③己の意思 忙しさに忙殺され、旬が時間を見たのは日付の変わる10分前だった。 (ああ…しまった…) 今日のデイリークエストは未達成になるだろうと予想のついた旬はペナルティクエストに備えて腹を括った。 (ムカデだったらいいんだけどな) そう思いつつも、前回のペナルティが忘れられない。
2021-07-17 15:51:47(1時間の催淫…だったか) あれはキツかった。自分の意図と関係なく勃起して、戸惑っているうちに射精をしだす。無理矢理快楽を叩きつけられてそれに屈する事しか出来なかった1時間…。 (またアレになったらマズい。どこか人のいない、見られない場所へ行かないと) そう考えた旬は移動を始めた。
2021-07-17 15:51:47しかしなかなかいいところが見つからない。セーフティハウスは遠すぎて、影交換で交換できる影もいなかった。(ホテルに入るのはリスクがあるし…)と思いつつ旬はふと上を見上げた。 (そうだ、高い建物の屋上なら) 人から見られず、声も反射しないでかき消されるのではないか。(人も来ないだろうし…)
2021-07-17 15:51:48そう思ったと同時にカイセルを呼び出す。その背中に乗って近くで1番高い建物へと向かった。 静かに高層ビルの屋上へと降り立ちカイセルを影に還す。 (あと1分) 胸中を不安が渦巻くなか、微かに期待しているような興奮を覚えた。 [デイリークエスト:失敗 ペナルティクエスト:2時間の催淫状態を耐えろ]
2021-07-17 15:51:48「なっ、!に、2時間?!」 予想外の長時間に驚く間もなく強制的な勃起が起こる。 「んっ!ん、あっ!」 体全体に力が入らなくなり、その場に膝を折る。 「だっ…これ…!」 全身から感じる快感に、旬は思わず自分の体を抱き締めた。 (やっぱりこっちのペナルティだった…!しかも時間が伸びてる)
2021-07-17 15:51:48前回の事を思い出していたので旬は射精をする前に自らの陰茎の根本をギュッと掴んだ。 「んん"ん"んん"ーーーっ!」 少し触っただけで込み上げてくる射精感と、それを堰き止めた苦しさで悲鳴を上げてしまう。 「はっ!はぁっ…!ふぅ、ふっ…!」 なんとか呼吸を整えようと肩で息をする旬。
2021-07-17 15:51:48(今イったらダメだ…前はそれで苦しんだ…!) 1度射精をしてしまうとゴッソリと体力が持っていかれ、何度も何度も襲い来る射精感に負けて延々と射精を続けるしかなかった前回の記憶が蘇る。 (苦しくても、出したくても、我慢しないと……っ!) 前回で味わった苦しみを繰り替えなさい為、旬は必死だった
2021-07-17 15:51:49今射精してしまえばきっと後半まで体力が保たなくなってしまう。せめてはじめの数分だけでも時間稼ぎをしなければ…と旬は陰茎を握った手に力を入れた。 「はっ、あぅっ!」 全身に強い快感が走る。膝をついていることも難しくなり、屋上の床にうずくまる。背中がビクッと痙攣する。それすら善かった
2021-07-17 15:51:49(気持ち、い…、気持ちいい…っ!) 全身がワナワナと震える度に頭の芯が痺れて、思考がふわふわしだす。ゴツ、と床に頭を打ち付けて正常な意識を保とうとするも、一瞬でかき消えた。ドサリと横に体を倒し、脚の間に片腕を突っ込んで背中を丸める。 旬は視界に入る己の情けない姿に泣きそうになった。
2021-07-17 16:15:42「ぅ、ゔっ…!んん"〜〜っ…!」 込み上げる射精感に根本を更にキツく握り込む。 無意識的の内に腰がカクカクと揺れ、まるで早く射精をさせろと体からせっ突かれているかのようだった。 意識も大分ぼんやりとし始めて、射精しないようにと握っていた筈の手からゆるゆると力が抜ける。
2021-07-17 16:19:39快楽に抗うようにふるふると頭を振る。すると、いつの間にか目の端に溜まっていた涙がぽろぽろと溢れていった。 「あゔ……ぁ、…ああ"っ!」 催淫状態にある陰茎がビクッと跳ねる。握っていた筈の手は既に力を無くし、ただ両脚に挟まれているだけとなっていた。 「あっ、アッ、やっ…!あぅゔ…っ!」
2021-07-17 16:41:53止めどなく流れるカウパーで既に濡れていた下着のシミが、さらにジワ…と広がった。込み上げる射精感にハッとした旬が快楽を堪らえようとギリギリで根本を握ったことによって微量の吐精をしたためだった。 不完全な射精と無理矢理の制止で体が大きく跳ねる。 「お"ッ…、!」 目が上を向き口端が緩む。
