第7章、わたしたちはどのような社会を行きたいのか
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複雑な「現実」と向き合わず高尚な「理念」先行によって失敗した3つの例を挙げよう。 学校群制度  複数の高校で構成される各群の中の学校間格差がなくなるように生徒を振り分けた制度であったが、結果、高SES層は私立に流出し、公立校の大学進学実績は急激に落ちた。 pic.twitter.com/ItEKziBhYA

2022-01-24 16:18:49
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これは公立校にしか行くことのできない低SES層に対して、社会的地位上昇の門戸を狭めたことを実質的に意味する。  学校を構成する最大の要素は生徒が「誰」であるかだ。「どんな生徒がその高校に通っているか」を考慮すると、学校の効果はとても小さいはずだ。

2022-01-24 16:18:49
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学校群制度によって「東大に合格するような高学力・高SES生徒」が私立に流出し、進学実績が落ち込んだ都立日比谷高校がその好例だ。進学実績の良い高校の教育手法は注目を集めるが、それらは高学力・高SES校だからこそ実践できるのであり、高い進学実績を作っているのが本当にそれらの手法なのかは

2022-01-24 16:18:50
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かなり疑わしい。(平均的に)高SESである生徒は入学時点ですでに様々な経験を蓄積し高学力かつ安定した学習習慣を身体化している。もし学校が生徒を放っておいたとしても、自習と塾・予備校を利用することで、進学実績はそう例年と変わらないだろう。

2022-01-24 16:18:50
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同級生の特性を含めた教育「環境」が脆弱な低SESの生徒の前には、目に見えない障壁が重なっているのだ。 「ゆとり」教育 1980年代以降のいわゆる「ゆとり」教育の最大の問題点は、思い込みに基づいた政策だったことだろう。議論のあった1990年代のデータによれば、中学3年生であっても毎日2時間以上

2022-01-24 16:23:02
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勉強していた生徒は20%に届かなかった。39~48%はときどき勉強する(毎日はしない)生徒で、約1割にいたっては帰宅後にまったく勉強していなかった。「受験地獄」とは局所的な体験に過ぎなかったのだ。メディアのイメージとは逆に、1970年代から学習時間は減りつつあったのだ。

2022-01-24 16:26:42
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教育内容を削減すれば授業理解度が改善するとか、教師主導の「詰め込み」から子供の興味・関心に沿った体験型学習にすれば学習意欲が沸き上がるという主張は、理論や実証研究に裏付けられていたわけではない。

2022-01-26 17:33:43
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「思い込み」に基づいて授業時間数とカリキュラムが削減され、学習圧力が低下した結果、授業内容の理解度に変化はなく、到達度はむしろ低下傾向で、学習意欲も改善しなかった。土曜日が休みになったことで、SESによる学力格差が拡大した。

2022-01-26 17:33:43
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低SESの生徒には学習へのインセンティブ(勉強するといいこがあるよ ! という誘因)が見えづらくなり、学習時間の格差が拡大した。  そして、「ゆとり」を忌避する親は、選択の「自由」を行使することになった。

2022-01-26 17:33:44
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事実、首都圏の富裕層が近所の公立学校ではなく私立や小中一貫校などを選ぶ「リッチ・フライト」現象が報告された。選択の「自由」を行使できるのは高SESの親なので、市場デザインの工夫がないまま単に選択肢だけ増やすのでは、格差拡大の方向に進むことになるのは不思議な結果ではない。

2022-01-26 17:33:44
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高校教育改革  進学率が向上し「みんな」が高校に通う「大衆教育社会」になると、カリキュラムに対する批判が集まるようになった。1984年設置の臨時教育審議会以降、高校の個性化・多様化政策が推進されることになった。

2022-01-26 17:40:48
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その結果、高ランク校は大学進学準備のための学術的なカリキュラム、中・低ランク校では大学進学に繋がるような内容が削減された「実践的」なカリキュラムになった。これは実質的に中・低ランク校の生徒から大学進学という選択肢を遠ざけることを意味する。

2022-01-26 17:40:49
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換言すれば、カリキュラム「改革」の前と比べて中・低ランク校の生徒が高校の授業を通して大学進学期待を持つ可能性が減ったと考えられる。カリキュラムが実践的であれば受験対策として塾・予備校に(より一層)頼らなければならなくなる。この政策によってトラック(高校)間の教育内容の格差は拡大した。

