不死身の特攻兵鴻上尚史 色で読む中世ヨーロッパ徳井淑子 古生物学者、妖怪を掘る荻野慎諧 グレート・インフルエンザジョン・バリー ステレオタイプの科学クロード・スティール 続きを読む
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華猫🐾 @FaoMao

2021年に読了した本は98冊だった。

2021-12-31 12:03:43
華猫🐾 @FaoMao

今年初めて読んだ中で面白かった本。「資料的に有用」てより、単純に読んで面白かったもの。※マンガ、ゴールデンカムイは除く 小説はもともと読む数少ないや。 同じ著者の本は1冊ずつのみ。なんだかんだで読んだ冊数多い著者は、レベッカソルニットと佐藤優かな… pic.twitter.com/cSq7vuZcbz

2021-12-31 12:13:40
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華猫🐾 @FaoMao

やたら、「ファシズム」が付くのが多いのは、1冊読んでそこで挙げられてる他の本を読む、の芋づる式な故… タイトルに「ファシズム」ってあるのに、本文には全くファシズムの言葉出て来ないのもあるしね

2021-12-31 12:16:13
華猫🐾 @FaoMao

・不死身の特攻兵 小説と本人へのインタヴュー、特攻作戦の概説から日本人論まで。 9回も出撃して生還した、本人の技量・友情・理不尽には屈さない反骨精神、て、マンガっぽくまとめてるのがさすが。日本人論のふふふはどうだろう。

2021-12-31 15:29:23
華猫🐾 @FaoMao

・色で読む中世ヨーロッパ 中世フランスの美術を元に、当時の色の意味、色料などを解説。黄色は当時最も忌まれた色、現代でもあまり良い意味ではない、とか。元々貞節を意味してた青が、乱用されて裏切の意味になった、て変遷も。近世活版の大量印刷が登場して、文化がモノクロになった、とかね。

2021-12-31 15:34:51
華猫🐾 @FaoMao

・古生物学者、妖怪を掘る 日本各地の妖怪伝説は、現在は絶滅した古生物ではないか、という話。象の骨が1つ目巨人の元ネタとか。妖怪の「ヌエ」は絶滅種の大型レッサーパンダでは?とか(化石が出てる) 全国の神社に祭られてる竜の骨も、鯨や鮫と推測できる、と。 有史以前の日本の自然史が面白い

2021-12-31 15:39:40
華猫🐾 @FaoMao

・グレート・インフルエンザ 100年前の通称スペイン風邪についての、全て。発生、病態、政治、対策、パンデミック…当時はそもそも今言う「ウイルス」の概念もなかったのは目からウロコ。死屍累々とした町の有様とか、現代の比ではなくて。

2021-12-31 15:43:11
華猫🐾 @FaoMao

・ステレオタイプの科学 ステレオタイプの呪いと、その解き方について。 ステレオタイプで見られることを恐れるあまり本人のパフォーマンスを低下させ本来の実力を発揮出来なくなる、と。クリティカルマスという概念や、アファーマティブアクションの必要性についても。

2021-12-31 15:46:39
華猫🐾 @FaoMao

・刑吏の社会史 古代〜近世のドイツの社会史、特に死刑の意味や刑吏の立場について。 様々な死刑の具体的な手法が列挙されてるのが圧巻だけど! それ以外の部分、実は現代でも割と通じる話かも知れない…死刑は世界の秩序を取り戻すための神事、て考えとかね

2021-12-31 15:49:51
華猫🐾 @FaoMao

・超国家主義 戦前の超国家主義についての概要。藤村操、宮沢賢治など文学者から、井上日召、北一輝、頭山満などと。 苦悩する若者が宇宙と皆と一体化して救われる、て思想を、エヴァンゲリオンにまで連なる系譜てのは面白い。

