「僕を守ってくれる2人」第10話

ゆうと@妄ツイ @geoff_nogireika

10-1 まだ日が完全に沈んでない時間 白) ごはん…ごはん 麻衣はテンションが高い 橋) ご機嫌だね笑 白) だって美味しいごはん食べれるもん 橋) それもそうだね 白) ほら早くいくよ 麻衣は1人で先を歩く その姿はまさに映画の1シーンにありそうなルンルン気分した歩きだった

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10-2 だけどお店は坂道を登った場所についていけない 橋) ちょっと待ってよ… 白) そっちが遅いんだよ だけどそれを見て奈々未は一言 橋) テンション高いまいやんは可愛いな 〇〇) うん… 橋) お…否定しないだ笑笑 〇〇) なんだよ突然

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10-3 橋) まいやん可愛いことを否定しないんだ 以前にもこの会話あったとか無かったとか… 〇〇) まあ…だってそうでしょ 橋) でもそれはどう言う意味？ 〇〇) どう言う意味って？ 橋) どう言う意味かな？ 少しずつ近寄ってくる 〇〇) なんだよ… 橋) やっぱりさ…

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10-4 橋) まいやんのこと… 〇〇) なななななな…なんだよ 言われることは分かっている どうせ「まいやんのことが好きなんでしょ」とか言われる 白) どうしたの？急に大声 〇〇) なんでもない 白) 本当？ 相当怪しんでる…通称「黒石さん」が見え隠れてる 〇〇) (やばい) 橋) こっちの話…

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10-5 白) そう… だがそのまま麻衣は先を歩き出した 〇〇) ふ〜 橋) ククク笑笑 口を押さえて笑う奈々未 〇〇) なんだよ 橋) もう本当におバカだねアンタは 〇〇) だってさ… 橋) あの言い方は図星すぎるでしょ笑 〇〇) だからモデルしてるわけだし

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10-6 汗が急に出てきてシャツが大変なことになっている だがその次の瞬間 橋) でもずっと一緒にいて素顔も見てるじゃん 〇〇) それは奈々未だっ… 突然とやってきた ゾクッ！！！！！ 〇〇) ！！！！！！ 背後に深く刺さる鋭い何かが 自分の全身が震え上がる 数年前に高校で経験したこの感情

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10-7 あの時と同じこの震える戦慄 足も思うように動かせずにその場て立ち尽くしてしまう 誰かに見られている？ 狙われてる？ ターゲットにされてる？ なんだこの震えは 分からない…分からない 橋) 〇〇？ 〇〇) 今…俺… 橋) どうしたの？ 心配そうに再び顔を近づける奈々未

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10-8 〇〇) いや…なんでもない 橋) そう…大丈夫？ 〇〇) 大丈夫大丈夫 せっかくの夏休みに迷惑をかけるわけにはいかない それが理由で今のことを伝えなかった 〇〇) (なんだった) 橋) なら何してるの？ 〇〇) え？ 橋) 早く行くよ 〇〇) あ分かった

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10-9 店長) 白石さんいらっしゃいませ！お待ちしておりました！ 白) こんばんは！ご無沙汰してます 夕食を食べに麻衣が予約してくれたレストランにきた 場所や内装はとても落ち着いた雰囲気で ここも麻衣が以前、取材で訪れた場所らしい 店長) こちらになります 海が一望出来る個室へ案内される

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10-10 〇〇) 個室？ 白) このお店は一部は完全個室なのだよ 〇〇) そうなんだ 完全個室があるレストランに来たのは初めて だけどスーツ着なければいけない高級レストランとは違って落ち着いて食事ができそうだ 橋) 〇〇見て、凄い夕日が綺麗〜 白) 本当だ… ちょうど夕日が沈む時間帯 pic.twitter.com/OjcsqXEQo4

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10-11 絵になる程綺麗な夕日に迎えられる 白) 部屋とはまた違う景色が見れていいね 橋) ね〜 白) これは幻想的 橋) 普段じゃ見れない景色だよね 店長) 麻衣さんが来られるならと思って良い席を確保しておきました 白) 嬉しいです、ありがとうございます 麻衣と店長が楽しく話していた

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10-12 白) 〇〇も座って 〇〇) うん ゆったりとした椅子に座った 橋) なんか凄いところだね 〇〇) 確かにね。奈々未はここ知ってたの？ 橋) ううん、知らなかった。まいやんが「ここオススメだよ」って言ってたから決めたの そして気がついたら麻衣は僕の正面に座り、隣に奈々未が座っていた