2022-01-26 17:40:50
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教育の中でどれだけ表面的な平等を取り繕い「夢」を煽ったところで、私たちは労働市場において冷徹な評価を受ける。私たち一人一人は代替することができない存在であるはずだが、労働市場においては値札が貼られるのだ。

2022-01-26 17:40:50
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この現実が存在しないかのように学校の中で振る舞ったところで、労働市場に出なければならない時期が来る。   失われた可能性  これらの実践・政策・制度変更によって影響を受けてきた児童・生徒たちの中で、自身の可能性が失われたことに自覚的である人は皆無に近いのではないだろうか。

2022-01-26 17:40:50
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たとえば、小学校の算数で習熟度別学習が行われ、「能力」が低いと教師に判定され「ゆっくり」グループに振り分けられたとする。それで相対的に低い学力と学習意欲の同級生に引っ張られるように算数を好きにならないまま中学生になったとしよう。

2022-01-27 15:09:41
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もしグループ分けがなかったり単に「能力別」ではなかったり、異なる実践であったら、この生徒は算数を好きになったかもしれない。しかし本人はそのような「あり得たかもしれない未来」について考えない。おそらく、自分はもともと算数が好きじゃない、そういう性質だと理解するだろう。

2022-01-27 15:09:41
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「ゆとり」教育も高校教育改革も同じだ。大人が作ったカリキュラムを粛々と受け止め、その枠組みの中における「学力」などの評価を自己の社会的評価であると内在化していく。そして、「実際に勉強しなかったから」とその結果を受け入れることになる。

2022-01-27 15:09:41
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もし実践的なカリキュラムではなく、大学受験との距離が近い授業内容だったら、挑戦してみようという気持ちになったかもしれない。そんな可能性に思い至らず、まるで運命であったかのように自分の現在の人生を受け入れる。

2022-01-27 15:09:42
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「制度とそれに伴う教育環境が異なれば、自分の人生、違ったかもしれない」という「あり得たかもしれない未来」の仮説を立てないのであれば、現在の社会的地位、高卒で長時間労働の割りに低収入という「現実」を受け入れるしかない。

2022-01-27 15:09:42
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政策・制度変更によって不利益を得た人々は潜在的な層でしかなく、本人たち自身が可能性を喪失したことに気づかないし声を上げることもない。「「本人」の選択の連続の先の結果であるから自己責任だ」という見方も可能だが、その責任を取る層の「生まれ」は下位に集積しているのだ。

2022-01-27 18:47:01
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「生まれ」格差を考慮せず、個人の自由意志のみに基づく選択としている限りすべては自己責任となる。  「多様な価値観・個性」の「多様」は何を意味するのだろう。SESによって異なる時間を過ごし、大学進学期待、通塾、努力、行動などなど様々な点で蓄積量が異なるので、

2022-01-27 18:59:05
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学習で成功体験を積み重ねることができなかった中学生の「勉強したくない」という意思を尊重すれば、実質的に高い確率で「生まれ」によって子供を「選抜」することになる。しかも本人の意向を尊重するのであれば、それは自分で学歴獲得競争から降りることを意味する。

2022-01-27 18:59:05
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一方で、高校受験の学力選抜を廃止して、「本人の意思」に任せたら、大学進学準備科目を提供する高校に「自発的に」高SESの生徒が集まるだろう。履修科目の選択肢が多いアメリカの高校についての研究によれば、SESによって科目履修パターンに違いがあり、高SESの生徒が大学進学準備科目を選択すること

2022-01-27 19:05:15
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がわかっている。  では、すべての子供の生活時間を構造化して同じような選択をするように仕向けるべきなのだろうか。これについては「良いこと」を押し付けるパターナリズムであるという批判があるだろう。介入度合いを下げて行動を促す政策(ナッジ[nudge]やブースト[boost])にすればよいという意見

2022-01-27 19:09:16
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もあるだろうが、そこには「" 良い " 方向に持っていこう」という意図があるので、後は介入の仕方とどれだけ「自発的な選択」と解釈できるかという程度の問題となる。  基本的には、「平等」に軸を置いて「公平」を目指す介入か、個人の「自由」による「優秀さ・効率」の追求かという価値の相克だ。