2021-12-31 15:53:18
華猫🐾 @FaoMao

・FBI美術捜査官 FBIで美術品専門の捜査官の回顧録。母が日本人、父が米兵で帰米後に骨董品店を始めた、てルーツがまず。 世界的な名画の事件の数々…バイヤーに化けて潜入捜査したりとか、このへんはドラマのFBIみたいな。美術品泥棒はフィクションと違って実際は強欲なギャングばかり!だのと。

2021-12-31 15:57:17
華猫🐾 @FaoMao

・アイデンティティが人を殺す 著者は複雑なルーツを持ったフランスの詩人。人は複数のアイデンティティを持ちその集合がその人のアイデンティティを作る、一つのアイデンティティに拘るのは危険、と。アイデンティティは豹のようなもの、いかに飼い慣らすかが重要なのだと。

2021-12-31 15:59:20
華猫🐾 @FaoMao

・異性装の冒険者 17-20世紀のアメリカの大衆小説の中の男装して冒険するスーパーウーマンの系譜。米墨戦、南北戦で実際に男装した女兵士が複数いた、と。 マークトウェーンや、「若草物語」、ポーまでこの系譜に入ってくるのが意外。

2021-12-31 16:02:38
華猫🐾 @FaoMao

・ファシズムの教室 大学の授業の一環でファシズムを体験した記録。250人て人数は圧巻だ…結局、ファシズムとは、個人の徹底した否定で、そこでは指導者の個人すら否定されちゃう。むしろ強力な独裁者の不在が混沌と破滅を招くのだなあ、と

2021-12-31 16:06:33
華猫🐾 @FaoMao

・想像の共同体 原著1983年…まさか10年後にはソ連がなくなってるとは、著者も想像しなかったろうが… ナショナリズムがどうやって出来上がるかを、地域別に歴史から解説してく。言語やメディアで共同体が作られてく過程が面白い

2021-12-31 16:10:36
華猫🐾 @FaoMao

・殺人分子の事件簿 有名な毒殺事件について、概要と、使われた毒物の詳細、作用機序について。リシンが分子1個で1つの細胞を殺すので1兆個の分子0.4mlで人一人殺せる。KCNはとにかく即効性がウリ。クリッペン事件について最近は冤罪説もあるよね、て、フォローも。

2021-12-31 16:13:44
華猫🐾 @FaoMao

・デッドアイディック カート・ヴォネガット。ここに挙げた中で唯一の小説だな… え、もしかして、街を滅ぼしたのはお兄さん?? 大破局の後でのんびりとのんきに死を待つ人たち。

2021-12-31 16:16:08
華猫🐾 @FaoMao

・ファシズムの正体 元祖ファシスト、ムソリーニについて。あと各国の様相について。入門編的な。ムソリーニとヒトラーの思想の違いとか。 福祉国家がファシズムに近づくとか、宮崎駿に潜むファシスト気質とかも面白い。合理性より美学を優先させる点とか。

2021-12-31 16:20:06
華猫🐾 @FaoMao

・ファシズムはどこからやってくるか そもそもの「ファシズム」について、10の点を上げて解説してく。2018年の本だからトランプショックの一端だけど、全世界でファシズムが進行してる、と。

2021-12-31 16:22:08
華猫🐾 @FaoMao

・体内の蛇 都市伝説について…かと思ったら、都市伝説と大衆芸術と神話とフォークロアについて。1988年の本なのでさすがに古いが… 今はもう、スピルバーグは大御所だもんなー 要はポストモダンてやつ。

2021-12-31 16:24:16
華猫🐾 @FaoMao

・未完のファシズム ファシズムの解説書ではない。日清日露からWW2終戦までの日本の指導者の哲学の解説、というかー 石原莞爾とか田中智学とか。日蓮宗が近代日本に与えた影響は大きい… しまいに、勝敗なんかどうでもいい、皆で死ぬことこそ日本の本質、とか言い出しちゃうのが、正気の沙汰じゃない

2021-12-31 16:28:36
華猫🐾 @FaoMao

・食の科学 料理の起源、歴史から、生理学、化学反応の解説、それにレシピ。 メイラード反応だの、米の種の違い、肉やスープなど。 スープストックのキモはタマネギ、とか、ステーキは表面の水分を拭き取ってから焼く、とかねー