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10-13 〇〇) … 橋) どうしたの？そんなにソワソワして笑 〇〇) いや…こんな所来たことないから 橋) 確かに私たち来ないもんね 〇〇) だから緊張してるって言うか 普段は家か大学の食堂でしか食べない大学生にとっては慣れない場所だ 橋) もしかして初めて？ 〇〇) う〜ん🤔

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10-14 橋) そうなんじゃない？ 〇〇) 多分そうかも… 橋) もう笑笑…落ち着きなさいよ 不慣れなレストランとかに入るとどうしても変な緊張が走る 〇〇) だってさ… 橋) 分かるけど、もう少しじっとしてなさい 奈々未にそのまま強引にお水を飲まされた

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10-15 終始笑い続けていたのは分かったが 会話はまるで子供と母親の内容だった 〇〇) ふ〜 橋) 子供じゃんもう笑 〇〇) 別に笑わなくても 橋) 私もこんな来るの初めてなんだから そのまま麻衣が選んだ食事を食べることに 白・橋) 美味しそう！ 3人) いただききます

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10-16 白) ん！！！ﾓｸﾞﾓｸﾞ 橋) 美味しい！ 白) だよね、めちゃくちゃ美味しい 豪華な食事を目の前に麻衣もとびっきりの笑顔になる 白) ううううううん！とろける〜！ いつも思うけど バイト先の喫茶店でも、家でも食べる時いつも美味しそうに食べるのが麻衣だ pic.twitter.com/N3EAel1rSb

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10-17 それに比べて奈々未は静かに1人で食べる 白) 〇〇…美味しい？ 〇〇) うん 白) 〇〇が食べてるのが私が取材でいただいたメニューなんだよ 〇〇) あ…そう言えばそうだったね 白) 美味しかったから食べてもらいたくてね 〇〇) (美味しそうに食べる麻衣は可愛いんだよな)

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10-18 〇〇) ありがとう。めちゃくちゃ美味しい その後も…食事と続けて 白) 私のも食べてみる？ 〇〇) 別にいいよ、自分のもあるし… 白) これはね… 料理を説明する麻衣の目が輝いていた 白) はい。あ〜ん 麻衣がスプーンを〇〇に差し出す pic.twitter.com/XaTlDH8jX8

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10-19 〇〇) え…いいって別に…それくらい自分で 白) もうそんなこと言わないの 〇〇) そうじゃない…けど そんな笑顔で言うことじゃない 抵抗するのも意味無く、そのまま料理を口に入れられた 白) ね…美味しいでしょ 〇〇) うん 確かに美味しい だけど今はそうじゃない

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10-20 あの眩しい笑顔で料理を食べさせられただけ顔が赤くなっていた それを見た奈々未も面白おかしく見ている おそらく僕の心もお見通しなんだろうな 白) 〇〇どうしたの？ そんな僕とは裏腹に麻衣は平然としていた 〇〇) なんでも…なんでもないよ 白) そう？ pic.twitter.com/C3rt41bem4

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10-21 〇〇) うん…美味しいよ 白) そうならよかった 橋) それなら私のも食べてみる？ 〇〇) え 突然喋り出した奈々未の言葉に何か嫌な予感がした 橋) なんか欲しそうな顔してるもん 〇〇) 俺は別にそんな… 橋) ほらほら遠慮しない、あ〜ん pic.twitter.com/Q0dnQx6bXn

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10-22 〇〇) え… 橋) あ〜ん 〇〇) ﾊﾟｸ… 橋) 美味しいでしょ… 〇〇) うん…って…あ… 口に入った瞬間、全てを察した 美味しいと思った奈々未の注文した料理 だけど一瞬で全てが変わった 料理が「美味しい味」の感想から… 〇〇) 辛ぁぁぁぁっ 口の中が炎のように燃え上がる pic.twitter.com/PvKTd3jkgW

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10-23 橋) ハハハハハハハハ笑笑 〇〇) マジで辛い。超辛ぁぁぁぁいいい 〇〇) ムリムリ…あああ…口がぁぁぁ！ まさかに地獄 口だけでなく喉や食道全般にまで燃え上がる 〇〇) あ〜水水水水水… 白) はい…これ 〇〇) ｺﾞｸｺﾞｸ🥛 一気に大きいグラスに注がれてた水を飲み干す

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10-24 橋) いい飲みっぷり笑笑 白) もうそんな関心してる場合じゃないでしょ 橋) これだから〇〇はもう…笑笑 〇〇) は〜焦った… 橋) 弱過ぎるでしょうアンタは 白) 違う、奈々未が強すぎるのよ 奈々未は辛い料理が変な程平気である事を忘れていた 橋) もっと食べられるようにならないとね