2022-01-27 19:17:54
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1つの価値軸を重視することは誰かの血が流れることを意味し、同じ扱いでは結果が出ず、選抜という現実があり、データによる現状把握をすると「自己責任」の名の下に格差が拡大する姿が顕わになる…現実と向き合うと教育議論はグッと重たくなる。

2022-01-27 19:22:46
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選抜基準が筆記試験で計測する学力でなければ、親の戦略も異なるものになる。たとえば、アメリカのように大学受験の選抜方法がAO(アドミッション・オフィス)である社会では、小学校4年生になっても習い事を減らしていない。標準化された試験であるSATなどがあるし学校での学業成績は重要だが、同時に

2022-01-27 19:28:04
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習い事などの課外活動も評価対象となるからだろう。課外活動を何もしていないと願書に空欄ができるだけでなく、志願理由書で自分の「個性」を主張する際に不利になるのだ。日米の習い事戦略の違いは、ゲームのルールが変われば高SES層の戦略も変わる例と言える

2022-01-27 19:31:52
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ただ、あくまで現行の選抜方法に高SES層が「適応」しているだけで、それは選抜基準が妥当であるとか正しいという意味ではない。  筆記試験では人間を計測できないから「多様」な基準で人を評価すべきだ、という声が定期的に上がるが、ここでも格差問題が顔を出す。

2022-01-27 19:35:46
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標準化された制度では評価基準が明快で透明性が高いが、標準化度合いが低い制度では地域間格差が大きく、選抜・評価基準が不透明だ。標準化された制度のほうが低SESの生徒は便益を受けやすい。標準化されていない制度だと、高SESの親はあらゆる資源を使って子を育てる余地がある。

2022-01-27 19:39:42
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点数さえ取れば評価され上の教育段階に進める制度と比べて、AO入試のように評価基準が多角的かつ不透明だと、準備への負荷が高まるので、高SES層にとって有利になる。筆記試験だけではない入試制度は「優秀さ」の追求にはよいかもしれないが、「選抜」しなければならないことに変わりはないし、

2022-01-27 19:43:58
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相対的には低SES層にとって大学進学の障壁が高くなる。準備しなければならない項目リストの長さを前に、進学期待さえ持たなくなったり受験を避けたりするようになれば、それは低SES層に自らの可能性を捨て去るように制度が仕向けていることになる。

2022-01-27 19:47:31
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それでも大学が「自由・優秀さ」を重視して、階層性が高まることを自覚した上で、筆記試験以外に高校の成績、面接、小論文、推薦書などで多角的に生徒を選抜するのは一つの価値判断だ。同時に、「公平」性を補填するために、一定数は低SES家庭の枠を設けるとか(積極的是正措置affirmative action)、

2022-01-27 19:52:20
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半数は筆記試験で選抜するなど工夫すれば、相克する価値観と向き合っていることになる。大切なのは、実践・政策・制度の「よい側面」だけを見て「正しさ」に酔うのではなく、相反する価値・目標・機能の中で葛藤し、📌総体としての「みんな」の可能性の喪失を最小化することなのだ。

2022-01-27 19:56:15
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(p.290)〈提案1〉分析可能なデータを収集する  「いつの時代にも教育格差がある」、そしてさらに拡大する可能性を示す数値を前に肩をすくめてみたところで、建前としての「機会の平等」の名の下に存在する格差構造が子供たちに人生の可能性を諦めるよう差し向けている現状は変わらない。

2022-01-31 13:15:21
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緩やかな身分制度という現実に介入するためにできることの大きな対策の一つは、継続的なデータの収集だ。  現時点では政策・実践の分析可能なデータは極めて少ない。教育制度内部で意味のあるデータを回収・保存していないだけでなく、学校で取得されているデータの大半は個人情報の名の下に研究者に

2022-01-31 13:15:22
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公開されていない。さらには、そもそも電子データとして整理された形式で保存されていない。全国学力・学習状況調査や自治体が行っている学校長と児童・生徒が回答する調査票には、国際的な水準の学術的根拠があるとは言い難い項目が(特に学校票にて)散見される。

