会社役員晴×警備員道

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「……安い居酒屋でいいですか？」「なんで私が奢られる側なんですか。違いますよ。私の家で何か持ち寄って呑みましょう。おすすめのおつまみ、教えてください」また丸め込んで道を家に招くことに成功した晴。内心ガッツポーズしてる。単純接触増やして、警戒解いていこうともくろんでます。

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お互いの公休の前日に「今度は着替え持ってきてください」と言われて、着替えプラスすごい大荷物で高級高層マンションにやってきた道。玄関から入ったら、ホテルみたいに受付あるんだが？コンシェルジェが常駐してる晴のマンション。恐る恐る要件を伝えると、お聞きしておりますとホール案内される道。

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コンシェルジェが晴の部屋に内線で電話して、オートロックのドアが開く。スペキャ顔で部屋へ向かったら、すごく嬉しそうな晴が出迎えて、真顔になった。「え、何ですか。その大荷物……」「お部屋に何も食料がないとおっしゃったので、自宅から持ってきました」まさかのホットプレート持参。

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「それ持って電車乗ったんですか？」「乗りましたが？」「言ってくれれば車出したのに……」「いえ、そこまで甘えるわけにはいきませぬゆえ」ダイニングテーブルにホットプレートを置いて、バッグの中から色々出す道。きょとんとそれを見守る晴。 「おつまみは、餃子でございまする！！」

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早番だったので帰ってすぐにスーパーに駆け込み、餃子のタネと皮を作って冷蔵庫で寝かす。そしてちまちまちまちま大きな手で包んだ80こ。ちなみに1こ1こがでかい。晴はこれ2こ食べたらお腹いっぱいになりそうと思ってる。多分なる。でもまさかの手作り。キャッキャしながらホットプレートで焼いていく

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「好きな銘柄知らなかったので、適当にビール買ってきてますが、それでいいですか？ワインがいいなら、ワインもあります」「ビールでいいです」好きな銘柄はの○ごし生ですが？発泡酒です。ビールは高くて買えないので、呑むときは発泡酒ばかり。晴が出したヱビスビールに高級おビール様だ！となった。

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餃子を焼いている途中で、どでかいリュックの中から炊飯器を取り出す道。「……炊飯器が入ってたのかい」ちょっと引いてる晴。「餃子には白米が必須でございまするゆえ」「ビール呑みながらご飯食べるんですか？」「食べますが？」家で炊いて持ってきましたという道に、晴は炊飯器購入を決意した。

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ちなみに晴の家、皿は数枚あるが茶碗はないので炊飯器から直接米を食べてる道。晴はお茶碗（略）近場のスーパーから購入したポン酢などを、リュックから次々と取り出す。お前のリュックは四次元ポケットかな？「調味料も何もないことは、先日確認しましたので買ってきました」

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こんなに広くて立派なキッチンなのに、コーヒーメーカーぐらいしかない！と先日驚いた道。「いや、さすがにレンジくらいはあります。使ってないですが」「ヘル○オをレンチンのみとか！勿体ない！」「だって、基本外でご飯をすませるので」あと冷蔵庫あります。酒冷やす専用となってますが。

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とても大きな餃子を、晴は3口くらいにわけて食べてる。道は1口で食べて、ご飯を食べビールを呑む。肉汁たっぷり。皮も手作りしたとあってもちもちしてる。「普段から自炊を？」「この体格ゆえ、食べる量も多いので作った方が安上がりなのです」お口いっぱい頬張ってる道に晴にこにこ。

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大きなお口でたくさん食べる道に酒がすすむすすむ。人の顔をつまみにして呑むのやめなされ。「先ほどからお酒ばかりですが、餃子はお好きではなかったですか？」「ああ、いえ。元々小食で酒飲みなので、気にしないでください。餃子はとても美味しいですよ。お店のより美味しいです」これは事実。

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道が作った餃子は、今まで食べた餃子の中で一番美味しいし、何なら今まで色んな高級レストランに行ったが、一番美味しいし食も進んでいる。2こ食べたらお腹いっぱいなるだろうと思ってたのに、3こ目にかぶりついてる晴さん。「はあ、そうですか」道はそんなこと知らないから気のない返事を返した。