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10-25 〇〇) え 橋) 辛い料理食べられると世界は… 〇〇) いや…結構です 橋) え〜つまんない 白) もう…ななみんいい加減に辞めなさい 橋) ごめんごめん笑笑 まだ汗が止まらない自分を見て笑いがおさまらない 奈々未は鬼になってしまう何かの恐怖を感じたい

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10-26 綺麗な顔なのに心の一部は鬼？ドS？が存在する そのまま料理を食べ続けるが 終わるまだ少し警戒していた自分がいた 橋) さすがに警戒しすぎだって笑笑 〇〇) … レストランを出て花火が見れる場所までの道も奈々未は何かを取り出すのではないかと考えていた

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10-27 橋) 何もないから、そこは信用して 〇〇) うん 橋) 何度も同じことする程私は鬼じゃないから 〇〇) 分かってるけど 橋) そんな顔しないの…花火楽しく見れなくなるよ バシッ…✋ 〇〇) 痛っ… 今度は背中を叩かれる

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10-28 橋) 言ったでしょ私は同じことしないって 〇〇) だからと言って背中叩かなくても… ゾクッ ゾクッ なんだ？これは？ お店に入る前と同じ何かを なぜだから分からないが何かの気配がを感じた 周りを見渡してもそれらしき人はいない 橋) 〇〇？ 〇〇) なんか… pic.twitter.com/6PCg4WdQIg

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10-29 白) お2人さん〜早く行くよ… 橋) だって…さっさと歩きなさい 〇〇) やっぱり鬼じゃん 奈々未はそのまま歩き出した 何を考えているのか分かるのはまだ遠い先の未来にあるのだろうな 〇〇) (でもさっきのはなんだ？) まだはっきりしないこの心臓の鼓動が早くなる不思議な現象

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10-30 一体？ 白) よし。戻ってゆっくり花火見れるね 橋) 時間も余裕で余ったね 花火を見ると言っておきながら、ホテルに戻ってきた 〇〇) でもここは泊まるホテルでしょ 橋) まあ…そうだね 〇〇) それじゃどこで花火を… 白) 花火はね…部屋から見るんだよ 〇〇) え…部屋から？

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10-31 白) そうだよ 橋) ここの花火大会は海側から打ち上げられるみたい 〇〇) へ〜そうなんだ 橋) だから安心して見れる部屋で見ようって話、ついでにまいやんの週刊誌対策にもなるしね 〇〇) なるほど… 言われてみると 辺りの海岸線のビーチには多くの人集りが出来ていた

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10-32 白) そういう事だから、まだ時間あるしお喋りしながら待つよ 〇〇) は〜い そしてしばらくくつろいでいた だがその時 僕はふと疑問に思う事があった 〇〇) そういえば麻衣、奈々未 橋) なに？ 白) どうしたの？ 〇〇) 今夜は僕のどこで寝るの？ 橋) あれ？まだ寝室入ってないの？

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10-33 〇〇) うん 橋) 荷物もおいてあるから行ってみたら？ そのまままだ入ってない部屋へ向かった ガチャ🚪 〇〇) めちゃくちゃ綺麗な部屋… そこにはシングルベッドが３つ並んでいた 麻衣の荷物は奥に置いてあり 奈々未の物は… 白) 手前がななみんで、奥が私のベッドだよ 〇〇) え…！

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10-34 白) この休みは私たち3人で寝るんだよ 〇〇) え…一緒に寝るの？ いつの間にか後ろにいた麻衣に驚きを隠せないが 白) だって皆んなで横並びで寝る方が楽しいじゃん 〇〇) 楽しいかもしれないけどさ… 白) 何度も一緒にお泊まり会とかした間柄じゃん。今更遠慮することないでしょ

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10-35 〇〇) そうだけど 白) せっかく来てるわけだし、今更別々に寝る理由なんて無いもん。〇〇も旅行なのに1人で寝るのは寂しいでしょ 〇〇) まあ…(今朝の出来事も踏まえると確かに…) 長年お互いの家に泊まったこともある間柄だけど お泊まり会なんてしてたのは小学校低学とかでの話し

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10-36 男女一緒の部屋で寝ることに抵抗ある人もいるだろうけど、麻衣と奈々未は僕に対しては無い だから僕も2人のことを… 〇〇) そうか…なんか気使わせてごめんね 白) 別に気を使ったわけじゃないよ 〇〇) え？ 白) 私たちがこうしたかったし、こっちの方が楽しいから 〇〇) 確かにそうかも

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10-37 白) でしょ。昔のお泊まり会みたいに一緒に長話したりできるでしょ 〇〇) うん 白) だからこうしたんだ 白) 花火まで時間あるからそれまでは自由時間ね。始まりそうだったら呼びに来るから 〇〇) 分かった 〜そして1時間後〜 橋) 〇〇そろそろ始まるよ〜 白) ベランダ集合〜