2022-01-31 13:16:27
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本来であれば、すべての設問に依拠する複数の先行研究があり、文言も完全に一致していなければ、いったい何を測っているのかわからない。そんな項目を、調査の継続性を理由に使用し続けたところで、何かよくわからない項目の経年変化しかわからず、数値の上下の意味が判明するわけでもない。

2022-01-31 13:20:24
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調査(らしきもの)を(継続)することが目的になってしまっていては、多くの児童・生徒、教員、学校長などの回答時間・労力に報いるような、現場や政策に還元できる知見を出すことはできない。一時点の何を測っているのかよくわからない項目が何個あっても何もわからないことに変わりはない。

2022-01-31 13:24:23
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少なくとも現在学校現場で実施されている調査によるデータでは、教育社会学的分析を行うにはあまりに不十分だ。  対策に繋がるような10年ぐらいの期間に亘る大規模パネルデータと研究の蓄積は、特にアメリカなどと比べるとかなり少ない。  本来であれば、政策変更前から研究者が分析を前提とした

2022-01-31 13:29:28
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データ収集計画を立て、政策変更のない他自治体との比較も念頭に置いて効果検証をすべきだったのに、そういう体制にはなっていない。  生徒の人生を大きく左右する高校入試「改革」も同様だ。「個性重視」の名の下で推薦入学が導入され普及したが、制度を変更すること自体が目的化し、その「改革」の

2022-01-31 13:38:29
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帰結についてはほとんど検証されていない。  「教育改革」のやりっ放しなのである。アメリカのようにデータが豊富で膨大な研究が常に行われている社会であれば、様々な観点から「改革」の功罪を検証し、建設的な議論に繋げることができるが、日本は改革前後でまっとうなデータを蓄積していない。

2022-01-31 13:38:29
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査読付き論文のデータとして利用できるぐらいの学術的に耐えうる水準ではない、都合の良い適当な数字や感想文の切り貼りによる結論の決まった報告書(らしきもの)は、「効果」の「証拠」にはならないのだ。  児童・生徒に「ちゃんと見直して自分の弱点を把握しなさい」と言う資格は私達にはないのだ。

2022-01-31 13:42:42
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自分たちの視界の範囲だけで全体の現状を把握せずに理念先行で政策を作り、妥当な手法でデータを集めて効果を検証することもない。データを取らずに「改革」で「何かやっている感」の演出だけしている。  特定の実践・政策・制度の効果がなかったとしても検証可能なデータと共に分析をして、なぜ、

2022-01-31 13:48:22
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意図通りにならなかったのか議論をすることで、何が足りなかったのかのあたりをつけることはできる。次に繋がる貴重な失敗なわけで、検証をしなくて効果があったかどうかもわからない状態の繰り返しよりもよっぽどよい。研究者も交えて、教育行政や学校現場が質の高いデータに基づいて改善のための

2022-01-31 13:52:34
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自己批評によって暫時的に改善を行う。この同じ失敗を次の世代に残さない努力のサイクルそのものが称賛される体制づくりが必要だ。  教育格差を踏まえた上で、どの教育手法がよいとか、学級規模はどうすべきとか、そういう具体的な実践・政策に還元できるほどまっとうなデータの蓄積が日本にはない。

2022-01-31 13:57:54
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これまでの実践の焼き直しのままでは、一人ひとりの無限の可能性の開花を押し留める緩やかな身分社会が再生産されることになる。  RCTによって長時間学習がより高偏差値の大学に合格することを実証できたとしても、長時間学習のどの要素(what)がなぜ(why)合格に繋がったのかを特定するのは難しい。

2022-01-31 14:03:34
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「長時間学習(X)→知識増加(M)→受験問題正答率向上(Y)」は一つのメカニズムにすぎない。このXがMを介してYという結果を出すモデルで考えると、知識増加以外にもMは無数に考えられる。  完璧な研究は存在しない。批判できない研究などない。

2022-01-31 14:08:43
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どれだけ数量化する際に工夫したところで、「学力」の概念定義に意義を申し立てることは難しくない。 (p.300) 常に日本各地で様々なRCTが行われ、活発に途中結果も含め研究知見が共有されるようになることが望ましい。学校で特定の教育手法・実践について毎学期のように行って効果検証をしながら

2022-01-31 14:13:14