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𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

『犯人の名にかけて!vs名探偵』eiham.booth.pm/items/2007727 )を読んでいきます。犯人になるRPGです。初出はコミックマーケット97(2019冬)なので、だいぶ前のゲームということになりますね pic.twitter.com/nbKNbqcbEd

2023-01-16 15:36:09
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𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

もくじ。共通ルールで約50ページ、進行役用のルールで約15ページ、と、おもったよりボリュームがある

2023-01-16 15:37:33
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

p3のテキストを見た感じ、フックを多めに掲載しているからページが多いのかもしれない

2023-01-16 15:39:36
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

p4、参考資料として挙げられているラインナップが、『金田一少年の事件簿』『金田一少年の事件簿 犯人たちの事件簿』『名探偵コナン』『魔人探偵脳噛ネウロ』『TRICK』。 『犯人たち』と『コナン』はともかく、『ネウロ』と『TRICK』までいくのは存外に懐が広い

2023-01-16 15:41:59
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

p7~8「ゲームの手順」 これは1見開きに入れてほしかったなァ(左綴じだから奇数ページが右で見開きの後半側)

2023-01-16 15:47:08
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

ともあれ、2ページでゲームの流れがあるていどの具体性を芳醇さをともなって説明されているのはよいですね

2023-01-16 15:48:46
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

p10 「登場人物は全員現代を生きる一般人を想定しており、身体能力などもそれに準じます。アスリートや転生者など、(中略)特殊な犯人や探偵を作ることもできます!」 新しい血族と魔人探偵かァ

2023-01-16 15:50:18
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

p11の「心構え表」、いいですね。 「完全犯罪は科学や数式のようなものだ」とか「どんな困難な状況も、この筋肉さえあれば切り抜けられる」とか、よい味のするテキストがならんでいる

2023-01-16 15:51:37
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

p12の「動機表」は、“あるある”を並べてはいるんだけどかなり似通ったものもあって、これなら6項目にしちゃったほうがよかったのでは? 感がある

2023-01-16 15:53:07
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

p12~13 「いざというときのふるまい」(解決編で犯人として指名されたときの行動)を作成時に決める、ってのは非常にうまいルールですね。 ようするに「ゲームの最後でどう行動するか」を事前に具体的に決めておくルール。

2023-01-16 15:55:36
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

これは、「隠蔽をくわだてていたのに露見してしまった」という“むずかしい”シチュエーションに対して事前に余裕をもって検討できる――というのはもちろんのこと、最終局面でのふるまいを決めることで、そこにいたるまでの過程の指針にもなる。

2023-01-16 15:57:11
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

p15「土壇場で発揮される才能表」に「暴力」があるの最高ですね。 やはり暴力、暴力はすべてを解決する

2023-01-16 15:59:30
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

p20~23「判定」 ようするにナレーティヴの対象となる分散をうみだす装置で、デザインはいいんだけど、これなら「判定」というネーミングにはしなかったほうがよかったかなぁ。とはいえ2019年にそれはむずかしい決断かもしれない

2023-01-16 16:05:18
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

「怪しイネ!ポイント(AP)」「発覚ポイント(HP)」ネーミングはいいとおもうけど略称はイケてないですね……(覚えづらいし、とくに後者は一般的に「減ると本人とってまずい」性格をもつヒットポイント=HPと同じ略で、「増えると本人にとってまずい」性格なのはよくない)

2023-01-16 16:21:12
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

p32~33 『犯人たちの事件簿』をメタファーにすることで、「なにかにつけ必ずトラブルが起こる」ルールを無理なく導入できているのはクール (ふつうにデザインすると「トラブルが起こるか起こらないか」をジャッジしたくなるが、これだとネタの量が制御困難になる)

2023-01-16 16:27:07
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

p39「後日談②―インタビュー形式」 > 犯人が生存している場合、ルポライターなどがあなたを訪ねてくる、という展開もありえます。 死んでたら訪ねてこないんですか!?!?

2023-01-16 16:36:24
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

なるほどね……「この題材において必要な現象」を網羅的にあつかえるようにいろいろ書いた結果としてページが多くなってるのか

2023-01-16 16:45:36
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

p48「常人には困難な状況での判定」 > 「常人には困難な状況での判定」は、吹雪の雪山で崖に氷の橋を作る、アリバイ作りのために雨どいをつたってターゲットの部屋に向かうなど、困難なトリックを仕掛ける場面で行なう判定です。 笑ってる

2023-01-16 16:47:56
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

p52 用意されている探偵の人物像に「決め台詞」があるの、“理解って”ますね

2023-01-16 16:50:42
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

p70~71「シェイクスピア館殺人事件」 p72~73「姉山リゾート殺人事件」 ワンゲーム相当のパッケージを1見開きに収めてるのすごいっすね。「述懐」のルールが顛末を端的に表現できるのと、既成の探偵・助手を参照できることで成立しているのか……

2023-01-16 17:05:50
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

――というわけで、『犯人の名にかけて!vs名探偵』を読みました。 ありていにいって、おおむねのところ『犯人たち』をやるためのゲームですね。もっとも、複数犯に対応していたり、デフォルトでは現場に警察官(『金田一』にはままいる)がいなかったり、といったいくらかの違いには留意が必要

2023-01-16 17:11:05
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

“『犯人』あるある(探偵モノあるある)”をわりとちゃんと意識していて、チャートやテキスト、ルールデザインのかたちでそれが実装されています

2023-01-16 17:12:59
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

2019年の作品ということであり、現在から見るとすくなからず旧い部分もあるものの、19年時点では先進的といってよく、またおそらく現代でも通用するデザインとクオリティではありましょう

2023-01-16 17:14:14
𝑽𝒊𝑽𝒊 🦈 @ViVi_shark

以上、『犯人の名にかけて!vs名探偵』の所感でした。“元ネタ”を知っているひとなら楽しめるかとおもいます

2023-01-16 17:15:23