高橋秀実「弱くても勝てます 開成高校野球部のセオリー(新潮文庫)」読んだよ。 amazon.co.jp/dp/4101335559/
2019-07-09 23:54:45生徒の実名が出てるわりにみんな同じしゃべりかたなので、へのへのもへじがいっぱい出てくる児童向けマンガ禅問答集みたいな雰囲気。おもしろいけど、「弱くても勝て」るのかというと、「弱くても勝つ方法はあります」が正しく、いうほどは勝てないのだった。今は勝ててるんだろうか?
2019-07-09 23:54:46クラブチームを題材にした、ベタな野球小説を考える企画会議で叩いたラフ案のような小説。「1死1・3塁から四番がスクイズを企てる」というシーンで、その四番が投球前からバントの構えで待っているという描写があり、いや、これは私の知ってる野球とはちょっと違う競技なのかもしれない、と思った。
2019-07-09 23:58:10日本プロ野球草創期に選手と兼任監督をしたあと故障で審判に転身した人の審判おもしろエピソード集。日本最初の職業野球団同士の試合で1回表に1番バッターとして打席に立った人物でもある。歴史に残る試合にも何度となく立ち会っており、全部の話がおもしろい。
2019-07-09 23:59:22後半が「こんなときどうジャッジする?100問100答」になっていて、「インプレー中に突然ライトが消えたら?」とかもあって、「消えた梶谷」的な意味かと思いきやこれは右翼手のライトではなくナイター照明のライトのことであった。1986年初版。
2019-07-09 23:59:22「キャッチボール」製作委員会「イチローに糸井重里が聞く(朝日文庫)」読んだよ。 amazon.co.jp/dp/4022616679/
2019-07-10 00:19:53イチローの本は本人の許可ありかわからないものが多いので、対談の書き起こしなら大丈夫と思って読んだ。内容自体はおもしろいけど、何かとズレた脚注がたくさん挟まれているのと、後半が、前半部の名言っぽいフレーズを大きな字で抜き書きリプライズしたポエム集になっているという構成で、残念。
2019-07-10 00:19:54筒香嘉智「空に向かってかっ飛ばせ!未来のアスリートたちへ(文藝春秋)」読んだよ。 amazon.co.jp/dp/4163909362/
2019-07-10 00:24:58大体、今までインタビューに答えたり野球教室で話したりして記事になったようなことと、少年時代どういうふうに野球をやっていたかについて書いてあり、1冊目らしい本。私は主張とプレースタイルに乖離を感じる。
2019-07-10 00:24:59田中正恭「プロ野球と鉄道 新幹線開業で大きく変わったプロ野球(交通新聞社新書)」読んだよ。 amazon.co.jp/dp/4330863189/
2019-07-10 00:25:29「たくさんの鉄道会社が球団を持っていた」ということと、「新幹線が開業して遠征が楽になり、勢力図に変化が出た」という話が軸。すごくおもしろい本で、プロ野球黎明期の移動の厳しさを当時の時刻表など添えて書いてあってそのへんは眠たいものの、鉄道関係なく初期の球団の歴史もまとまっている。
2019-07-10 00:25:30昭和のプロ野球については単なるレポートだけではなく、折々「私はこの試合は球場で見ており云々」と挟んで往時の雰囲気を伝えてくれる。あと屋鋪要のインタビューも載っている。
2019-07-10 00:25:31イップスは同じ動作の繰り返しで脳が誤作動を起こすことに拠るもの、というのは納得感があると思った。先輩相手に暴投してから怖くなって、というのはよく聞くけど、そもそも最初の暴投にも要因があるというのは見過ごされがちかもしれない。
2019-07-10 00:26:21匿名の元プロ選手への取材もあるが(ヒントはあるので調べれば誰かはわかる)、現役で1人だけ実名で答えたソフトバンク武田翔太の「どう気づき、どう踏みとどまったか」というインタビューが興味深い。
2019-07-10 00:26:22野球ではなくサッカーJ2のサポーターを書いたオムニバス小説。応援していた選手が移籍してしまい、それでも地元チームを引き続き応援してきた男性サポーターが、最終節で凱旋してきたその選手が試合後に古巣のファンに向けてあいさつをする姿を見て
2019-07-10 00:27:11野球の描写が分かりづらく、登場人物はみんな2時間ドラマみたいな口きくし、最後は綺麗にまとまって、なんとも言いにくい小説だなと思いました。
2020-12-31 16:13:07「萬田智彦の投じたストレートが左中間にはじき返された。(略)真芯で捉えられると、ピンポン玉のように軽々と伸びていく。(略)センターの仁科京介が飛び込んできたのは、そのときだった。/ 横っ飛びになった仁科のグラブに白球はダイレクトに吸い込まれ(略)」(「ルーズヴェルト・ゲーム」p63)
2020-12-31 16:13:08これライナーゲッツーになるんですけど、ピンポン玉のように左中間に飛んだ打球がフライだと思います?ピンポンってバウンドするからピンポンって言うんじゃないんです?
