、優しくされたい。 そして、人を信じたい。 pic.twitter.com/AOAhEqUMJF
2022-08-15 00:23:51ただ、それができなくなった時… 人は渇望するのですね… 愛情という生きていく上で 必要なものを。 pic.twitter.com/txkxE5GxRD
2022-08-15 00:23:53でも、それはね、隊長さん。 奪う事では得られない。 …余計に飢えてしまいます。 pic.twitter.com/yY5yCJB2Kb
2022-08-15 00:23:55「………ねぇ、副隊長さん あの時は、ああ言いましたけど 従う必要なんてないですよね?」 「…え? あ、あぁ。 だから、ここから離れるんだろ?」 pic.twitter.com/9bdg1LOFrv
2022-08-15 00:23:56「ありがとう、今確信しました。 私は犠牲になるべきではない。 私のためにも。あの人のためにも」 pic.twitter.com/DXYEMm9GgB
2022-08-15 00:23:59「私が犠牲になれば、 あの人の中に言い訳の効かない罪が生まれる それはあの人個人の罪です。 そして私自身も傷つくでしょう」 pic.twitter.com/cpvGMAvoXP
2022-08-15 00:24:00「副隊長さん、色々ありがとうございます。 もう大丈夫です。 ……私は……ここに残ります」 pic.twitter.com/6CbYUiJi2i
2022-08-15 00:24:03「な…。馬鹿なことを言うんじゃない。 危険だ!悪い事は言わない。 このまま、ここから立ち去るんだ」 (本当に……心配してくれているのですね…) pic.twitter.com/REtllFmivY
2022-08-15 00:24:05「嬢ちゃんは若いから、 まだわからないかもしれないが、 ……男を甘く見るな! 「男ってのはな…… その……お…オオカミなんだぞ!」 「……え?…くすっ…オオカミ?」 pic.twitter.com/bJzxaY7a23
2022-08-15 00:24:06「い、いや俺の表現力が足りないだけだが…」 「副隊長さんもですか?…くすくす」 「お、おう。 そ、そうだぞ。襲っちゃうぞ」 pic.twitter.com/TEZcwE2zwX
2022-08-15 00:24:09「オオカミって怖くないんですね、くすくす」 「う…うるさいな…」 pic.twitter.com/LBwJnCDnpK
2022-08-15 00:24:11「でも、本当に大丈夫…。 聞いてみたいことがあるんです あの人に……」 pic.twitter.com/NSRVdQ7Qbe
2022-08-15 00:24:15決意は固い……んだな。 なにをするつもりなのかはわからないが…。 pic.twitter.com/zKIs7FmARK
2022-08-15 00:24:16「そういう事なら…… 俺からも、渡すものがある」 「……なんでしょう?」 pic.twitter.com/PKWq9GeYK1
2022-08-15 00:24:18「なんですかこれ…。香水…?」 「…これはきっと嬢ちゃんを守ってくれる。 ……使ってくれ」 pic.twitter.com/E7xoCKRDya
2022-08-15 00:24:20「あ……いっちゃった…」 副隊長さん…… ありがとう。本当に…。 pic.twitter.com/ZwTueG1KHm
2022-08-15 00:24:23………忘れないで……。 ……私を救ってくれたのは ……あなたなんです。 pic.twitter.com/3dhSAbmbGj
2022-08-15 00:24:25私一人だと、きっと、 ただ犠牲になっていただけでした。 そして、身も心も、 ボロボロになっていたでしょう。 あなたがいてくれたから…。 pic.twitter.com/A1ej3sJeO5
2022-08-15 00:24:27