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「そろそろ味変しまする」「味変？」すでに晴さんポン酢で3こ食べてる。リュックの中から柚子胡椒とお酢とブラックペッパー取り出した道。「やっぱり四次元ポケットでは？」「残念ながら、儂はドラ○もんではございませぬ」ちなみに皿が足りなくなった用で、使い捨て皿までリュックから取り出した。

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「柚子胡椒でつけて食べてもよし、お酢とペッパーでさっぱりいってもよしでございます！ささ、どうぞ！！」「うん、いただこうかな」晴さんまかさの餃子5こ食べた。多分秘書が見たら卒倒するレベルの量を食べてる。「ポン酢も美味しかったけど、柚子胡椒もお酢も美味しいね」道にこにこ。

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道の笑顔に更に酒がすすむ晴さん。ビールめっちゃ呑んでますね。道はこんな高級おビール様、滅多に呑めないので味わうようにちびちび呑んでます。「ビールお好きなのですな」「まあ、酒ならなんでも好きです。ほら、ビールって麦からできてるから実質主食と同じでしょう？」「主食を酒でとるな！」

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実は道、結構酔ってます。酔ってるから、いつもよりちょっと無礼。晴さん気付いてて、素はこんな感じか可愛いなーと思いながら酒呑んでる。米をくえ米をという道に、日本酒でとってますと答える晴さん。酒はめちゃくちゃ強い方なので酔ってないけど、少し頬の赤い酔っ払い道を食いたいとは思ってる。

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「基本的に固形物ってつまみ程度しか食べないんですよね。お昼もだいたいゼリーなので」信じられないものをみる道。嘘でしょう？嘘じゃないです。マジで言ってます？マジですよ。「だからこんな立派なキッチンがモニュメント同様に……！勿体ない……！！」「使ってないですからねぇ」

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鍋もない、フライパンもない、なんなら包丁もまな板も何もない。儂なんてせっまい1口コンロのキッチンで、体小さくして自炊してるのにとメソメソしだす道。これだいぶ酔ってるんだなと晴にこにこ。「じゃあ、また呑み会しましょう。このキッチン好きに使っていいですよ。家電とかも揃えておきます」

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お前のほしい家電、メモしてくれればそれ買っておきますと晴にこにこ。こいつまた連れ込む気だぞ。「……え、なんか怖いのでやめておきまする」「はっはっは、こやつめ」内心チッと舌打ちした晴さん。正しく防衛反応でた道は、とりあえず片付けしようとお皿やら流し台へと持って行く。

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「洗剤とスポンジもないのですな」「コーヒー呑んだマグカップぐらいしか、洗い物ないからねぇ」「マグカップはどうやって洗うのです？」「食洗機」「マグカップだけを？！」まじでマグカップだけを食洗機にかける晴さん。ぎょっとしつつも、大きいリュックから洗剤とスポンジを取り出した道。

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「こんなこともあろうかと買ってきておりまする」「やっぱり君のリュックは四次元ポ○ットでは？」どんどん物が出てくるので、さすがの晴さんもびっくりしてる。ちゃっちゃと片付ける道の背中を、ソファーでビール呑みながらにこにこ眺める晴さん。人をつまみに呑むんじゃない。

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やっぱりキッチン周りの道具揃えよう。またご飯作ってもらおうと目論んでる晴さん。いつもよりお酒も美味しいし、腹ははちきれんばかりにいっぱいです。こんなにたくさん食べたの初めて。晴さんにっこにこ。好きな子が自分のテリトリーにいることが嬉しい。また呼びたいと思ってる。

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「お酒呑んでるから、湯船はためないでおくかい？」「そうですな、シャワー程度に留めて、どうしても入りたいなら明日の朝にしては？」「そうだね」片付けておきますので、先にシャワーを浴びられては？と言う道にぐっときた。なんか恋人っぽい会話じゃない？現時点でただの知人です。

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特に何事もなく夜をすごすんですけど、朝起きたら晴さんが道にコーヒーいれてくれてて、道が目をしぱしぱさせながらコーヒーを受け取るんですよ。晴さん内心猫みたいだなと思ってる。朝というか寝起きが悪い道。目が余り開いてない。ちびちびコーヒーを呑む道。めっちゃ可愛いすぎるな？と思ってる。