2021-07-17 16:41:54(も…むり…) 薄くなっていく意識の中で、正気を保つ事が出来ないと分かってしまった。 「ぉ、お"っ!ああ"ぁ!」 先程は制止した筈の手で陰茎をこすり上げていく。再びの射精感に抗う力もなく、丸めていた背を反らして旬は思い切り射精した。 「ひぐっ…、ん"、ぁあーーっ!」 我慢していた分だけ
2021-07-17 17:20:11より倍増した快感に苦しめられる。しかしそれで終わる事はなく、射精を促した手が陰茎を更に扱き続ける。 「ぁ"ーーっ、だめ…!メっ…!イッた…!イッたってぇえ!」 己では止められなくなってしまった手が無慈悲な快感を与え続けてくる。 「あっ、あっ、うぁあっ!だめ、やめ、やっ!…んぐぅっ!」
2021-07-17 17:20:11そう間をおかずに2度目の射精に至ってしまう。 「ハーー…!ハー……っ、!」 (これ…あと……どれくらい…) 一瞬だけ取り戻せた正気だったがすぐに快感に呑まれてしまった。 クリクリと手が鈴口を擦る。 「ぁ、ぁ、あっ」 その度に嬌声が上がり下腹がヒクヒクと震えた。 催淫状態に陥った体に
2021-07-17 17:48:57鈴口への刺激は強く、やがて込み上げてくる射精感とは違う何かに戦慄いた。 「ぃっ…!ゃだ…っ、な…ん!なんか、でる……!出ちゃ、出しちゃう…!ぁあ"っ!で、ちゃ、あああっ!」 プシャッ…と旬の陰茎から潮が出る。 「ぇうっ!ァっ…、んンッ」 呆然自失となりながらようやく陰茎から手を放す。
2021-07-17 17:48:57「は……ぁゔ………っ…」 潮を吹いた余韻で全身をピクピクと痙攣させながら、横に倒れて仰け反ったままだった姿勢をゴロリと転がって仰向けになおす。 自然と片手を口元へと運び、指でふにふにと自らの唇をいじり出すとそのままパクりと加えてしまった。 「んっ…んむ……」
2021-07-17 17:48:57自分の指にも関わらず美味しそうに咥えて舐めしゃぶる旬の瞳に理性の色は欠片も残っていなかった。 それまで陰茎を扱いていた手はいつの間にかシャツの上に移動していてサワサワと服の上から胸を弄っていた。 膝をすり寄せて自らを慰める旬の姿は非常に淫靡だったが、誰もソレを目にする事はなかった
2021-07-17 17:48:58指で舌の表面をスリスリと撫でる。思わずゾクゾクとくる快感に目が上向いてしまう。夢中になって舌を撫でながら、片一方で胸をカリカリ…と爪でシャツの上から引っ掻く。その度に体が跳ね、予測出来ない動きに舌を撫でていた指が翻弄されてより自分で気持ちよくなっていってしまうループに陥っていた。
2021-07-18 00:30:00「ンッ、んふ、む、んぁっ!」 催淫状態となって無理矢理強い快感を引き出されている旬は、再び果てそうになるくらいまで勃起していた。 「んーーっ…!んんん"…!」 ヌルリと舌を撫でた感触が脳でスパークする。その衝撃で気が付けばドプ…と吐精してしまっていた。 「ふっ…ふぁ…!あぅ…っ」
2021-07-18 00:30:01何度果てても収まらず、些細な刺激で射精を繰り返す。気が付けば全身が汗にまみれてシャツすら肌に張り付いてしまっていた。 (あつ……あつい……) 快楽と射精の事しか考えられない最中、床に仰向けで横たわっていた旬は自分の体温の高さに気付く。くるりと転がってうつ伏せになると前面で涼をとった。
2021-07-18 00:30:01「んっ……きもち……」 冷たいコンクリートが火照った身体を冷やしてくれる。 それと同時に、気持ちいい所の殆どが触りづらくなってしまった。 仕方なく胸を諦めると、今度は床に陰茎を押し付ける。 「ンっん、あっ!」 思わぬ気持ち良さに顔を綻ばせると、旬は床に陰茎を擦るように腰を動かし始めた
2021-07-18 00:30:01ズリズリと床に陰茎を押し付けて床の硬さを楽しむ。 「あっ、はぁ…っ、ぁー…っ…!」 コリコリと左右に腰を振って色々な角度からの刺激に満足すると 「んん"っ…!」 と声を上げてまた射精する。 ドロドロになった下着が肌に張り付いて不快な気持ちになったが脱ぐだけの余力も残ってなかった。
2021-07-18 09:49:08しばらくうつ伏せのままジッとしていると、お尻の方がピクピクと動き出して来たのを感じた。 「ゃ…、なに…?へん、変な感じ…っ」 自分の体の変化に戸惑いを隠せない旬は再び体制を横にするとそっと後孔の方へと手を伸ばした。 ズボン越しに触ってみるとヒクヒクと痙攣しているのがわかる。
