『都市のイメージ』とずいぶんテイストが違っていて驚いた
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

あるノマドの知の旅路: ケヴィン・リンチ『時間の中の都市:内部の時間と外部の時間』(1972年) nomad-with-no-direction.blogspot.com/2016/01/1972.h… >「時間」という概念を切り口に、「個人の時間と社会の時間とのズレ」と「永続的な価値への疑問」という2つの西洋的な「時間」への批評というかたちで、→

2020-12-24 06:32:48
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

→「歴史的遺産の保存から、推移の形態、未来主義、時間のシグナル、時間の美学、生物学的リズム、時間の知覚、災害、再開発、そして革命」というさまざまなテーマについての「試論」を繰り広げる これ読まなあかんやつや...

2020-12-24 06:32:48
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

ケヴィン・リンチ『時間の中の都市:内部の時間と外部の時間』(鹿島出版会、1974年) 『都市のイメージ』で知られる都市計画家の時間論。人間の生活リズムから共同体の歴史まで、さまざまなスケールの時間をいかに都市計画に組み込むかを論じる。生活感覚の言語化が見事。 pic.twitter.com/0ZbFymviuM

2021-01-06 16:29:56
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

この本の序章は世界諸都市のモノグラフになっているんだけど、その描写がめちゃくちゃ上手い。写真はそんなにないのに街の雰囲気がぐんぐん伝わってくる。リンチってこういう文章書く人だったんだな。 twitter.com/Naga_Kyoto/sta…

2021-01-05 21:15:16
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

ジェントリフィケーションっぽいことも言ってる。1974年か。 「〈衰微〉 してはいるが歴史的に価値の高い地区において、その地区に住んでいる低所得層の住民のための福祉を考えることは、その地区に住んでいない高所得層の人々の要求とまっこうから対立する可能性を持っている」

2021-01-05 21:36:25
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

アフォーダンスと道徳地理について 「環境も、法律や習慣に似て、意識的な選択をしないでも行動することができる規範を私たちに与えてくれる。私たちは、教会では敬虔になり、海岸では羽を伸ばす。多くの場合、私たちは特定の認識可能な環境に結びついている行動のパターンを反復している」p.57

2021-01-05 23:30:18
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

時間意識の中心は「現在」 「私たちは、現在という時間の中にある過去のシグナルを保護し、自分たちの未来のイメージを満足させるために現在をコントロールしている。私たちの抱いている過去と未来のイメージは、絶えず手直しを加えられて変化しつづけている現在のイメージにほかならない」p.93

2021-01-05 23:42:49
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

〈深遠な現在〉という概念について(p.253) 「内部の世界と外部の世界が結びつき、私たち自身が風景そのものになったように感じられる。それは、時間の停止ではなく、生き生きとした静寂の感覚であり、そこでは、変化と時間を即座に理解することができそうな気がする。→

2021-01-06 13:32:20
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

→永遠性もはかなさも、急激な生物学的リズムも長いサイクルも、そこにはすべてのものが同居しているように感じられる」 リンチ、川端康成とか夏目漱石とか引用してるし、純粋経験みたいなことも言ってるし、結構日本に関心あったのかな。

2021-01-06 13:32:21
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

都市計画というと空間の学問というイメージがあるが、「時間」を切り口にした都市論も面白い。抽象的な叙述が多いものの、あくまで実際のプランニングが念頭に置かれている。「保全」と「開発」を「空間に流れる時間の操作」として捉える見方はなるほどと思った。

2021-01-06 16:34:54
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

諸々の抜き書きはこちらのツリーに。中盤の章、抽象化のしかたとか対比的に論じるところとか構造主義っぽい感じ。ボロロ族も出てくる。 twitter.com/Naga_Kyoto/sta…

2021-01-06 16:43:37
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

場所によって時間の流れ方が違うという素朴な実感からスタートして、「場所の感覚」と時間との結びつきや、個人の時間感覚と社会の時間感覚のズレが論じられる。『都市のイメージ』よりもよりトゥアンやレルフと近い書き方になっているように思う。

2021-01-06 16:50:42
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

レルフは「博物館化」や「未来化」を没場所性へつながるものとして批判していたが、リンチはそれもコントロールしうるものとして捉える。その手法も、「時間のコラージュ」「エピソードの対比」「運動のデザイン」などさまざま(手法の命名はリンチによる)。

2021-01-06 16:55:40
まとめ 『都市のイメージ』と「道に迷うこと」 ケヴィン・リンチ『都市のイメージ』を読んだ感想と「道に迷うこと」についての考察とか