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大きな手を両手使って、マグカップからちびちびコーヒーを飲む道。コーヒーが半分くらいになって、ようやく目を覚ましました。目をぱちぱちさせる道に、晴さんは笑うのをこらえてる。「おはよう、朝は余り得意ではないようだね？」笑いそうになってるのバレバレですからね。顔真っ赤になる道。

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「お、おおおはようございまする……」「おはよう、顔を洗ってくるかい？」「洗ってきます！」マグカップをガラステーブルに置いて、急ぎ洗面所に向かう道に、晴さん爆笑。当然洗面所にも晴の笑い声聞こえてる。顔を水でばしゃばしゃ洗いながら、ぐぬぬと道は歯噛みした。おのれ。

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顔洗って着替えてリビングに戻れば、晴はゆったりとソファーに腰掛けて経済新聞を読んでる。ソファーの端に無言で腰掛けた。おのれ。あの時点まで全然目が覚めてなくて、自宅にいるものだと思っていた道。何という無様をさらしたのかと恥ずかしくて顔真っ赤。俯いてるけど、顔真っ赤なの晴にばれてます

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「そういえば。ねえ、君のこと名前で呼んでもいいかい？」「え？」晴にこにこ。思わずたじろぐ道。なんか胡散臭い笑みだなと思ってる。「みちたるって呼んでもいい？」「……はあ、どうぞ」「私のことははるあきでいいよ」「いや、それはちょっと……」さすがに呼び捨ては。

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どう考えても、別会社の、しかもどう見てもお偉いさんの晴を呼び捨てなんぞできる訳ないですし。はるあき、という名前に道はんん？と眉をひそめた。「あべ、はるあき……さん……」「呼び捨てでいいんですけどねぇ」「いや、それは無理です。はるあき、はるあき……」ぶつぶつ名前を言う道に晴にっこり

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道が就職してすぐの頃、受付に女性がやってきて、アポがないのに人を呼び出せと喚いていた事件があった。その時道は暴れる女性をなだめすかして、ようやく建物から退去させられた。その時の女性が呼び出せといっていた名前がはるあきだった。「あーーー！！はるあきーー！！」「はい」「あんたが！」

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「うーん、他のフロアの会社に同名がいるかもしれませんが、我が社でははるあきは私一人ですね」「以前、受付で女の人が怒鳴り込んできたことありますか？！」「あっはっはっは」「やっぱりあんたか！！大変だったのですぞ！！」「いやぁ、懐かしいですねぇ」「懐かしくも何ともないわ！」

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ぎゃんぎゃんと吠える道に、晴はけらけらと笑ってる。まあ、ちょっとしたすれ違いがあって、女性が会社に乗り込んできたんですが、その時新入社員だった道が対応しました。女の人でも暴れる人間を確保するの大変でした。ちょっと素っぽい喋り方の道に、晴にこにこ。いや、当時笑い事ではなかったが？

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「まあ、さすがの私もあの件でだいぶ懲りましたよ。今は品行方正そのもののようなものです」ええー本当でござるかー？の目で見てる道。正しい視線です。道に一目惚れするまで、蝶々のように花から花へと渡っていた男です。後腐れないようにそういう人を選んでただけです。

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「そういうみちたるはどうなんです？」「は？」「顔はいいと思いますし、もてたのでは？」晴の言葉に肩を落とす道。「この体躯ゆえ怖がらせることが多かったですな。それに……」学生時代を思い出して遠い目をする。パリピで強引な友達や、やたら構ってくる先輩、天然で突拍子もないクラスメート。

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あの人たちにもみくちゃにされた記憶が蘇って、思わず目頭をおさえた。「……恋愛ごとより勉学が大事でしたゆえ」晴とは別のベクトルで女難の相が出てる気がしないでもない道。じゃっかん、晴も可哀想に思ってる。まあ、今のところ女の影はないってことだ。内心にんまり。とって食う気満々ですこいつ。

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弊社の入ってるビル、近くに小学校があるんですけど、駐車場で誘導やってる警備員さんに登校途中の小学生が挨拶していくんですね。 小学生に好かれる警備員道くん絶対いる

