茶シャツ隊 les chemises brunes はナチス(突撃隊SA)の別名。
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花びんに水をدعونا نملأ المزهرية بالماء☘️ @chokusenhikaeme

抜粋) 『茶色の朝』Franck Pavloff著、Vincent Gallo絵、高橋哲哉解説、藤本一勇訳、大月書店、2003.12.8. p.9 だれに会話を聞かれているかわかったもんじゃない。用心のために、言葉や単語に茶色をつけくわえるのが習慣となってしまっていた。 pic.twitter.com/u8yaJsY50T

2021-11-16 17:02:03
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p.24 「いまじゃあ、前に茶色じゃないのを飼ってたことも犯罪なんだとさ。そんなこと簡単にばれちまう。近所に聞けばいいんだからな」 p.28 いやだと言うべきだったんだ。抵抗すべきだったんだ。でも、どうやって?

2021-11-16 17:02:03
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(高橋哲哉) p.35 フランスの読者にとって、茶色 brun はナチスを連想させる色です。ヒトラーに率いられたナチス党は、初期に茶色のシャツを制服として着用していたので、茶シャツ隊 les chemises brunes はナチス(突撃隊SA)の別名になったのです。

2021-11-16 17:02:04
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1990年代に西欧に極右運動が広がっていくのを、モーリス・ラジフュスは「茶シャツのヨーロッパ」と名づけました。  1998年の統一地方選挙で国民戦線が躍動したときに、パヴロフは強い抗議の意思表示として、印税を放棄し、わずか1ユーロの定価で出版することにしたのです。

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p.38 「茶色に守られた安心( sécurité brune )、それも悪くない」。物語の中ほどに出てくるこの言葉が、とても象徴的です。  じっさい、「俺」は、出来事のひとつひとつにとまどったり、不安を感じたりしながらも、そのつどなにかの理由を見つけて、出来事をやり過ごしていきます。

2021-11-16 17:02:05
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p.59 「少なくとも、まわりからよく思われていさえすれば、放っておいてもらえる」。「街の流れに逆らわないでいさえすれば、安心が得られて、面倒に巻き込まれることもなく、生活も簡単になるかのようだった」。街でなにが起きているかにはすっかり無関心になります。

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p.44 日本の私たちがいまも感じている「自由」---それが、すでに相当程度「茶色」に染まった自由であり、「茶色の自由」でないと、だれが言い切れるでしょうか?

2021-11-16 17:02:05
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自分が「具体的にどうすればいいか」は、あくまで自分自身が考え、決定すべきことがらです。それさえも他者から指示してもらおうというのは、そこに、国や「お上」の方針に従うのをよしとするのと同型のメンタリティがあるのではないか、と感じられてならないのです。

2021-11-16 17:06:16
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p.46 「茶色の朝」を迎えたくなければ、まず最初に私たちがなすべきこと----それはなにかと問われれば、思考停止をやめることだと私なら答えます。

2021-11-16 17:16:22
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なぜなら、私たち「ふつうの人々」にとっての最大の問題は、社会の中にファシズムや全体主義につうじる現象が現われたとき、さまざまな理由から、それらをやり過ごしてしまうことにあるからです。

2021-11-16 17:16:22
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やり過ごしてしまうとは、驚きや疑問や違和感をみずから封印し、それ以上考えないようにすること、つまりは思考を停止してしまうことにほかなりません。

2021-11-16 17:16:23
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「茶色の朝」を迎えたくなければ、なによりもまずそれをやめること、つまり、自分自身の驚きや疑問や違和感を大事にし、なぜそのように思うのか、その思いにはどんな根拠があるのか、等々を考え続けることが必要なのです。

2021-11-16 17:16:23