2020-12-31 16:13:08左のワンポイントは有効かとか回跨ぎはどうなのかとか藤浪の晒し投げはどうなのかとか、千賀みたいに自分から「もう無理です」っていうピッチャーは継投が楽、みたいなことが書いてある。おもしろいですがだいぶ前に読んだので内容をだいぶ忘れました。
2020-12-31 16:15:14中日晩年(2013年7月)の本なので、そろそろ引き際についてどう考えているかなどにも触れていて、「(4年後のWBCのときには)スパッと辞めてるかも」とか書いてあったりして、いや…ほんとに…スパッと…と思った。
2020-12-31 16:16:09読めば読むほど「ようこんなんであんな巨大な建造物を作ったな」と感心してしまう。建設中は牛に外野を整地させたとか、戦時中は内野に芋畑を作らされたが戦争が終わってすぐに育ち切ってない芋を掘り返して即グラウンド整備したとかの話がおもしろい。
2020-12-31 16:17:23ピッツバーグ・パイレーツが取り入れた統計分析とその結果の躍進について、大変な分量だけど訳文と註が丁寧で読みやすい。最終章が結局のところ数字でコントロール不可能な「ファンの興奮と熱気」で締めくくられるというエモーショナルさがとても良かった。
2020-12-31 16:19:27「けれども、一発勝負のワイルドカードゲームを乗り越えるためには、マーティンによる試合中の判断力という芸術と、誰も耳にしたことがないような歴史に残る大観衆の魔法も必要だった。試合後、レッズの三塁手トッド・フレイジャーは、あんなにすごい観客は初めて見たと語った。(略)
2020-12-31 16:19:27野球に幻滅していた街が、再び野球と恋に落ちたのだ。それはビッグデータや複雑なアルゴリズムとは何の関係もなかった。ありのままの感情の発露だった。」(「ビッグデータベースボール」p395)
2020-12-31 16:19:27何を読んでいるのかよくわからなくなるファンタジー小説。とにかく夢想的できらきらしている。小説半分読んだあたりで偶然映画のテレビ放映があったので映画を先に通しで見たけど、これをああしたのはすごいなと思った。あらすじの通りの話だけど言うほどシューレス・ジョーの話ではない。
2021-03-07 16:30:35ただ野球が好きな人にとっては一生の一冊になり得る小説だというのはわかる。特に野球が好きじゃない人にとっては何だろう?野球が好きじゃなかったときに一度読んでおくべきだった。
2021-03-07 16:30:47ヒット映画の原作だから相当出回ってると思ったのに絶版なのはもちろんこの4、5年内に行った全ての古本屋で見つからなくて、ネットで買うか…と思ってたときにたまたま「こんなとこに古本屋がある」って感じで見つけた初めての古本屋で発見したのもこの小説ならではの出来事っぽさがあった。
2021-03-07 16:30:56あらすじ読んでも全然よくわからない映画で、見たことある人に聞いてもあらすじのままの説明なので、どういうことかと思って見たけどあらすじのままの映画だった。小説をうまいこと取捨選択してわかりやすくなっていた。映像が綺麗。
2021-03-07 16:33:09表紙には「文化論」と書いてあるんやけど内容は1ページ1節縛り(京極夏彦ぐらいびっちり一定の行数に収めて一切ページを跨がない)の膨大なコラム集で、何を読んでるのかよくわからなかった。
2021-12-05 16:42:10ねじめ正一が好きな長嶋茂雄を透かした落合博満を透かして山川穂高に肩入れするというよくわからない本だった。落合博満論というよりは山川穂高観察日記だった。でも山川のファンに薦めたい本かと言われたらそうでもない。
2021-12-05 16:43:10自分が落合博満をテーマにした本を出すのに出版社が本人に企画書を送っていないことを本人に指摘されて「不手際と言えば不手際」「落合は、出版社に怒っている」と他人事のように記したり、休館中の落合博満野球記念館に半ば不法侵入して全然悪びれないなどの全体のムーブが読んでてつらかった。です。
2021-12-05 16:43:44