ヒカセンハロルドとエドワード 初めてふれた
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Harold Ager🥚 @harold_ager

「ハロルド、君……あまり良くない噂が流れてるみたいだぞ」 俺の言葉にへぇ?と、彼は目を伏せて笑う。人のプライベートに口を挟む訳にはいかないが、仮にも英雄ともなればその限りではない、とも思う。 「それって、こういう噂?」 ベッドから伸ばされた手が俺の身体をぐいと引き寄せて、

2020-11-11 14:37:14
Harold Ager🥚 @harold_ager

エレゼン族の大きな身体で組み敷く。呆気に取られていれば首筋をちくりと痛みが走りそうな程強く吸われた。顔をあげたハロルドは満足そうに唇を歪ませて笑った。 「英雄色を好む、って言うだろ」 「……そんなの」 俺も、その中の一人に過ぎないのだろう。

2020-11-11 14:43:52
Harold Ager🥚 @harold_ager

そういう対象として見てもらえるだけでも構わない。いや、本当はそうじゃない。そしてできるならば、“初めて”はこんな形を望んではいない。彼に恋心というような感情を抱くようになって、彼を抱く夢を幾度となく見た。 だから、今こうして彼に組み伏せられ愛撫されるなど、考えたこともなかった。

2020-11-11 14:47:15
Harold Ager🥚 @harold_ager

それが嫌という訳では決してない。正直なもので、女を抱いたことはあっても女のように愛撫されるなど初めてであるのに、むず痒いようだった感覚は次第に快楽へと変わっていく。 「男にされて感じてんの?」 耳元で囁かれた言葉に、ふれる吐息に小さく声が洩れて思わず手で口を覆ったが、

2020-11-11 14:56:17
Harold Ager🥚 @harold_ager

それを掴まれベッドへと縫いつけられる。 「アンタ、“そっち”の才能あるよ」 ぎらぎらとした視線から逃れられないとわかってはいるものの、羞恥に顔を背けた。 ……単なる身体だけの関係、遊び相手など、まっぴらごめんだ。抵抗しようと思えばできるはずなのに、

2020-11-11 15:01:09
Harold Ager🥚 @harold_ager

ああ、身体だけでも彼と繋がれるのだと思う心がそれを邪魔して、浅ましい期待と興奮が覆い尽くした。 すっかり勃ち上がったものを衣服越しに擦られて、大袈裟な程に腰が跳ねる。それにハロルドは笑いながら、俺の身体に覆いかぶさって自身のそれを俺のものに擦り当て始めた。

2020-11-11 15:08:22
Harold Ager🥚 @harold_ager

硬さを感じるそれと、微かに荒い息遣い。 ハロルドも行為に興奮しているのだとわかって、もう、辛抱がならなかった。 掴まれていた手首の拘束が緩んだのを感じて、俺はその手を振り払って──逆に彼を組み敷く。 始めは呆気に取られた様子の彼だったが、すぐににんまりと笑みを浮かべた。

2020-11-11 15:12:56
Harold Ager🥚 @harold_ager

「アンタも男だもんな」 どうぞ、と言わんばかりに彼は胸元を突き出して、下半身を俺の足に押し当ててくる。お望み通りにとシャツの前を開けて顕になった突起に唇を寄せれば、は、と短く息を洩らした気配がした。 その反応がたまらなくて、押し当ててくる腰を制して熱い中心を衣服から取り出す。

2020-11-11 15:21:08
Harold Ager🥚 @harold_ager

かちゃりとベルトを外した音にすら、まるでガキのように興奮を覚えた。窮屈に感じ始めていた前を寛げ、早く早くと迫り立てるそれを彼のものと一緒に握り込んで、先走った体液を潤滑油代わりにしてゆるりと、上下に擦る。 初めての、彼と貪る快楽に乱れた息遣いがやけに大きく感じられた。

2020-11-11 15:41:28
Harold Ager🥚 @harold_ager

熱を含んだ吐息を洩らす薄く開かれた唇にふれたくて、でも何故だか躊躇してしまうその行為に苛立ちと切なさを覚えながら、ハロルド、とただ彼の名前を呼ぶ。 そんな葛藤を知ってか知らずか彼は、何処か優しさを感じる笑みを浮かべながら俺が躊躇っていたその行為をいとも簡単にしてみせたのだった。

2020-11-11 16:53:33