2021-07-18 10:17:02触った途端、それまで違和感しか感じていなかった後孔が明らかに「気持ちいい場所」に変化してしまっている事に気がついた。 「ひ、っハぅ…!」 上から撫でているだけで痙攣が激しくなり、腹の奥がなにか物足りなく、切なく感じる。 「なに、なんだコレ…ぇ…!」 そう思う間に指が勝手にグリグリと
2021-07-18 10:17:02孔を突きだす。 「! ぁあっ!?」 微かに押されただけで悦びはじめた体を止める事はできない。 その後もグッ、グッと軽く押し込まれる度に「〜〜ッあ"!、……んん"ゔっ…!」と大袈裟に反応をしてしまう。 やがて痙攣が大きくなってくると声を抑える事もできなくなっていった。
2021-07-18 10:17:03「ぁあ"っ、ま、で…っ!まって!!ぅあっ、あ"っ!アッ、ャっ、イク、イ、グぅぅ…っ!ダメだ、変なる…!!へ、ん…っ!なっちゃぁ…!やめ…ぇぇあ"!?」 後孔のヒクヒクした動きがビクンッ、と一際大きくなると、旬は目の前がチカチカし出した。ふわふわと浮ついた心地よい快感が体を巡る。
2021-07-18 10:17:03「あっ……ぁぁー…っ……?あぅ…ンん…」 何も考えられず、気持ちよさに全てを委ねた状態だった。それは旬が初めてナカイキをした瞬間の事だったが、旬はなにも分からずにただ強すぎる快感に身を震わせていた。 暫くして意識が戻ると、 「…はぅ……あ……、れ、…?ぉれ…、イって…な…?」
2021-07-18 10:17:03と、自身の変化に気がついた。 陰茎から何も出すことなく、けれども先程の快楽は射精時のそれと同じ…いやそれ以上だったと思い出してまた少し気持よくなってしまう。 (今のは一体……?なんだったんだ…。…でも、射精しないで済むならそれに越したことはない…よな…?)
2021-07-18 10:17:03これだ、と旬は思った。射精はかなりの体力を消耗するが、今のだったらそこまで体力を気にする事なく催淫状態をやり過ごせる、 と思ったのだった。 先程と同じ様にズボンの上から押し込むも、確かに気持ちは良いがどこか物足りなさを覚える。少し腰を反らして手をズボンのなかに突っ込み、
2021-07-18 12:01:36腰を下着越しに後孔の周りを責める。より鮮明になった快感に旬はまた気持ちよさそうに声を上げた。そうして孔を弄っては中イキを繰り返し、陰茎がガチガチになってくるとズボンの上から撫でて下着の中に射精をする…そんな流れが出来上がった。 [ペナルティクエスト:2時間の催淫状態を耐えろ クリア]
2021-07-18 12:01:36ピロンッと音を立てて目の前に新しいウィンドウが立ち上がる。そこに書かれたクリアの文字を見て旬はようやく自らを苛む催淫状態から開放されたのだと分かった。 異常なまでに感度の上がった感覚が元に戻り、頭の中にかかっていた霧が晴れたような気持ちになる。 (お、終わったのか……)
2021-07-18 12:22:03ふぅ、と安堵の息を吐きながらズボンの中の手を引き抜く。 「ん……っ…、はぁ……はぁ………」 精根尽き果てた旬は横になったまま暫くは動けないでいた。 (まだ、中が…なにかピクピクするのは気のせい、か?) (風呂に入りたい)(眠い…ここで寝てしまいたい)(誰かに見つかる前に片さないと…)
2021-07-18 12:22:04色々な思いが錯綜して旬の動きを鈍らせる。しかし気力を振り絞って1度頭を振ると、肘をついて上体を起こす。 「…惨状だ…」 目に飛び込んできた自らの服の様子や、床に散らした体液が先程までの自分の状態を思い起こさせる。 なるべく考えないよう努めながらインベントリから掃除用具を出すと
2021-07-18 12:22:04サッと一瞬で片してしまった。 (あとは帰るだな……) ペナルティクエストに入る1分前、旬は影の蟻を一体、セーフティハウスのマンションへと向かわせていた。 (2時間あれば着いてるよな) 「影交換」 そう呟いたあとに残っていたのは一体の影の蟻だけだった。 己の意思 完
2021-07-18 12:25:06キリがいいから終わらせちゃった…… 己の意思はどっちかっていうと後日談でアナニーにハマってしまう旬君がメインだったんだけど、そこに辿り着く前なのにえらい長くなってしまったからまあ…ここで。
2021-07-18 12:27:29己の意思で(催淫状態じゃないにも関わらず)アナニーをしてしまうような快楽に弱い淫乱な体になってしまったと意識させられるまでを見越してのタイトルだったんだよなぁ 中イキにハマってペナルティクエストなんて絶対受けたくないって思ってたのが(次…耐えられるかな…♡)って堕ちる様が見たかった…
2021-07-18 12:35:55