
part61 ーーーー それから、僕と齋藤さんは、朝HR前の少しの時間と、放課後。みんながいなくなったあとの夕方の時間帯に、二人きりで話すようになった。
2019-01-31 00:47:02
part62 最初は満足だった。 僕が挨拶して、齋藤さんが素っ気ない返事をする。傍から見たら悲しい野郎だけど、でも僕はそれで満足だった。 別に期待なんてしていなかったんだ。
2019-01-31 00:47:29
part63 けど、こうやって話すようになって、 齋藤さんを知っていく度に、僕はもしかしたら…。 そんなことを考えても仕方ないことはわかっていても、考えてしまう。
2019-01-31 00:48:35
part65 今日はみずがめ座流星群のピークらしい。 僕は無意識に準備していた。 自分でもなぜなのかわからなかった。 そして携帯電話を片手に、空を見上げながら歩いていた。
2019-01-31 00:49:48
part69 飛鳥:前見てあるけ、ぶつかるとこだったぞ。 僕:ごめんなさい… 飛鳥:んで?私がなんだって? 僕:えっ…だから、齋藤さんも見に来てるのかなって思って。
2019-01-31 00:51:09
part70 ん?待てよ…? 僕:って、聞こえてたの!? 飛鳥:なんかボソボソ言ってたよ。 気持ち悪い。 pic.twitter.com/TUdU0aVnZh
2019-01-31 00:51:46

part71 僕:ひどいなぁ、 そこまで言わなくても😫 飛鳥:なに無意識に口に出てるって、マンガじゃないんだし。 そう言うと、齋藤さんはトコトコとあるいていった。 pic.twitter.com/tSuIpNZsnP
2019-01-31 00:52:00

part72 飛鳥:なんで着いてくるの。 僕:僕も元々行く方がこっちなだけだよ 飛鳥:あ、そう、じゃあ先いって。
2019-01-31 00:52:11
part73 ーーーー 齋藤さんにそう言われ、気まぐれだなぁと思いつつもとりあえず目的の場所まで行った。 開けた丘の上。ひとつのベンチがあって、空を遮るものは何一つない。
2019-01-31 00:53:22
part74 僕:よし、そろそろかな ニュースで見たピーク時間に、 時計の針が刻一刻と近づいていた。 そして、近づいていたのは時間だけではない。
2019-01-31 00:53:41
part75 飛鳥:え…。 飛鳥:ちょっと、なにしてんのあんた。 僕:僕のスポット。齋藤さんこそ。 飛鳥:私は毎回ここに来てるの、真似してるのはそっち。 pic.twitter.com/37Vo6acobb
2019-01-31 00:54:18

part76 僕:でも先にいけって言ったのは齋藤さんだよ、なら真似したのは齋藤さんだよね 飛鳥:うるさい、生意気だぞ 僕:理不尽だなぁ
2019-01-31 00:54:49
part77 というと、齋藤さんは僕の横に座った。 僕:えっ!? 驚くのも仕方がない。 だってこのベンチは小さめで、つまり並んで座ると、お互いの体が触れるか触れないかの瀬戸際なのである。
2019-01-31 00:58:01
part78 飛鳥:夜だから冷えるんだよ、隣座らせろ。 あと飛鳥ちゃんは歩き疲れてんの。 僕:ど、どうぞ。あと飛鳥ちゃんって… 飛鳥:文句ある? pic.twitter.com/TGjGmpyLov
2019-01-31 00:59:02

part80 齋藤さんは、空を見上げながらずっと話つづけた。 という僕は、ずっと齋藤さんの横顔を無意識にも眺めてしまっていた。
2019-01-31 01:01:29
part81 飛鳥:あっ!流れ星! 僕:え!うそ! 飛鳥:見逃した〜 僕:うわ〜 飛鳥:どんまーい pic.twitter.com/09LdAPziYe
2019-01-31 01:09:19

part82 僕:齋藤さんは願い事とかするの? 飛鳥:願い事?w 僕:流れ星に 飛鳥:君はするの? 僕:たまに
2019-01-31 01:09:38
part84 僕:そ、それはわからないだろ! 飛鳥:あ!また流れた! 僕:え! 飛鳥:君は何見に来たの? 私?それとも流れ星?
2019-01-31 01:10:47
part85 齋藤さんを見てたのバレてたぁ…! 僕:さ、齋藤さん、楽しそうだね なんとか誤魔化した。 飛鳥:だから私は言ってるじゃん 星を見るのが好きだって。
2019-01-31 01:11:59
part86 飛鳥:あとさ、齋藤さんってやめてくれない? 僕:え? 飛鳥:同じクラスで、こんなに話してるのに君は齋藤さん齋藤さんって、堅苦しい。
2019-01-31 01:12:39
part87 僕:じゃあ、さ、齋藤… 飛鳥:ねぇ、話聞いてた? 僕:えっーと… 飛鳥:はぁ…殴るよ? 僕:と、言いますと…? pic.twitter.com/fm0q8tJcnX
2019-01-31 01:13:04

part89 僕:でもそういうそっちは君って言うじゃん 飛鳥:君は君。 僕:わけわかんないよ 飛鳥:まぁいいよ、 ってもうこんな時間か 僕:帰る? 飛鳥:うん、寒いし。
2019-01-31 01:14:04
part90 僕:じゃあ行こうか 飛鳥:え? 僕:送っていくよ 飛鳥:君にも、そんな男らしいところがあったんだね 僕:僕だって男だよ pic.twitter.com/7O0nq42hh6
2019-01-31 01:15:00

part93 ーーーー 僕:階段気をつけて、足元暗いし 飛鳥:わかってるっつーの 僕:はいはいすみませんでした
2019-02-03 17:58:55
part94 【ズルッ】 飛鳥:…うわ!! 僕:…危なっ。あ…だ、大丈夫? 飛鳥:うん、ありがと…😳 pic.twitter.com/W1BwrnbIuF
2019-02-03 17:59:39

part95 飛鳥が階段を踏み外し、倒れそうになったところを俺が咄嗟に腕を掴み支えた。 その結果…お互いの顔が至近距離に来てしまった。
2019-02-03 18:00:01
part96 飛鳥:やるじゃん… 僕:調子のってるからだよ、 飛鳥:うるさい黙れ 僕:じゃあ、ほら、行こっか 飛鳥:早く行け 僕:助けてあげたのにひどいなぁ pic.twitter.com/fjXDdKWrfc
2019-02-03 18:00:47

part97 ーーーー そして、気づけば飛鳥の家の近くに。 飛鳥:今日は色々と役に立ったぞ😶 僕:それはそれは良かったです 飛鳥様のお役に立てて pic.twitter.com/3dNAt53MC0
2019-02-03 18:01:41

part98 飛鳥:その飛鳥様はうざい 僕:それじゃあ、風邪ひかないでね 飛鳥:君こそね 僕:じゃあね、また明日、 飛鳥:うん、ばいばい
2019-02-03 18:02:09
「僕だけが知っている、君のこと。Last」をまとめました。 min.togetter.com/Mi4uURE
2020-05-23 22:51:09