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登下校中の小学生に懐かれて、股下くぐりとかさせちゃう警備員あしやくんいると思います。

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「そうだ、今日は私の買い物につき合ってくれないか？」「買い物ですか？」「うん、さすがに皿も枚数ないし、茶碗もないのはね……客を招いたことなかったから、気付かなかったけど不便だろう？」数を揃えたいから、荷物持ちに。にっこり。少し引き気味の道。なんか裏ありませぬか？

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でも、色々ご飯も奢ってもらってるし、荷物持ちくらいはと言って了承する。高級外車に乗って百貨店に連れてこられた時はスペキャ顔になりました。桁が、桁がちがう。道が普段使ってる食器は百均で揃えました。割と頑丈。あと春の○ン祭り。あれめっちゃ丈夫。落としても割れない。

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店員から説明を受けて、さっさと選んでいく晴さん。窯元の説明うけてざっくり買っていく。それ、普段使いにする気で？！皿は使ってこそだろう？場違い感はんぱなくてスペキャ顔道。もうお好きになされ……

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「道、このお茶碗どう思う？」「はあ、よいと思います」「大きさはどうだい？」「普通はこれくらいでしょう。儂が持つと小さく見えますが」普通サイズの茶碗が、道の大きな掌に載ると子供用かな？というようなサイズに。じゃあ、次これと渡された茶碗はかなり大きめ。小さい丼くらい。

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小さい丼サイズの茶碗が、道が持つと普通サイズに見える不思議。「色はどうかな？」青柳色の美しい茶碗だ。「いいと思いまする。綺麗です」「うん、じゃあこれにしよう」割といいお値段だったような気がするが、百均にでも来てるのかと思う気軽さで選んでいく。

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漆塗りの汁物椀を選ぼうとしてる晴さんの手を握ってとめた。「もしや、と思いますが、この椀を食洗機にかけるおつもりで？」「……かけちゃダメなのかい？」「漆塗りは食洗機の高温のお湯はだめです！」「うん、じゃあ諦めよう」肩を落とす晴に、道はほっと息をついた。

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「……あべさん」「はるあきでいいよ？」「…………あべさん、椀は儂が食洗機に使える安い物を揃えまする」「わかった、道が選んでくれるならそれがいいね」晴にこにこ。好きな子が自宅に置く食器を選んでくれることになって良かったね。本人全くそういう意図ありませんが。

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次の買い物として連れてこられたのは、キッチン用品を扱う専門店。確かにあの家には鍋もフライパンもまな板も何もない。「どういうのがいいか、選んでくれないか？」「儂がですか？」「だって、私は自炊したことないし、どういうのを選んでいいかわからないんだよ」漆椀を食洗機かけるつもりでしたしね

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初心者でも使いやすい包丁や乾きやすいまな板、軽めのフライパンや鍋を選んでいく。道が真剣に選ぶ後ろでにこにこしてる晴さん。新婚夫婦みたいだよねって顔してますが、まだ知人レベルで手も繋げてないですからね。

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帰りの道中で炊飯器も買いました。「米を買うときは、無洗米を買うのですぞ」「無洗米を？」「あべさんが米を洗えるとは思えませぬゆえ」「なるほど、それはそうだね」部屋に戻って、買い込んだ皿を食洗機にかけてゆく。食洗機いいなと内心思ってる道。置き場ないので買えませんが。

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「明日は早番？」「ええ、早番ですな」洗い終わって乾燥できた食器を次々と戸棚にしまっていく道。最初はどこにしまいますか？と聞いていたけど、好きなところへと言われて適当にしまってる。晴だけで使う予定ないですしね。道をまた招いた時用の食器なので。

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このあとは特に何もなく、お昼ご飯を（道だけ）とり、大荷物持って（調味料は晴さんが引き取った）家に帰るんですが、結構気疲れしてて夕飯は近所の定食屋で食べて寝ました。

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次の日の朝、いつものように玄関解錠前なので警備員室で名前を書く晴さん。こんな朝はやくこなくていいのに、道に会うためだけにこの時間に来てます。秘書からは呆れられてます。「おはようございます、あべさん」「おはようございます」今は向こうから挨拶してくれるようになって感無量な晴さん、