2021-12-31 16:31:45
華猫🐾 @FaoMao

・明治医事往来 近代日本の医事や衛生事情について。医学系専門誌の連載だったのかな? の割に専門的になりすぎず、歴史読み物みたいな。日露戦争のときには日本にすでにレントゲンあった、てのも意外。 女工哀史の時代、労働者の7割は女性、その大半は十代の少女てのもすごい

2021-12-31 16:35:05
華猫🐾 @FaoMao

・九月、東の路上で 関東大震災時の朝鮮人虐殺事件について。個々の現場から、軍や行政、警察、その後の記録、等々。 後半は、なぜ、虐殺事件が起きたか、を、日韓併合から説いてく。単に、災害で恐怖に駆られた民衆が手近な異民族に八つ当たりした、てものではなく…もっと根深い…

2021-12-31 16:38:20
華猫🐾 @FaoMao

・災害ユートピア 大災害時になにが起きるか、と。著者の主眼は、被災者達の自発的な互助、利他精神によるユートピアを書いてるんだけど、つい、それと対になる、マイノリティへの迫害、虐殺事件の原因になるエリートパニックのほうが気になってしまう。洋の東西問わず。 慈善ではなく連帯てのは重要

2021-12-31 16:41:44
華猫🐾 @FaoMao

・知ってるつもり 行動経済学者による知能論、というか。…要は、「徳不孤、必有隣」と、「無知の知」てことだよね、二千年前から言われてることではある。人は自分が何を知らないかを知らない、知能は個人ではなく共同体に存在する、と。AIが真の知性ではないのは結局、超自我がないせいだよね

2021-12-31 16:45:55
華猫🐾 @FaoMao

・日本人の戦争観 1995年刊。当時の架空戦記ブームへの危惧が執筆の動機らしい。戦争観の変遷を年代ごとに論じた。 外国に向けては形ばかりの反省、国内には正当化、てダブスタが一貫して続いてると… 東京裁判史観とそれへの批判論も興味深い。

2021-12-31 16:48:43
華猫🐾 @FaoMao

・死と壁 終戦直後に大阪拘置所長務めた人の回顧録。静かな筆致だけど、死刑囚の話なので割とヒドい。死刑が怖くて青酸カリ手に入れて他の囚人ら道連れにしようとした人とか。そんな彼らを、如何に改心して心安らかに死んでいけるように育て上げるか、て理屈は興味深い。

2021-12-31 16:53:05
華猫🐾 @FaoMao

・兵士は戦場で何を見たのか イラク戦争の従軍記。…正直、日露戦争のときはまだまだ兵器も未発達だし、戦場で撃ち合ってるだけマシなんだな、と。米軍の傲慢さ、脳天気さと、現地のカオスっぷり、現代兵器の凄まじさが。最前線の米兵なんて19とか20とかだもんな…

2021-12-31 16:56:49
華猫🐾 @FaoMao

・暮らしのファシズム このリストでは一番新しい本かな。21年3月の刊行。COVID19禍で「新しい生活様式」て言われたのがなんだか戦時下みたいだ、と。戦時中のファシズムがどう作られていったか。 翼賛体制のメディアミックスとかね。太宰治ボロクソw あと花森安治。「この世界の片隅の裏側に」て感じ

2021-12-31 17:01:21
華猫🐾 @FaoMao

・死体につく虫が犯人を告げる 法医昆虫学てジャンルの第一人者。法医学はドラマなんかで人気だけど、これは絶対、主人公にならないだろな、と…研究対象は腐乱死体とそこにたかるウジやその他虫達…さすがに本人もツラい慣れることはないと。やはりそうなのか…

2021-12-31 17:04:13
華猫🐾 @FaoMao

読書ノート元にしてるので記憶違いとかもあるかも〜?

2021-12-31 17:06:21