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10-38 呼ばれてベランダへ行く だが2人の間の席が不自然に空いていた 白) 〇〇ここ座って 〇〇) 真ん中？ 橋) 当たり前じゃん 白) もちろんだよ、ほら早く早く 理屈はよく分からないけど ここに座れと言われてるかのように 深く考えずにそのままの通りに座る 打ち上げが始まるまでの時間

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10-39 打ち上げが始まるまでの時間 麻衣と奈々未はのんびり喋っていた 僕も入るべきだったのかもしれないけど 自然とASMRに様変わりしてしまう2人の会話を聞いいた だけど服の話しとかに入れるわけでもないんですけどね そして ヒュー… ド〜ン🎇 白) 綺麗 橋) 凄〜い pic.twitter.com/F2Hw3KIRDf

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10-40 夜空に咲く花火が真っ暗な星空のキャンバスを鮮やかにさせていた 橋) た〜まや〜 奈々未も思わず叫ぶほどだ 橋) 花火見たら叫びたくなるでしょ 白) それは分かる 橋) でしょ、まいやんもやってみたら 白) た〜まや〜 橋) ふふ笑 白) ハハ笑

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10-41 僕が間に座っていることもお構いなしで会話が弾む そして笑い合う2人 でも花火は綺麗なのは確かだ 右にはキラキラ目を光らせる麻衣 左には無言でも目は嘘をつけない奈々未 色とりどりに咲く花火に魅了されていた そんな横顔を見ていると 僕はある事を思い出していた

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10-42 この時期、花火を見るたびによみがえる幼少期の数少ない3人との記憶 ーーーーー 約10数年前 〇〇) まいちゃん、ななみちゃん 麻) な〜に？ 奈) どうしたの？ 〇〇) ぼくね、おおきくになったら2人とケッコンしゅる 麻) ほんとう？ 〇〇) うん 奈) カッコいい 麻) カッコいい ーーーーー

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10-43 幼少期の数少ない記憶が3人で初めて見た花火大会だった 今思うと何事もなかったかのように結婚するとか言えた自分 あの時から僕は麻衣と奈々未のこと… 橋) ギュ✋ 〇〇) え…！！！ 突然左手を掴まれた 驚きを隠せずに声も少し出てしまったが pic.twitter.com/ijrsP31sVC

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10-44 奈々未は無言で振り向きもせずにただ花火を見続けていた 白) どうしたの？ 何事か分からず、左を見ると 橋) …✋ そこには僕の手を握る奈々未がいた 決して振り向くこともなく握り続けたまま花火を見ている 綺麗な横顔が色とりどりの花火に染まっている

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10-45 突然どうしたんだ？ なぜ握ってきたのか分からないし 何を意味しているのか？ 〇〇) 奈々未… 聞こえているはずなんだけどなぁ… 小声で囁いても奈々未に届かない 手を揺らしても結果は同じだった

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10-46 強く握られてる僕の左手をよそに ギュー 今度は右側に重みを感じた しかも手じゃなくて肩全体に伝わってきた 〇〇) (まさか) そう思ったけど振り向くとそこには麻衣が僕の頭を肩に乗せならが腕を握りしいめていた 握るというより抱きしめていた まさに対照的な... 白) フフ😉 pic.twitter.com/7HY2amCJQw

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10-47 何事かと思い頭を整理しようとしたら麻衣と目があった あったと言うより合ってしまった それが正しいだろう だけど麻衣は 白) … そのまま花火が上がる海の方へと顔を向けた あれだけ楽しそうに喋ってた二人だったのに いつの間にか一人は手を握り もう一人は腕にしがみつく

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10-48 わけが分からない状況だ こんなことをするはずがない二人だからなおさら混乱する だけど退いてなんて言えるはずがない そんな性格でもない自分がいる 奈々未の手の暖かさ 麻衣の香水の香りが 二人の綺麗な横顔 視覚、嗅覚、触覚に襲われる

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10-49 それに麻衣と奈々未はお互いに勘違いしてしまう行動をとってるんだぞ 何をしてるのか気づいてないのか？ もし今の状況を二人に説明したら… 理由はともあれ、僕は最後まで花火を楽しむ余裕はなく 終始意識が両腕に集中していた 僕は二人が好きなのな分かり切っている事実

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10-50 本当は嬉しいはずの状況なのに素直に喜べない自分がいる 二人を同時に好きになった罪悪感からなのか？ それとも僕もまだ気づいてない他の事実？ もう考えがまとまらなかった 白) 綺麗だったね 橋) 確かにね スッ… 花火が終わると、見計らってたかのように同時に僕から離れる